Neetel Inside 文芸新都
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ポンチ短編集
TJS外伝 Lilithia 復讐の黒き魔姫 3/3 復讐の刻(前編)

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 魔王の試練を終え、仮面の魔導士の館へと向かうリリシアとベルは、歩きながら会話を楽しんでいた。二人の会話の内容は、主に魔王の試練での出来事であった。
 「ねぇ、ベルは魔王の試練は難しかった・・?」
リリシアがベルに問いかけると、複雑な表情でベルが答えた
「相手が強かったんだが、僕の魔力で何とかクリアしたじょ~。ベルザリア様はとても美しい女の魔王で、とっても綺麗だったぜ。」
そのベルの言葉に、リリシアが言葉を返した。
「何より無事でよかったわ。二人とも新しい魔王になったわけだね・・。でも、これから暇じゃない・・。私たちが魔王になったとはいえ、人間界を攻めるチャンスなんてあまりないんじゃないかな。さぁ、話はさておき、早く館に戻りましょう。仮面の魔導士が私たちの帰りを待ってるわ。」
リリシアがそう言うと、二人は仮面の魔導士の待つ館へと向かうのであった・・。

 ――そして、魔王の試練から5年の月日が流れた・・。
ベルとリリシアは、更なる力を手にするため、再び魔導士の館で修行に励んでいた。

 一方魔界王のメディスの間では、メディスと白き魔女が話し合っていた。
「なんであの娘がリリアンの次の魔王なの!?リリアンの次の魔王の座は、この私こそふさわしいわ!!メディス様、今すぐあの娘から魔王の称号を剥奪しなさい!」
白き魔女がそう言うと、メディスが反論する
「ええい!!分からぬ奴だな。リリシアは私が認めたリリアンの次の魔王じゃ。あの娘が死ぬか魔王の称号を剥奪されない限り、お前に魔王の試練を受けさせるわけにはいかんのじゃ・・。」
メディスと白き魔女が、言い争いをしていた。どうやら白き魔女は、リリシアに魔王の座を横取りされたことに腹を立て、メディスに抗議していた。
 「じゃあ、私がリリシアを殺してしまえば、魔王の座は私のものになるのね!!私はあの娘に復讐してやりたい気分ですわ・・。」
白き魔女の言葉に、メディスが答えた
「分かった・・。白き魔女・・いや、ブリュンヒルデよ。お前が望むなら、リリシア殺しの下手人になってもらおう。もしお前がリリシアを倒せたなら、お前にリリアンの次の魔王じゃ。魔王の命を奪うことは、そう簡単ではないぞ・・。それでもお前はやるつもりなのか?」
メディスがそう言うと、ヒルデは決意の表情で答えた
「はい・・。殺します。リリシアを殺し、私が魔王になってやる・・。この白薔薇の魔女の名にかけて!私がリリアンの次の魔王に相応しいということを、その体で味わわせてあげるわっ!!」
ヒルデは怒りの表情でそう言うと、メディスの王宮を後にした。
 「ヒルデの奴、リリアンの次の魔王の座を狙うためにそこまでしなくても・・。まぁいい、それも面白いではないか・・。ヒルデは薔薇の鞭と触手を操る女しか愛せない冷酷にして無慈悲な魔女じゃ・・。今まで奴はその触手で女を弄んできた。触手に蝕まれ、苦悦の表情を浮かべる女を見て、喜びの表情を浮かべる魔性の女、それが白薔薇の魔女、ヒルデの本性なのだからな・・。」
メディスがそう言うと、彼女はそそくさと玉座の間を去っていった。

 一方ヒルデの陰謀を知らないリリシアは、一人散歩に出かけていた。
「今日は修行はないから、この近くの森でゆっくり散歩に出かけるのも悪くはないわね・・。」
リリシアは一人森の中を散歩していていた。鳥が鳴き、川がせせらぎ、緑があふれる大地を踏みしめながら、彼女は森の中を歩いていく・・。
 しばらく歩いていると、何者かがリリシアの前に現れた。
「誰っ!?」
リリシアは声のしたほうに振り向くと、そこにはリリシアに因縁のある仇敵、白薔薇の魔女ブリュンヒルデの姿がそこにあった。その姿を見たリリシアは、鉄扇を手に取り、戦闘態勢に入った。
 「見つけたわよぉ・・。リリシアちゃん。あなたが魔王だって事は知っているわよぉ・・。そこでお願いがあるんだけど、ここで死んでくれない♪」
ヒルデの言葉に気分を害したのか、リリシアが怒りの表情を浮かべる。
「私を殺して魔王の座を奪おうって言ったってそうはいかないわよ。この私をなめたこと、この体で思い知りなさいっ!!」
 リリシアの言葉で、ヒルデが怒りの表情を浮かべながら答える
「あんたのその強気な発言・・気に入らないのよねぇ・・。だから、ここで殺してあげるわぁ。さぁ、リリシアちゃん、覚悟しなさぁいっ!!」
ヒルデは茨の鞭を手に取り、リリシアに襲い掛かってきた!!

 ヒルデはリリシアが身構えるよりも早く、手に持った茨の鞭で攻撃を仕掛けた!!
「フハハハハッ!!喰らいなさい!!ソーン・ウィップ!」
ヒルデの持つ茨の鞭がしなり、リリシアに次々とダメージを与えていく・・。
「あうっ!!」
ヒルデが振るう茨の鞭の攻撃を受け、リリシアはその場に倒れた。
 「な~んだ・・。この程度で倒れるなんて、魔王としては情けないのよねぇ・・。だったら、この不甲斐ないあんたに代わって、私が魔王の座をあなたから奪ってあげるわぁっ!!」
ヒルデはリリシアの頭を地面に押さえつけながら、護身用の短刀を手に取り、首元に当てた・・。その瞬間、リリシアは咄嗟にヒルデの腕を掴み、魔力の力で思い切り投げ飛ばした。
 「はぁはぁ・・・。私の力をあまりなめないでいただこうかしら・・。私だって負けられない勝負ってものがあるのよっ!!だから、私を殺そうとするあんただけは許さない!」
リリシアは鉄扇を手に取り、反撃の態勢に入った。しかしスピードの速いヒルデにどうやってダメージを与えるのかを考えていた。
「この鉄扇の刃を、鋭い羽にして飛ばせたら、すばやい標的でも確実にダメージを与えられる可能性はあるわね・・。」
 リリシアはそう言うと、鉄扇に魔力を込めると、ヒルデのいるほうに大きく振り下ろした。
「私はまだ負けていないわ・・。喰らいなさいっ!フェザー・ニードル!!」
リリシアが鉄扇を振り下ろすと、振り下ろされた鉄扇から鋭い羽が放たれ、ヒルダを襲った。
「は・・早いっ!!これはよけきれないわっ!ひとまずここはソーン・ウォールで防御よ!」
 ヒルデは茨の壁をで、リリシアの放った鋭い羽を防御する。しかし、放った鋭い羽のひとつが茨の壁を突きぬけ、ヒルデの手の甲に刺さった・・。
「・・・・うぐっ!」
手の甲に鋭い羽が刺さったヒルデは、膝をついて蹲っていた。
 「降参するなら今のうちよ、ヒルデ・・。これ以上戦うというのなら、私はあなたを殺しますわよ!!」
リリシアの言葉に対して、ヒルデは屈する表情一つ見せなかった。
「だ・・誰があんたなんかに屈するものですか・・・。だったら!こうしてあげるわっ!!」
 ヒルデは服から粉が入った袋を出すと、粉を手に取りそれをリリシアに吹きかけた。その粉を浴びたリリシアは、意識が薄れていくのを感じた・・。
「こ・・、これは睡眠蝶の・・紛・・・私の意・・識・・・が・・・。」
その言葉を最後に、リリシアは地面に倒れ、深い眠りについた。
 「さぁて、私の住処に連れ帰り、たっぷりと可愛がってあげるわぁ・・。」
ヒルデは眠っているリリシアを抱え、自分の住処へと運んでいった。

 眠りから覚めたリリシアは、洞窟の中にあるヒルデのアジトにいた。彼女がふと辺りを見回すと、手足がロープで縛られ、身動きが取れない状態であった。
 「ブリュンヒルデ!これは一体どういうことなのっ!!早くこの縄をほどきなさいっ!」
リリシアが叫ぶと、ヒルデがリリシアの前に現れた。
 「お目覚めですかぁ?リリシア様ぁ・・。今日はあなたにとっておきのお仕置きを用意したのよ・・。私の召喚する魔法生物で、あなたを屈服させてあげるわぁ・・。」
うきうき顔のヒルデはリリシアにそう言った後、彼女の足元に魔法陣が現れた。その魔方陣から、無数の触手が現れ、リリシアの体にまとわりついてきた。
 「や・・・やめなさいっ!!そんなことをしても私の心は折れないわよっ!」
リリシアは触手に体中を這い回られているが、その眼はヒルデを睨んでいた。

 触手に体中を蝕まれているリリシアに、ヒルデが彼女の耳元でそう囁く
「私はねぇ・・。女の人しか愛せないの。だからね・・、あなたを屈服させて私の愛玩人形にしてあげるわぁ・・。そしてあなたに代わって私が魔王の座につくのよ・・。」
ヒルデの言葉に、リリシアは必死の抵抗を見せた。その間にも触手は彼女の体を蹂躙し続けていた・・。
 「もっ、もしかしてあなた・・レズビアンなのっ!!そんな話はさておき、早くあの触手を私から離しなさいっ!!」
リリシアがそう言うと、ヒルデはリリシアの目の前まで近づき、耳元に唇を近づけ、そっと舌を擦り付ける。その甘い感触に、リリシアの耳がびくびくと震えた。
 「い・・・いやぁっ・・!!は・・離れなさいっ!」
リリシアは嫌がる表情を見せると、彼女は必死に体を動かしヒルデから離れようとするが、ヒルデはしつこくリリシアの耳に唇を近づける。執拗なヒルデと触手の攻めに、リリシアの精神と矜持がボロボロになりつつあった・・。
(こんなことをされてっ・・感じたく・・ないっ!こんな・・・レズ女なんかにっ・・・。)
 しかし、そんなリリシアに追い討ちをかけるように、ヒルデのやわらかく暖かい体が、彼女の体を切なく抱きしめる。すっぽりと抱き寄せられた彼女は、とうとう逃げ場がなくなってしまった・・。
 「はぁはぁ・・ふぅぅ・リリシア様ぁ・・。」
ヒルデがリリシアの唇にキスをし、ヒルデは首を前後に動かす。手足を縛られ不自由なリリシアの口の中に、ヒルデの舌が入り込む。
 「ちょっ・・・・と・・やめ・・・なさい。こんなことをしても、私の心は折れ・・・ふあっ!!」
ヒルダの甘い口付けと触手のねちっこい攻めに、恍惚の表情を見せるリリシアの脳髄が蕩けそうになる。リリシアの心はまだ陥落には程遠い。
 「あらあらぁ・・・。顔が火照っちゃって・・。そんなに気持ちいいのかしらぁ?」
ヒルデがリリシアの耳を舐め、触手がついに彼女の乳房を蹂躙する。苦悦と快感の表情を浮かべているリリシアの体に、触手が白き粘液を吐き出す。
 「い・・・いやあああああっ!!やめてええええっ!!」
リリシアは快感の表情を浮かべながら叫び声をあげると、気絶してしまった・・・。

 触手がリリシアの体を白き粘液で蹂躙しつくした後、リリシアの体から離れた。
「フハハハッ、これでリリシアは私の手に堕ちた・・。これからは私の愛玩人形として可愛がってあげるわぁ・・。」
ヒルデがそう言うと、物陰から男が現れた・・。
「もうやめておけ。ブリュンヒルデ・・あれだけやれば十分だろ。今すぐあの小娘の縄を解いてやれ。をこのままじゃあの小娘イキ死んでしまうぜ・・。」
その男の言葉に、リリシアの体から離れ、答える
 「あ・・あなたは・・魔兵セガール!私の計画はいつもいつもあなたが邪魔するんだから!!分かったわよ・・。あの小娘を自由にさせてあげるわ・・。今度会うときは覚えていなさい!」
セガールに諭され、ヒルデはリリシアの手足を縛る縄を解くと、彼女は地面に崩れ落ちた。
「かわいそうに・・。触手とヒルダに体を蝕まれ、気絶しているな・・。いまから俺のところに案内するからな・・。」
セガールは粘液にまみれたリリシアを背負い、ヒルデのアジトを去った。

 「ううっ・・・復・・讐してやる・・・。必ず・・・殺してやるっ・・。」
セガールに背負われたリリシアは、涙を流しながらヒルデへの復讐を誓ったのであった・・。

Lilithia ~復讐の黒き魔姫~ 3/3 続く

       

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