Neetel Inside 文芸新都
表紙

ポンチ短編集
ポケモる完結記念作 CROSS EPOCH

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ここはフェルスティアのとある洞窟の中・・・。一人の男が扉の前にいた。
「・・・今、この時の扉を開かん・・。」
一人の仮面の魔導士と一体の魔物は、時の扉の前に立って呪文を唱えた・・。
「エリュヴェストリアスアトリアテロテアリーナ!!」

ゴゴゴゴゴッ!!
大きな音を立てて、時の扉が開いた!
「扉は開かれた!さぁ、フェルスティアの選ばれし者よ、異空間へと落ちるが良い・・・。」
仮面の魔導士はそう言うと、杖を時の扉の前に立てた・・。
「この時の扉は、異空間の天竜寺の押入れつながっているようだな。まぁいい、マッドブル!鍵はお前に預けておく・・。」
魔導士は異世界の鍵をマッドブルに預けた。
「分かったぜ!魔導士さんよぉ・・。俺は異空間を制圧してやるぜぇ!!」
マッドブルがそう言うと、魔導士がこう答えた
「これはフェルスティアと異空間を繋ぐ鍵だ・・。絶対に無くすなよ・・。選ばれし者には異空間で永遠の時をすごしてもらわねばならん!私の作戦のためにも!さぁマッドブルよ、この異空間に入り、侵略してくるのだ!そうだ、この扉は選ばれし者が吸い込まれるまで開いたままなんだよ・・。後は頼んだぞ!!」
仮面の魔導士はそう言うと、洞窟を去っていった・・。

「この扉の向こうに、異空間があるのか・・。絶対に侵略してやる!」
マッドブルはこう言いながら、扉の向こうに入って行った・・・。

一方異空間の山奥では、一人の男が滝に撃たれていた・・。
彼の名はカズオ・・。道場の師範との勝負に勝ち、日夜格闘に明け暮れる毎日であった・・・。
しかし、彼の格闘術は一般の格闘術とは異なっていた。
自らの肉体を使い、ポケモンとなって闘う全く異なる格闘術であった・・。
人はそれを、「ポケモる」と言うのであった・・・。

「困ったなぁ・・。俺が寝てた間にこんな所にいるなんて・・。」
そんな彼に、一人の男が現れた・・。
「何だお前は・・。俺に何のようだ・・。」
カズオがそう言いながら振り向くと、西洋風の衣装を纏った人間がそこにいた
「俺の名はレイオスだが、お前こそ誰だ・・。」
レイオスがそう言うと、カズオが答えた
「俺の名はカズオだ、それよりお前は何処から来たんだ・・。」
その言葉にレイオスが答えた
「俺はフェルスティアのルディア地域にいたのだが、ある日目が覚めるとこんなところにいたんだ・・。」
その言葉にカズオが答えた
「ならば一緒に元の世界に戻る方法を見つける旅に出ようではないか。じゃあ早速俺と同行しよう!」
カズオが握手しようとした・・・。
しかしレイオスはカズオの手を振り払った!
「悪いが断る!!その話は俺を倒してから言うものだな・・。」
レイオスがいきなり襲い掛かってきた!

「そうか・・。ならば俺も戦闘態勢に入るか・・。」
カズオは戦闘態勢に入り、レイオスを迎え撃つ!
「俺の術を喰らえ、波導の術、翔炎波!」
レイオスの手のひらから炎の波動が迸った!
「炎の技か、ならばこの滝の中に入って防御だ!」
カズオが滝の中に入り、炎の波動を交わした!
「しまった!水があったか・・・。ならば水の術で倒す!波導の術、水蓮!!」
レイオスがレンコン型のガトリング砲台を呼び、カズオに向けて水の弾丸を放った!!
ガガガガッ!!
水の弾丸はカズオに命中した!
「ガアッ!!」
カズオは痛さのあまり滝から出てしまった・・。

「どうだ、これが俺の力だ!!」
レイオスがそういった瞬間、草むらから丸太が飛んできた!
「ぐえっ!!」
レイオスの腹に丸太が命中した!
「ハッハッハ・・、これが飛び道具版のウッドハンマーだ!しかし投げるときに腕を痛めてしまうのが難点だけどな・・。」
カズオは痛みにもだえながら草むらに入り、隙を窺いながら、レイオスにウッドハンマーを食らわせたのだ!

ウッドハンマー
分類:物理
属性/くさ
威力/120
PP/15
「かたいどうたいをあいてにたたきつけてこうげきする。じぶんも かなりダメージをうける。」

「参った・・。俺の負けだ。お前と一緒に元の世界に帰る方法を見つけ出すぞ・・。」
レイオスがそう言うと、カズオが答えた
「OKだ。じゃあさっそく見つけに行くぜ!それより、お前の仲間は何人いるんだ・・。」
カズオの言葉にレイオスが答えた
「仲間は4人だ・・。一人目はボルガ、二人目はブレア、三人目がリュミーネ、そしてリーダーのファルスだ・・。俺と同様にこの異空間にいればよいのだが・・。俺の波導の力で何とか見つけてやるぜ・・。」
レイオスがそう言うと、元の世界に帰るべく、カズオと同行するのであった・・。

一方天竜町では・・。
一人の娘と甲冑で固めた女騎士との戦いが繰り広げていた・・。
「ちょっと、どう言うことよ・・。なんで中世の騎士がここにいるわけ!?」
「問答無用よ、さぁ、私達をここに呼び出した理由を白状しなさい!!」
天竜の格闘道場の娘、アスカとリュミーネが闘っていた。
アスカはリュミーネの槍術をかわしながら、こう答えた
「私はそういう能力は持ってないわよ・・。どうして私を襲うわけなの!」
その言葉にリュミーネが答えた
「あら・・、ついうっかりしてあなたを襲ってしまったわ。あなたはそんな風に見えないようですね・・。魔力のかけらも感じないのに戦いを挑んでしまったわ・・。」
その言葉にアスカが答えた
「私の名はアスカ。天竜の格闘道場に通っている娘よ。それより、あなたは一体どこから来たの。」
アスカの言葉にリュミーネが答えた
「私の名はリュミーネといいます。レイオスと旅をしていた仲間です・・。私のほかにもまだ4人いるのですが、わたしと共に探していただければ光栄です・・。それから、元の世界へと戻るためにも、私と協力してください!!わたしも何とか役に立ちます!」
その言葉にアスカは答えた
「OKよ、じゃあ早速ほかの仲間を探しに行きましょう・・。」
アスカがそう言って、先を進もうとした瞬間・・。

「おっ、そこにいるのはリュミーネじゃないか!やっと見つけたぜ。」
「ふう、なれない町で見つけるのに一苦労だぜ・・。」
「取り合えず合流というわけですね・・。」
そこにいたのはボルガとブレアとファルスの姿であった・・。
「あっ!ボルガとブレアとファルスじゃない!ずっと探してたのよ。とりあえず探す手間が省けたわ・・。」
リュミーネが振り返った途端、レイオスとカズオがやってきた・・。
「おっ、みんなじゃないか・・。魔力の波長を頼りにここまで来たんだが、ここにみんないたので良かったぜ・・。」
レイオスがそう言うと、カズオがこう言った
「これで仲間が揃ったというわけだが、これからどうするんだ・・。」
カズオの言葉にレイオスは答えた
「とりあえず俺をこの異空間に飛ばした奴を見つけて・・。みんな、敵だ!」
レイオスが仲間達にそう言いながら振り返ると、そこには牛の姿をした中級のデーモンの姿があった。
「ケッケッケ・・。俺は仮面の魔導士に仕えるデーモン、マッドブルだ!お前達が求めるフェルスティアに続く扉は、天竜寺の押入れにあるんだが、その扉を開くには鍵が必要なんだが、その鍵は俺が持っているのさ・・。奪いたければ奪えばよい、出来るものならなぁっ!!」
マッドブルがレイオスたちに向かって急降下してきた!
「私に任せて!」
アスカが前に出て、鞄の中から束ねた縄跳びを取り出し、それを思いっきりマッドブルにたたきつけた!
「これでも喰らいなさい!パワーウィップ!!」
束ねた縄跳びの威力は抜群だった。マッドブルは痛さのあまりその場に倒れた・・。

パワーウィップ
分類:物理
属性/草
威力/120
PP 10

「つたや しょくしゅをはげしく ふるってあいてを たたきつけこうげきする。」

「次は俺から行くぜ!」
カズオは手に持った柊の葉で、マッドブルの顔面を斬りつけた!
「初歩的な技だが、まぁいい、これでどうだ!リーフブレード!」

リーフブレード
分類:物理
属性/草
威力/70
PP/15
「とがった はっぱで きりつける きゅうしょに あたりやすい。」

カズオの一撃により、マッドブルは思わず口の中に入れていた鍵を吐き出してしまった!
その鍵をカズオが手に取り、レイオスに渡した!
「ほらよっ、これがフェルスティアに通じる扉の鍵だ!これをもって早く天竜寺に急ぐんだ!」
レイオスはその鍵を手に取り、全員は天竜寺へと走っていった!!

天竜寺についたレイオスたちは、早速押入れを開けてもとの世界に帰ろうとしたとき、気絶していたマッドブルがやってきた!
「このガキどもめ・・。この俺をコケにしやがって・・。このままでは済まさんぞ・・。」
マッドブルがカズオに襲い掛かろうとしたとき、カズオが反撃の炎のパンチをお見舞いした!
「俺の持ってるライターを使い、炎のパンチを繰り出す!!」
カズオはライターを握り締めた拳でマッドブルの顔面を殴りつけた!
炎のパンチが、マッドブルを焦がした
「ギャアアアアアッ!俺の顔がーーー!!」

ほのおのパンチ
分類:物理
属性/炎
威力/75
PP/15

「ほのおをこめた パンチで こうげき てきを やけどさせることがある 」

マッドブルが顔を抑えている間に、アスカが攻撃を仕掛けた!
「さぁ次は私の番よ、これでもどう!」
アスカは護身用のナイフを握り締め、マッドブルに斬りつけた!
ズバッ!!
「これは凶器を使ったポケモン技、「つじぎり」よ・・。」
アスカはさらにマッドブルを斬りさく!

つじぎり
分類:物理
属性/悪
威力/75
PP/15

「いっしゅんの すきをついて あいてをきりはらう。 きゅうしょに あたるかくりつが たかい。」

「このままでは済まさないんだからね!さぁ次でとどめを刺してあげるわ!!」
アスカはナイフでマッドブルの胸をえぐった!
「これが・・、一撃必殺のポケモン技、「つのドリル」か・・。始めてみるぜ・・。」
カズオはアスカの技にビックリしていた・・。

つのドリル
分類:物理
PP/5
「つのを ドリルのように かいてんさせ てきを つつき せんとうふのうにする」

いちげき ひっさつ!!

マッドブルはその場に倒れ、動かなくなった・・。
「はぁはぁ・・、これで倒したわ・・。早くレイオスたちを元の世界に戻してあげましょう!」
アスカの言葉にカズオはこう答えた
「わかった。そんなことよりお前のやることはすごいぜ・・。一撃必殺は普通人に向けて使ってはいけない技なんだが、魔物相手ならよいか・・。じゃあ押入れに向かうぞ・・。」
カズオたちとレイオスたちは押入れに向かった。

「あった!これがフェルスティアに通じる扉か・・。この扉を抜けるとお前達とはお別れだな・・。」
レイオスがカズオたちにこう言った
「おう、お前ら、この世界で元気でな!!」
「短い間だったけど、楽しかったわ!アスカ!また会おうね・・。」
「やっともとの世界に戻れるぜ・・。」
「はやく僕達のいるべき世界に帰ろう!!」
仲間達がそう言うと、レイオスが扉の鍵をはずし、扉をあけた・・。
「カズオ、アスカ!一つ言っておく、俺達がこの異空間を出た瞬間、俺達とお前達はここで起こった記憶がすべてなくなってしまう・・。忘れないために、お前達にこれを渡しておく!」
レイオスはカズオとアスカに小さな宝石のかけらを渡した・・。
「早くしないとフェルスティアに帰れないぜ!はやくいくぞお前ら!」
ファルスがそう言うと、全員は扉の向こうへと消えていった・・・。
そのあと、押入れにはフェルスティアに通じる扉は消えていた・・。

「アスカ、これからどうするんだ・・。」
カズオがアスカにこう言った
「とりあえず天竜道場に戻るわ。あんたはどうするのよ。」
アスカの言葉にカズオが答えた
「とりあえず、まあた修行のたびに出るよ・・。おれはこの格闘術で世界を制してやるんだ!」
「私は・・、この道場の師範になりたいの。だからあんたには負けないわよ!かならず勝ってやるんだからね!」
二人は決意を胸に、新たな夢に邁進するのであった・・。

       

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Neetsha