Neetel Inside 文芸新都
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新都社作家の後ろで爆発が起こった企画
なんとなく書いてみた/通りすがりのニノベ作家

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ばく‐はつ【爆発】
[名](スル)
1 物質が急激な化学変化または物理変化を起こし、体積が一瞬に著しく増大して、音や破壊作用を伴う現象。ガス・粉塵・火薬などの化学的爆発は発熱反応が激しく行われたことにより、ボイラー・火山などの物理的爆発は圧力の激しい発生・解放により起こる。また核分裂による核爆発がある。
2 抑圧されていた感情が急激に外に現れること。「不満が―する」
       ~提供元:「デジタル大辞泉」~

 後ろに振り返った僕が目にした現象というのは「急激な変化」と「著しい発熱と解放」だった。
 そこで起こっていたのは化学変化。二種類以上の物質が結びついて一種類の物質ができる現象だった。今回の場合で言えばその「変化」というので結びついた物というのは二種類のみ。だが、たった二種の物質が結びついたというだけでもそこで発生していた熱というのは実に赫々と燃え立つ物だったに違いない。
 ましてや、その二つの結びついた物質はより圧迫された環境下に置かれていたのだろうからその化学変化で起きた発熱反応というのは、本当にその言葉を宛てるのが相応しかった。
 そう、僕が見た現象というのはともかく結びついて激烈な熱を発生させてしまった光景なのだ。ましてやその現象が起こったのは今し方、僕がかねてから思いを寄せていた女子に告白して振られてきた直後、がっくりと肩を落としてその場を去ろうとしたその背後で起こった。
「ごめん、あいつお前の事好きだったんだよ。ただあいつは友達だったから正直に言えなかったけどさ……俺、お前の事好きなんだ。なあ、俺と付き合ってくれないか?」
 親友のKの言葉だった。察しては貰えるとは思うが、その言葉に対しての俺の好きな女子の返事は承諾だった。どうやら、彼女もまたKの事が好きだったらしかった。
 それを目にした時、Kは今まで隠し通してきていたのだと僕は悟った。
 僕が彼女を好きだと表立って公言していただけに抑圧してきたであろうKの感情が、こうして僕が彼女に振られた事で急激に外に現われたのだ。そうして、二人は結びついて、もとより熱を帯びていた感情が著しい解放を生んだ。
 詰まる所はそう、「爆発」なのだ。
 打ちひしがれると同時に、親友に舞い込んだ幸福に祝福をあげたいという気分だった。そうして、僕はその場から去ると背中越しに「爆発」に因んだあの言葉を叫んでやった。
 どんな言葉だったかはあえて言わない。だって、インターネットばっかやってる皆にはもうわかりきった言葉だろ?

       

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