Neetel Inside ニートノベル
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誰の声も無の向こう
戦車ふたたび

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 どるるるるるるっ
 俺のマシンガンがうなぎのぼりで火を噴いた。ゾンビどもがドミノ倒しに倒れていく
「本当にこの町は地獄シティだぜ! ひゃっはー!!!!!!!!!」
 隣でアルファチームのベルナンドが叫びながらロケットランチュアーをぶっ放している。
 爆発弾がゾンビどもを粉みじんにぶっ飛ばして、ネオ埼玉シティのネオ埼玉大学のキャンパスごと粉々にした。
「埼玉を駄目にしたのはゾンビウイルスと大学機構だ! 粉みじんになれー!」
 ブラボーチームのエーフィが戦車の上に乗っかりながら手裏剣を投げている。それがゾンビどもに当たるたびにどたたたたっとゾンビが倒れこんでいく。
 俺は弾切れの心配をしながら運転手に声をかけた。
「まだ弾薬庫にはつかないのか!」
「前方にゾンビが多すぎて迂回するしかないんです!」
「かまわん! いっけえええええええええええええええ!!!!!!!!!」
 戦車が突進してゾンビどもをめりめりと踏み越えていく。
「いよっしゃあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」
 俺は雄叫びと共に戦車の内部から鉄パイプをぶっこ抜いてそれでゾンビどもを殴った
「喰らえ勇者の剣! 喰らえ勇者の剣!」
 ゾンビどもはあうーと呻きながら戦車に乗り込もうとするたくらみを断念していった。
「どうだ見たか!剣道百八段の俺の実力をおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」
 俺のいあい抜きパイプ殺砲がゾンビの首をはねる。生ゾンビ首はコロコロ転がって戦車の下へと消えていった。
「俺の未来からきたる一撃いいいいいいい!!!!!!!」
 このネオ埼玉シティを守るための攻撃がゾンビどもを打ち砕いていく!
 だがパイプは悲しいことに折れてしまった。
「ああああああパイプがあああああああああ」
「テリーこれを使って!」
「ありがとうジョセフ! 喰らえやああああああああああああああああ」
 俺のダブルマシンガンがフルバーストした。とたたたたたたたたっ
「弾切れを起こすぞ!」
「かまうかあああああ!!!!!!!!!!!」
 弾切れを心配しない俺の情熱によって弾数を増やしたマシンガンは覚醒してネオ埼玉シティの半分が吹っ飛んだ。
 荒野と化したネオ埼玉シティの惨状を見てジョセフが呟く。
「これが神の力……」
「そうだ! これが神の、俺の力だあああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
 ついに俺のマシンガンがマントルをぶち抜いて地球ごとぶっ壊した
 白熱した閃光がエマージェンシーでエクスプロージョンだった
 宇宙空間に漂う俺たちの戦車。
「とうとう俺たちやったんだな、ゾンビどもをやっつけた」
「ああ、そのために地球が滅んだが仕方ない。ゾンビどもがはびこればいずれはこうなっていたんだ」
「さすがリーダー! 自分勝手なこといいやがって! 生きてて楽しいんですか!?」
「うるせええええええええええええええええ」
 リーダーのロケットランチャーが宇宙空間で炸裂してミゲルを粉々にした。
「なんてことを! ミゲルはイケメンだったんですよ!?」
「イケメンに明日を見る資格はねえ!」
「ほらみろこれだ、やっぱり権力を持つこうなるんだ! やっぱり世の中は世紀末でこそふさわしい! そういうことでよろしいですね!」
「いやその理屈はおかしい」
「理屈をこねているのはあんただリーダー! くたばれやああああああああ!!!!!!!!!!!!」
「てめえなんだとおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」
「うるせええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!」
 俺とリーダーのロケットランチャーがやはり宇宙空間で火を噴いた。
 そしてその爆発から暗黒ブラックホールが開いた。
 そこからまたゾンビどもがわらわらと湧いてきた。
「争ってる場合じゃねえ! 俺たちのロケランでゾンビをぶっとばさないと!」
「宇宙空間でどうしてロケランが使えるんだろう!?」
「そんなことに構ってる時間はねええええええええ!!!!!!」
 俺たちは銃器のすべてと戦車の何もかもを使ってゾンビどもを倒しまくった。
「この向こうに俺たちの明日があるんだああああああ」
 そしてブラックホールの中に戦車が突っ込み、ホワイトホールから飛び出した。
「出たぞ、ここはどこだ!?」
「ここは暗黒大魔王空間」と大魔王が言った。
「なんだって!? そんなやべえところに来ちまうとは俺の運命もなかなかどうしてフルスロットルだぜ!!!!!!!!」
 俺たちは戦車の中の一番やばそうな赤いボタンを叩き殴ってぶっ叩いた。三度の攻撃によるボタンの覚醒により戦車の秘められた秘弾『1m榴弾』が大魔王に向って吹っ飛んでいった。
「俺たちの明日は俺たちが作る! 喰らえワン・ミーター・クローズコンバットブリットおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」
「ぐわあああああああああああ!!!!!!!!!!!! こ、これが黒色火薬の底力……馬鹿なああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
 大魔王は黒色火薬によるレトロな爆弾をその身に喰らって1ミクロンの細胞片も残さずに多元宇宙のどこかへと消えた。
 あとには闇と戦車と勇者たちのみが残った。
「やったな」
 リーダーが俺の肩に手をおく。俺はそれを払った。
「やめろ、俺とあんたは敵同士だ」
「この場において空気を読むこともできないとは貴様それでも軍人か!!!!!!!」
「やかましい!!!!!!!! 空気なんか読んでて切った張ったができるか馬鹿野郎!!!!!!!! 思い知らせてやるぜ、戦争のむなしさってやつをなああああああ!!!!!!!!」
「富国強兵! 富国強兵!」
「この馬鹿がああああああああああああああああああ」
 俺とリーダーのマシンガンが火を噴いて、お互いの身体を弾丸が貫きあった。そしてそのときに出た血が星となり、生命が育まれ、現在の地球になったのである。





 ――戦車創世記第五六九一章 戦車、散る より抜粋――
















「なにこれ?」
「知るか」

       

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