Neetel Inside 文芸新都
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私の年齢は当時20代後半です。

結構眠れずに起きている人もいるのですね。枠の中に居たままでは分からないことも多いのだと最近気づきます。

先日の続きを書かせていただきます。
今日の秘密は・・・・そうですね。彼女との関係はそこで終わらなかったのです。
「あの・・・・」

周りも気にせずに突然話しかけてしまった。しかしはっと気付きました。
ここで叫ばれてしまったらどうしよう。少なくとも怪訝な顔をすると思っていました。


「はい!なんでしょうか!?」
とても元気な声が返ってきた。周りの人が遠巻きにこちらを見た。
振り向いた彼女は満点の笑顔である。しかし、あの時のような笑顔ではない。無邪気で何も知らないような笑顔だ。
あの時の笑顔は、なんていうのだろう。能面かピエロのような笑顔であった。
感情も何も残っていないような。作り物のような笑顔であった。

あまりのギャップと予想外の反応に、口を開けたまま呆然とする。
少女は首をかしげる。笑顔のままで。

「あ、、、いや」
別人なのかもと疑う。しかし、聞きたくてたまらなかった。

「あの、、、君何カ月前かに○○駅にいたよね?」
「・・・・・○○駅?」

彼女の体がビクッっとする。笑顔のままで。
「そう、そこで人身事故があったときに。私は君をみたんだ。」
「・・・・・・」

彼女は黙る。笑顔のままで。
「~♪」

電車がホームに来る。
くるっと、彼女は前を向き
「いました。」
とだけ答える。

電車の中に入ると終始無言であった。
私はなんとか会話の糸口を見つけようと思ったが、何を話せばいいかわからなかった。
彼女は携帯電話を見ながら。何かをつぶやいていた。
「・・・・・」
「・・・・・」

「・・・・・」
「・・・これ」
「ん?」
「私の電話番号です。」

「え?」
「なので、○○駅に居たこと。誰にも言わないでください。お願いします。」
小さなメモが渡された。笑顔だった。
彼女は早足で電車を降りて行った。

今日はこんなものです。少しでも寝る努力をしてみます。
おやすみなさい。


コメント(1)
電話したの?

       

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