Neetel Inside 文芸新都
表紙

新都社作家でParanoia
その4.とても速い速度で

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前回までのあらすじ
時間がマッハでやばい

ジョー-3「畜生! どうすりゃいいんだ」
皇帝-2「ま、まて。まだあわてるような時間じゃない!」
ジョー-3「安西先生! バスケがしたいです!」
7-2「と、とりあえず周りに何かないか探しましょうよ(この人たちに任せてたら絶対遅刻する)」
皇帝-2「そ、それもそうだね」
ジョー-3「近くに*乗り物*はありますか」
切法師「はい。自動車が少し走っています。あと、超高速移動用の*亜音速*ターミナルポットがありますね」
K-2(亜音速wwwwwターミナルwwwwwポットwwwwww)
7-2「それだ! 切法師様! そのポットの色は?!」
切法師「内側から*浅黒い真っ赤*な色が見て取る事ができます」
7-2「赤! つまりそれは赤ですか?」
切法師「え、ええ。まあ端的に言えば赤ですね(あれ? 描写が足りない?)」
7-2「ちなみにこのポットはどこに向かいますか?」
切法師「あー、このターミナルポットはコンピューター様が設置を命じられた完璧な装置なので*一瞬*で目的地に向かう事ができます」
7-2「僕たちが向かうべき食堂に行く事はできますか?」
切法師「ふむ<コロコロ……>(げ、クリティカル)いいでしょう。このポットには完璧なナビシステムが備わっており目的地を自動で検索してくれるようです」
7-2「これですよ! これしかないですよ二人とも!」
ジョー-3「えー(あきらかにまずい空気出してるじゃんこれ……)」
皇帝-2「うーん。それ以外に方法はなさそうだし仕方ないかなあ」
ジョー-3「え?(のっかっちゃう?! のっかっちゃうの?!)」
皇帝-2「ジョーはどうするの?」
ジョー-3「あーうん。じゃあわしも乗る」
切法師「全員この超高速移動用の*亜音速*ターミナルポットで食堂に向かうという事でよろしいですか?」
7-2・皇帝-2「はい!」
ジョー-3「あーうん……(さよならクローンナンバー)」
切法師「では<コロコロ……>」
皇帝-2「これプレーヤー発言なんですけど、さっきからたまにダイスコロコロしてるのは何か意味があるんですか?」
切法師「あ、これですか? これは判定を行っているんですよ。PLにロールさせる事もありますがGMが勝手にロールする事もあります。気になさらず」
皇帝-2「ふーん」
ジョー-3(おいおい、ここで判定って事は……)
切法師「三人はポットに乗り込もうと扉に手をかけます。しかし、ペンキが塗りたてだったのか手にはべっとりと真っ赤な液体が付着します。あたりでは清掃ボットが何かの肉片や布切れをポットの中から忙しそうに引っ張り出しています」
皇帝-2「ちょ……え?!」
切法師「安心してください。これはコンピューター様が作りたもうた完璧な移動装置でR&Dの技術の粋で作られたものです。事故報告は一件も報告されていませんし、これからも報告される事はないでしょう」
7-2(じゃ、だいじょうぶかな)
皇帝-2(もしかして早計だった?)
切法師「ポットの扉を開けると中には掃除し切れなかったのか何かの肉片とべっとりと赤い液体がこべりついており、鼻を突くような刺激臭が三人を襲います。今回は四人乗りのポットに三人で乗り込む事もあり、少しスペースに余裕があります」
ジョー-3(なーむ)
切法師「ポット発射<コロコロ……>」
皇帝-2(ここで判定?!)
切法師「ものすごい勢いで発射されたポットは一瞬で亜音速まで達し、中にいた三人は衝撃に耐え切れずつぶれてしまいました。全員クローンナンバー+1です」
7-3「え?!」
皇帝-3・ジョー-4「やっぱり」
切法師「先ほど移動中に死亡しましたので新しいクローン達は食堂まで運ばれてきます。と、ここであなた達のシーンを切ります」
K-2「やっとこっちの番か」
切法師「さて、消し炭になった自宅の前に新しいクローンが送られてきます。今度はきっとうまくやってくれるでしょう」
K-2「えぇ。前任者の私はとんでもない反逆者だったようですけど今度の私は完璧です!」
切法師「すばらしい。ではいっそうの活躍を期待します」
K-2「はい」
切法師「……」
K-2「……え? あ、あたりの状況はどうなっていますか?(説明無しかよ)」
切法師「後ろでは消し炭になった家を修復すべくボット達がせわしなく働いています。他にも何人かの市民の姿が確認できますが、みな一様に必死の形相で走っており話を聞くことはできそうにありません」
K-2「くっ……IR市民は走っていますか?」
切法師「いませんね」
K-2「(なんてこった)じゃあ近くに自動車は?!」
切法師「走っていますね」
K-2「色は?!」
切法師「通り過ぎるのは一瞬なので判別はできますが一定ではないのでわかりません」
K-2「(車もダメか!)じゃあR市民はいますか?」
切法師「必死の形相で走り抜けていくR市民なら何人かいます」
K-2「スキル市民ボット操作メンテ<12>を使い、家の近くで修繕作業をしているボットのコントロールを奪い、R市民に*全力*で突撃させます」
皇帝-3「ちょwww」
切法師「ふむ。面白いロールプレイです。自動成功にして差し上げます」
K-2「よし!」
切法師「市民Kのスキルによりコントロールを奪われた建設用ボットはものすごい勢いで近くを走っていたR市民へと突っ込んでいきます。R市民の敏捷ロールは不意打ちなので自動失敗。よってR市民は木っ端微塵に吹き飛びました」
K-2「もちろん、*全力*で突っ込んだんだからそのまま慣性を殺しきれずボットは車道に出ますよね?」
切法師「いいでしょう。勢いを殺しきれないボットはそのまま車道に飛び出し、走っていた自動車と接触してしまいます。事故を起こした自動車からはあわてて人が出てきます」
K-2「服の色は?」
切法師「オレンジです」
K-2(オレンジかよ……ブルーかグリーンなら良かったものの)
切法師「O市民はとても慌てているようであたりを血走った目できょろきょろしています」
K-2「急いでそのO市民に近づき、大丈夫ですかと*丁寧に*聞きます」
切法師「O市民は市民Kの言葉で落ち着きを取り戻したようで、ねっとりとした視線で市民Kを見つめ、手はレーザー銃に伸びかかっています」
K-2「(こいつ、獲物を狩る目をしてやがる!)スキル言いくるめ<12>を使用してボットを操作して反逆者の市民を殺し、その上自らの自動車でボットを停止させるなんてなんてすばらしいお方なんだ。このことを報告すればきっとコンピューター様はお喜びになる。もしかしたら昇進もあるかもしれないですねと*賞賛して*言いくるめます」
切法師「いいでしょう。では言いくるめ<12>でロールお願いします」
K-2(ボーナスはなしか。でもぜいたくは言ってられないっ)<コロコロ……>
K12>>>>8
切法師「成功です。O市民は嬉しそうに頷いています」
K「よし!」
ジョー-4(なるほど、こうやって切り抜けるのか)
K-2「気分良くしているだろうからきっと僕のお願いも快く聞いてくれるに違いありません。ぜひ報告の前に食事に向かいましょう。と言います」
切法師「では、そうですね。あつかましさロールで」
K-2<コロコロ……>
K19>>>>17
切法師「成功です。O市民は快く食堂まで乗せて行ってくれるようです」
K-2「よし」
皇帝-3「おー」
切法師「と、ここでIS<インターナルセキュリティ>(警察官のようなもの)が市民Kの元にやってきてこういいます。「先ほどカメラに建設ボットになにやら細工をしていた姿が映っていたが、君はこのO市民がやったと言ったらしいな」もちろんISはG市民でこちらのレーザー銃は効きませんし、そんな事をすれば即反逆罪で処刑です」
K-2(くそっ隠密を忘れていた!)
切法師「黙り込むなんてきっとやましい事があるに違いない。ZAPZAPZAP>>>>K。ISの発射したレーザーは芸術品ともいえるような軌道を描き、一瞬で完璧に市民Kを消し炭にしました。クローンナンバ+1です」
K-3「くっ」
皇帝-3「きびしーwww」
切法師「ではその場に新しいクローンが送られてきます。きっと今度のクローンはうまくやってくれるでしょう」
K-3「前任者は屑の反逆者だったようですが今度の私はうまくやります!」
ジョー-4(やけにその台詞を強調するな……)
切法師「さて、先ほどの行動で20分が経過しており、現在時刻は8時20分です」
K-3(デスルーラなしだし、移動には一時間だろ? こりゃもう無理だな……)
ジョー-4「あれあれー先輩、遅刻は即処刑ですよー」
K-3「ち、近くにターミナルポットはありますか?」
皇帝-3(なんだって?)
ジョー-4(それはさっき地雷だってわかったのに……こいつ、死ぬ気か?!)
切法師「もちろんです。完璧なコンピューター様はこのアルファコンプレックス内のどこにでもいけるようにターミナルポットを設置してくださっております」
K-3「ではそこに向かいます」
切法師「(デスルーラ狙いですか)まぁいいでしょう。ポットの周りには真っ赤な液体や何かの肉片が散らばっており、異臭を放っています」
K-3「ポットに乗り込みます。目標はもちろん*私のクリアランスが利用できる*食堂」
切法師「(やれやれ)扉を閉めると中は真っ暗で、まるで空飛ぶ自殺装置のようです」
皇帝-3(言っちゃった!)
切法師「では<コロコロ……>」
K-3『ここでミュータント能力、*テレポート*使用!』
切法師(なるほど。これならいきなり移動しても能力を怪しまれませんし、考えましたね)いいでしょう。ではミュータント能力ロールを。ここは私が行いますね』
K-3『そのほうがいいでしょう。おねがいします』
切法師<コロコロ……>
皇帝-3(ん? ダイスロールが一回多い?)
K15>>>>19
切法師『残念。失敗です』
K-3(くそっ。でもまぁファンブルにならなかっただけましか)
切法師「爆発と共に発射されたポットは一瞬で亜音速に達します」
ジョー-4「ご愁傷様www」
切法師「亜音速に達したおかげでポットは完全に安全に一瞬で食堂にたどり着きました」
ジョー-4「成功した・・・だと・・・?」
切法師「しかし、どうした事でしょうか。ポットの中に市民Kの姿はなく、そこからはるか数ブロックはなれた壁のに埋まった常態で発見されました。壁に埋まった市民Kはもちろん死んでしまいました。クローンナンバー+1です」
7-3「え? なんで?」
皇帝-3(ははーん。さては)
ジョー-4(テレポート使いやがったな)
K-4(くそっあの二人こっち見てニヤつきやがって。能力ばれたなこれは)
切法師「さて、移動途中で死んでしまったので市民Kのクローンも食堂に送られてきます。と、同時に三人のクローンも食堂に到着したようです。ターミナルポット出の出来事は一瞬だったので時間は8時20分から経過していません」
7-3「あれ? 僕らが死んだのって8時前じゃなかった? なら一瞬できたならその時間はおかしいんじゃ?」
切法師「何か問題でも?」ギロリ
7-3「い、いえ」ビクビク



今回のクローンナンバーまとめ
・K+2 反逆行為によるZAP 壁に埋まり圧死
・ジョー+1 亜音速に耐え切れず死亡
・皇帝+1 亜音速に耐え切れず死亡
・7+1 亜音速に耐え切れず死亡



次回 激闘!食堂編

       

表紙

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Neetsha