Neetel Inside ベータマガジン
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誰かが適当に投下した原作を僕が作画する
原作6

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都内某所―ホテルの一室
室内は暗く、わずかな光源は携帯用ラジオの前面ランプのみ

女:ラジオなんてつけてるの?
男:ああ、長年の習慣でね。
  ………わかってる。意味なんてないさ。

男は立ち上がり冷蔵庫からボトルの水を取り出す。

男:飲むかい?
女:いいわ、遠慮しとく。



ラジオから不意に臨時ニュースが流れる。
「……政府の発表によりますと、今から数時間前に某国から東京に向けてミサイルが発射されたとのことです……」
「……同時に避難勧告が…」

突然の報せにも二人に動じる様子は見えない。
女はタバコに火をつけゆっくりと煙を吐き出す。
男はじっと正面の壁を見据えて押し黙ったままだ。

女:さっきから何をしているの?
男:祈っているのさ。
女:祈り?
男:ああ、明日の勝負に勝てますようにってね。
女:神頼み?それっていかがなものかしら。
男:俺は自分にできることなら何でもする主義なのさ。
  それよりタバコは止めてくれ。その煙がせっかくの祈りを引き裂いてしまう。



街中に緊急事態を告げるサイレンの音が鳴り響く。

女:今夜はとても静かね。
男:それ、冗談のつもりなら笑えないぜ。
女:ふふ、いいじゃない。ちょっと昔を思い出しただけ。



ラジオは相変わらず金切り声をあげ続けている。
「……着弾まで残り5分を切ったとの情報が入りました!」
「……至急、安全な場所に避難…」

女:勝算はあるの?
男:わからない。でも、やるしかない。
  俺たちのような犠牲者をこれ以上出すわけにはいかないんだ……



都内某所-地下
会長「ぐふふふ……これだから日本政府は信用できん……愚図。愚鈍。すべてが遅いのだ。
   あんな連中の言うことを聞いていたら命がいくらあっても足りん。
   その点ワシは違う。このような緊急事態に備えすでに巨大な地下帝国を築いておる。
   真の金持ちの最低条件とはすなわちシェルター……」



再び都内某所のホテル

男:俺たちは1年前、T愛グループ主催の拷問じみたギャンブルに敗れ……聴力を失った……!
  もう2度とあんな目にあってたまるか!勝つ!明日こそは絶対に勝つ!
  そして……聴力と共に失った誇りを取り戻すんだ……!
女:………

そのとき耳をつんざくほどの轟音が鳴り響いた。
そして、彼らにその音は聞こえなかった。



※2B先生へ
 男女の対話はすべて「手話」でお願いします

       

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