Neetel Inside 文芸新都
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「えぇ~!!アヒルおもちゃのガッチュがパートナーになちゃったの?」
ポパイは驚きをかくせなかった。
「あら、いよいよポパイも初級トイズね♪」
ママがポパイにつぶやいた。
「初級トイズ?何?」
「あなた学校で何ならってるの?ちゃんと学校でならったんじゃない?よく思い出してごらん。」

トイズとはパートナーを持った人たちのことをあらわす。

「なぁ~んとなく、ならったよぉな・・・」
ポパイはやっぱり勉強ダメダメな様子。おまけにみんなは興味深々だったLチップにもたいした関心は寄せていなかったよう。

「・・・とにかく、ガッチュごめんね。さぁ一緒に部屋にあがろう。」

「うん!!」

ガッチュを手の平に乗せたポパイは部屋に戻った。
そして、話せるようになったガッチュはポパイとの思い出話に華をさかせ、しばらくして眠りについた。



―翌日。

「おはようございます!!」
コリー先生のご自慢の大声で今日も学校がはじまった。

教室の様子はいつもと少しちがうざわついた様子だった。
みんなトイズとなり、新たな毎日のはじまりだった。

「ポパイおはよう。」
「よぉ、ポパイ。」
コリンとコテツがポパイによってきた。

「ポパイ、おめぇのパートナーはどぉなったんだ?おめぇには2階の便所の便所サンダルかレモン石鹸がいいんじゃねぇの?」
コテツがポパイをからかう。
「テツ何言ってるの!!あんたこそ石につけちゃって逃げられてたくせに、見つかったからよかったものの。」
「ほんと、ほんと。」コリンに続けてリボンがつぶやく。

「うっ・・・僕もパートナーきまったけど・・・。」そぉいうとポパイはカバンからガッチュを出してあげた。

「・・・ぷっ。がはははははははぁうひゃひゃ。おめぇ何でぼろっちいアヒルのおもちゃにつけちゃってんの?」
コテツはまたまたからかった。

「誰が、ぼろっちいんだ。このゴツゴツくんとゴリラえもん。」
威勢よくガッチュが話した。

「うっ。おめぇのパートナーも話せるのか・・・まわりを見てもほとんど話せてるんだよなぁ。・・・でも俺の石ころ、『ロックスター』は
この前隣街でカツアゲした時にいただいた、ヒートチップつけてるから、何もしてないこのクラスではロックスターがまず1番強いだろうがな。」

「ヒートチップ?って何なの?」
ポパイはさっぱりな表情でささやく。

「ヒートチップはボディー系チップのひとつで表面温度を急上昇させることができるみたいだ。この能力を与えるチップは他にもたくさんの種類があるんだけど、本体の形状によってつけられるものと無理なもののあるんだそうだ。」
コテツは自慢げに話した。

「ま、基礎戦闘実習の時には俺がトップってのを証明してやるさ、ははは。」
そぉいって、コテツは席についてすぐ居眠りを始めた。

「確かにチップ装着してるのはクラスではコテツくらいでしょうね。子供には高すぎるし、それに、チップは本格的に戦闘する人が使うものでわたし達にはあまり無縁なのかもしれないわ。」
コリンは冷静に話した。

「そぉだよね。ガッチュは戦いなんてできそうにないしね。」


・・・それにしてもあたりを見回すといろいろなものがいる。はさみ・ペン・車のおもちゃ・ビー球・めずらしいものでは輪ゴムなどがあった。




       

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