Neetel Inside ニートノベル
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えー、いまここは俺に与えられた客用の部屋。
ものすごく広い。落ち着かない。
だから、部屋の隅でPSPをやっている。
部屋の隅で座ってなるべく存在感をなくしてゲームをやっている。
ベットがある。結構デカイ。なんていうかは分からないがかなりデカイ。
この家、何でもデカイようなきがしてくる。
飯食ってる途中で泊まれとかいわれて、どうしようか・・・。
悩むの面倒だし、なんも考えずに泊まろうとさっき決めた。
ドアが勢いよく叫び声とともに開かれる。
「おい、龍刀。どこだ!僕だ」
部屋に入ってきたのは言うまでもなく道彦。
こいつ、すげー生意気だ。まぁ、別にそのことは気にしないが・・・。
「な、なぜそんなとこでうずくまっている」
こちらに気づいたようでかなり驚いた様子で問いかけてくる。
「いや、何でっていわれてもなー。ただ落ち着かないから隅でゲームしてた」
「暗いな・・・・」
暗いとか言われた。めちゃくちゃショックだ。
「いや、暗くはねーけど。ベットで横になっていたら眠くなるし、何もやることないからな」
「なら、寝ればいいだろう」
「いや、風呂はいってないし」
「そうだったな・・・ついて来い」
道彦がその一言だけ言うと部屋を出ていった。
PSPの電源を切り、ベットに向かって放り投げた。
うまい具合にちょうど真ん中に落ちた。そのまま、道彦に付いていく。
「おい、どこに向かってんだよ」
その質問をするや否や急に立ち止まり一つの扉を指差す。
「ここだ」
「ここ?」
俺にはどの部屋がなんなのかすら一切分からない。
ここって言われても何の部屋?としかいえない。
「風呂だ」
「あぁ、風呂ね・・・風呂」
「さっさと入って来い」
扉が開き背中を押される形で中に入る。
脱衣所は・・・和だ。
銭湯みたいな感じだ・・・でも個人の家なんだよな。
ここ、一階だし。
服を脱ぎタオルをもって風呂場に入る。
「な、な・・・なんちゅーデカさ」
かなりデカイ浴槽。普通に銭湯よりでかいかも。
まじで、何でもかんでもでかい家だ。
いつまでも驚いていられないから別に気にもとめずに身体を洗おうとイスがあったので座った。
扉が突然開く。
「道彦か?おまえも・・・」
そこに立っていたには道彦ではなくメイドさん。
なぜ、メイドが入ってくるの?
「お背中を流しにきました」
「あ、背中?べつにいいよ。自分で洗えるから」
「いえ、そういうわけにもいきませんので。道彦様の命令ですので」
「命令ね・・・」
道彦はなんでそんなことをわざわざ命令するのか。
しかもそのメイドは玄関で笹野を出迎えた女性で、俺を上から下まで舐めるように見てきた女性だ。
目つきも鋭い。でも、かなりの美人だ。
この家のメイドはみんな美人んだよな。
それにせっかくきてもらったし、背中流してもらえるからいいかと思ったからそれを承諾した。
「じゃ、背中お願いします」
「はい」
うーん、別に緊張するわけではないが妙な感じだ。
背中を流してもらうなんて初体験だ。
頭なら美容院とかでやってもらうから慣れてるけど。
でも、楽だし気持ちいい。
この人ものすごく背中流すのうまいな。力加減が絶妙だ。
「一つよろしいでしょうか?」
「へっ・・・あぁ、どうぞ」
突然だったので驚いた。変な声でちまった。
しかし、そんなことお構いなしに質問が来る。
「お嬢様・・・理沙お嬢様とは、本当はどんな関係でいらっしゃいますか?」
「いや、それは笹野があなたにもいったと思いますけど・・・友達ですよ」
「本当ですか?」
「疑うんですか?」
「申し訳ありません。しかし、理沙お嬢様がお友達などを連れてくるとは珍しいものですから」
「そうなんですか?・・・」
俺はそのときそうだろうなと思ってしまった。
あいつ、マジで友達いないんだな。
「きっかけはどういったものですか?」
「きっかけ?笹野と俺の?」
「はい、どういったものですか?」
きっかけか・・・俺が笹野と友達、つーか話すようになったきっかけは・・・。
「きっかけは多分・・・車ですよ」
「車ですか?理沙お嬢様はそんなこと興味は持っておらないとおもいますが」
「ちがいます。俺が興味を持ったんですよ」
「どういうことですか?」
「えーと、笹野が送り向かいに使っている車あるじゃないですか。それを登校中に見て笹野のだって聞いたんで放課後、ひとり本を読んでる笹野に声をかけたんです。それがきっかけだと思います」
「そんなことが、どんな内容で?」
「あー、まずは車が本当に笹野のなのかって事からですかね。あとは、本のことについて」
「しかし、お嬢様がそのようなことで友達だとは言わないとおもうのですが」
確かにな・・・それ以外か。
心当たりは一個だけかな。
「少し経ってからゲーセンに誘ったことかもしれません」
「ゲームセンターにですか?」
「えぇ、結構はまってましたから、笹野。楽しそうでしたよ」
「そういうことですか」
それきりメイドの人は口を開かなかった。
しかし、名前くらいはしりたいので名前を聞くことにした。
「あの、あなたの名前は一体なんていうんですか?こっちだけ知られているのも嫌なんで」
ちゃんと答えてくれるか不安だ。
「浅葱 杏(あさぎ きょう)です。」
「浅葱さんですか、よろしくお願いします」
「こちらこそ」
ていうかこんなことは風呂でする会話なのだろうか、しかも相手女性。
そんなことをしていると流し終わったのかシャワーで背中を流そうとした。
「あっ、」
俺は自分で流そうとして浅葱さんの手に触れた。
二人同時に掴もうとしたのでコントロールできずに浅葱さんはびしょぬれになってしまった。
「す、すいません」
「いえ、大丈夫です」
ほぼ全身にかかったのだが、スカートは黒ですからもちろん見えません。
でも、おっぱいが・・・正確にはとてもかわいいブラジャーが見えてしまった。
動揺を隠しつつ、流し終わるのを待った。
流し終わって、お礼を言おうと振り向こうとしたらこちらを覗いてくる浅葱さん。
じっと俺のある一点を見つめてくる。
それは、俺の大事なところだ。なぜ・・・恥ずかしいとかはあんま感じないけどつーか驚きのほうがデカイ。
デカイ、デカイ、でかいって俺、この家きてから何回いているのだろうか。
興味がある奴は数えてみてくれ。
そんなことより、何で見ているのだ浅葱さんは。
「なんで、見るんですか?」
「あっ、これは失礼しました。では」
それだけ言って風呂から出て行った。
一体なぜ俺の股間を見る必要が・・・しかし、問題がもう一つあるのだ。
それは、浅葱さんがびしょぬれになったことだ。
透けていた・・・俺の息子よ!たたなくてよかったな、たぶん殺されていた。
見た目からは想像できないピンクの可愛らしいブラだった。

「さてっと・・・この風呂なら人も居ないし泳いだりしちゃったりしても怒られないだろう」
湯船に足を入れる。
「おぉ、ちょうどいい」
そのまま一気に泳ごうとすると後ろから叫び声とともに道彦が入ってきた。
「僕も入るぞ!龍刀よ!はははは」
急に入ってきたのでびっくりしすぎて足を滑らせ沈んでいく。
すぐに起き上がり道彦に抗議する。
「急に大声出して入ってくんなよな!滑って危うく頭打つとこだったろ」
「なに、そんなことか。気にするな」
気にするなって・・・頭打ったら危ないだろうが!と声には出さずに心の中にそっとしまいこむ。
言っても無駄だからな。
「さぁ、二人で語り合おうじゃないか」
道彦が入ってくる。
俺は、こいつと一緒に風呂とかごめんだから出ようとする。
「いや、いいや。のぼせそうだから、でるわ」
もちろんのぼせるとかは適当すぎるほどのいいわけだ。
しかし、ここで止めに入るのが道彦なのだ。
「なに、そういうことは言わずに付き合え」
「いや・・・・」
そのまま道彦に引っ張られ湯船につかる。
ほんと、こいつ強引だな。きしょい。

       

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Neetsha