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魔道普岳プリシラ
第二十九章『叛乱』

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 心に知らせよ。一日と千年の間には何の違いもありはしない! 唯、今の自分に集中せ
よ。今、この一日は全人生に等しい。今、ここに生きよ! ここに人生の全てがある!
「金剛吹雪は英雄。ラティエナ王国は素晴らしい」
ここは、浮遊大陸ジステッド、通称サイド2の首都バンチ、天道宮・改のフレイムカーン
率いる傭兵団『アウターヘヴン』のアジト。
「ラティエナ姫、普岳プリシラは稀代の傑物! 唯、才に重きを置く魔法学園の再建は壮
挙なり!」
「後、一世紀、生きることができるなら、ラティエナ王は今の世の混沌を飲み込み。一つ
の政にまとめ上げてしまうだろう」
 先ず、一人が異を唱えた。ここには、各国の重臣の子息や学者が集っている。その別名
を、『崇息』と呼ぶ。
「しかれども、ラティエナ王、御歳六十五! 我、今、次代のラティエナ国を担う者の、
まさに、その才を問う」
「婿養子、金剛吹雪殿には文武の才を統括し、それを用いる器量が備わっている」
どこからともなく、彼等は異を唱えた。別に、このやり取りに段取りがあるワケではない。
「その器、不足なり! ラティエナ王に値する巨大な影響力なくば、王国に次代なし!」
フレイムカーンは呟いた。
「影響力……」
『ザザッ――』
 皆が彼の方を振り返る。
「もし、唯、一度の戦で乱世を終らせる事ができるならば?」
「その戦いは戦ではなく、天命を革めること――即ち、革命!」
(――軍艦校舎、不在のエルケレスを制圧し、同時にスウィネフェルドにて帝に上奏。『法
王』 NATO・ルーン・響と勇者に詔勅をつきつけ停戦を命じ、彼等の自立を認める。
即ち、浮遊大陸郡、ラティエナ、クックルーン、三国により大スウィネフェルド帝室を奉
戴する国家体制に移行! 金剛吹雪は逆賊として一人、誅殺!)

       

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