Neetel Inside ニートノベル
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それを親に見せると誘拐とまちがわれたようで、勘当を言い渡された
そんな俺は、行く当てもなく公園でふらふらしている。
一時間ほど。
三時間だったかもしれない。
まあ、勘当されて、行く当てが無くやることもない俺には一時間だろうが三時間だろうがそうは変わった気がしない。
所詮カップラーメン20個か60個のちがいだ。それだけあったらどのみち食べる前に腐っちまう。
と、無駄なことを考えていると、「うーん」というかわいらしいこえがきこえた。どうやら起きたらしい。
とりあえず
「だいじょうぶか?」と訪ねると
「……………誰ですあなたは人間ですか?」と疑いのまなざしを向けてくるので
「田中であり人間だ。純粋なホモサピエンスです。倒れているおまえをたすけた」と倒置法を使って答えると
不思議そうな顔をして
「私を助けた純粋なホモ?」と返してきた、何でそこで切るんだよ。
俺は「違う」と断ってから
「どうしてたおれてたんだ?」と聞いた
しかし
「銀杏お化けが故に」
意味のわからない答えが返ってきた。
寝言翻訳機を要請する。
本気で意味がわからない。
「おまえは何だ」
「寺の神主兼巫女です」
「ヘーそうな……………は?」
一瞬頭がこんがらがった。
「寺?」
「はい」
「巫女って神社じゃね?」
「客寄せのための工夫です。私の親が考えました、和洋折衷というやつです」
「双方少なくとも洋ではないぞ」とつっこむと
「気にしないでください。それよりも恩人」と適当に流された
「なんだ」と聞くと
「助けられたお礼がしたいです。なにかきぼうはありますか?」
欲しいものか、あったっけ?………………………………………………………………………………あるな、超ありありだ。

「きまりました?」と、聞いてくる美しい笑顔の少女に向かって
「おまえを拾ったら無くした宿を借りたい」と言うと、
「意味がわかりません」
即答だった。まあ確かに端折りすぎた感じはあったな。
「まあ、あれだ、なんだ?えーと、おまえを拾って家に行ったら児童誘拐だと思われて勘当されたんだ」
と、俺は事の成り行きを説明した。
「え?恩人はロリコンだったんですか?ならば宿は貸せません、貞操のピンチです」
「何でそうなる」
「恩人の名字が安田だからです!」きっぱり言われた。しかしそうか、まあ確かに安田だったら仕方ないな。
いやまて、
「俺は田中だ」
「そうなんですか、ならいいです。宿を貸しましょう」凄い。なにこの子悪びれない。悪びれるそぶりがない。
「ありがとう」と感謝の言葉を述べると、
「ただし条件があります」と言ってきた
「なんだ」めんどくさいと思いつつも訪ねると少女は、

「うちの社の神になってください」

とても気持ちのいい笑顔でそういいはなった。
俺が言えることは一つ





「どうやって?」


       

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