Neetel Inside 文芸新都
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製作過程について。

11/8
お題決定・〆切設定。今回は「恋愛物にはしない」ということだけをなんとなく決める。

11/12
「死んだ弟を憎む姉」を書いてみよう、とふと思いつく。0℃の使い方を全然考えていない。なんか観念的な使い方でなんとかなるだろう、とゆるく考えている。

11/18 
「今自分で書いているものが終わってからしか手をつけたくない」と某所で発言し、「フラグ立ってますよ」とつっこまれる。このときはフラグを回収する気なんてさらさらありませんでした。

11/24
「この取り組みの遅さはもう速筆チャレンジになってる」とか自分で言っちゃう。でもまだ書いてない。

11/29
 ようやく書き始める。フラグはへし折らなければ。30分ちょっと、およそ1300字。

11/30
 読み返し推敲しながら書き加える。500字書いて750字くらい削る。

-書いたり削ったり進まなくて推敲したり。以下主要部分のみ書き出し。

12/5
「姉さんは0℃だよ」とストレートな台詞をミノル君に言わせればお題消化、と思っていたけれど、ここに来て実際に言わせてみると違和感がひどい。のですっぱり諦めてこの先どこかで出てくることを期待する。
 回想部分でずっと停滞していたけれどやっと新しい展開が見えてきた。ヒキタサユリさんが急に出てくる。冒頭で脈絡なくノートを渡していた「女の子」はこの人だったらしい。あれ、弟君は…そういう人だったのか。今回はセックスだのゲイだのなしでいけると思ってたのに安易で嫌だな。計4468字。この頃には勿論懺悔を覚悟。

12/7 主催者さんに「遅刻しますね」って先に言う。

12/8 タイトルがなんとなく決まる。結末、というか方向性のようなものが(締切日になってようやく)見える。

12/13
 9100字。あとは最後の部分だけ。0℃はどうにか使えそうな流れ。結末もなんとなく決まっているのだけど、ぎりぎりまで泳がせようといったん放り投げておいて推敲。薄い部分を厚くしたり、逆に過剰な部分を削いだり、句点や助詞を調整してテンポを整えたり、比喩を加えて間を作ったりする。情景描写を挟んだり接続詞を選びなおしたり。
 これは書き出しからほぼ毎日やっているけれど、これだけ繰り返していても直す部分が目に付くのが不思議。そして徐々にテキストが引き締まって、推敲に「埋まる」感じが強まっていく(※飽くまで主観)。この段階での推敲が一番の大好物。この日は二時くらいに寝落ち。

12/15
 夜、ようやく脱稿。10664字。前日は「ノートを引き裂くラスト」の手前まで書いていた。そこで終わるんだろうと思っていたけれど、朝起きて推敲して、日中もやもやして、やっぱり違う気がして加筆。唐突過ぎるのかもしれないけど、やっぱり体温は戻ってくるべきだという気がするのでこれでいいと思う。
 今日がデッドラインとのことだったけれど「明日でも大丈夫ですよ」という言葉に存分に甘えて明日まで寝かせることにする。だってやっぱり書いてすぐ渡すのは怖い。みんなちゃんと〆切を守っているというのに。

12/16
 朝と仕事帰りに最後の推敲。10684字。
 執筆当初からここまでずっと、上原ひろみの「Haze」を聴いていました。

総評:
 遅れに遅れました。
 一時期は「自分の文章なんかに時間をかけさせてはいけない」という強迫観念から「どれだけ短く簡潔にするか」にこだわっていたのもあって、某先生からツイッターにて「どのくらい削るのかを記録で見てみたい。半分くらい削ってて自分でその量にびっくりしてそう」とまるで自分のいびきにびっくりして起きる犬みたいな感じの扱いを受けたのですが、改めて記録してみると最近はそれほど削っていないようです。開き直ったんですね。むしろ細かい部分を拾いすぎず進むように意識して書いて、あとから厚みを与えていく箇所の方がずっと多かった気がします。
 私は取り組みが遅い+筆が遅い、という最悪の複合タイプの遅筆なのだということをはっきり自覚させてくれる企画でした。かくも遅咲き。咲けていればまだ救いようがあるけれど正直自信はまったくないです。参加者さん、表紙絵とサムネを下さったハトヤ先生、それからまとめてくださったところてん先生、素敵な企画をありがとうございました。

       

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