Neetel Inside ニートノベル
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8歳の少女に呪いをかけられる事案が発生
第1章

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「呪いをかけられたくなかったら、今日中に1万円寄越すこと」

安アパートの隣室に住む少女にこう言われたのが2日前。
勿論、完全に無視する。貧乏大学生にとって1万円は大金である。
今からこんな不当要求をするようでは、まったく先が思いやられる。


●-●

「お前に呪いをかけた」

そして、これである。
構っている暇は無い。
バイトが俺を呼んでいる。

「聞け」

無視して原付にまたがる。
叱ってやってもいいが、昨今は挨拶するだけで「事案」にされてしまう世の中である。
関わらないのが一番よろしい。

「お前は今日、イノシシに襲われるだろう」

コイツの親の顔が見てみたい。

●-●

バイトの帰り道、俺はイノシシに襲われ、コンビニで購入した晩御飯を喪失した。
なあに、このK市ではよくあること。気にすることはない。

       

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Neetsha