Neetel Inside ニートノベル
表紙

見開き   最大化      

 「と言うわけで陵辱しましょう」
 (どう言うわけでござるか!?)
 旋錠された宿屋の一室、シングルのベッドに転がされた着衣の女剣士の眼前に、全裸妖精が立っていた。
 グロウは隣の部屋で寝ている。
 「ワダツミちゃんおもちゃにしますよ」
 ティティが言うと、
 「……加減という物を考えろよ」
 と、機嫌が悪そうに部屋にこもってしまった。
 (やっぱりグロウ様は甘さを捨てられてないなぁ)
 うーん、とティティは頭を悩ませる。
 所詮ワダツミは使い捨ての駒。あまり感情移入されると、後々の行動に影響が出る。
 (爆弾括りつけて特攻させるわけじゃないにしろ、いつでも切り捨てられるようにはしておかないと)
 正直な所、恋路も反乱も邪魔するのでなければ別に生かしておいても構わない。
 が、グロウがあまり執着するようなら最悪の場合、謀殺も考慮に入れねばなるまい。 
 (ま、とにかく調教だな……)
 
 「って裏事情は正直あまり関係なくてですね、ぶっちゃけいい感じのカモがやってきたから早速味見しようと思って。最近エロシーンもなかったし」
 (言ってる意味がわかりませぬ! 何で身体が動かないのですか!?)
 全身に痺れが回ってまともな発音もできず、指先を震わせることくらいしかできないワダツミに対し、ティティはえへへと可愛らしく笑う。
 「えっとね、おくすり盛った」
 (何故!?)
 「いやー、手っ取り早くワダツミちゃんと仲良くなりたくてさぁ」
 わきわきと指先を動かす小さな妖精は、脂ぎった中年男性の顔をしていた。
 (ご、ご冗談はお止め下さいティティ殿!)
 「大丈夫大丈夫、記憶は飛ばすし処女膜も再生しとくから。妖精に犯されたと思って」
 (思っても何もそのまんまではないですか……んむっ)
 涎を拭うこともできない口内に、異物が侵入してきた。
 妖精特有の甘い香りが口に広がると同時に、ワダツミの舌の上を柔肉が滑ってゆく。
 「お、やっぱり女の子は口の中もいい匂いなんだー」
 嬉しそうにそう言うティティ。舌触りのいい尻と股を唾液の乗った舌に擦りつけ、腰を前後に振って愉しむ。
 頭を上げればすぐ届く天井、上顎の内側をれろんと舐めた。すると。
 「んんっ!!」
 こそばゆさに身体が反応し、大きくビクンと飛び跳ねた。中にいるティティにも、その振動は当然伝わってくる。
 「あ、ここ弱いんだ。えっへっへ、食らえ人間めー」
 「ん~!!!!」
 舌先でツンツンと突っつく度に、ワダツミの身体は水揚げされた魚のように勢い良く跳ねまわる。
 口の中のティティが乗っている舌も当然大きく動くことになり、股間を舌で愛撫されたティティの性感もどんどん高まりゆく。
 「あはっ……これ、本当にセックスみたい……!」
 ティティの花弁から、酸味を含んだ愛液が漏れてきた。
 痙攣するワダツミ。標的を上顎から舌へと変え、ティティは身体を伏せて口淫を再開する。
 「ぇろ……んちゅ……」
 相手の口の中で舌を絡ませてキスをすると言う倒錯的な行為に、ティティは興奮して身体全体を滑らせた。
 どちらがどちらを舐めているのかも曖昧なまま、二人は恋人のように唾液の交換を続ける。
 (すご……美味しい……)
 妖精のふんわりと柔らかい肢体と、甘美な雫。
 まるで極上の料理が舌の上で踊っているような感覚に、ワダツミの感覚も麻痺し、脳をとろけさせられた。
 もっと味わっていたい。そんな思いとは裏腹に、ティティは口の中からよいせっと這い出てくる。
 (あ……)
 頬を紅潮させ名残惜しそうに唇を震わせるワダツミに、ティティは淫猥ながらも気品を漂わせる表情で呟く。
 「そんな目で見ないの。もっとすごいことしてあげるから」

 少しだけはだけた着物をずらし、さらしを魔法で切断する。
 すると薄桜色の突起と、なだらかながらもシミ一つ無い白い山が姿を現した。
 「……しゅ、縮尺上では私の方が勝ってるし……」
 自分の胸の見比べて虚勢を張りながら、妖精は大きな乳首をぺろりと舐め上げた。
 汗のしょっぱさの中にほんのり含まれる甘さに、ティティは舌鼓を打ってしゃぶり尽くしてゆく。
 「んっ……」
 既に感度が増しているワダツミは案の定、甘い声と吐息を同時に漏らす。
 唾液に塗れてぬめった身体で胸のあたりを這い回る妖精に、股間が切なくなるのを感じる。
 (しっかし、こうやって犯すと女の子の身体ってすげー柔らかいな……)
 人間の少女と身体を重ねるのは初めてのティティ。ワダツミの小さな身体も、ティティにとっては巨大な柔肉の寝具だ。
 グロウのオナホールとして硬い肉で滅茶苦茶にされるのとはまた別の、背徳的な官能を味わっていた。
 (支配が完了したら人間の女の子を家具にしよっと。グヘヘ楽しみじゃわい)
 発想が完全に趣味の悪い成金男になっているが、果実を丹念に舌で舐めるその姿は、ワダツミの目に美麗な天使として映った。
 (駄目、なのに……私は、グロウ殿に……)
 胸の鼓動がどんどん早くなるのを、ティティは密着した身体で感じ取った。
 (そろそろ頃合いかな)
 意地悪く笑いながら、ティティは尖ったそれに歯を立てた。
 かり。
 「~~~~~~~!!!!!!」
 痺れているにも関わらず、ワダツミの身体が大きく仰け反る。
 乳首を弄られただけで、達してしまったのだ。
 自慰の経験すらない彼女は、初めての絶頂に恐怖にも近い驚きで頭が一杯になった。
 そんな事を無視して、ティティはやったやったと嗜虐的に笑いつつ濡れそぼっているであろう彼女の陰部へと歩を進める。
 和服だから下着を履いていない、などと言うことはなかった。
 が、そこはもう布越しに彼女の形が見えるほどにぐちゃぐちゃになっている。
 舌なめずりをしながら、妖精はその布を剥ぎとってしまった。
 中には。
 うっすらと産毛の生えた、未開通の孔がひくりと物欲しそうに蠢いていた。
 

 「妖精♀と人間♀。普通に考えたらどうやってもセックスとかできないだろ!
 ……と思うじゃん?」
 ティティはワダツミに話しかける。正確には、ワダツミの女性器に向かって。
 「できます」
 (!?)
 堂々と言い切るティティに、ワダツミは困惑する。
 「それも、二通りの方法でできます」
 (!?!?)
 衝撃的な事を言い放つティティに、ワダツミは驚愕する。
 「今から両方やります」
 (!?!?!?)
 狂気の沙汰である。ワダツミは混乱する。
 「大丈夫だって。ちょっとレベルの高い辱めを受けるだけだから。天井のシミでも数えている間に気持よくなるよ」
 (すぐには終わらないんですね!?)
 抗う術など無かった。
 ティティが最初に触れ始めたのは……皮を被ったままの、小さな……妖精にとっては大きな、肉の豆。
 「ッ!!」
 一番敏感な部分をつつと撫でただけで、ワダツミは意識が飛びそうになるのを感じる。
 「いい反応するじゃねぇか……こーれーをー……」
 腰の上で羽ばたきながら、すっかりチンピラになったティティは同じくぐしょぐしょに濡れた自分の股ぐらを、よく見えるように、手で開く。
 「こーこーにー……」
 ティティはゆっくりと、焦らすように降下する。
 そして。
 「合体……っ!」
 ティティの膣口が、ワダツミの陰核を食らう。
 「――」
 飛んだ。
 ワダツミの意識が、快感によって途絶えた。
 だが、ティティは容赦しない。
 「よっこいしょー!」
 沈めた腰を上げて、再びクリトリスを飲み込んだ。
 「――ッッ!?!?」
 と、ワダツミの意識が戻った。
 体中に鳥肌が立ち、涎と涙が止めどなく溢れてくる。
 この尋常ならざる感覚の正体は何かと見たら、妖精が騎乗位で腰を振っていた。
 「おおおおおっ! 人間クリチンポ、すっごい……!」
 だらしない表情で、妖精が自分を犯していた。
 女の性器同士を結合させて、激しく陵辱で快楽を得ていた。
 「っ!! っ!!! っ!!!!」
 擦れる度に、ワダツミの身体は心臓そのものになったように脈動を繰り返す。
 ぷしゃぁ、と尿道から塩っ気のある液体が勢いよく飛び出て、ベッドと床を少女の臭いで汚した。
 「おいおい出すんなら出すって言ってくれないと……ぁ……ぃい……」
 気持ちいいのかどうかすらもわからない大きな波を、ワダツミは何度も味わう。
 体中の穴から、液体が噴き出る。ベッドも着物も、すっかりワダツミの汁で湿ってしまっていた。
 永遠にも近い三分間。ワダツミは気が狂わないのが幸運なほどの絶頂の末、ようやく解放された。
 ティティが達したのは、一回だった。

 「…………」
 「生きてる?」
 頬をぺちぺちと叩くティティに、ワダツミは目線だけ向ける。
 (…………もう……無理……死んじゃい、ます……)
 「よし生きてるな! じゃあ最後の仕上げと行こうか!」
 半死半生の少女をよそに、ティティは次の準備を始めた。
 (どうか……お慈悲を…………)
 心の声が届いているのかいないのか、ティティは口笛を吹きながらワダツミの膣口の前に歩いて行った。
 頑張れば妖精一人くらいなら入りそうな、粘液塗れのトンネルへ。
 (まさか……そこは駄目です……!)
 「処女膜のことなら大丈夫だって。後でしっかり魔法で塞いでおくからノーカンノーカン。
 いやあ魔法って本当に都合のいい設定ですね」
 それも大事だがそう言う問題ではない、と言いたかったが、口からはあうあうと曖昧な言葉が垂れるだけだった。
 陰唇をかき分けて、屈んだティティがその穴へと身を投じていく。
 「ああ……」
 「一回入ってみたかったんだー、人間のおまんこ。いっただっきまーっす」
 ぬぷり。
 (駄目、いやっ……)
 妖精の小さな身体が、人間の小さな膣穴に沈んだ。
 男性器を受け入れる器官であるそこを、丸々一つの生物が掻き分けて進んでいく。
 中は無数の凹凸で囲まれた、入り組んだ肉壁。
 一つ一つを体全体で味わうように擦り合わせながら、奥へ奥へと這い寄る。
 その全ては、ワダツミの性感帯である。
 「ぁ……はぁっ……」
 膣内をゆっくりと掻き回され、荒々しく息を吐いて性感に包まれるワダツミ。クリトリスを膣でしゃぶられるよりも緩く、しかし長く味わい深く愛でられる。
 全ての刺激が快楽に変わっている今、破瓜の痛みはもはや問題ではなかった。
 ティティは股を、胸を、壁に擦りつけて歪な形の肉を楽しみ、手と口で内部からワダツミの女性器を弄くり回した。
 「これは、なかなか……狭いけど、そこがなんとも……」
 臭い、とは思わなかった。むしろ未熟な少女の匂いは中々、味気がある。
 芋虫のように身を捩らせて、ついにティティはこつんと奥に到達した。
 「ひぅっ……」
 子宮口である。
 「おお、女体の神秘」
 僅かにヒクヒクと動く小さな穴に、口付けを交わす。
 「んー、ちゅっ」
 「ッ!!」
 きゅっと、膣道全体が締まる。ただでさえ狭いそこにピッタリ収まったティティの身体も、同時に締められた。
 「あぁん、きもちいー」
 それに気を良くしたティティは子宮に舌を這わせ、ちょうどいいサイズのそこに直にクンニリングスを行った。
 (ど、どこを舐めているんですっ……!?)
 内蔵を優しく撫でられるような異常な感覚。
 中で何が起こっているのかわからないワダツミは、足をぴんと伸ばしてそれに耐えるしか無かった。
 だが。
 (……でも、これ……すごい……気持ちいい……!)
 自分の膣内に可憐な妖精が入っていると言う事実も相まって、ワダツミは甘いその感覚を受け入れ始めた。
 そして。
 「あ…………」
 溶けた。
 ワダツミの下腹部に、暖かくて心地の良い波がじわっと広がる。
 排泄にも似た、ほっとする感覚。先程の激しいそれとは違うそれを、彼女は身震いして『愉しんだ』。
 (お、イッたか)
 ティティもそれを受けて、一旦愛撫を中断した。
 「はぁ……はぁ……」
 甘い快楽の余韻を味わうワダツミ。
 幼い体型をしていた彼女は未熟な身体のまま、妖精の手で大人に作り替えられてしまった。


 『ワダツミちゃーん、聞こえる?』
 中からティティが話しかける。
 返事はできない。構わずティティは一方的にしゃべり続けた。
 『ちょっと中借りるね。痛くしないから心配せんといてー』
 そう言って、ティティはその場で魔力を練り始めた。
 (何を……?)
 ずむり。
 (へっ……!?)
 妙な感覚が、彼女がいるその奥から脳に響いた。
 『よいしょっと』
 (えっえっえっえっ!?)
 確かに痛くはない。痛くも苦しくもない。が、圧迫される感じ――
 更に、中に入ってくる感覚。内蔵の外から、中に。
 『とうちゃーく!』
 押し込まれた。
 女性の中に。
 子宮口の内部に。
 子供の部屋に。
 『お邪魔してまーす』
 (えええええええええええええええ!?)
 ティティは至近距離からの魔法で筋肉を緩めさせ、自らその中へと入っていったのだ。
 羊水ではないが、体液でぬめっている胎内で丸まって母体の温もりに文字通り身を包んでいた。
 『おお、やっぱりこれは中々心地いいわー。後で勝手に出産しとくから、それまでお休み、マーマ。ってね』
 (ああ、もう、何がなんだか………………)
 ティティの胎内からの魔法によって、ワダツミの意識はどんどん遠のいていった。
 『私も寝よっと。いやーいいねここ。ずっと入ってたら栄養とか来るのかな』
 散々人間の身体で遊び、疲れたティティも欠伸をしてうとうとと睡魔に身を任せる。
 そうして、自らもまた眠りの世界に落ちていった。



 「……何だこれは」
 様子を見に来たグロウが目にしたのは衣類を盛大にはだけさせてベッドや床にシミを作り、まるで輪姦されたかのように滅茶苦茶になりながらも安らかに眠っているワダツミの姿だった。
 グロウは彼女のあられもない姿に眉を顰め、着物で裸体を隠してやった。
 「こいつに限って、暴漢に襲われる事は無いだろう……あの馬鹿の仕業か」
 そう言えば、おもちゃにすると言っていた。戦力にするため、まさか廃人にしたりはしないだろうと思っていたが……
 とりあえず、後遺症などが残っている顔には見えない。授業中に昼寝をしている時と全く同じ表情だった。
 こんな元気そうな顔をした廃人はいるまい。
 「……当の馬鹿はどこに行った」
 部屋を探すも、どこにも見当たらない。
 身体が小さいからどこにでも隠れられそうだが……。
 「まあ、いいか」
 殺しても死なない奴だ。どうせプレイの途中に間違って飲み込まれたか何かだろう。
 真相を知る由も無く、グロウは自分の部屋へと戻っていく。
 ひとつになった彼女達は、安らかな寝息を立てて眠り続けていた。

       

表紙
Tweet

Neetsha