Neetel Inside 文芸新都
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教室に戻ると例のとおり僕らの席はクラスメイトに使われていた。
昼休みはまだ時間が余っているから廊下に出て星野と話す。
理系の道に進む気の星野とは勉強の話はあまりしない。
高校2年2月の時期でもまだゲームの会話ばかりだった。
休憩が終わるまで結局席には戻れなかった。

とりとめのない会話の中で星野がひとつだけ頭に残っていた。

昨日の放課後校門の近くでえらい美人な他校の女子生徒がたって誰かを待っていたと。
昨日というと、僕が生徒指導されたときか。
少しだけ見たかった気がする。
やはり不幸は重なるものか。

もうすぐバレンタイン。余計に独りの自分が焦燥を駆られる。

妹と母さんも最近忙しいみたいだし、義理の2つも無さそうだ。
開き直っ逆チョコはどうだろうか。
気持ち悪い以前に、あげたい異性はいないことに気づく。

ため息だ。

妄想で昼下がりの授業も居眠りに落ちた。

       

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Neetsha