Neetel Inside ニートノベル
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オタクな俺とお嬢様
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オタクな俺とお嬢様 

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突然だが、皆はご存知だろうかオタクを・・・。まぁ、知ってますよね。俺はオタクと呼ばれています。
呼ばれているというのは、簡単に言うと自分がオタクという自覚がないんですね。
オタク、オタクと言われると中学の頃から、俺は「あ、そうですね。」とか「オタクですよー」なんて、適当にあしらっていました。
なので、はれて俺は自分がオタクである。と、認めようと思ったけどこれって認める必要あんのかってことで保留中。
さて、長話もそうそうに俺は今日から通うこの学園で・・・まぁ、特に何もなしに、ちょっとドキドキする高校生活が始まる。

俺は今自分の部屋というか布団に寝包まっている。今は午前七時をさしている。起きなければ・・・、そう思った俺は二度寝を開始した。
ケータイのアラームの音で目が覚める。午前七時十五分。十五分間の二度寝だった。ちょっと眠気が覚めた俺は、洗面所にいき顔を洗い、歯を磨き、制服を着た。
俺は今日から高校生だ。東京の受験に頑張って勉強して受かった俺は、親の許可のもと、東京に上京し一人暮らしをはじめていた。
一人暮らしをはじめて、一週間と3日、そろそろ慣れてきた・・・。相変わらず料理はド下手だか、本を見ながら勉強して頑張っている。
味も今では少しだけましになった。
さて、俺は学校へ行く準備も終わり、電車の時間に余裕のある俺はPSPをしている。初音ミクだ。
俺は、巡音ルカが好きなのでルカをいつも使っている。PSPのもう一つのメモカには音楽だけ入れてあり、その半分がボカロとアニソンだ。
ゲームをして満足していた俺、気づくと時間が午前七時四十分をまわっていた。
完全に遅刻だ・・・。PSPの電源を切り、靴を履き、鍵をかけダッシュで駅に向かった。
入学式のそれも、登校初日に大遅刻は免れたいとダッシュで走った。予鈴とともに校門をくぐりぬけ、対区間に滑り込みセーフ、とまでは行かなかったものの
なんとか、入学式には間にあった。はー、よかったしかし暑い、暑すぎる。
走ってたためにものすごく暑い。校長の話はやたら無駄に長い。適当に聞き流そうと努力をしようとしても暑さがそれを上回ってしまう。
なので、俺は校長の話をまじめに聞いた。
話が終わる頃には、暑さもけしとびなぜだかすがすがしい気持ちになった。
今だけは、礼を言おう、校長。貴様の無駄に長い話に集中したら暑さが消し飛んだよ。足が痺れているが・・・。
発表された自分の教室へとむかった。無論、田舎から上京してきたばかりの俺には友達などいない。
だが、気にしない。当たり前だからだ。
俺の席は廊下から二列目五番目という微妙な席だった。
席に着き俺は、寝た・・・いや、寝ようとした。担任が教室に入ってきたのだ。なんて、タイミングが悪いんだ、クソが。
担任が自己紹介を提案してきやがった。まぁ、普通だな。一人ひとり順番に教卓に立ち自己紹介していくものだった。
正直俺には内容が一切入ってこなかった。名前すらも。寝る体制をとっていたために地味に眠い。
ん、何か言われているな。担任が俺に向かって何か言っている。
「おい、――――、前に来い」
は、前に来い?そうか、自己紹介か。
「は、はいっ!!」
あわててしまった俺は急に立ち裏声で軽く叫んでしまった。
なんか、死にたい。その、恥ずかしいとかじゃなく・・・なんか、死にたい。
自己紹介は、名前とよろしくとなんかそんな感じで終わらせた。よく、思い出せん。眠たかったから、適当に終わらせたような感じだ。
気づいたら、放課後になっていた。教室で一人、南にたかく上がった太陽を眺めていた。
今日は入学式だから、午前中だけのようだ。
すこし、時間が経ったところで鞄をもち、教室を後にした。
昇降口でふいに声をかけられた。
「おい、あんたも今帰り?」
振り向くと、えらいイケメンがいた。
「え、俺?」
急に声をかけられてちょいと動揺してしまった。
「そう、今帰りだろ?」
「あ、あーそうだよ」
「なんで、この時間まで残ってたんだ?」
「え、えーと・・・ボーッとしてたら時間が過ぎてた」
「ハハッ、面白いな」
「そうか?それより、お前はなんでこんな時間まで残ってたんだ?」
「俺は、トイレだ」
「トイレ?腹でも壊したか」
「いや、まぁそうだな」
「ふーん、まぁいいや俺帰るわ」
「あ、まってよ」
呼び止められてしまった。いったい、なんなんだ?
「なに?」
「あぁ、やっぱなんでもない」
「そうか、じゃぁな」
「おう、じゃな」
俺は、そのまま校門をでてまっすぐに帰宅した。
その後は、家でだらだらすごした。
ゲームやって飯食って、テレビ見て漫画読んでゲームやって。
俺って、すげー暇なんだな。
しかし、あのイケメンはいったいなんだったんだ?
まぁ、気にすることでもないな。


大好きなアニソンのアラームで起きる今日。登校二日目の朝だ。
時間は、七時ピッタリ。昨日の二度寝なども考慮し大好きなアニソンにアラームを変えすっきり目覚めるようにかえた。
案の定、成功だ。
昨日と違って今日は少し早めに出た。無論、軽くゲームもやった。
学校には余裕で間に合った。
教室について席についても話す相手など俺にはいないのだ。理由は、わかるな?
さて、孤独というのはこういうことか・・・。など、色々考えて気を紛らわせているとまた、後ろから声をかけられた。
「なぁ、お前どっから来たの?」
「え?」
後ろの席の桐谷、桐谷 悠(きりたに ゆう)とかいうやつだ。
「おれ?」
「そうだよ」
そうか、おれは自分がどっから来たのかもいってなかったけ。まぁ、いいか。
「田舎から」
「いなか?」
「そうだよ、この高校に入るためにはるばる遠い田舎から上京してきました」
「まじか、まさか一人暮らし?」
「そうだ」
「おぉ、すげー」
なにが凄いんだとツッコミたくなる衝動を抑えた。なぜならば、俺はツッコミ役にまわりたくないからだ。
些細な、ツッコミでもツッコんでしまったらツッコミ役に為らざるおえないからだ。
桐谷と話しているとまたも、後ろから声をかけられた。
俺って、後ろとられすぎじゃね?など、思って振り返ると昨日と同じイケメンが立っていた。
「あ、お前」
「やぁ、同じクラスだったんだね」
「同じクラス?桐谷知ってる?つーか、本当?」
俺はふいに桐谷に確認をしてしまった。
「なに、いってんだ。こいつ結構有名だぜ」
「有名?まだ、学校始まって二日だぜ?」
「噂ってのはな時間の問題じゃねぇ、」
「あそう」
俺は、桐谷が何か言おうとしているのを無理やりとめた。長くなりそうだからな。
「そういえば、名前きいてなかったよね?」
「名前、そうだったな。」
俺は、自己紹介で自分の名前を正確に答えた記憶がない。たぶん、正確に答えただろう・・・、たぶん。
「俺は、赤城 龍刀(あかぎ りゅうと)」
「そう、龍刀か。僕は、鈴木 洋一(すずき よういち)よろしくね」
爽やかな、それでいて人懐っこい笑顔で握手を求められた。
まぶしい、俺にはその笑顔がまぶしすぎた。
「あぁ、よろしく」
握手を交わして、すぐに担任が教室に入ってきた。
もしかしたら、担任のやつ計ってる?など思ってしまった自分が恥ずかしい。

昼休み、俺は桐谷と鈴木と一緒に昼食を食べていた。
「なぁ、一人暮らしなんだろ?」
「そうだけど」
「なぁ、部屋広い?」
「普通じゃね?」
俺の部屋は、普通のアパート一室だ。
1LDKだったと思う。
「普通ってどれくらい?」
今度は、鈴木だ。
「1LDKだったと思う。」
「1ldk!広っ」
「広いか?」
「一人には広いだろなぁ、鈴木」
「んー、そうだね」
またも、鈴木の野郎はまぶしすぎる笑顔を向けてきた。
くっ、こいつは強敵だ。などと心でバカに思っている俺ってバカ?
なんて、思ってしまう俺はバカだろう。
と、ひとり心の中でなんかしてると、鈴木が急に変なことを言い出しやがった。
「なぁ、ボカロしってる?」
ボカロだってーーー、心の中で叫んだ。
リアルの方では、パンがのどに詰まってしまいコーヒー牛乳をあわてて飲み干すという惨事だった。
「ボカロ?なにそれ?」
「しらないの、桐谷くん」
「あぁ、知らないな」
桐谷は、ボカロのことは知らないようだ。
しかし、俺は知っている。今日の朝もそのゲームをやっていたのだから。
「ねぇ、赤城くんはボカロ知ってる?」
俺に聞くか、鈴木!
俺は、脳内シュミレーションで試行錯誤を繰り返す。
だした、結果が
「一応、」
自分の中で、何かが崩れるようなそうでないような音が聞こえたような気がした。
「あ、知ってるんだ」
「まぁ、な」
「キャラわかる?」
「わかるよ」
「って、ちょい待て。俺のわからん話をするなよ」
桐谷が、会話をとめる。
「ごめんね、」
「まぁ、いいけどよ・・・それより・・・」
その後は、オタクみたいな会話はおきずに時は過ぎっていった。
鈴木のやつ、ボカロしってんだな。それに、かなり詳しそうだった。

       

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