Neetel Inside 文芸新都
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「他人の気持ちはだれもわからない」


じゃあ皆はどうやって上手くやってるんだ?
俺は皆と何が違うんだ?
俺はなぜ人とわかりあえないんだ?
そんな疑問すら皆はもたないのか?

まぁいいや。ここで終わりにしておこう。
今回ここに書こうと思ったきっかけだ。

今回の秘密は「俺の初恋の相手はもうこの世にいないのかもしれない」
「いないのかもしれない」
というのは、もうわからないからだ。

女王蟻だった彼女は高校を中退して、その後は一切ネット上にいないからだ。
なぜか。

彼女はあの美しい顔と右足を失ったらしい。
電車に轢かれかけて。

女王蟻というのは、完璧でなければいけない。
いや、少なくとも完璧に見えなければいけないのだ。
でなければ人間社会では女王蟻でいられない。

女王蟻は高校に入っても、いじめをしていたらしい。
彼女がなぜそのようなことをするのか。わからない。
俺は彼女の気持ちどころか、人間全般の気持ちがわからないから当然なんだが(笑)

顔と右足を失ってから、新しい女王蟻がいたのだろう。
駆逐されたのだ。人間の、特に高校生のスクールカーストなんてそんなもんだ。
皆と違う人間なんて、存在さえ許されない。特にいじめをしていた人間なんて。

その時から、彼女はブログを始めたのだ。裏ブログだ。
ネットからそれを見つけ出すのは大変だったが、俺にはすぐわかった。
彼女だと。
彼女が昔していたいじめと、彼女がされたいじめを克明に書いていたからだ。
その中に自分がいた。

彼女の裏ブログは高校を中退して、数日で更新が止まっている。
「私の周りはただ私をアクセサリーとして使って、いらなくなったから捨てたのだ」
という言葉を最後に。

もうサイトが閉鎖する時間だ。これぐらいでやめておこう。

でも、結局明日も変わらない。


こんな時間になると頑張れる気がするよな。でもあと数時間もすれば、明日で、未来で。
まー俺には関係ないけど。朝になったら寝る。夕方ぐらいに起きる。
俺は働かない、働き蟻なのさ。皆が働いているのを尻目に、うろうろしてるのさ。蟻の世界にもいるんだ。人間の世界にだっていてもいいだろう。

未来になにがあるかわからないけど、明日から頑張るぞ。
なーんて、起きたら全部忘れてるのさ。結局なんにも変わらない。

でも、明日には何かが変わっているかもしれない希望を捨てられない。

おやすみなさい

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