Neetel Inside 文芸新都
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いつもどうり香織は家の前で待ってる

正直、これほど付きまとわれると

流石に周りからも

変な話をはやし立てられるだろう。

「香織、毎日家の目絵で待つのは、やめてくれない?」

香りはあまり顔にださない子だったが


何故か今日は違った


目に涙を浮かべ僕にしがみついてきた


「え?なんで?私迷惑なの?
 
 私は悟が心配で毎日来てるのに」


「それが迷惑なんだよ

 別に香織に心配される筋合いない。」


つい熱くなってしまい、怒鳴ってしまった。

でも今はそんなの関係ない

香織の存在は、今の僕に

苦なのだから。


「そんなはずないのよ、だって悟手首のそれだって

 ひどくなってるじゃない。

 そんなの見たら心配になるわよ」

シャツを強く引っ張り彼女は言った。

「そんなはずない。」

「心配になる。


香織から言われた言葉につられ

そんなの…そんなの


「そんなの香織が勝手におもってるだけだろ
 
 僕がどうなろうと香織に関係ない

 香織の存在自体が今の僕にとって

 必要ないんだよ!苦しみなんだよ

 これ以上僕に話しかけるな。」



いってしまった。

香織はその場にうずくまり

泣いている。

声をかけるわけでもなく

僕はその場をから

逃げるように走っていった。





      *









       

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