Neetel Inside ニートノベル
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僕とカナのいつも
いちばん

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いちばん 朝の僕とカナ

 僕の名前は高田道朗、今からちょっとだけ前に、小学四年生になった。
 朝、赤くて丸い目覚まし時計が鳴って、僕は起きる。そして、障子を開けて、すぐに縁側に向かう。
「おはよう」
 僕の大好きな白いのが、縁側で眠っている。早寝早起きは体に良いとおじいさんが言っていたから、すぐに起こしてあげよう。
「起きて、もう朝だよ。カナ」
 そこに眠っているのは、猫のカナ。白くてきれいな、僕の友達だ。
「んにゃあ・・・ん・・・」
 僕が体をさすると、気持ち良さそうに身をよじらせて、カナはうなった。すごくかわいかったので、僕はカナを抱き上げて、そのまま洗面所に向かうことにした。
「にゃっ・・・!にゃっ・・・!にゃあう!」
 道中、カナが少し尻尾をふった。僕に抱き上げられて、恥ずかしがっているのかしら。
「じゃ、少しだけ待っててね」
「うにゃ・・・にゃん!」
 床に座らせて声をかけると、カナはまるで僕に応えるかのように鳴いた。カナはとても賢いから、きっと僕に返事をしているのだ。僕は顔を洗って、パジャマを脱いですぐに着替えた。カナが、うにゃうにゃとうなっていたけれど、まだ眠いのだろうか。
「よし、じゃあご飯にしよう」
「にゃ」
 居間に行くと、おじいさんが新聞を読んでいた。おかあさんは食器を並べている。
「おはようおじいさん」
「おはよう。道」
 新聞からは目を離さずに、おじいさんが返事をしてくれた。
「おかあさんも、おはよう」
「あら、私はついで?」
 意地悪く、おかあさんが眉をひそめた。
「え?あの、そんな」
「にゃ!」
 僕が困っていると、カナが助け舟を出してくれた。
「あら、カナちゃんは私に最初に挨拶をしてくれるのね」
「うにゃ!」
 何だかおかあさんは満足そうだったので黙っていたけれど、カナの最初のおはようは、多分僕に言われていたと思う。なんとなくだけれど。
「じゃあ、ご飯にしましょうか」
「うん」
「にゃっ」
 居間では既に、ご飯の準備が終わっていた。
「いただきます」
「にゃ?」
 僕は知っているのさ。猫はお魚の骨が大好き。だから、僕はあまりお魚が好きではないのだけれど、カナのためにがまんして焼き魚をかじる。
「はい!カナ」
「・・・にゃ・・・」
 お魚の骨をしっかりと残して、僕は自分の焼き魚をカナのお皿にのせた。
「食べてもいいよ」
「・・・にゃ・・・」
 どうもカナの返事の歯切れが悪かったので、僕がどうかしたのかと心配していると、おかあさんが僕の頭を軽く小突いた。
「食べ残しなんて渡さないの!カナちゃんだって、家族の一員なんですからね」
「でも・・・」

いちばん、おわり

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