Neetel Inside ニートノベル
表紙

見開き   最大化      


いつもより早めにパソコンを立ち上げ、
日課を始めた。何も考えないために。

インターネットを構築した人に
私は一生頭があがらないだろうと思う。

昨日のキモオタからメッセージが
飛び込んできた。私の気分とは裏腹に
明るい雰囲気の文章に
どうも返す気になれない自分は
このメッセージを無視した。


しばらくすると、また画面下が
青く点滅する。めんどくさいから
メッセージを確認してログアウトしよう。
キモオタの箱を開いた。

「どしたの?」
「無視?」

最初は軽かった。

「いい加減返事しなよ?」
「何調子乗ってんのお前」
「俺のことどう思ってるか知らんけど」
「相手してやってることに感謝しなよ?w」

スクロールしてると、よくあるような
誹謗中傷が並んでいた。耐性は
ついてる方だ。そう思っていた。

また青く光った。
私はこのとき、少しでもこのキモオタに
心を許していたことを心底後悔した。


「女だと思って良い気になってんじゃねえよ」
「お前鏡みたことある?お前なんかよりまだ
 ゴキブリの方がいいわ。」


「気持ち悪いんだよ、お前の顔」



嗚呼、ここでもなのか。

私の右手が、無意識に電源のボタンを連打を始めた。


パソコンの電源が落ちてしばらくして、
落ち着いた私は、ぼそっとつぶやいた。


「ああ、死のう。」

       

表紙
Tweet

Neetsha