Neetel Inside 文芸新都
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 次の日から、雨が降り出した。その所為で僕は、夜の公園へ出掛けることが出来なかった。大学へ行って、家に帰って、その繰り返し。彼女に謝りたかった。冷静になれば悪いのは自分だと、すぐにわかる。せめて、あのまま帰って仕舞わなければよかった。雨は止まない。
 悶々とした感情を抱えたまま、二日が過ぎ、三日が過ぎた。その日は、大学を休んだ。行く気になれなかった。それは雨の所為もあったけれど、本当のところは自分でよく理解っているらしい。僕は知らない振りをしている。
 気付けば、部屋は暗くなっていた。いつの間にか眠っていたらしい。時計は20:00を少し過ぎたところだった。空腹を感じて立ち上がる。が、立ち上がった途端に、一気に食欲が失せた。
「何、やってるんだろう」
 力無く呟くと、僕は傘を手に、外へ飛び出した。

       

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Neetsha