私の日常において『?』は極当たり前の付き物である。
そこでだ、実はこれこそ何であるか是非とも私は知りたい。
『?』
果たしてこいつは何なのか。今こそ地球に住まう全人類を代表して君に問う。
さあ、冴草君よ、これは一体何だ――。
私は質問事項を大きく紙に書き、彼に掲げた。
……うぐ。顎痛い。
やはり即蹴りである。
冴草君、今日もなんとあっぱれなキングオブSぶり。さすがだ。
しかし私たちは同じ鍋をつついた仲じゃないか。もう少し優しくしてくれたまえ。
ほら、地球には確かこんな歌があったじゃないか。
「目と目で通じ合う♪ 微かに、ふん、♪色ぉっぽ……」
げごっ。
二発目もかなり痛い。
残念ながら彼に当てはまるのは色っぽいナキボクロぐらいか。
まあいい。いつか宇宙人と地球人エスパー、きっと解り合える日も来る。
はっ。それともあれか、もしや蹴りこそがエスパー流の対話なのか。
ならばよし。そういうことなら私もそれに習ってあげるとしよう。
しかしその後、冴草君は三日間口を聞いてくれなかった。
全くもって謎である。
『?』ってなんだろう。