Neetel Inside ニートノベル
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 それから後日。
 ザマッチの定期検診結果はまたも異常とでる。
 もはやそれが奴のノーマルだと医者は言った。
「冴草君、残念なことに私は、またも兵士には適さないそうだ」
「ほう、そりゃ結構」
 検診を兵士の適性検査だと思い込んで意気消沈しているザマッチの表情は面白い。
 脳波検査ではちゃんとカチューシャを外したんだろうか。
 何やら検査室で検査員のおっさんと揉めてたようだが。
 因みにこれは俺の見解だが、大抵こんな奴は、
「兵士が無理でも、ダリくらいにはなれるだろ。変人だしな」
 そうだ。そういうもんさね。そういう。
 変人ってのは大抵、紙一重で奇人で天才なんだ。大方な。
 どっちかってぇと俺は違うけどな。
「何を言うんだ冴草君。私は変人ではないよ。ただの宇宙人だよ、宇宙人」
 はいはい。
 またきたそれ。
 ずっと言ってろバカ。
 

 つづく

       

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Neetsha