Neetel Inside ニートノベル
表紙

空から美少女が落ちてきた
どうしようもない現実

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久々に夢を見た。
空から美少女が屋根を突き破って落ちてきて、その衝撃によって死んでしまうというリアルなのかどうか判断しかねる夢だった。
同じ不幸でぶっ飛んだ夢なら、G3を装着してアンノウンにボコボコにされるような夢の方が見たかった。
たとえフルボッコにされていても、ヒーローというものは、それなりに充実しているのだろう。
小学生の頃まではよく自分がヒーローになった姿を夢想していたものである。

夢を失ってしまった今の俺のことを子供の頃の俺ははどう思うのだろう。
とりあえず、客観的な視点で自己分析を試みる。
学業にも、サークル活動にも精を出さなず、友人も少ないニート予備軍のダメ学生。
・・・こんな所でだろうか。
今も昔も自分について思うことに特に変わりはない。
クズ人間。
ただそれだけだ。
成長したことを無理に挙げるなら、現実から逃げるかキチンと見つめるか、それぐらいしか変わっていない。
打開する方法も気力もないので意味はないのだが。

朝っぱらからネガティブな方向に思考が働くのは悪い傾向だ。
外に出て気分転換をすることにしよう。

顔を洗い、パジャマから私服に着替える。
財布をポケットの中に入れて準備完了。
時間が時間なので外で適当に昼飯でも食べることにしよう。

「行ってきます」
条件反射的につぶやいた。

       

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Neetsha