Neetel Inside ニートノベル
表紙

星の調書
番外編

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 店長、あ、や、やだ。
 私のシフト終った途端控え室でそんな……。
 あ、あん、でも……あん、や……い、いいよう。
 キモチ、イイ――。
 

 私がバイトしているのはスーパーなかた。
 店長とは半月前セフレになったばかり。
 大人の男アラサーは適度に盛る性欲と適度に残る幼稚さ両方備えていて可愛いいの。
 今日も仕事が終ると同時に他のスタッフに隠れてこっそり二人で逝っちゃった。
「じゃあ店長、お疲れ様でした」
 私は控え室で下半身まっぱの店長に別れをつげてスーパー店内へ向かった。
 今夜は彼氏に鯖の味噌煮プロヴァンス風を作ってあげるんだ。ルンルン。
 バイト先で買い物して帰えれば楽チンチンだしね。
 
 早く、早く、早く――。
 帰ろ、帰ろ、帰ろ――!? ドスッ。
 
「きゃっ」

 何私、今何かにぶつかった?
 げ、アフロ!
 やっだ超最悪。触っちゃったよ。キモこれ!
 つうか何この変態、なんでいつも私のバイト先へ買い物に来る訳?
 超ウザなんだけど。目つきとか髭とか。やたらデカい顔とか。
 しかもまた昨日と同じジャージだし。
 何? 何なのこの人。

 あ、セール中の缶詰……落ちてるじゃない。
 アフロが落としたのかな。
 だとしたら私、拾うの疲労。――シャレなんねぇ。つまんねぇ。
 ま、とりえず棚に戻すか。私、一様ここのスタッフだしね。
 ? 
 アフロ、なんでこっちみてる訳。
 目合わせんなっつうの。キモイっつうの。
 それに何で泣いてるわけ?
 
「き、君……痔、なん◆◎だね……。間違い、ないよね……」
「え?」
 
 何ですと――――!!!!!
 見ず知らずの女子に面と向かって今何呟いたですと―――!!!!???
 超失礼。
 超ウザ。
 ま、ま、ま、まさか店長とお尻でやってたとこ見てたわけじゃ……。 
 ない! ないないない! 絶対ない!
 落ち着け私。
 はぁ、はぁ、はぁ。。

 あれ? 
 棚に置こうとした缶詰もって行っちゃった。
 何よ、それ買うつもりだったの。
 だったら自分で拾いなさいよ。
 何なのよ、女に向かって「痔なんだね」って。おい。
 意味不明にして無礼キモキモぁんだよ。何あの涙。 

 しかしその直後、私は運命の出会いとも言える男をそこに見てしまった。
 彼はアフロから缶詰をひったくるとケラケラ笑っている。
 サラサラヘアーの爽やか系なルックス。それでいてナキボクロが超色っぽい。
 アロハシャツとジーパンの趣味も完璧。

 あの人、アフロの友達なんだ……。へぇ~。

 店長→どうでもいい。
 彼氏→どうやって別れよ。
 アフロ→とりあえず保留。
 メスの打算がその時私の脳を支配した。

「店長、私今日シフト延長します!」
 次の瞬間控え室に私の声は響いていた。
 
 
 私はあの人と恋に落ちたい。
 

 おわり

       

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