Neetel Inside ニートノベル
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ハザード
考察 - リーダーの場合

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 たとえば、ローカストが人間を襲ってきたとして

 たとえば、リーパーが地球を侵略してきたとして

 たとえば、魔王が世界を混沌に陥れようとしたとして

 それはきっと、今の状況と比べれば紙一重なんだろうと思う。

 ただ、一つ違うのは


 ここはゲームでも漫画でもアニメでもない。
 御先祖がぬくぬくと育ててくれた争いだらけのくだらない世界だという事だ。


 いつからだろう、軍が国家を支配する世界になったのは。

 一昔前の日本には、こんな情景さえ浮かばなかっただろうに。

 いつまでも平和が続くと、誰がほざいたのだろう。


 欲望にまみれた正義と

 生きる事を否定された悪が

 今日もこの世界をまわっている。


「力は正義だ」


 自分を良く知る人が言う。
 自分がその逆を問うと、その人は何も言わなくなった。

 世の中そんなものである。


 3分でおさらばするあの巨大なヒーローも
 仮面を被った変身ヒーローも
 5人や3人がかりで悪をボコボコにする団体ヒーローも

 勇気とは名ばかりの「力」で
 悪を潰していることに過ぎないのだ。


 

「マコト、前方正面から目標物体を確認」
「了解。肉眼で捉えた時点で隊に砲撃を許可する」

 


 もうすぐ終わる。

 そして、その終わりの意味は神のみぞ知るだろう。



 俺がブッチと呼ばれる日常も、もう終わりなのかもしれない。

       

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