Neetel Inside 文芸新都
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新都社作家の後ろで爆発が起こった企画
夜空ポーン/匿名

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 今朝僕がうつ伏せのまま目を覚ました頃、どこか遠くの大きな星が爆発して消えたそうだ。
 その時生まれた光は今夜届くという。
 しかしその熱は届かないという。
 そんな事をデート中の車内で聞いて、今夜が楽しみだねと彼女に告げ、僕はテールランプに火をつける。

 夜まで繰り広げられた恋人関係のメンテナンスは改善より維持によく効いたね。
 そりゃ僕だってきめ細やかな優しさを振りまきたいんだよ。
 これは本当さ。
 昔みたいな実直な優しさ。
 それはもう遺物みたいなもので、星を見るようなもので、もうここには無いのさ。

 夜遅くになって爆発を思い出し空を見上げると、
 見たこともない大きな光がぽかんと浮かんでいた。
 彼女は部屋でコーヒーを飲んでいる。
 あの光はいつのものだろう。
 熱の消えた輝かしさはちょっと馬鹿みたいだ。
 そう伝えると彼女はロマンがないと不満気に言った。

 それから僕達はいつも通り不機嫌になり、
 一緒に夜空を見上げることもせず、
 それぞれ夜更けに沈んでいく。
 もうやめようぜ、こういうのは。
 戦争するよりセックスしよう。



 おわり

       

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