Neetel Inside 文芸新都
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黒歴史短編集"環"
未来

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暇だなぁーと家でごろごろしてたら、働きなさいと怒られた
急用(お散歩)を思い出して咄嗟に外に出るぞ
さて、歩きながらの今日の議題は、休日に家でごろごろしてたら怒られるってのは全生物共通かどうか
考えても答えの出るテーマじゃないことに、かなり長いこと歩いてから気づき、立ち止まる
ヘイ!ヘイ!。
声をかけられた
顔を向けると、九官鳥がこっちを見てる
こいつが話しかけてんだな、と思ってショーケースに近づいたら、
カエレ!。
怒鳴られた
ツンデレの九官鳥とか、この子の飼い主は未来を生きてるね。
鳥に話しかける自分もどうかしてるね、うん
でも言葉をかけられたら言葉で返さないとね
このツンデレめ。そんなに構って欲しいなら、デレを早く見せてもらおうか。
カエレ!アカン!カエレ!オカン!。
オカンのことを心配された
なんて高度なデレだ
大丈夫、オカンはちゃんと家にいるよ。さっきもキレてたよ。
オカン!アカン!カエル!カエレ!オカン!。
しばらくそこで九官鳥にオカンを心配されながら時間を潰した
九太郎(最高に洒落た命名)は、最終的にオカンしか言ってなかった
日も明けて来たし、そろそろ帰ろうかな。
じゃあね、ありがとう。
バイバイ!バイバイ!。
帰り道、今回の議題は何故九官鳥は鳥のくせに言葉を話せるのか
苦しい厳しい自然を生きるより、自分より上位の存在に飼われた方が楽なんだって、最初に気づいたんだろうな
他の生き物も、さっさと気づいてればよかったのに
変に反抗するから、痛い目に遭うんだね
人間より、九官鳥の方がずっと賢いよ
家に帰ったら、アニメを見よう
人間が残した物の中で、一番理解できるものだ
もう全部見終わっちゃって、ループさせてるだけだけどね

       

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