Neetel Inside ニートノベル
表紙

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 トゥーシャはソフィアの体を弄びながら、長女がメイド長……満月を犯し抜くのを見て、情欲を昂らせていた。
 前に彼女が屋敷の廊下を歩いていた時、前方から満月が歩いてきたことがあった。
 顔はとんでもなく綺麗。肉体はこれ以上なく豊満。女としての魅力を兼ね備えたそのメイドはも上から下までもれなく全員バイセクシャルの猫娘達にとっては舌なめずりするような獲物のはずであったが。
(……目、合わせないでおこう……)
 彼女には、何度か……いや、何度もひどい目に遭わされた事もあり、その存在は恐怖の対象に他ならなかった。
 幸いにも、何も事を起こさなければ冷たい目で見てくるだけで、特に危害は加えてこない。
 足早に通り過ぎようとして、すれ違ったその時。獣の聴覚が、僅かに振動音を捉えた。
 ヴヴヴヴヴヴヴヴ……。
(……?)
 振り向けば、メイドが立ち止まって内股になっていた。
「んっ……」
 艶めかしい吐息と共に、彼女の足元に何かが滴る。
 やや突き出す形になった尻のラインが見え、触り心地は至上であろうそれを思わず凝視してしまった。
 子猫の視線に気付いた満月は、頬を上気させながらも彼女に冷ややかな目線を向ける。
「私のお尻、触りたいのですか?」
 尋ねられてびくんと体を震わせるも、呼吸に合わせて僅かに揺れる尻から目を離すことができない。
 おずおずと頷くのを見て、満月はスカートの裾を掴み、ゆっくりと持ち上げる。
「……!!」
 その真っ白な尻に布など不要とばかりに何も履いてなかった彼女は下半身を惜しげもなく露出した。
 むっちりとした、尻肉。中心にある、窄まり。無毛にして無垢にすら見える、縦筋。奥でローターに虐められている、肉豆。
 性欲と食欲の有り余った少女にとって、その誘いは例え罠だと言われても堪えられるものではない。
 何か考えるより早く顔から飛びつこうとしたトゥーシャは、しかしそれを味わう事はできずに床を舐めることになった。
「むぎゅっ」
「ふぅ……薄汚く、浅ましい雌猫です」
 少女の体当たりを後方宙返りで躱したメイドは、彼女の背中を踏みつけて冷笑する。
『それなり』の待遇を命じられているために直接的な暴力を振るえないので、その力はさして強くもなかった。
 満月の言い分では、三女が勝手に飛び込んで転んだところに軽く足を乗せただけ、である。
「……触って、いいって……」
「触りたいのかは尋ねましたが、触っていいとは一言も言ってませんよ。残念ながら、獣姦趣味はありませんので」
 見下ろしながら満月は告げるが、これは偽りである。
 彼女は主人に命じられれば、喜んで犬でも馬でも咥え込む。
「せいぜい姉の貧相な尻でもさすりながら自分を慰めることです」
 そう言って、すたすたと歩いて行ってしまった。
「……ぐぬぬぬ……」
 怒りと屈辱と劣情で無表情を歪ませたトゥーシャは、即刻次女の元へ向かい、彼女の尻肉で顔を挟みながら致すのであった。
「すーはーすーはー……覚えているといい、あの肉メイド肉……いつか必ず、おしりであへあへ言わせる……くんかくんか……すーはーすーはー……もにゅもにゅ」
「と、トゥーシャぁ……他の人の事を考えながらお姉ちゃんのお尻使うのやめて……! って言うか嗅ぎすぎだよぉ……!」
「姉さんもっと太ってもいい……ふんすふんす……」




「復讐するは、我にあり……」
 30分経過のアナウンスが鳴り響いた瞬間、トゥーシャはあの時の再現とばかりに頭から満月の尻に突っ込んでいった。
 ぶぼるんっ。
「へぶっ……」
「何やってんのトゥーシャ……?」
 いくら柔らかくとも、勢いよく突っ込めば跳ね飛ばされるのは当然。
 トゥーシャは鼻を押さえて涙を流しながらも、満月の尻にダイブすることができた事実に打ち震える。
「大姉さん……」
「……どしたの?」
 怪訝な目で見る長女に対し、三女は涙ぐみながらもはっきりと言う。
「この女の尻は、私が食べる」
 何を言うのかと思ったが、やる気を露わにする三女ににっと笑みを向けた。
「……いいよ。みんなで犯して、みんなで食べよ」
 息も絶え絶えの満月の口に奉仕させていたラーシャは移動し、トゥーシャの後ろに回る。
 うつ伏せになる満月の尻に三女が顔を寄せ、その三女の尻元に長女が座る形となる。
「……ありがと、大姉さん……」
 礼を言われるほどのことではない。長女は笑った。
 妹が獲物を貪っている時に気持ちよくしてあげるのは、姉の責任にして義務。そして権利でもあるのだから。
 今この場は、トゥーシャを愉しませるためだけにあった。
「ずっと……レイプしてあげようと思ってた……このお尻……」
 思いっきり摘まんだら引きちぎれてしまいそうなほどの柔らかさに、息を飲み込む。
 どんな霜降り肉よりも食べ応えのあるであろう二つの肉玉は、彼女を誘うようにぷるぷると揺れていた。
「いざ……」
 その間に、顔を挟み込む。
 自分の頬よりも柔らかいような気さえするその肉質と、ボリュームのある肉厚。
 肛門からは先程長女が凌辱した末の女の香りが強く漂い、鼻を挿入するかのように強く押し付けさせられる。
 そして口にはあれほど弄られて尚ぴっちりと締まった陰裂。愛液と、汗と、乳と、わずかな尿が交じり合った雌汁がどろりと舌の上を転がる。
 その全ての感覚を味わい、あまりのいやらしさに背筋を震わせて軽く絶頂した。
 達成感。そして征服感。
 かつて自分を恐怖させ、上から見下し、偉ぶっていた生意気肉を、これから好き勝手に虐める事ができるのだ。
 トゥーシャはその柔肉に、大きな口を開けて齧り付く。
「~~~~~~ッ!!!」
 ビクンビクンと痙攣する満月の表情はカメラにしか映らなかった。
 その歪みは痛みに震えたものではなく。快楽に振り回されて蕩けた顔だった。
 トゥーシャは自らがつけた歯型を優しくぺろりと舐めてやり、眼前の尻穴に指を突っ込んで曲げ、ぐりんとねじり込んだ。
 跳ねる尻を抑えつけ、激しくかき回すとぐじゅぐじゅと腸液が指に絡んでくる。
「すごい……柔らかくて、中はとろとろなのに、中全体が指を絞めつけてくる……」
 入れている指が肉に絡めとられ、抱きしめられるような感覚が心地いい。
 男性器なんて突っ込もうものなら即座に射精してしまうだろう。そう直感した。
「……」
 既に自らの下半身は長女に優しく愛撫を受けて淫汁が滴っている。
 トゥーシャは息を呑みこみ、自慢のペニスバンドをいそいそと着用し始めた。
「お、大姉さん……私の、お尻、指で弄っててもらって、いい……?」
 息を荒げて振り返る三女に、長女は笑みを返して応える。
 可愛い妹の小振りなお尻をくりくりと優しく第一関節であやし、自らも尻穴で遊び始めた。
「はぁ、はぁ、はぁ……っ」
 装着したペニスバンドの先端を満月のアナルへあてがう。
 亀頭の先が触れただけでちゅぱちゅぱとキスするように歪動し開閉を繰り返すその穴が、淫らで仕方ない。
 腰をゆっくり突き入れると、ぬぷ、ぬじゅり、とその穴は貪欲に広がり、彼女のペニスを咥えようとする。
 そしてある点を超えた所で、まるで吸い込まれるように一気にずるんとそれは挿入された。
「にゃっ……ぁ……」
 貫いた猫の声か。貫かれた人の声か。その両方か。
 発情し切った鳴き声が、一室に響いた。
「あっ、あっぁ、あぅ……っ」
 太いそれをずっぽりと尻穴で咥え込んだメイドが、自分の前で力なく呻いている。
 トゥーシャの目には、彼女はもう恐怖の対象ではなく、豊満で美麗な捕食の対象にしか見えなかった。
「……惨め。めすぶた。よわよわこねずみちゃん。小さい子におしりを掘られてあへあへよろこぶ、ぶざまへんたいばかおんな」
 彼女に覆いかぶさるように密着し、すべすべの肌を堪能しながら耳元で囁くトゥーシャ。
 ねちっこい腰遣いで彼女の中を攪拌し、音を立てながら耳をじゅるじゅじゅじゅっ、と舌でいたぶる。
「……あなたのおけつは、私のもの……。食べる時は、中にクリームをたっぷり注いでから、ミートボールを何十個も入れてあげる……。
 かじってもかじっても、柔らかいお尻からいくらでもミートボールが出てくるおいしいぶたおんな……それがあなたの、人生の終わり……
 ソフィアちゃんは私がおちんぽでしっかりとしつけてあげるから、安心してご飯になってね……」
 そう言い終わると耳を勢いよくぞずずずずと啜り、同時に腸奥に母乳クリームを発射する。
 タイミングを計っていた長女も妹の弱点をくりくりとほじくり回し、彼女らの絶頂を手助けした。
  






『――60分経過――』



 再び機械音声のアナウンスが流れる。
 未だ余韻に浸り、満月の肢体を堪能している三女から離れて長女はすやすやと寝息を立てている次女を起こしに向かう。
「リューシャ!」
 肩を揺するも、次女は幸せそうな顔でうふふマルカちゃんの肝臓もぐもぐみたいな寝言を吐くだけであった。
 しぱーんしぱーん。
 躊躇なく往復ビンタをかまし、目を無理やり開かせるラーシャ。
「起きなさいにゃこのねぼすけ!!!」
 そう耳元で叫ぶも、次女は嬉しそうな顔でうふふマルカちゃん逃がさないよみたいな寝言を吐くだけであった。
「……ビキッ」
 長女は額に青筋を浮かべ、妹の足を開き彼女の陰核へと顔を寄せた。
 かり。
「いったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!??? お、お姉ちゃんどこ噛んでるの!? ……あれ、んん……?」
 覚醒するも、いまいち状況を呑みこめていない次女を長女は手短に説明しながら引き摺っていった。
「キャットファイト中。特別ルールで3対1。この女を、私とあんたとトゥーシャの三人でレイプ、にゃ。質問は?」
 長女が「質問は?」と言う時は、まず間違いなく『機嫌が悪いか時間がないから一切質問せずに黙って従え』と言う状況である。
 それで以前質問を繰り返し、三つ目の質問と同時に調理台に固定されて乳首に電動歯ブラシを当てられ続けた経験がある次女は、素直に頷いた。
「……わかりました」
「よろしい、にゃ」
 肛淫に耽るトゥーシャはもはや満月ごとひっくり返そうともその背中から離れようとしない。ふんすふんすと何度も腰を振るばかりだ。
 横向きに寝転がりながら犯される綺麗な女性。
 顔が汗と涙に塗れても損なうことの無い美しさに、密かに彼女の美貌に憧れていたリューシャは胸の鼓動が高鳴るのを感じた。
 密かに、と言っても彼女の体を狙っていたのは姉妹全員同じではあるのだが。
 
 リューシャは問題児だらけの猫娘姉妹の中で一番大人しく、彼女単体ではトラブルを全くと言って良い程に起こさなかった。
 そのため、年少組をやや強引に誘ったり、おやつを横取りしたり、壁や床にらくがきしたりする姉や妹らは満月にひどく睨まれたが、次女個人に関して言えば満月も特に敵意をむき出しにする事はなかった。
 出会いさえあんな最悪なものでなければ、リューシャはマルカと並んで彼女に可愛がられたことだろう。
 気心が知れ、身体を重ね、時にいじめられることもあれど、とっても頼りになる大好きな姉とはまた別の、大人の女性の魅力。
 マルカと幻月、そして普段は満月を邪険にしているソフィアまでもが、彼女に寄り添って眠る時だけはこれ以上なく幸せそうにしていた。
(あの子たちの、おかあさんみたい)
 顔は、自らの母親とはあまり似ていなかったが。
 幼子を抱いて優しく微笑むその顔は、記憶にあったそれと近しいように感じられた。
(私も、あの人に――)
 抱きしめて欲しい。包み込んで欲しい。
 ママ、と言って、その温もりに甘えたい。
 そんな小さな願いを、ずっと胸の奥に秘めていた。

 今。
 無防備にして無抵抗な彼女が横たわっている。
 瞳の光は消えておらず、荒く呼吸をしながら自分の方をじっと見ていた。
 その瞳に敵意はないが、かといって好意があるわけでもない。
「好きにしていいにゃ」
 姉のその台詞に、リューシャはこれまで彼女にしたかったことを一つ一つ思い出していく。
 落ち着いた表情で、次女は満月の顔に近づいて言った。
「キス、します」
 満月は無言だった。
 無言で、口だけをわずかに開いた。

 ちゅっ。
「ん……っ」
「んん、むっ……」
 ちゅぷっ、ちゅっ。ちゅ、じゅるっ。
 指と指を絡ませた。
 求愛行動のように、お互いの口の中でゆるやかに舌が踊っていく。
 一旦口を離したリューシャは、目を潤ませて呟いた。
「……ママ……っ」
 再び満月の唇を貪るリューシャ。
 今度は、愛情を激しく求めるかのような情熱的なキスだった。
「ちゅっ……ママっ、ん、はぁっ、ママ、ママ、ママ、ママっ……!!」
 呟くようだった声は、どんどん大きくなっていき、わずかな狂気を滲ませ始める。
 長女が異変を感じて次女の顔を覗き込むと、そこには今までに見たこともないような昏い笑みを浮かべるリューシャの姿があった。
「あはっ……ママ、おっぱい美味しそう……っ」
 姉妹の中でも一際大きい自分のそれよりも尚一回り二回り巨大な双乳。
 びんびんに立った、桃色の乳首。
 普段は一方的に貪られるだけだった彼女が、自身も誰かに母性を求めていたリューシャが、その果実にむしゃぶりついた。
「んんっ……!!」
 姉にも妹にもたっぷりと舐めしゃぶり啜り尽くされた経験を分け与えるかのように、乳房を口内でいたぶる次女。
 反対の胸も指先で弄びながら舌で味わい尽くそうとするその動きは、口淫と言って過言ではなかった。
「ママ、きれい、おいしいっ……ママのおっぱい、とっても大きくて柔らかくて、口の中でとろけそう……」
 連続して乳首に甘噛みするリューシャは、乳責めで満月が達したのを感じ取ってにっこりと笑う。
(リューシャも、もっと甘えさせてあげるべきだったかな……)
 姉妹の中でも小心者ながらしっかりしており、乳を分け与えていることもあって、下手をしたら自分よりも妹達にとっての親代わりになっていると思っていた次女。
 彼女の奥底に秘めた願望を見て、長女が僅かに渋い顔を見せた。
「……まずはここを勝ってから、か」
 気持ちを切り替え、ラーシャは次女にペニスバンドを差し出した。
「あー、リューシャ。おまんこぺろぺろ奴隷にしたら、そいつ、貸してあげるからさ……」
「うん……ありがと、お姉ちゃん……でも、大丈夫。この人がママじゃないし、ママにもならない事はわかってるから」
 振り向いた次女の表情は、上気しておりながらもいつもと変わらぬものだった。
「勝ったら、どうするの? 決めるのはお姉ちゃんだよ」
「……あんたのお母さんはもうどこにもいないけど、代わりにお姉ちゃんがもっといっぱい抱きしめてあげる。
 あんたよりも小さいけど、おっぱいもたっぷりぺろぺろさせてあげる」
 次女が、聞きながら満月の膣口にペニスを挿入していく。
 長女もそれに続き、満月の口にペニスを差し出して咥えさせた。
「この女をぶち犯して! おまんこぺろぺろ奴隷にして!! その後で雌豚の肉料理パーティーにゃ!!!」
「うん……! 私、この人のおまんこ肉貰うね! 中にいっぱいソーセージ詰め込んで、ハニーマスタードを絡めて食べるっ!」
「私がお尻にはミートボール入れるから……お腹、妊娠したみたいにパンパンになるね……」
「あはっ、それは豪勢だにゃぁ! おっぱいは取り合いになるだろうから、スライスして切り分けるにゃ!!」
 満月の穴と言う穴を辱める三姉妹。
 それに加えて次女は敏感になった乳首と陰核を、三女は首筋と内腿を、舌と手で丹念に虐め抜く。
 淫らに腰を振り立て責めていく彼女らの動きに、満月は幾度となく絶頂まで昇らせられる。
「ぶちまけてやるにゃ! せーのっ……!!」
 長女の合図で、三者はそれぞれの穴に乳液を放った。
 誰に言われるでもなく、全員が残ったカートリッジ全てをその場で使い切る。
 長女。次女。そして三女。
「~~~~~~~~~~~っ!!!!!」
 深い快楽によって、陸に打ち上げられた魚のように跳ねさせられる満月。
 順番にペニスを抜き放っていくと、そこにあったのは凌辱の果てに目から光を失った、哀れな被食者の姿であった。

『――90分経過――ペナルティタイム、終了――』

「審判、カウントを要請するにゃ」
 機械音声で、無慈悲な秒読みが始まる。

 1。
 2。
 3。

「……」
 もはや彼女に立ち上がる気力も、体力も残っていない。
 猫娘たちは息も絶え絶え、意識も虚ろな満月に群がり、それぞれが犯していた穴から乳液を啜り始めた。
「もう聞こえているかもわからないですけどにゃ。残りの二人はちゃんと飼ってあげるから、まぁ心配しないでにゃ」
 憎かった相手との濃密な口付け。
 相手が無抵抗のそれは凌辱であり、勝者から敗者への辱めであった。

 4。
 5。
 6。 

「…………」
 ちゅぷっ。
「しかし、本当にこの肉、最高品質ですにゃ……クローンとか作れないもんですかにゃ……











































 あ……??」

 異変に気付いたのは、長女だけだった。
 
 ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・
 異変に気付くことができたのは、長女だけだった。
 

 次女と三女は、気付く間もなく気を既に失っている。
 その理由は。




「――どうやら物覚えも悪いみたいですね。私は言いましたよ」





 舌先で感じさせられた、
 彼女らが今の今まで味わったこともないほどの、
 とんでもなく強烈な、
 快楽。



(……はッ……?
 あ、あっ………?
 な、んで………???)

 長女の体が、硬直した。
 震えさせることすら、呼吸させることすら。
 その瞳は許さなかった。




「『格の違いを、教えてあげましょう』

 ……と」




 捕食者と被食者の構図は、今や完全に逆転していた。
 否――最初から、ずっと捕食者は変わってなどいなかった。
 動くこともできないラーシャに、満月はゆったりとしたペースで語りかける。

「私の指を見なさい」

 視線を動かすこともできないラーシャ。
 その眼前に右手の平を、指が下を向くようにして突きつける。
 そして、中指だけ僅かに根本から曲げた。
「この指が、あなたのおまんこに入っています」
(…………!? え……!? う、そ……)
 触られてなどいない。
 いないはずなのに、確かにラーシャは自らの秘部にその指の感覚を覚えていた。
「……ぬぷり。
 ぬぷぬぷ、ぬぷ……っ」
 そう声に出しながら、時計の秒針よりも遅く指を内側に折っていく。
(あっ……いやっ……なんでっ……!!!)
 自らが呼吸を止めていることすら忘れていた。
 内側に侵入してくる、あるはずのない指。
 あるはずがないのに、彼女の膣には確かに満月のそれと同サイズの空洞が開けられていた。

「はい、おし…………まい」

 突如、満月の指が素早く掌をタッチする。
 ぺん、と言うささやかな音と共に。
 ラーシャは、白目を剥いて崩れ落ちていた。
 その股からは、勢いよく潮が噴き出し続けている。



 ジャッジを確認するまでもなく、満月はカメラに向かって微笑んだ。

「本日はこれにて閉演となります。
 また、皆様に素敵な淫宴トゥーレイトショウをお届けできる日を、心より楽しみにしております。
 それでは、ご視聴ありがとうございました」

 一礼。










































 その後。
 ソフィア、マルカ、そして満月の自室からは、時折何かを啜るような水音と、荒い吐息が漏れるようになった。

「ソフィア、ちゃん……好き、大好き……」
「んっ……」

『……そういうわけだから、今日から私は、ソフィアちゃん専属おまんこぺろぺろ奴隷……。
 ソフィアちゃんの忠実なげぼくだから、いつでもどこでも、誰の前でも、命令して、いいよ……?』
 恥じらいながらもそう言って訪ねてきたトゥーシャを、渋々ながら部屋に迎え入れるソフィア。
 まぁ座りなよ、とだけ言って彼女をどうしたものかと考えてこんでいると、ゲームのパッケージが目に入った。
『そっか、これなら』
『……?』
 顔を覗き込んでくる猫娘に、ソフィアはにやにやと悪戯っぽく微笑んだ。

 今ソフィアに跪き、口奉仕をしている三女は男性の恰好をしていた。
 日本の私立学校の制服、紺色のブレザーを着せられている彼女は、猫耳を生やした女顔の可愛い少年にしか見えない。
 少なくとも、ソフィアの目には。
「あああああっ……これ、最高っ……」
 線の細い中性的な美男子が自分の性奴隷になり、命令し放題と考えるとソフィアの秘部は尚更熱を帯びていく。
 トゥーシャのズボンのファスナーからは勃起したペニスのような淫具が生えており、それが偽物であったとしてもソフィアにとっては興奮し得るものであった。
「トゥーシャくん、ありがと」
 頭を撫でられて、トゥーシャもこそばゆそうに眼を細める。
「ソフィアちゃんのおまんこなら、何時間だって舐められる……お尻も、一日中舐めていられる……」
 ソフィアは従順な奴隷を労うべく、ベッドに横になった。
「それもいいけど、その太いおちんぽで……あたしのこと、愛してよ」
 秘肉を指で開くソフィアに、トゥーシャはすぐさま覆いかぶさった。
 それ以来、トゥーシャは男装姿でいることが多くなり、妹たちにかっこいいかっこいいとことある毎に纏わりつかれるようになる。


「はにゃぁぁぁ……っ」
 マルカはリューシャの顔に跨り、股の筋肉を緩めた。
 こぽこぽこぽ、と彼女の口に尿を流し込み、排尿感に加えて性感も同時に味わう。
 リューシャは喜んでそれを飲み込んでいく。
 ごく、ごくっ……
 彼女にとっては既に慣れたもので、零して部屋を汚すこともなくなった。
「んっ、はぁ……ごちそうさまでした、マルカちゃん」
 笑顔でマルカの尿道を掃除し、残り汁を舐めとる。
 そしてそのまま、彼女の膣口へと舌を這わせていった。
「あぁっ、そこ、好きっ……リューシャさんっ、もっと舐めて……っ」
 リューシャは立派な、マルカの小便器にして性奴隷となっていた。
 僅かにサドの気があるマルカは寝転がった彼女の顔を膣や尻で圧迫する事が日課になり、遊び疲れたら彼女の母性に甘える。
 そしてマゾの気があるリューシャは美少女に優しく虐められて甘やかすのがすっかり癖になってしまった。
 猫娘達が性に奔放だと言うこともあり、妹達をあやす次女の元に現れては、彼女たちの前で隷属関係を見せつけるマルカ。
「ほら、あなた達のラーシャお姉ちゃん、私のおトイレになっちゃったんだよ……んっ」
「うわー、ラシャ姉マルカちゃんのおしっこ飲んでるー!」
「るー!」
 口に溜まったそれを嚥下し、次女は頬を染めて恥ずかしそうに言った。
「お、おいしいよ……。でも、二人は飲んだり飲ませたりしちゃだめ……。
 私は、マルカちゃんのおトイレだから、特別なの……」
 
 余談だが、あの件以降、猫娘達に対する満月の態度はほんの僅かだが軟化した……ように、次女には感じられた。
 少なくとも……マルカと共に近寄れば、ため息交じりで共に抱きしめて貰える程度には。




「あれ、ラシャ姉ご飯食べないのー?」
「のー?」
 夕飯時にてててと走って食堂へ向かう、猫耳姉妹たち。
 その中で一人、趣味である刺繍の手を止めずに座りっぱなしの者がいた。
「うん、私今日からご飯食べるの遅くなるから。気にしないで食べといで」
 ラシャ姉も行こうよー、と引っ張る手をこらこら、と優しく引き離す次女。
 何も知らない幼い二名を連れていく次女と三女は、彼女がこれからどうなるか察していた。


「…………」
 妹達が寝静まった頃、食卓には二人の女性がいた。
 椅子に座り食事を取っている満月と、地べたに全裸で座らされているラーシャ。
 二人の女性、と言うよりは女性一人とペットの雌猫が一匹、と述べた方が正確かもしれない。
「何も言わないのならば、食事は抜きですよ」
 自分のキエフチキンを切り分けながら、満月は淡々と告げる。
 バターソースの香りが漂う中で、ラーシャはおずおずと口を開いた。
「……ま、満月、様……」
 彼女の満月に対する感情に、屈辱感はもはやほとんど……いや、全くと言っていいほど残っていなかった。
 妹達の前では相変わらず挑発的な態度を見せるが、それも姉としての威厳を保つだけの言動でしかない。
 ラーシャの体は、満月にすっかり調教されてしまった。
 何せ彼女は、満月の右手中指を視界に入れただけで絶頂してしまうように仕込まれている。
 普段はラーシャに見えないように巧妙に中指を隠しているが、妹達の注目が別のものに集中した隙に長女は何度もアクメを繰り返させられていた。
 二人っきりになった雌猫は、媚びへつらうように愛する主人の足の甲にキスをする。
 服従の誓いとして。
「……この惨めで貧相な雌猫、満月様のおまんこぺろぺろ奴隷に、どうか、ねこまんまをお恵み下さい、にゃ……」
 そう上目遣いで懇願すると、満月はやれやれと足を開いて言った。
「仕方のないケダモノですね……ほら、ありがたくエサを食べなさい」
 相変わらず下着を履いていないメイド長の秘部には、長女の分のキエフチキンが詰め込まれている。
 今日からは一生、ラーシャは満月の膣以外で食事を取ることは許されなくなったのだ。
 赤ん坊のように這ってテーブルの下に潜り込むラーシャ。
 その顔は、これ以上なく幸せそうなものだった。





「あはぁ……お慈悲をありがとうございます、満月さまぁ……いただきます……っ」





 夜が更けていく。




(おしまい)

       

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Neetsha