Neetel Inside ニートノベル
表紙

魔道普岳プリシラ
エピローグ

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 前回、失敗に終わった観艦式。若葉が一人の将校として、そして、また勇者として――
 伴侶である不知火が貴族として、神官としての参列が、翌年、行われた。フリートエル
ケレスは使用禁止兵器となった。そこで、ネェル・ガトリングスの艦長として、若葉は教
皇庁に馳せ参じた。フリートエルケレスの動力として活用された大淀葉月のナノ情報の一
部は、魔王の亡骸と共に、教皇の手によって供養された。魔王の攻撃を受けた場合、残留
思念として、普岳プリシラ姫とヴィクトリアが天に召される事を、エルケレスの宮城で大
元帥霧島薙も祈った。
 これによって、大陸は統一された事になる。残るは、ビッグ・ブリッジを渡ったレンシ
ス島と、テチス海に浮かぶ島々。そして、そこと結ばれる湾岸諸国が、新たな橋頭堡とな
る。
 若葉はこの一年を振り返った。クルーの大半が主代わりした。主力空戦機甲は霧島薙の
親衛隊となった。自分は取得したレアスキルの持ち主として、艦長を務めている。聖属性
を操れるのは自らだけであり、祭事を形式的に行うだけでは在るが、それだけで、充分、
社会的役割を果たしてある。何かと注目を浴びる嫁に対して、引けを取るが、仕方がない。
「ここから先の戦線は、どうなっていることやら……」
「私達の出番は終わりましたわ」
二人は、このまま、クックルーンに残る。ラティエナ空戦機甲部隊・大元帥霧島薙、北部
進駐大使金剛吹雪、浮遊大陸総督・雷暗、エリッサリア回廊国賓ルリタニア。旧共和国領
は教皇庁の直轄地となる。大陸制覇を果たした教皇庁。その行方を探るなら、決して歩み
を止めてはならない――

     


       

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片瀬拓也 [website] 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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