Neetel Inside 文芸新都
表紙

少女よ早く僕を踏め
あとがき

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『今回はこの様な作品を読んでくださりありがとうございました。三、四ヶ月と言う短い期間でしたが無事完結できてよかったです。全262枚、こんな無駄に長い作品を読了して戴き、読者の方々誠にありがとうございました』っと。



「ふぅ……ようやく書き終わったな。さてギターでも弾こう」僕は近くにあるギターを手に取ると、Cコードを鳴らした。ベンッと言う音が鳴る。
「ギターって難しいなぁ、Cコードすら鳴らないや」
「あんたご飯だよ、ってまたギター触ってんのかい」

 いつの間にか母が部屋の入り口に立っており、呆れた顔で僕を見下ろしていた。彼女の言葉に僕はむっとする。

「別にギターくらい触ってたっていいじゃないか」
「触るのはいいけど、あんた本当に下手だねぇ。Cコードも鳴らせないなんて」
「じゃあ母さんはどうなんだよ」
 すると母はやれやれと首を振った。
「こう見えても母さん、昔はギタークラブにいたんだよ。ほれ、貸してごらん」

 僕がギターとピックを母に手渡すと、母は鳴れた様子でギターを弾く。軽快なメロディが流れる。上手い。
「すごいや母さん」
「懐かしいねぇ」母は嬉しそうに目を細めた。母の手が軽やかにダンスする。ギターが生きているように歌う。
「懐かしいねぇ」母は懐かしそうに頭を揺らしながら、ギターの弦を弾く。それは徐々にスピードを増していく。

「なつかしいねぇえええええええええええええええええええ」

 母はヘッドバンキングしながらギターをピッキングする。早弾きの音が小さな部屋に響き渡る。BPMは既に250を超えている。

「ななななつかしいねえええええええええ」

 母は回転しながらスウィープタッピングを行う。ギターがものすごい声を出す。キュワキュキュワキュワキュキュキュ。

「なづがじいう”ぇぇえええええええええ」

 母がギターを振りかぶったので僕は思わず飛び込み前転をしてその場から緊急回避した。ズドン、と机から音が鳴り、見るとデスクトップパソコンにギターがめり込んでいた。パソコンからは煙が上がっている。
「はぁ、はぁ、若い頃を思い出すねぇ、懐かしいねぇ」
 母は息を弾ませながら部屋を出て行った。部屋には破壊されたデスクトップパソコンと、僕と、ネックの折れたギターだけが残された。



 こんなあとがきですいません。世の中にはあとがきから読み出すと言う鬼畜な方もいらっしゃるそうなので、本編解説はあえて外しました。

 そんなわけで母がパソコンをギターでぶち壊したので次回作はいつごろになるか分からないです。書くか書かないかもよく分かってないです。もし見かけたら一声かけてやってください。

 それでは皆さんお元気で! また御縁があれば会いませう!

       

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Neetsha