Neetel Inside ニートノベル
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星の調書
ソースの人

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 私は今日、非常に重要な人物との面会を計画している。
 相手はもちろん地球司令部の組織関係者だ。
 彼の人は私のような一般人的生活をあえて避け、自ら世の陰に潜んでいる。 
 あえてその人を呼称するなら『ソースの人』。そう呼べるだろう。
 日々あらゆる陰のもと、過ぎ行く時の流れを見つめ万物を知る。
 これこそが彼の日常。誇り高き男の生き方。
 そして情報のエキスパートとして裏社会に君臨する。
 このような人物は決して歴史の表舞台にその名を残すことはない。
 だが私は彼こそが地球司令部における最高司令官の名に相応しき人物だと思っている。
 たとえ自らその任を選ばなかったとしてもだ。
 本当に残念だ、ソースの人。機会はあったはずなのに……。
 しかし私はそんな彼に敬意を表し、それなりの風体で会うつもりでいる。
 日陰に身を置く彼の生き様、それはまさにニヒル。
 故に私もこの身に適するニヒルを形象し装ってみた。

 長いもみあげ。
 トレンチコートは襟を立てて。靴はエナメルの黒。
 タバコは2cm吸ったら捨てる。
 右手でコートの襟をさり気なく握り、左手はポケットへ。
 ロケーションには霧が必須。
 
 いい。
 いいではないか。よし。
 いざ行かんソースの人のもとへ。

       

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