Neetel Inside 文芸新都
表紙

早く早く、負け犬の裏庭で
夜の太陽

見開き   最大化      




世界の端っこで私は
夜の毛糸をほどいては
楽しげに後ろに放り投げる
クラッカーの残り香に
ろうそくの光があたたかく
小さな旗の飾り物と
ブリキのおもちゃがやさしい
ちょっとぎこちないパーティーのために
茹ですぎたスパゲティが
のびたみたいなたくさんの毛糸
その糸端が宙を舞うのを掴もうと
あなたが両手を伸ばしている。

これから私は
一番綺麗なものを見たときに
あなたを最初に思い出すことを許されたんだって
そんな風に世界が噛み合ったのを喜んで
ほどき続けるから
一緒にいてね。


ああ素敵、
夜なのに太陽の匂いがしてる。


       

表紙
Tweet

Neetsha