Neetel Inside ニートノベル
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―今日は惨劇メークアップのギターボーカル、暗野由影(あんのよしかげ)さんに来てもらいましたー(スタジオ、拍手)。

ども。俺、あんまり話すの得意じゃないから。うまく話せないかもしれないけどよろしくお願いします。

―暗野さんは高校在学中の17歳の時にyammy.A名義でアイドルユニットLKB69へ「青空ハイライト」という楽曲を提供。
その後もロックシンガー、愛田アイラさんへ「BUNISHING!!」、芸人コンビ、びぃらぶずへ「CAT FIGHT!!」など、ビッグネームへ90年代アイドルポップ、
と言っていいんでしょうか?いわゆる「懐メロ」と呼ばれる楽曲を提供しています。へー、17歳で大物に楽曲提供。すごいですね。

いや、昔のことはあんまり覚えてない。ってゆーか...DTMで曲作ってネットに上げてたらレコード会社からそういう話(楽曲提供)が来たから。
言われるがまま、やった、ってだけで。うーん(少し沈黙)...自分が他の高校生と比べてすごいとか、どうとかは当時思わなかったですね。

―いやいや!プロに曲を提供出来るなんてすごいことですよ!

そうなのかなぁ(笑)。別に普通のことだと思うけど(吹き出す)。今やみんな、一人に一台、パソコン持ってるわけだから。誰でも音楽を作って
ネットで配信して発表出来るようになったのはすごい便利な時代になったなぁ、って感じます。やっぱり。

―話を変えます(笑)。惨劇メークアップは暗野さんが加入する3月、お、今月だ(カレンダーを見る)。それまで「cool,ダディクール」というバンド名で
活動していた訳ですがどういったいきさつでメンバーとして暗野さんは加入されたんでしょうか?

バンドの話はASUNO(リーダーでベーシスト)から「ウチで演ってくれないか」って話が結構前からあって。俺、人前とか出んの、あんまり好きじゃなくて。
断ってたんだけど...でも俺もASUNOも今19で10代最後だから。それに「このまま顔を隠したまま音楽活動を続けてていいのか」っていう葛藤が以前からずっとあった。

―そうだったんですか。えー、惨劇メークアップは音楽投稿サイトに適当に名前を付けられた勇者が世界を救う歌、「ああああ」をアップしたところ、
3日でなんと再生数60万回を超えたそう。これもまた、すごい数字ですね。

数字はまぁ、別にあんま興味ないけど...惨劇メークアップとして初めての曲だったから結構気合入れて作ったっていうか...
まぁ、たくさんの人に聞いてもらえればうれしいな、って思います。はい。

―惨劇メークアップは月末に行われるおなじみの10代限定ライブイベント、サンライトライオット、通称『光陽ライオット』へ
決勝トーナメントからの特別シードでの出演が決まっています。大会に向けての意気込みなんか、ありますか?

いや、別に。普段通りで(ドリンクに手を伸ばす)。

―えっと、結成わずか1週間で大会シード権を獲得した惨劇メークアップのフロントマン、暗野由影が音楽ファンから
伝説のミュージシャン日野光太郎に一番近い男と呼ばれていることについてはどう思いますか?

いやいやいや(ドリンクを吹き出す)!日野さんは俺が子供の時に見たすげぇ人だから!自分なんかとても足元にも及ばないと思います。

―linerLIGHTSのライブは当時現地でご覧になられた?

はい。見ました。最初出てきた時は色白の細っこい兄ちゃんだな、って感じでしたがもう一曲目のギターリフが鳴った瞬間からブワーって体からなんていうか、こう、
幸福成分が溢れだしたんですよね。この人の音楽もっと聞いていてぇ、この幸せな瞬間が一生続けばいいのにな、って思ったのはあれが初めてですね。
たぶんもうないんじゃないかな。自分が今後そういった感動をオーディエンスのみんなに伝えていければ、っていうのもおこがましいけど...
それが目標です。

―はい!暗野さんと日野さんの出会いがわかったところでお時間が来てしまいました。惨劇メークアップの暗野由影さんでしたー。ありがとうございました!

ありがと(映像途切れる)

       

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