Neetel Inside 文芸新都
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短篇集呼ばわりしないで
転校生まれる

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  朝の教室は今日転校してくる生徒のことでもちきりだ。優しい子だといいなあと僕は思ってる。

 教室のドアが開いた。僕達はびっくりした。奈々子先生が入ってきたんだ!奈々子先生はだいぶ前から産休で学校をお休みしてたんだ。だから転校生のことは代わりの先生から聞かされてた。僕も皆も久しぶりに奈々子先生に会えてとても嬉しかった。でもおかしいな。先生、お腹がまだ大きいままだ。赤ちゃんはまだ出てきてないのかな。でもとにかく嬉しいや。代わりの男の先生はすぐ怒るから嫌だったしね。僕達は奈々子先生の周りに走っていった。

 「みんな久しぶりだね。相変わらず元気いいなあ。」
優しい奈々子先生の声だ。
「先生、赤ちゃんは?まだ産まれないの?」
裕子ちゃんが聞いた。けど先生はにこっと笑っただけ。
「じゃあ皆とにかく席につこっか。朝の会始めるからねー。」
そう聞いて皆席につきはじめた。僕の席は教壇の前だ。
「先生!赤ちゃんのことも気になるけど、転校生のことも気になるよ!もう来てるの?」
一番後ろの大ちゃんが大きい声で聞いた。
「いっけない忘れてた。転校生、紹介しなくちゃね!」
先生はドアに向かった。僕の右の席が空いてるから、多分転校生はそこに座るんだろうな。ちょっとドキドキ。
先生がドアを開けた。あれ。ドアから入ってきたのは知らないおばさんだ。
「この方は飯沼さんと仰って、産婆さんをしておられる方よ。」
「どうもみんな、こんにちはー。」
飯沼さんは丁寧におじぎした。大ちゃんのお母さんに似てるなと思ったけど、そんなことより転校生は?
「サンバさん?おばさんサンバ踊るの?」
船岡くんが言った。
「違うわよ。出産のお手伝いをするのよ。」
裕美子ちゃんが言った。
「それじゃ先生、転校生紹介しましょっか。」
飯沼さんがそう言うと、先生はうなずいて、教壇に昇り始めた。教壇の前の座ってる僕はびっくりした。
「先生何してるの?」
大ちゃんが言った。
「転校生を紹介するのよ。転校生は大ちゃんと同じ元気な男の子よ。」
そう言うと先生は股をこっちへ向けて開いた。先生はパンツをはいてなかった。僕はまたびっくりした。




そのとき、俺は目が覚めた。変な夢だと思いまた寝た。


       

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