トースターの横に手を伸ばしたが、
もう食パンのストックは無かった。
どうせ死ぬんだ、空腹だろうが
満腹だろうが関係ないか。
はは・・・と、枯れ気味に笑った。
冷蔵庫のマヨネーズを取り出し、
チューブを咥えておもむろに吸い上げた。
むせ返りそうな思いを殺して、おもむろに。
すぐに嘔吐した。
黄色い液体が床の上に広がった。
自らの吐き出した物を両手ですくいあげて
口もとへと運んで、下品に音を立てて
それを飲み込んだ。
頭の中で
カチッ、と音がした。
気がした。
「ぎゃあああはははは!!!」
頭より先に
口が、のどが声を発していた。
沸きあがる高揚感に身をまかせて
ただただ叫び続けた。
なんでもできそうな気さえした。
今の私がかなり危ないことを、
今の勢いでなら本当に死ねそうだと
私は自覚した。
私はこの、あがったテンションを持って
外へと飛び出した。