Neetel Inside ニートノベル
表紙

とれしょ
注文の多い料理店やないかい(完結)

見開き   最大化      

 一人の若い紳士が、すっかりマタギスタイルのかたちをして、
 ぴかぴかする散弾銃(ショットガン)をかついで、白熊のような機械猟犬《ハウンド・ドッグ》を一疋つれて、
 だいぶ山奥の、木の葉のかさかさしたとこを、こんなことを云いながら、あるいておりました。
 「どこだここ」
 それはだいぶの山奥でした。案内してきた専門のイスラエル傭兵も、
 「角を曲がった拍子に道に迷うのがそんなに珍しいか? 日本人……」
 みたいなこと言って、どこかへ行ってしまったくらいの山奥でした。
 それに、あんまり山が物凄いので、その白熊のような機械猟犬が、バッテリー切れを起こして、しばらく吠って、
 「ゴシュジン……タノシカッ……タ」みたいなことを呟いて、それから目からオイルを流して死んでしまいました。
 「実に三十八万円の損害である」とワカメ頭の紳士が、その機械猟犬の身体をちょっと足先で転がして言いました。
 紳士は、すこし顔色を悪くして、一人ため息混じりに云いました。
 「僕はもうお家に帰りたいのですが」
 ところがどうも困ったことは、どっちに行けば戻れるのか、いっこうに検討がつかなくなっていました。
 風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りました。
 「小腹が減ったな。ってかもう歩きたくねぇ」
 紳士は、ざわざわ鳴るすすきの中で、こんなことを云いました。
 その時ふとうしろを見ますと、立派な一軒の西洋造りの家がありました。
 そして玄関には――
 

 RESTAURANT
 西洋料理店
 WILDCAT HOUSE
 山猫軒
 

 ――という札が、でていました。


 「こんなところに店が……? と言うか、山猫軒ってどっかで聞いたような……うーん」
 

 紳士は玄関に立ちました。玄関は白い瀬戸の煉瓦で組んで、実に立派なもんです。
 そして硝子の開き戸がたって、そこに金文字でこう書いてありました。
 「どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません」
 ワカメは言いました。
 「たりめーだろ。客選ぶ気か」
 紳士は戸を押して、なかへ入りました。そこはすぐ廊下になっていました。その硝子戸の裏側には、金文字でこうなっていました。
 「ことに肥ったお方や若いお方は、大歓迎いたします」
 紳士は中歓迎といった様子なので微妙な気分でした。
 「若いけど別に太ってはねーな。食っちゃ寝セックスだけど。我ながらよく体型維持できるもんだ」 
 ずんずん廊下を進んで行きますと、こんどは水いろのペンキ塗りの扉がありました。
 「なんでこここんなに扉があんの? 俺の家じゃねーんだからよ。レストランだろ? ロシア式でもこんな造りじゃねーだろ」
 そしてその扉をあけようとしますと、上に黄いろな字でこう書いてありました。
 「当軒は注文の多い料理店ですからどうかそこはご承知ください」

 
 「……」
 紳士は黙ってその扉をあけました。するとその裏側に、
 「注文はずいぶん多いでしょうがどうか一々こらえて下さい。」
 「…………」
 その先にはまた扉が一つありました。そしてそのわきに鏡がかかって、その下には長い柄のついたブラシが置いてあったのです。
 扉には赤い字で、
 「お客さまがた、ここで髪をきちんとして、それからはきものの泥を落してください。」
 と書いてありました。
 「………………」
 それを華麗にスルーして、紳士はドアを蹴破る勢いで開きました。
 扉の内側に、また変なことが書いてありました。
 「鉄砲と弾丸をここへ置いてください。」
 その文字に気付くことすらなく、紳士はずんずんと進んでいきます。
 また黒い扉がありました。
 「どうか帽子と外套と靴をおとり下さい。」
 「……………………」
 まったくそれを無視して扉の中にはいりました。
 扉の裏側には、
 「ネクタイピン、カフスボタン、眼鏡、財布、その他金物類、ことに尖ったものは、みんなここに置いてください」
 と書いてありましたが知ったことではありませんでした。
 「…………………………」
 すこし行きますとまた扉があって、その前に硝子の壺が一つありました。扉には斯う書いてありました。
 「壺のなかのクリームを顔や手足にすっかり塗ってください。」
 みるとたしかに壺のなかのものは牛乳のクリームでした。
 それを確認するやいなや、紳士は手に持ったままのそれをじゃこんと鳴らします。
 そして。


 どぅん。どぅん。

 響き渡る銃声を聞きつけ、奥の方からぱたぱたと走ってくる足音が近づいて来ました。
 そしてばたんと開かれた扉から現れたものは。
 「お、お客様! 店内での発砲は困ります、にゃ!」
 胸を強調したエプロン衣装に丈の短いスカートが印象的な、成人前程の見た目の、あまり顔色のよろしくない少女でした。
 ふんわりとカールした茶色の髪、同じく茶色い瞳の吊り目が印象的ですが、それ以上に目を引くのは彼女の頭の上でひくりと動く、柔らかそうな猫の耳でした。
 普段ならその少女の格好に「オ、ナイスデザイン」とガッツポーズを決める紳士でしたが、今この場では荒ぶるワカメです。 


 
 「注文の多い料理店やないかい!!」
 「注文の多い料理店ですよ!?」

 紳士は手にした散弾銃を彼女の鼻先へ突きつけました。
 「ひ、ひぃー……」
 哀れ猫耳少女はがたがたと震えて両手を上げます。
 「古典名作をそのまんまなぞって騙せるとでも思ってんのか! 現代日本人の教養舐めすぎだバカヤロウ!! おう何か言ってみろ猫娘!!!」
 「ご……ごめんにゃさい☆」
 緩く握った両手で猫のポーズを取るウェイトレス。
 がしゃこん、と散弾銃を再装填(リロード)する音が響きます。
 「猫鍋(直接的な意味で)」
 「申し訳ございませんでした」
 深々と下座(げざ)る猫娘。ぐぅ、とお腹の音が鳴りました。
 「なるほど、飯は無いわけね。それで馬鹿をまんまと騙して喰ってたわけか」
 銃の先でつんつんと頭を小突く紳士に、猫娘は頭を上げられません。
 「お、お許し下さいませー……」
 紳士は(今こいつ襲っても罪に問われないよね、人間じゃないし)と考えましたが、流石にそれをやるのは主人公としてどうか、と思い留まりました。
 「(おっぱいだけ揉んで)とっとと帰るか……」
 「え、いや、帰れませんよ?」
 「へ?」
 猫娘はちらちらと顔色を見ながら話します。
 「ここは山奥の中でもそうとうの山奥。一度踏み込んだらもう降りることはできません。じじつ、私達も里に行けないので罠を張っているのです」
 (私達、ってのはあそこで覗いてるロリ共か)
 先程猫娘が出てきた扉の隙間から、複数の顔がこわごわと様子を伺っている事に紳士は気付いていました。
 「……それにここらには、化け物染みた獣達がうろうろしております。お客様が銃を持っていても、その内に弾切れをおこして食べられてしまうことでしょう」
 言われてみれば、ここに入る前は確かに危うい気配はしました。
 それに、こんな人外がいるような辺境です。歩いて下山するのは、まず無理でしょう。
 「困ったな」
 あまり困ってなさそうな口ぶりで紳士は言いました。
 「つまりお客様が生き残れる確率は限りなくゼロに近いわけです」
 「そうなるな」
 全くそうは思ってなさそうな口調で紳士は言いました。
 「そこで提案と言うか哀願と言うか、そういうのが一つあるのですが」
 「何よ?」
 「……ここで大人しく料理され、食べられてはいただけないでしょうか」
 「逆に聞くけど、そう言われてうんいいよって答えると思う?」
 あはは、と猫娘は軽く笑って首を振ります。
 「まあ、そうですよね。でしたらもう一つ、お願いがあります。こちらはお客様にとって悪くない話かと」
 「何よ?」
 「私を殺して、ここに放置して下さい」
 あっけらかんと言う猫娘に、紳士はぎょっとしました。
 「……意味がよくわからん。どういうことだ?」
 「お腹が空いて死にそうなんですけど、自殺するのは怖いのですよ。一思いにやっちゃって下さい。
 私の身体でしたらお好きなように使って構いませんので。殺す前でも、殺した後でも。
 あ、でも食べたり持ち帰ったりはしないで下さいね。ご満足していただけたらそこら辺にでもほっぽっておいて下さい」
 平然と続ける猫娘の対応に困っていると、奥の扉がばたんと開いて小さな影がいくつも飛び込んできました。
 そしてそれは猫娘の周りを囲うように立ちます。
 「お……お姉ちゃんを殺さないで下さい!」
 四匹の中で一番大きい身体とは裏腹に、臆病さが表情に出ている次女。
 「大姉さん……殺しちゃ、だめ……」
 感情をあまり顔に出さない三女も、今回ばかりは必死な表情が見えます。
 「ラシャ姉! ダメだよ、そんな事言ったら! 私達なら大丈夫だよ!」
 既にぐずぐずと目を赤くし、震えた声で叫ぶ四女。
 「やーのー……」
 とてとてと長女に抱きつく、まだ物心がつくかつかないかの五女。
 「あんたら……ああもう、奥でじっとしてなさいって言ったのに……!」
 猫娘は一番小さい子をよしよしと抱き寄せながらも、呆れたような怒ったような呟きを吐きます。
 見れば彼女らは多少痩せてはいても、長女よりはずっと健康そうな顔色をしていました。
 きっと、自分の食べる分を妹達に分け与えていたのでしょう。
 そして今、食べるものがなにも無くなったから自分を分け与えようとしていたわけです。
 「どうか、大人しく食べられて下さい。さもないと……」
 足の震えを隠すように、次女は荒く息を吐きます。そして、懐からナイフを取り出しました。
 「もうお姉ちゃんに頼ってばっかりじゃいられない……私だって、お姉ちゃんなんだもの……!」
 「みんなでかかればきっと倒せるよ! ほらラシャ姉も、武器持って!」
 「うー……!」
 「そういうわけだから……悪いけど、ご飯になって……」
 姉妹はすっかり臨戦態勢。紳士を睨みつけて、手に持ったフライパンや包丁を握りしめます。
 「は!? ば、馬鹿言ってんじゃないのあんたたち! リューシャ! 言ったでしょ、ちゃんとみんなを見てなさいって!!」
 「嫌だよ……お姉ちゃん一人を犠牲にするくらいなら! 私だって……!」
 「死ぬ時は、みんな一緒……」
 「ラシャ姉が死んじゃったら、みんな生きていけないよぉ!」
 「よー!」
 「この……ばかちんどもが!!!」
 業を煮やした長女は、姉妹の頭に一発づつ拳骨を見舞いました。
 「あうっ」
 「ふぎゅっ」
 「いたぁい!」
 「あー!」
 頭を押さえてうずくまる妹達に背を向け、再び紳士へと向き直ります。
 「……うちの馬鹿妹達が失礼致しました。この子達はどうか勘弁してやって下さい」
 「お腹が空いてる……ってやつなのかな?」
 紳士はあくまで冷静に、そのやりとりを観察していました。
 「はい。空腹のあまりおかしくなっちゃってるみたいなので」
 「しょうがないにゃあ……いいよ」
 「申し訳ありません。感謝いたします」
 深々と頭を下げる長女。なおも頭を抱える妹達を抱えて奥に押し込みました。



 

 間。




 「……あの、えっと、じゃあ妹達は部屋に閉じ込めておいたので、いいですよ?」
 沈黙を破って、長女が身体を差し出そうとします。
 「いいですよ? は俺の台詞なんだけど」
 「……と言いますと?」
 いまいち要領をえない紳士に、長女が首を捻りました。
 「や、だから食べていいよ? って」
 「え!? は!? ええ!?」
 「しょうがないにゃあネタまで人に振らせておいてその反応はどうなんだ……」
 「お客様、一応確認しておきますが……食べると言うのは性的な意味とかそういうアレではありませんよ?
 食物連鎖的な意味での食べるですよ。食べられたら死にますよ? わかってます?」
 「今の会話の流れで本気で勘違いする馬鹿がいたらそいつはもう普通に食っていいと思うぞ。
 それに、別に性的な意味でもサービスしてくれるんだろ?」
 怪訝な目を向ける長女に、紳士は平然と返します。
 「そりゃまあ、そのくらいはさせていただきますが、って言うかいつもしてますが……」
 「あ、いつもしてるんだ……それと条件がもう一つ」
 そう指を立てる紳士の笑みは、とても邪悪で陰湿で下劣で卑猥なものでした。
 先程妹共を放り込んだ扉を開き、そこに転がる少女達を顎で指して一言。
 「そこのロリ共にもエロい事をしてもらおうか」
 もはや紳士とは呼べません。ワカメです。
 「え゛……いや、それはちょっと……」
 「何も全員ってわけじゃない。下二人は流石にペドが過ぎるが、上の二人はもう女と言って差し支えない躰じゃないかキミィ」
 世間一般的に見れば十分差し支えがあると思われますが、ここではそんな事は無関係でした。
 十代半ばくらいの次女と十代前半の前半くらいの三女。ワカメにとってはおやつです。
 「全員飢えて死ぬよりはよっぽどマシな選択肢だとは思いますけどー。はーやくしないとごはんが逃げちゃうぞー」
 最悪に下衆な声色で囁くワカメですが、長女は尚もそれを拒みます。
 「ですが……」
 「お姉ちゃん……私、やるよ……! もうお姉ちゃん一人に全部背負わせたりしない!」
 未だに痛む頭を擦りながら、次女が立ち上がって決意を表明しました。
 それに続いて、三女も両手で頭を抑えたままのそのそと立ち上がります。
 「私達、ずっと大姉さんに頼ってばかりだった……獲物を逃がさないためにえっちな事をするのも、全部任せっきり……ご飯だって、いつもほとんど食べない……」
 小声ながら、その瞳には決心の光が宿っていました。
 「リューシャ……トゥーシャ……」 
 「私も……私だって、できるもん!! お姉ちゃんにお腹いっぱい食べさせてあげるんだから!!」
 「らー!!」
 ぐずぐずと泣きながら、四女と五女も叫びます。
 「あんたたちまで……もう、そんなちんまい身体でできるわけないでしょ……ばかちんどもめ……」
 言葉では叱りながらも、長女は涙を流して歩み寄り、末っ子達を抱きかかえました。
 「ずっと子供だと思ってたのに、随分とまあ立派な事言ってくれちゃって……」
 「一件落着、だな」
 元はと言えば自分が外道な発言をしたのに、あたかも何か良いことをしたかのように振る舞うワカメでした。
 長女は涙を拭い、自分の顔をパンパンとはたいて気合を入れました。
 「よっし……じゃあ、根性見せなさいよリューシャ! トゥーシャ!」
 「う、うん!」
 「了解……」
 「アイシャとターシャは食卓の準備! 私に楽させたいならキビキビ動きなさい! できるよね!」
 「はーい!」
 「あーい!」
 「ではっ!!」
 くるっとターンしてワカメに向き直る長女。
 その表情には、不敵な笑みが浮かんでいました。
 「お待たせいたしましたお客様。我ら姉妹一同まごころを込め、じっくりと時間をかけて美味しく料理して差し上げますので――
 ――どうぞ服をお脱ぎ下さい」
 


 ・第一の扉 

 「さて、まずは下拵えですにゃ。最初は私、長女のラーシャが担当させていただきますにゃ」
 (その語尾はつけんといかんのか)
 「ちなみに次女はリューシャ、三女がトゥーシャ。四女がアイシャで、末っ子はターシャと申しますにゃ。短い間ですが、どうぞよろしくお願い致しますにゃ」
 (果たして短い間になるかね)
 自己紹介をしながら、ラーシャはワカメの脱いだ服を受け取ります。
 上着を渡し、下着に手をかけると、そこにはすでに隆々と勃起したペニスが荒々しくそそり立っていました。
 「まあ、お客様……! もう興奮してらっしゃるのですにゃ? とっても素敵なおちんぽですにゃ」
 お世辞と言った様子ではなく、心底うっとりとした顔で微笑むラーシャ。そのペニスを愛おしそうに手の平で優しく擦ります。
 「あぁ……おちんぽ……勃起したまま齧るとこりこりとした弾力がなんともたまりません……にゃ」
 それを聞いた途端、ビクンと大きくふるえるワカメ。
 「……ちんこは最後にしてくれ」
 流石に自分の部位で一番大事なものだけあって、ここを失う痛さと怖さは多大なものがあります。
 それでも陰茎の硬度を失わないあたり、筋金入りではありますが。
 「かしこまりましたにゃ。私もじっくりと味わいたいので、意識を失った後でいただくとしましょうにゃ」
 クスクスと笑いながらも了承するラーシャ。
 胸ポケットからピルケースを取り出し、一錠口に含みます。そして。
 「んっ……」
 「んむっ」
 口移しで、その薬を飲ませました。
 「何これ?」
 「即効性の媚薬ですにゃ。特別製なので、しばらくはおちんぽがお馬鹿になって硬いままですにゃ。ザーメンソースもたっぷり出ますよ、にゃ。
 食い千切られる痛みも相当やわらぎますにゃ。まあ、まだ食べませんけどね、にゃ」
 口元を手首で軽く拭って微笑むラーシャ。
 「……男が飲まされるパターンは初めて見た」
 そしてその手はワカメの大胸筋へと伸びます。
 「それにしてもお客様、中々いい体をしていらっしゃいますね……それに、この雄の臭い……にゃ」
 後ろから抱きしめるようにワカメの身体を両手で弄りながら、ラーシャは背中に顔を埋めます。
 「すぅ……はぁ……汗臭くて……とってもいいにおい……妹たちはみんな綺麗に洗って食べたがるのですが、私はちょっとくらい臭くて汚い方が好みなんです…………にゃ」
 「ケモノか」
 「ケモノですにゃ。失礼、お行儀悪いですがちょっとだけつまみ食いを……にゃ」
 そう言いながら、彼女は肩甲骨をしゃぶります。
 「うおぅ」
 ちゅぱちゅぱと吸われる感覚に鳥肌が立ちますが、ラーシャはお構いなしにワカメの身体を貪ります。
 たっぷりと汗を啜った後、そのまま舌を横に這わせて背筋を撫でます。
 荒い息遣いと共に生暖かい感触が伝わり、仄かな性感をもたらしました。
 「あまり舌はザラついてないんだな、猫なのに」
 「んっ……ぇろ……ぷはぁ。そこらへんはまあ、山猫ですからにゃ」
 ラーシャは身体の味を楽しみ続けます。
 背中を堪能したら肩に回り、そこから二の腕を伝って手の平、指先、手の甲、そして戻って反対側へと舌を進ませます。
 ただひたすらに体中を舐られ回されるワカメは、まるで全身が飴にでもなったような気分でした。
 舌が動くのに逐一反応するペニスが寂しいので、彼女の手を取って握らせます。
 ラーシャはあくまで優しく、それをしごき始めました。
 「ではそちらのベッドに横になって下さいにゃ。
 それとお客様、射精なさるときは仰って下さいにゃ。すぐに容器をお持ちいたしますにゃ。
 人間のザーメンは私達にとっては貴重な栄養であり、調味料でもありますにゃ。
 お口にでもおまんこにでも出して構いませんが、地面にこぼすことはなさらぬようお願い申し上げますにゃ」
 「うい……待て! ちょっと待て! ひょっとして、あのペド二人も精液飲むのか!?」
 「アイシャとターシャですかにゃ? アイシャは苦いの嫌いだから嫌がりますが、ターシャの方は小さいくせに好みが渋いから喜んで飲みますよ、にゃ」
 「マジか……そんな犯罪的なプレイが可能なのかッ……! いいと言うならどぴゅどぴゅ出すぞ。幼児の口にッ!」
 「はい、にゃ。私が危惧しているのはあくまで性器の結合による生殖行為をしないかどうかなので。私以外はみんな処女ですしにゃ。
 乱暴な事をしないのであれば、ターシャに絞らせても何の問題もありません。それは料理や食事の延長です…………あ、にゃ」
 なんてイカれた世界《クレイジーザワールド》に来てしまったんだ。そうと知られれば客なんて食いきれないくらい来るぞ。
 そうワカメが考えている間にも、ラーシャの舌は平行に移動します。首を伝って、顔へと伸びてきました。
 よく洗って乾かした飼い猫のような、芳しい香りがワカメの鼻をくすぐります。
 「れろ……お客様、よく見れば中々の美形でらっしゃいますにゃ。同じ種族だったら、今すぐつがいにならせていただいているところですにゃ」
 「悪いな。俺は未来の嫁がいるんだ」
 その言葉を聞いた瞬間、ラーシャの舌が引込みました。
 「……いいのですか? こんなところで私達のご飯になってしまって……」
 「いーのいーの。気にすんな」
 (死ぬ気無いしな)
 「よろしいのならば、私に止める気はありませんが……にゃ」
 ラーシャは味見を再開します。剃り残しのある顎をベロリと一なめして、ほっぺたにちゅっちゅと吸い付きます。
 口の中に舌を侵入させて中までしっかりと味わった後、鼻の穴や閉じた瞼、おでこにキスをして、耳をぱくんと咥えて耳掃除をし、味を吸い取りました。
 顔を味わった後は、足を持ち上げて指の間を舌で磨きます。丹念に、一本づつむしゃぶりながら、抱きしめるように抱えました。
 尚も手は、ペニスを愛撫したままです。
 「さて、ではそろそろ美味しい所をいただくとしましょうにゃ」
 「ちんこですねわかります」
 が。
 「腋……だと……!?」
 ラーシャの顔が向かったのはワカメの腋でした。
 「おちんぽは最後です。その前に、ここを堪能しないとにゃ」
 くんかくんかと、鼻先をワカメの腋毛に押し付けてその臭いを鼻から肺いっぱいにまで吸い込み始めます。
 「ああ~……このむせるような臭い、最高です……」
 「フェッチぃなぁこの猫……」
 そこまで汗びっしょりと言うわけではありませんでしたが、そこは獣の嗅覚。
 僅かな酸っぱい臭いを鼻孔から取り込み、恍惚の表情で一心不乱に顔を押し付けるその顔は、とても倒錯的で淫らな猫の表情をしていました。
 心なしか表情にも、生気が戻ったような……と言うか、顔色は明らかに回復しています。
 「ご飯さえ十分にあれば、お客様を食べるなど勿体無いことせずに、ペットとしてずーっと愛でて差し上げるのにぃ……」
 「どちらかと言うとペットはお前だろ」
 「どっちでもいいですよぉ、臭いさえ嗅がせてくだされば……あああ……生き返るぅ……」
 語尾を付けることさえ忘れて、ラーシャは幸福感に身を委ねます。
 「本当は丸一日この臭いに浸っていたいですが、妹達がお腹を空かせています。程々にしないと……ああ、名残惜しい……あ、ちょっと失礼します」
 一旦離れたラーシャははさみを持ってきて、ちょっきんと腋毛をカットし小瓶に詰めます。
 「そんなにか……!?」
 「そんなにです。……………あ、そんなにですにゃ」
 変態の中の変態であるワカメですら、長女の臭いフェチっぷりにちょっと引きました。
 ラーシャは小瓶を大切に保管しつつ、寝転がって続きを待つワカメに笑いかけます。
 「さて、お客様足を広げ下さいにゃ。お股をお掃除して差し上げますにゃ」
 やったぜ。と呟きつつ、ワカメは言われるままに足を開きます。
 「はい、足を自分の手で持って……そう、いい感じですにゃ」
 男なのにM字開脚、と言うかちんぐり返しの姿勢を強要され一方的に攻められると言う屈辱。
 など、いつもメイドとしてるプレイを思えばいい感じのスパイスでした。
 「じゃあ、恥ずかしい所をいただきますにゃ」
 「おおぅっ」
 真っ先にアナルに舌を這わすラーシャの玄人っぷりにワカメも舌を巻きます。
 「らめぇ、そんなところ汚いよぉ……」
 礼儀として言って置かなければいけないと思ったその台詞に、ラーシャは平然と答えます。
 「私はちょっとくらい臭くて汚い方が興奮しますにゃ」
 ベッドに座ってワカメの腰を抱きかかえ、空いた口で不浄の穴を貪るラーシャ。
 言うほど汚いと言うわけでもありませんでしたが、わずかな苦みと臭みは彼女の味覚と嗅覚を楽しませます。
 そしてアナルの中まで舌を入れ、直腸の味もしっかりと堪能します。
 その動きはワカメがいつも受けている奉仕より荒く、掃除はついでと言った様子の舌技でした。
 「浣腸もなしにいきなりアナルに侵入とは……かなりの上級者と見た……! ところで客が漏らしでもしたらどうするつもりなん? 俺はまだ大丈夫だけど」
 いくらなんでもうんこ食い出したりはしないよな、いやしかしこの畜生ならありえるぞ。
 などと失礼な事を考えながらも質問すると、ラーシャは舌を這わせながらもそれに答えました。
 「丁寧に処理いたしますよ、にゃ。妹達のおしめだって私が取り替えてきましたし、人間を解体する時なんかも目にしますにゃ。
 糞便如きでいちいち吐いてたら野生じゃ生きていけませんにゃ」
 さらっと恐ろしい事を言ったラーシャに、またもワカメのペニスはちょっと元気を失います。
 「そっか、人間を解体したりもしてるんだよな……本当に、別の種族なんだな」
 「あれ、怖くなりましたか、にゃ?」
 「いや、まあ生きるためだろうし仕方ないだろうけどな。人間の肉だけしか食わないの?」
 「別にそういうわけじゃないですにゃ。普通に雑食にゃんですが、この罠じゃ人間以外に引っかからないですからにゃ……勿論好きではありますけどにゃ。
 でも、昔食べた黒毛和牛の方が何倍も好きですね、にゃ。いつか妹達にも食べさせてあげたいですが、無理でしょうね、にゃ……」
 少しだけ悲しげに言うラーシャ。
 「もしも姉妹全員に腹一杯黒毛和牛ステーキを食べさせてくれる人間がいたらどうする?」
 「犬のように尻尾を振って一生ペットとして服従しますにゃ」
 「野良のプライドは?」
 「そんなもん五人分まとめて可燃ゴミに出してやりますにゃ」
 ラーシャは即答しました。
 いい感じのフラグを手に入れたワカメは、そうだな、と適当な返事をして再び性感に身を任せます。
 肛門から舌を抜き、睾丸との間を丁寧になぞってから、ついに彼女は陰茎にかぶりつきます。
 「じゅぷっ、じゅるっ……おちんぽも汗ばんでいて、中々いい感じですね……にゃ」
 「ぬぅっ……」
 すっかり焦らされた後での陰茎への口淫。
 とっくに発射準備を完了していたワカメはラーシャの頭を掴みました。
 「にゃ」
 「もう限界だ! 人間様の一番搾りたっぷり出すぞ! 飲めケダモノめ!!」
 どくん、どぷっ、どくん、びゅるるっ……。
 明らかにいつもより大量に出た精液が、ラーシャの口を満たします。
 「ふぐっ、んんっ…………」
 一瞬容器に貯めこむか躊躇しましたが、飲めと言われたのでそれに従うことにしました。
 媚薬の効果により、まだまだ沢山搾り取れます。久方ぶりの人間の精液を一気飲みし、ラーシャはくぅぅ~……っと唸って、
 「ぷはぁっ……!!」
 酒でも飲み干したかのように、気持ちよさそうに息を吐き出しました。
 そしてぶるりと大きく身体を震わせて言います。
 「おっいしい……やっぱり人間の精液は最っ高……ですにゃ。
 あー、この家にもザーメンを好きな時に出してくれる人間を常備したいですにゃぁ……」
 (俺と発想が似てるな……)
 「そう言えば、人間の女はあまり好みじゃないのか?」
 ワカメはふと、気になった事を訪ねてみました。 
 男の汗の臭いや精液を好む猫娘。やはり他種族とはいえ、異性の方が好きなのは当然なのかもしれない。そう思ったからです。
 「いや、女の人は肉が柔らかくて美味しいからそれはそれで好きですよ、にゃ」
 「あ、そうなんだ」
 「前に一回、うちのリューシャとトゥーシャの間くらいの女の子が迷い込んで来た時には流石にちょっと悪い気はしましたにゃ。
 しかしここはいつも食糧難。可哀想だから逃してあげられる余裕はありませんにゃ。せめて気持ちよくしてあげようと、気合入れたもんですにゃ……
 最初は泣き叫んで、暴れ回って……まあ、当然の反応ですにゃ。抵抗したのを姉妹総出で取り押さえてベッドに拘束しましたにゃ。
 『嫌! やだ! 食べないで! お母さん!』と喚く少女を黙らせるのには骨が折れましたし、精神的にも堪えましたにゃ。
 ですが、料理していくうちに、その声は次第に嬌声へと変わっていきましたにゃ。
 クリームを全身にたっぷり塗ると女の子は身を捩らせて荒い息を吐き、身体の中……まあ、要するにおまんことお尻の中なんですけどにゃ。
 まで、たっぷりと特製の器具で注入してあげると、もうすっかり精神も身体もトロトロになって、
 『あああっ……お姉様、痛くしないで下さいまし……』から、『はぁ、はぁ……どうか、私を食べて下さい……』ってなるくらいに溶けてしまいましたにゃ。
 最後はみんなで敏感な所を舐めまわして、何度も絶頂に導きましたにゃ。
 その内に快感のあまり気をやってしまったので、心臓を包丁で刺して仕留めましたにゃ。扱いは慣れているので、痛みは感じなかったでしょうにゃ。
 その後はみんなで美味しく頂かせてもらいましたにゃ。残さず全部食べる事が、せめてもの供養ですにゃ。

 ……お客様?」
 ついつい話し込んでしまい、気分を悪くされたかとラーシャは心配しましたが、当のワカメは精液入れの容器を手に取り凄い勢いで手淫をしていました。
 どっぷ、どぷん。
 媚薬の効果は凄まじく、先程あれだけ出したのにまだ大量の精液が噴出して容器に溜まりました。
 もっとも、ワカメの性欲が異常であるというのが大きいのはラーシャが知るよしもありませんでしたが。
 「えっっっっっっろ!!! 何その話!? くっそエロいな!! 細かく描写すれば官能小説一本書けるくらいエロいな!!! はい精液」
 「今のは人間から聞いたらむしろ猟奇的な話なのではと思ったんですけどにゃ……ありがとうございますにゃ。
 さて、お客様。料理方法のリクエストは何かございますかにゃ?」
 「一番エロいコースで頼む。踊り食いとか」
 「……それは構いませんが、媚薬である程度は快感へ変わるとは言え、当然痛いものは痛いですにゃ。
 やはり意識があるまま食べられるのはあまりオススメしませんにゃ。
 こちらとしては踊り食いみたいなのは怖がる人が多いからやりにくいので、助かりますけどにゃ」
 「大丈夫大丈夫。とにかく一番エロエロのドロドロでグチャグチャのデロンデロンに食ってくれ。具体的に言うと、
 『ああっ! 猫耳ロリ姉妹に手足を噛み千切られてる! 痛い! でもちんこ立っちゃう! そしてそのちんこは下のお口で丹念にしゃぶられ尽くされてる!
 だめぇ! ダメなのぉ! 痛くて気持ちよくて頭がくるくるぱーになっちゃうのぉ! 猫耳美少女姉妹のごはんになって栄養として吸収されちゃうのぉ!』コースで」
 「そんなコースはありませんにゃ。でも、かしこまりましたにゃ」
 

     

 人の頭ほどの壷を持ってきて、ラーシャはその中に手を入れます。
 そして粉を掬い取り、ワカメの身体にぱさりとふりかけました。
 「何これ?」
 「塩ですにゃ。全身によく揉み込むので、楽にしていて下さいにゃ」
 「おお。料理されてる気分だ」
 「そりゃ、料理してますからにゃ」
 仰向けに寝転がるワカメの体を胸元からほぐし始めました。
 指先で回し、ゆっくりと抉るように深く。マッサージをするように、味付けを。
 「おいしくなーれー、おいしくなーれー、にゃ」
 (あざとい。かわいい)
 口ずさみながらその身体の隅々まで、塩を馴染ませていきます。
 子供のようにはしゃぎながら人間を食べる下準備をしている、というギャップはワカメの精神の均衡を揺さぶります。
 なんとも妖しい状況。媚薬の効果によって尚も上を向いたままのペニスから先走りの汁が溢れてきました。
 「さて、次はうつ伏せになって下さいにゃ。おちんぽ失礼しますにゃ」
 右手でペニスを腹に押し当て、タオルを敷いて寝かせます。
 ラーシャは寝るワカメの背筋に顔を寄せ、舌なめずりをしながら下拵えを続けます。
 その息遣いがどんどん荒くなるのを、ワカメは確かに耳にしました。
 「お客さまは本当に美味しそうですにゃ。上の口からも下の口からも涎が止まりませんにゃ。リューシャが好きなのは肝臓……」
 と言って、背中側からその位置をつつと擦ります。
 「トゥーシャは尻肉……アイシャは腿肉……ターシャは脇腹肉……」
 耳元で囁きながら、言った所をくすぐるように愛撫します。
 その度に、敏感になっているワカメの身体は操られているかのように跳ねて悦びました。
 「私が大好きなのは、勿論……」
 そっ、とその右手が尻の下に伸びて、睾丸に優しく触れました。
 「……おちんぽです、にゃ。どういう意味でも」
 くにくにと指の腹で舐るその動きに、ついにワカメは飛び起きて吠えました。
 「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!! 反撃の食材!!!」
 「え!? ど、どうしました!?」
 慌てるラーシャの肩を掴み、塩っぽいベッドに押し倒します。
 そして慣れた手つきで彼女の衣類を剥ぎ取り始めました。抵抗は無駄です。
 ラーシャの体付きは細く、胸もやや控えめでしたが、美少女であることには変わりません。
 そして、この身体が自分の血肉で肥えると考えると、ワカメの勃起はこれ以上なく硬くなります。
 「ぐへへへへ美味しそうですにゃあ」 
 「その語尾必要あるんですかにゃ!? わ、私の身体なんて貧相で魅力も無いですにゃ、挿入するんでしたら服を着たほうが……」
 赤くなって胸を隠す猫娘に、なんてお礼をすればいいのかわかりませんでした。
 「いいやその痩せぎすの身体は好みですにゃあ。俺は貧乏少女が泣く泣く身体売るシチュエーションが大好きなんですにゃあ」
 「へ、変態だ! じゃなかった、変態ですにゃ!」
 「言い直す所そこかよ」
 「でも、正直あまりいい趣味とは言えませんにゃ」
 「まあ、でも乱暴したりはせんぞ。家にも一人性奴隷として買ったのがいるが、今ではすっかり懐いてるし」
 「実際にやってるんですか!? ひええ、人間の世界は恐ろしいですにゃ……」
 ドン引きする猫娘に構わず、転がしたラーシャの膣口にペニスをあてがうワカメ。
 ぬらぬらと涎を垂らして欲しがるそこへと、後背位の体制で一息に突き入れます。
 奥まで。
 「あっ……! い、いきなり深いですにゃ……!」
 「ふむ」
 上気しながらも余裕を残した表情に、ワカメは照準を変えます。
 「こっちか」
 「にゃぁぁぁぁぁぁ!?」
 細いシルエットが、弓のようにしなりました。
 数々の男性を受け入れてきた彼女の穴はやや緩めでしたがとても暖かく、『いいところ』を刺激するときゅんと優しく締まります。
 「ガバガバだな猫娘。うちのメイド共はもうちょい具合がいいぜ」
 と、言いつつも猫娘の反応に満足している様子です。
 「あんっ……い、いやそれはお客様のがあまり大きく……」
 「ん? 自分が糞ビッチの阿婆擦れプッシーキャットなのを差し置いて客のサイズが小さくて満足できませんってか?」
 「そ、そのようなことは……」
 実際に、サイズは別にしてもワカメのペニスは的確に急所を穿ってきます。
 最初に奥の子宮を小突いて、次に中場の尿道海綿体。
 反応の違いから弱い所を見ぬいたワカメは、腰を動かしながら同時に、指の腹で彼女の全身をまさぐります。
 背筋、首筋、脇腹、鎖骨。
 細かい身体の動きから、外側の弱点を探っているのです。
 「ケモノ系は尻尾が弱点と相場が決まっているが……こっちか」
 「ひゃうっ!!」
 二の腕と、腿。
 腕と脚の付け根付近、内側を撫でられると、彼女は明らかに大きく震え、悶えました。
 もちろん、陰茎を咥えた孔も同時に悦びます。
 「そ、そこは弱いんれす……」
 涙を流して呟くラーシャ。
 制止の言葉が出るより早く、ワカメは彼女のひくひく動く猫耳に齧り付きました。
 「!!! っああああああああ!!!!」
 四点を同時に攻められ、猫娘は全身にさぶいぼを立てて、毛穴から汗を噴出し、オルガズムを迎えてしまいました。
 荒い呼吸をしながら涙を流す彼女。その尻穴に、ワカメは容赦無く指を付き入れます。
 「ひぐぅ!」
 「なーに一人でイってんだ猫娘。お客様を満足させないと駄目だろう?」
 耳元で囁くその顔は、とてもこれから食べられる獲物のものではありませんでした。
 「こちとらセックスの悪魔に鍛えられてきたんだ、この程度じゃ済まないぜ……お、やっぱりケツ入れると前も締まるな」
 ぐりぐりとドリルのように二本指を捻り込むその表情は、とても意地悪な顔をしていました。 
 「ら、らめれすっ……いま、そっちのあにゃはぁ……」
 「わかってるって。俺のチンポにピッタリの猫マンコになるまで、ゆっくりと犯してやるからな」
 (あ、この人全然わかってない……っ!)
 だらしなく舌をだらんと垂らすラーシャ。
 その身体を、ワカメは存分に味わうのでした。
 
 


 ・第ニの扉 

 「お姉ちゃん、遅いな……」
 『いい、リューシャ? 私がある程度弱らせてからそっちに送るから、あんたは心配しなくて大丈夫。処女も失くす必要は無いわ。
 やり方がわからなくても大丈夫、私が見ててあげるから。安心して待ってなさい』
 と言っていたものの、想定の時間より大幅に遅れが出ています。
 きっとあの扉の向こうでは、ラーシャが人間を味付けしながら精液をたっぷり絞りとっているはず。
 そう信じてはいたものの、初めてのお手伝いと言う事も相まって、ばくぜんとした不安感がリューシャを襲います。
 「はー、ドキドキしてきた……」
 人間を食べるのは初めてではありませんが、料理するのは初めてです。
 姉が人間をヘロヘロにとろけさせる工程は見学しましたが、果たして自分にできるかどうか。
 考えていると、扉がゆっくりと開きました。
 「! お姉ちゃん…………!?」
 最初に目に入ったのは、確かに姉の姿でした。
 しかし、その姉は後ろから抱えて持ち上げられ、子供におしっこをさせるような姿勢で肉棒を突き入れられていました。
 顔の筋肉はみっともなく弛緩し、開いたままの口の端からは涎が腿へと垂れています。
 「ふっ、あっ、リューシャ……駄目、見ないで……」
 かろうじてそう言うのが精一杯の姉。 
 いつも笑顔で人間を絶頂に導いていたラーシャが、目の前で一方的に犯されていました。
 「…………ッ!?」
 ありえないはずの光景が目の前で起こっているのを見て、リューシャは混乱します。
 頼れる姉が陵辱されていると言う、恐怖と興奮。目を逸らすことなどできませんでした。
 「お……また出る……!」
 「ふにゃぁぁぁぁぁぁ………」
 子宮を小突かれながら精液を奥に浴びる感覚。
 もう幾度目にもなる未知の快楽に、ラーシャは妹の前でぷしゃあと尿を垂れ流してしまいます。
 そんな乱れた姉の姿に、リューシャは。
 (すごい……お姉ちゃんが、食べられてる……)
 身体が熱くなるのを、感じていました。
 「よ……っと」
 ペニスをぷるんと引き抜くと、膣が粘っこい糸を引きました。
 息も絶え絶えなラーシャをベッドに転がすと、たっぷりと注ぎ込まれた白い子種がとろとろと滴り落ちます。
 「ほれ次女、貴重な精液がこぼれるぞ。お姉ちゃんの頑張りを無駄にする気か?」
 その言葉にはっとしたリューシャは慌てて容器を持ってきます。
 姉の股に冷たい陶器を押し付けると、敏感になっていたラーシャはそれだけでビクンと身体を跳ねさせました。
 どれだけ中に出されたのか、膣口からは絶え間なく精液が流れてきます。心なしか、お腹が少し膨れているようにさえ見えました。
 お椀の八分ほどまで満ちても尚湧き出てくるそれを、リューシャは直に舌で掬い取ります。
 「ん……」
 「ひぁっ……」
 精液を啜るために姉のそこに口をつける事自体は初めてではありませんでしたが、上気した姿の彼女を味わうのは、全く別の感覚がありました。
 いつもなら嬉し恥ずかしと言ったように『やりすぎるとおねーちゃん発情しちゃうからほどほどにね』と笑う所が、
 「リューシャ……そこ……あっ、いいっ……もっと……!」
 少し舐める度に痙攣しながら甘い声を出す姉に、リューシャは必死になって舌を動かして奉仕します。
 濃厚で苦い雄の味と、甘酸っぱい雌の味。
 精液と愛液と尿の混じったスープを、ラーシャの秘部から受けて嚥下していくリューシャ。
 「お姉ちゃん、おいしい……」
 今リューシャの前にあるのは、姉の形をした御馳走でした。 


 「ビューティフォー……」
 その光景を目の当たりにしたワカメ。
 ムラムラしてきたので、と言うか常時しているので、精液出し放題なのを良い事に姉の顔面にペニスを近づけてしごき始めました。
 「料理するはずが料理されちまったな。妹に食われる気分はどうだ?」
 自分で動かすこともままならない口内へと突っ込み、暖かいそこへどぷんと精を吐き出します。
 「ほーれ次女次女、もうまんこは終わりだ、お姉ちゃんのお口を掃除して差し上げろ」
 そう言うとリューシャは頬を赤くしたまま膣から口へと顔を移動させ、姉と深い口付けを交わすのでした。

     

 「さて、オスを見れば他種族だって構わず食っちまうザーメン大好き前川さんこと淫乱猫娘が二号」
 「前川さん……? わ、私はリューシャです……」
 姉の味の余韻も収まらぬ惚けた雌猫にワカメは声をかけました。
 長女は既に快楽のあまり気を失ってしまっています。
 可愛い言い方をすれば目を回していて、無残な言い方をすれば危険ドラッグを致死量ギリギリまで打ち込まれて三周ほど輪姦されたかのような半死半生と言った所でした。
 どちらかと言えば九死に一生ですね。
 どちらにせよ、しばらくの間は全くの無力です。
 「お前らの頼れるねーちゃんはご覧の通りぐるぐるニャーだ。間違いなく四天王の中で一番強い感じの娘をアへらせてしまったわけだが言質は取った。容赦無く処女喪失中出しレイプを決めさせて貰う」
 ずい、と迫るワカメにリューシャは逃げるように一歩引きます。
 「い、嫌……」
 「おやおや、拒否ですか。そうですかそうですか」
 今にも泣き出しそうなほど顔を引き攣らせて恐れをなしている次女に対し、ワカメは見るに耐えないほどの意地悪な表情で言いました。
 「嫌なら僕はこの辺で失礼致します。いやー残念だねお肉が食べられなくて。次のお客さんが来るまでそのなけなしの精子を五人で分けあって生き延びてね」
 くるりと踵を返し、ワカメは非道にも店を後にしようとします。
 「え、ま、待ってくだ……」
 「いやータダで美少女と生ハメできてお得な店だったなー。おねーちゃんが泣きながら股を開いて食べられて下さいお願いしますって懇願したから気合入れて丹念に犯してやったのに、妹が嫌がるなら無理にしちゃ可哀想だよね。おねーちゃんの必死の努力が水の泡だけど嫌がる女の子を無理矢理犯せるほど残虐非道な真似はできないからね」
 最悪です。
 こんな事やってんの義妹に見られたら一週間ほどシカトくらいそうなクズっぷりですが、ワカメの本性はこんなんです。
 ずんずんとガニ股で帰路に着こうとするワカメ。
 途中で背中を引っ張られる感触を受け、いやらしく口端を釣り上げました。
 「お待ちください……にゃ。大変失礼致しましたにゃ。次女リューシャ、味付けの続きを担当させて頂きますにゃ。は、初物ですので膣の締まりは良いはず……ですにゃ。どうぞお手柔らかに……」
 (やっぱり語尾はつけんのな)
 恐怖と羞恥を堪えていることは、声色だけでよくわかります。
 ワカメは大層満足して振り返って答えました。
 「しょ~うがないにゃ~あ」
 最悪です。
 もう最悪です。

 「……とは言ったものの、正直どうすればいいか……」
 とりあえず引き止めてはみたものの、リューシャは困り果ててしまいました。
 姉のやり方は見ているので知ってはいますが、すぐに真似しろと言われて真似できるような性技ではありません。
 ベッドの上ではワカメがワクワクしながら寝そべっています。勿論、ペニスをおっ立てたまま。
 できそうにないからと言ってやらないわけにもいかないので、とにかく満足させるために陰茎にかぶり付く事にしました。
 「えいっ」
 ぱくり。
 「痛ァーーーーーッ!」
 勢い良くしすぎて思いっきり歯が当たってしまい、ワカメは悶絶しました。
 べちーんとリューシャのこめかみを引っぱたきます。
 「あうっ」
 流石に女の子相手なので手加減はしてますが、彼女にとっては(とっても)不意打ち。
 頭を抱えてうーと唸ります。
 「歯を立てるなアホ猫!!」
 「す、すみませんにゃ!」
 「くそ、やっぱり淫乱長女の奉仕をたっぷり受けた後に未経験処女は物足りんな……」
 「申し訳御座いませんにゃ……」
 なんとも理不尽な状況ですが、こっちは食べられてくださいと懇願している立場。平謝りするしかありません。
 「ええい、どうせ味付けなんて後で適当に調味料でも頭から被っておけばいいんだろ。俺の好きにさせてもらうぞ。とりあえずまんこの具合を確かめさせろ」
 そう言って起き上がり、ベッドにリューシャを押し倒して姿勢を逆転させます。
 「にゃっ!?」
 「抵抗しなければ少しは手加減してやる。大丈夫だ、力を抜け」
 内心は、
 (まあほぐれてきたら足腰立たなくなるまで激しく犯し抜くけどな)
 と考えながらもワカメは優しく微笑んで軽くキスをします。
 「んっ……」
 急に優しくなったワカメに口付けされ、リューシャの心臓の鼓動は倍近く早くなります。
 内面は擁護しようのないゲス野郎ですが、顔だけで言えばやや無気力系の二枚目半。
 姉妹の中でも気が弱く、押しにも弱い次女は雰囲気で誤魔化され、ちょろくも雌の顔になってしまいました。
 「じゃあ脱がすか」
 そう言えば結局長女も俺が脱がせたな、と思いつつエプロンドレスの胸元をはだけさせました。
 たゆん。
 「!?」
 『それ』に気付いた瞬間、ワカメはプロボクサーのジャブに匹敵する速度でリューシャのブラを剥ぎ取りました。
 手にしたブラのサイズは、明らかに姉より大きなものです。
 「D……いや、Eと見た。貴様……隠れ巨乳かッ!」
 そう。
 フリルのついたボリュームのある服の上からはわかりませんでしたが、彼女のバストは豊満でありました。
 常日頃から揉んでるメイドのそれとはまた別の、ぴんと尖った乳首とやや大きめの乳輪が印象的です。
 ワカメは貧乳も巨乳も大好きですが、気弱で怖がりな処女であるリューシャが巨乳である事にギャップ燃えを感じました。
 萌えではなく燃え。性欲が燃えるのです。
 とりあえずその柔肉を手の平で持ち上げると、次女はんっと軽く悶えました。
 「って言うか、お前全体的に……長女よりふっくらしてないか?」
 さくさくと服を脱がせショーツ一丁に剥いた所、先程見たラーシャのやせ細った身体よりは明らかに健康的です。
 普通以上に太っているわけではありませんが、腹の肉は柔らかく、歯ごたえも良さそうなので軽く齧っておきました。
 へそにも舌を伸ばします。
 「あっ……」
 反応はさておき、これは一体どういう事かと考えます。
 「そう言えば姉は妹達に自分の飯を分け与えてるんだっけ。なんて出来た姉だ。後でもっかい犯そ」
 そう呟くワカメに、リューシャが補足します。
 「わ、私は上から二番目ですけど、他の妹達よりご飯を多めに分けて貰ってますにゃ……本当は私も遠慮しないとって思うんですけど、みんな食べろ食べろって……」
 「まあ食べ盛りだからな。単純に食う量も増えるだろ」
 「いえ、それもそうなんですけど、それだけじゃないんですにゃ……。私、あの、ちょっと体質が特殊で……」
 そう言うとリューシャは自分のたわわな乳房を、片方口に含みます。
 「なにぃ!?」
 突然の行為に聖闘士のような驚き声を上げるワカメ。
 ちゅぱちゅぱと口で吸い、んっと離します。すると……
 「ば……バカな!?」
 彼女の乳房からは、白くとろみのある液体が流れてきたのです。
 「こうすると……お、おっぱいが出てくるんですにゃ……だから私には、優先的に栄養を回すようにって……」
 頬を桜色に染めながらリューシャは言いました。
 「……おい…………つまり、それって……」
 彼女の発言の意味を少し考え、ワカメは衝撃の事実へとぶち当たりました。
 「次女ちゃんあんた、姉妹に母乳を飲ませてるの……!?」
 他人から改めて指摘されると恥ずかしいのか、彼女はこくんと控えめに頷きます。
 「は……はい……そうですにゃ……」
 「何で! 何でだよ!!」
 ワカメはリューシャの乳を摘んで喚き始めました。

 「何でいちいち姉妹百合設定入れてくるんだよお前ら!
 あざとすぎるんだよ!!
 馬鹿!!!
 馬鹿!!!!
 まんこ!!!!!
 ありがとうございます!!!!!!
 最っ高です!!!!!!!
 ファンになります!!!!!!!! 」

 ワカメの咆哮は店中に響き渡りました。
 ほえるワカメです。 

     

 一応褒めたつもりではあったのですが、急に乳首をつまみながら怒鳴られたので次女はあうあうと涙目になってしまいました。
 「こんなんで泣いてたら水分不足で干からびるぞ。これから体液と言う体液を全部飲ませてもらうんだからな」
 そう言って、ワカメは舌で彼女の目元を拭います。
 「少女の雫は総じて美味い。さて、それじゃ語って頂きますか」
 優しく涙を掬い取られた次女は笑顔を見せますが、ワカメの発言と行動に内心ドン引きの嵐でした。
 これで顔が悪かったら泣き叫んでます。
 「な、何を……?」
 「決まってんだろ。姉妹に乳首を舐られた話をねっとりといやらしくだ」
 「そ、そこまでいやらしい話では無いと思いますにゃ……」
 「それを決めるのはお前ではない。俺だ」
 ワカメはリューシャの背後に回り、脇の下に腕を回して双乳を鷲掴みにします。
 ぐっ、と力を入れると、ぷしゃぁ、と白いシャワーが控えめに噴出し始めました。
 「ああっ……お、お待ちくだいさいにゃ……!」
 びくんと身悶えながらも次女はその手を振り払おうとします。
 「なんだ、搾乳はやめんぞ」
 尚もいやらしく手を動かすワカメに、リューシャは懇願の目つきを向けます。
 「せ、せめてビンに入れさせて下さいにゃ。私達貧乏性なので、その、無駄になると考えると……お客様が飲んでもいいですから……」
 「ふむ」
 そう言えば、精液も彼女たちは容器に貯めこんでいました。
 ワカメが手を離すと、リューシャは立ち上がって微妙におぼつかない足取りで哺乳瓶を二つ持ってきます。
 「これ、おっぱいに吸い付くタイプの奴ですにゃ……」
 人前だと恥ずかしいのか、わずかに手が震わせながら彼女はそのビンから伸びた吸盤を、自分の胸に取り付けます。
 そして待機したままのワカメの前に座り、両手を上げてワカメの手を招きました。
 「や、山猫のはしたないおっぱいを……お好きな様にいじめて下さいにゃ……」
 「ほう……では遠慮無く」
 ワカメはその言葉に大層満足し、喜んで搾乳を再開するのでした。
 彼女の乳頭から出た白液は吸盤に吸われ、チューブを通じてビンへと流れていきます。
 強く弄れば勢いは強く。優しく弄べばとろとろと滴り落ちるように。
 興奮したワカメが彼女の首筋を舐めると、
 「はぁ……ん……!」
 と気持ち悪いやら気持ち良いやらと言った甘い声を漏らしながら、肌はぞわりと鳥肌を浮き立たせ、わずかに母乳の勢いが強まります。
 「と、トゥーシャ……三女の子は、私と一番年齢が近いので……姉と妹と言うよりは仲の良い友達みたいな感覚です、にゃ……。
 一緒にいることも多くて、その……小腹が減るたびにひん剥かれておっぱいを舐められますにゃ……。
 『姉さんは私のおやつなんだから……動かないで……』って、意味不明な事を言われながら、たっぷり搾り取られますにゃ……」
 「ほほうよいぞよいぞ」
 ワカメは百合話に舌鼓を打ちながら、なおも胸を揉みしだきます。
 ゆっくりと、ねっとりと。
 「んっ……アイシャとターシャはまだ小さいので、二人で私に甘えてきますにゃ……。
 一つずつ乳首を口に含んで、おいしそうにむしゃぶりつくんですにゃ……。
 わ、私は両方を攻められると……二人は攻めてるつもりはありませんが……ちょっと、敏感になってしまって……。
 お股に……手が向かってしまうんですにゃ……」
 「授乳してるだけなのに身体がえっちになってしまうとな。いけない子だなぁ。ここが敏感なのかな?」
 ワカメは最高に気持ち悪い声色で、両手で吸盤をくりりと回します。
 びくん、と大きく次女の背中が仰け反りました。
 「ひぅっ!」
 「さて、それではお姉ちゃんにはどうされてるのかな」
 「お、お姉ちゃん、は……優しい、ん、ですけど……その、ふっ、ちょっと、私の方が、おっぱいが、お、大きくて、母乳も出ることを、き、気にしてるみたいなんです、にゃ……!
 それで、妹達のいないところで、その、おっぱいをこっそり吸いに来るんですけど、にゃ……。
 はぁ、はぁっ……い、いじめてくるんです、にゃ……」
 「どんなふうに?」
 確認するまでもなく、次女の花弁からは蜜が滴っています。
 「おっぱいを、その、えっちに、むしゃぶりついてきて……、今みたいに、き、気持ちよさそうにしてると……。
 いつもと、違う、怖い笑顔で、おまんこからも、お汁を飲ませてくれるなんて、姉思いの子だねって笑って……。
 ……そ、そっちに、口をつけて、舐めてくれる……じゃなくて! 舐めにくるんです、にゃ……!」
 (本当にケモノだなねーちゃん)
 ワカメが言えることではありません。
 「じゃあ俺も味わわせて貰うとしよう」
 乳首をこねくり回す手を止め、ワカメは隅にある空の容器を持ってきます。
 そして再び彼女の後ろへと座り、すっかりぐしょ濡れになったショーツを優しく下ろしました。
 「あっ……」
 そして先ほど妹が姉にしたように、ひんやりと冷たいそれを股間に押し当てて、淫裂から湧き出る猫のお汁を受けます。
 股への冷たい刺激が乳の出を良くし、乳首をこりこりと可愛がってやれば愛液がとろとろと滴り落ちてきます。
 「あはっ……ふっ……お客様っ……!」
 年端もいかない少女は可愛らしい猫耳をひくひくと動かしながら、甘い声を出して震えました。
 そっ、と。
 ワカメは切なそうにもじもじと動かす腰を見て、片手を彼女の一番柔らかい所へと這わせます。
 中指の腹で、優しく。
 下から、上へと。
 「~~~~~~~~~!!!!」
 電気でも流されたかのように、彼女の身体が大きく二回跳ねました。
 絶頂を迎え、虚ろな目で荒く呼吸して、脱力した彼女は背後のワカメに身を任せます。
 ワカメはそれを優しくベッドに寝かせ、びんびんと元気なままのそれを彼女の口へと運びました。
 「ちょっとだけ口借りるぞ」
 力が入らない彼女の口を開かせて、先端を咥えさせます。
 えづかないように、口の中の浅い所をゆっくりとなぞるように味わい、味わわせていきます。
 同時に、彼女の愛液が入っている容器の中に、先ほどの瓶から母乳を流し込んで、混ざるようにと優しくシェイクし始めました。
 「体液交換だ」
 ワカメはリューシャのミックスジュースをくいっと飲んで官能を高め、陰茎を擦ります。
 少し塩っぽい味がクリーミーな口当たりとほんのり甘いミルクに包まれるそれは、紛れも無い幼子の味。
 「ほれ、大好きな精液だぞ。たっぷり味わってくれ」
 次女の小さな口に深く咥えさせ、喉奥へとたっぷり精を放ります。
 一旦はむせて吐き出しかけるも、次女は口に残ったそれを二呼吸置いた後にごくりと飲み込み。
 (……おいしい)
 と、満足感に浸るのでした。

     

 「ふっ……ふっ……」
 次女は意識こそあるものの、ぐったりとして抵抗などできるはずもありません。
 幼い体型に熟れた果実をぶら下げたアンバランスな体躯は、しっとりと汗ばんでいました。
 「う~む卑猥と言うよりは神々しく思えるねぇ、ロリの事後姿は。でもまだまだこれからだよぉフヒヒ」
 エロ同人誌に出てくる本編には登場しない竿役キモ男の言動と顔そのもので、ワカメは哀れな少女の身体を再び弄り始めます。
 両手で彼女の最も敏感な所を摘んで開き、小さな中身を覗き込みました。
 純潔を守るには余りにも薄く儚い『しるし』をしっかりと確認してワカメは目尻を下げます。
 「処女膜はっけ~ん。これから未開通のリューシャちゃんのちっちゃなおまんこをぶちぶちって音鳴らしながらおちんぽでほじくっちゃいま~っす! 何回も中をこすこすして、何回も何回もぐりぐりして、奥の赤ちゃん部屋の中にぷりっぷりの人間ザーメンをたっぷり飲ませてあげるからね! リューシャちゃんは、だいたい14歳くらい? 人間で言うと中学生ってとこだね。性教育は受けたかな? 山猫のメスが人間のオスに精液を溢れるくらいどくどく出されて種付けされたらどうなるかわかる? 僕はわかんない! 人間の子供産んじゃうのかな?? 実験してみようよ!」
 キモい台詞を吐かせたら右に出るものはいないワカメ。
 完全に懐いている義妹でさえ虫けらの様な目で見てくるであろう下劣な言葉をポンポンと投げるその表情はこれ以上無く楽しそうなものでした。
 クズです。人間のクズです。
 (いや……助けて、お姉ちゃん……)
 「大丈夫大丈夫。お姉ちゃんも妹達もすぐにお腹いっぱい飲ませてあげるから、みんな仲良く妊娠しようね! それじゃ、いっただっきまー……」
 虚ろな瞳で震えることしかできないトゥーシャ。
 その身体に、ワカメの肉欲が捩じ込まれようとした、まさにその時でした。
 「……させない」
 奥の扉がバンと開き、獲物を狩る肉食獣のようなスピードで入ってきた、リューシャより一回り小さい猫娘が、ワカメを押しのけ。
 「姉さんのバージンは……私の物」
 次女を、食べてしまいました。
 「~~~~~~~~~~~!!」
 ずぬり、みちみち。
 生々しい音が自分の中から聞こえたかと思うと、鋭い痛みと僅かな快感が下腹部を突き抜けてくるのを感じます。
 気持ち程度だけ膨らんだ胸を露出したボンデージを纏い、覆いかぶさってきたのは他でもない、一つ下の妹でありました。
 「トゥー……シャ……!?」
 かろうじてそれだけ言うのが精一杯のリューシャ。
 その唇を奪い、尚も腰を叩きつけながらも三女は優しく囁きます。
 「ごめんね姉さん……すぐに終らせてあげるから、もう少し我慢して……」
 ずん、ずんとリューシャの腰に重い衝撃が断続的に押し寄せ、心地いい痺れに身が震えます。
 「あ……あぁ……」
 次女の膣道を往復するたびに、三女の股にも甘い刺激が走りました。 
 「姉さん……可愛い……はぁ、はぁ……」
 「はぁ……ぁっ……んっ……」
 突如獲物を横取りされたワカメですが、目の前で猫耳少女達が姉妹レズプレイに走るのを見れてむしろ得した気分でした。
 投げ出された次女の手にペニスを掴ませて、細い指の感覚を楽しみながら二人の絡みを鑑賞します。
 三女はそれを気にすることなく、姉のたわわに実った乳房を掴んで口に含みます。
 「ひぅっ……!」
 甘くて白くて粘っこい、大好きな味が口内に広がり。
 ただでさえ狭い通り道がさらに狭まって、妹のペニスを包み込みました。
 「んっ……よく締まって具合がいい……やっぱり姉さんは美味しい、私のおやつ……」
 表情に大きな変化こそないものの、僅かに頬を紅潮させた妹の呟きに姉は興奮を隠すことができません。
 突き出した舌先で乳首を転がされ、膣をかき回されながらそんなことを言われるものですから、次女は自然と腰を浮かし、無意識か意識的にか妹からの陵辱にも似たスキンシップを自分から求め始めます。
 姉が堕ちたのを確認したトゥーシャは一層強く腰を打ち付けると同時に、自慢のペニスから白濁液をぴゅぴゅっと一番奥に射出しました。
 「ひぐっ!? ぁ……」
 身体の芯まで届く一撃と同時に温かい汁が注ぎ込まれて、リューシャは突然の爆発的な快感で腰を抜かし、意識を失ってしまいました。
 身震いしてそれを見届けた三女は荒い吐息を整えながら、姉に刺さっていたそれを引き抜きます。
 ごぼり、と。
 リューシャの膣からは、彼女自身の母乳から出来たものが溢れて落ちます。
 それはトゥーシャの逸物……長女と共用で使用している張り型に入っていた、獲物を調理するための特製クリームでした。
 ずぞぞぞ、と行儀悪くそれを啜ってよく味わったあと、口元を拭いながら三女はようやくワカメの方を向きました。
 「……よくも大姉さんと姉さんに酷い事をしてくれた。たっぷりとお返ししてあげる」
 「次女にトドメを刺したのはお前だけどな」
 「話をすり替えないで……」
 (俺今すり替えた?)
 敵意に塗れた目と口調。今までの二人とは明らかに違う雰囲気を醸し出しています。
 「……たかが人間の分際で、あなたは調子に乗りすぎ……たっぷり虐めて動けなくして、生きたまま内蔵を取り出して……たっぷり舌で可愛がってあげた後で、丸齧りしてあげる……」
 躊躇なくワカメの頬をべろりとひと舐めしたその顔には、人間を『自慰にも使える生肉』としか見ていない冷徹な表情が張り付いていました。
 (長女が匂いフェチの淫乱猫、次女が母乳吹き出るMっ気猫、そして三女がクールサディストのロリペド猫……しかも全員趣味は姉妹百合プレイ……! 何なんだここは……エロゲの世界か……!?)
 ワカメ的には全然オッケーでした。むしろ望む所でした。
 一応注釈を入れておきますと、ワカメの言うロリペドはワカメ基準でロリとペドの間くらいの年齢と言う意味合いです。
 三女の見た目は小学校高学年と言った所でしょうか。完全に犯罪です。
 「僕は尿道と玉虐め以外は大体大丈夫です!!!」
 「さっきいっぱい姉さんのおっぱい飲んだせいか……おしっこがしたくなってきた……」
 「おしっこですね!!! 舐めます飲みますいただきます!!!!」
 「……じゃあ、飲んでもらう」
 「やったぜ」
 クール猫耳ロリペド娘の尿。ワカメにとっては生活常用水にしてもいいくらいの大好物です。
 口をあんぐりと開けて、しょっぱくて温かいご褒美を待ち構え始めました。
 が。
 「……何をやってるの?」
 「へ」
 彼女に顔を跨ぐ気は微塵もありませんでした。
 奥の棚から器具を取り出し、消毒液でささっと拭いています。
 器具。無機質的に光る、銀色の漏斗でした。
 「……口から飲んでもらう、とは一言も言ってない。これから私のおちんぽでたっぷりほぐしてお肉を柔らかくしてあげるんだから……


 ……とっとと、その汚い尻を上に向けて」
 
 ワカメは、冷や汗をたらりと流しながら……気色悪い顔で微笑みました。

     

 「……大の男が女の子に命令されてあなるをおっ広げてるの、すごく惨め」
 トゥーシャは淡々と、目の前の光景の感想を述べました。
 「やれっつったのはお前だぞ……!」
 そう反論するワカメでしたが、顔は全く嫌そうにしていません。
 三女に言われるがまま抵抗の素振りも見せず尻を高々と持ち上げ、勃起させたまま肛門をひくつかせている姿は無様の一言です。
 「汚くて、固そうなお肉」
 尻を摘み、抓んでやると肉は汚い悲鳴を上げます。
 「あおぉん!」
 「気持ち悪い。早く調理して黙らせないと」
 と侮蔑の表情で言うと、ワカメがにやりといやらしく笑いました。
 「はっはっは、残念だったな三女。俺は既に一番上の変態ねーちゃんに生きたまま食ってくれって伝えてあるんだ。しっかり断末魔まで聞かせてやる」
 「……大姉さんは変態じゃない」
 不快そうにそう呟いて、三女は肉の尻をべちんと強く叩きました。
 「いったあざーす!!」
 (臭いフェチで精液大好きで当然のように妹をペティる猫娘が変態じゃないなら誰が変態なんだ……?)
 自分のことを棚に上げて心の中でツッコむワカメ。尻は三女に、けっこう強い力で殴られ続けている最中です。
 「減らず口を叩けるのも今のうち。おしっこで浣腸されて、お尻の穴に私のおちんぽをずぼずぼした後でクリームを流し込まれたら、あなたは物言わぬクリームパイ……
 開きっぱなしの穴から滴るクリームを味わってから、穴ごと丸齧りして美味しく食べてあげる」
 流し目で獲物に舌なめずりする三女を見れば、ワカメの陰茎は何度でも立ち上がります。
 三女はそのまま粘っこい涎をアナルに垂らして、指でくちゅくちゅと弄り、穴をほぐし始めました。
 「ふおぉ!」
 ワカメが声を上げるのも無視して、漏斗を容赦なくねじ込み。
 ベッドの上で立ち上がったトゥーシャは、ペニスバンドの紐を緩ませました。
 そして無垢なそこを晒したまま、ワカメの上に座り込むような姿勢を維持します。
 「……しっかり飲んで」
 声と同時に、冷たい感覚が刺さっていたワカメの尻穴に、体温くらいの温度の液体が注ぎ込まれてきました。
 じょろじょろと音を立てながら直腸を滑るように流れてくるそれは、紛れもない少女の黄金水。
 「おお……!」
 寝転がる自分の上では、猫耳少女が脱力しているのが見えるだけ。肝心な所は角度の問題で眺めることができません。
 しかしお腹は、生暖かい水で満たされていき、おしっこが自分の身体を浸食してくるのが感覚としてわかります。
 最高でした。
 「エクセレンッ!」
 ワカメはその背徳的な行為に興奮して、ペニスから少量の粘液を漏らします。
 自分の喉元にかかってしまいましたが、そんなことは些事もいいところでした。
 「……ふう」
 排尿を終えると、トゥーシャはそばにあるティッシュで拭き取ってからペニスバンドを装着して秘部を隠し、ワカメのアナルに深々と刺さっていた漏斗を雑に引っこ抜きます。
 びくんと震え、腹を気持ち膨らませたまま体勢を維持するワカメを眺めて嗜虐的に微笑みました。
 「醜い肉。お便器の方がよくお似合いだけど、私は優しいからちゃんと食べてあげる。感謝して」
 (お金払わなくていいのかな)
 無料でこんなことをやってくれるのは自分の家にいるメイド一人くらいのものです。
 ワカメがお腹の暖かさに浸っていると、三女が尿瓶のような容器を持って来て、それをワカメの肛門に押し当てます。
 「これ持ってて、しっかり」
 と言われたのでワカメはそれを両手で支えました。
 この中に排便しろ、と言うことなんだろうな。ワカメがそう思った瞬間。
 「……あわよくば死んで」
 どむん。
 極限までりきを込めた膝蹴り。幼い身体ながら体重を全て乗せた三女渾身の一撃が、リラックスして力を抜いていたワカメの鳩尾に落ちてきました。
 「おぶっ……!!」
 詳しく描写するのは控えますが、汚い音を立ててワカメの腸内のものが容器に吐き出されました。
 「……流石にこの程度じゃ死なない。でも、少し大人しくなった」
 悶絶するワカメをぶん殴って雑に転がし、うつ伏せになったワカメのぽっかり開いた肛門へとトゥーシャは照準を向けます。
 「お尻が裂けて、血が出ても止めてあげない。あなたはこれから一方的にごーかんされて、その後食べられるだけの哀れな存在……」
 そしてそこを食い破るかのような勢いで、一息に。自慢の逸物をえぐり込みました。
 ワカメは自分の敏感なところを異物が突撃してきてそのまま侵略、凌辱へとステップアップしていくのを粘膜から直に感じます。
 「お゛お゛んッ……!!」
 獣が咆哮するかの如く低い唸りを上げて、一定のリズムで自分を串刺しにする少女の棒をただ受け入れるしかありませんでした。
 「思ったよりすんなり入った。血も出ない……残念」
 とは言ってもそれなりに楽しそうな声色でした。
 トゥーシャは体勢を変え、ワカメの上に覆いかぶさるように体を伏せながらも、腰の動きを止めようとはしません。
 本当に、生えたペニスで肉欲を貪っているかのように速いテンポでワカメの肉穴にピストンを続けます。
 実際、ペニスバンドの中の細かな突起によって陰唇や陰核付近が柔らかい感触に擦れるので、当たらずとも遠からずと言ったところでしょうか。
 とにかく、三女にとってその行為は精神的にだけでなく肉体的にも満足できるものでした。
 「ふっ……ふっ……」
 自分の身体の上で、荒い息遣いを感じるワカメ。の、背中に、固い二つの突起がわずかに触れます。
 ぴんと立った、未成熟の乳首でした。
 興奮した三女は、やがてワカメの肩甲骨の下あたりに胸をぐいぐいと押し付け、細腕は獲物を逃がさないようにとしっかり抱きすくめます。
 ぱん、ぱん、ぱん、ぱん。
 なおも尻からは少女が腰を叩きつける破裂音が響き、その音と同じリズムで直腸を荒々しく責められる感覚。ワカメの劣情は収まることを知りませんでした。
 既に彼のアナルはメイドによって開発済みで、ドライオーガズムの経験すらあったのも幸いして、ワカメはその肛辱を苦痛と感じることなく、快楽として受け入れられました。
 それも、猫耳の生えた、十代の前半も前半の少女に犯されるとなると。ワカメの陰茎からは白濁液がどろりと絵の具のように流出するのも当然の結果と言えるでしょう。
 「ん……」
 獣の嗅覚によって、トゥーシャはワカメが精を吐き出したことに気付きました。
 腰の動きをわずかに緩め、ベッドに垂れたそれを自らの右手で掬い取ります。
 「……出る時は出るって言って。貴重なごはんだから」
 先程まですっかり上気していたのに不自然なくらい抑揚のない声は、歓喜と興奮を必死に隠した可愛いものでした。
 ワカメの精を背筋、それと首元にぺちゃりと塗り付け、三女は再び注送を続けます。
 「精液のにおい……美味しそうなお肉……」
 ワカメに聞こえるか聞こえないかといった性交音にかき消されそうなほど僅かな囁きと同時に、三女はその精液を塗った肉をぺろぺろと舐め始めました。
 「うおっ……!」
 首筋を這い回る、生暖かい感覚。性器と化した尻を嬲る、固く逞しい少女の肉棒。
 そして、ペニスを柔らかくしごく、細い指先と柔らかい掌。
 耐えられるはずがありません。
 「で、出るっ!」
 「肉も柔らかくなってきた……私も、出す」
 ワカメが射精するより早く、トゥーシャはペニスバンドのスイッチを強く押し込みました。
 ベルトに接続されているカートリッジから、大量の乳液が装填されます。
 「……おちんぽみるく、たっぷり味わって」
 そして、射出。
 水鉄砲のような勢いで直に前立腺を穿つその感触に、ワカメはみっともない声を上げて射精時間を僅かに早めました。
 「おぼぉッ!!」
 とどめとばかりに肛門からゆっくり抜いた逸物を、二度三度激しく打ち付けます。その度にワカメの腰は震え、ペニスからは勢いよく精液を噴き出しました。
 ぬぽっ……と音を立ててようやく解放されたアナルからは、次女の母乳から作られた三女の精液がわずかに滴ります。
 それを下から掬い上げるように口で受け、肛門から出る汁を啜って一言。

 「……クリームパイの出来上がり」
 料理された哀れな男を見ながら、トゥーシャは濡れた唇を手で慰めました。

     

「あまりにも、犠牲の大きい戦いだった……大姉さん……姉さん……仇はとったよ……」
 誰一人死んでないと言うのに三女はやりきった感を出し切り、尚も気を失ったままの次女へと歩み寄ります。
 そして乳房を一揉み二揉み。
「んんん……」
 ぴゅぴゅっと乳液が噴出し、手についたそれをトゥーシャは舐め取ります。
「おいしい」
 全て舐め取った後は次女の乳頭に口を寄せて勝利の美酒とばかりに堪能しますが、彼女にそれをゆっくり味わっている暇はありません。
「……アイシャとターシャがそろそろ共食いを始める頃」
 万全とは行きませんが、とりあえずの調理は済みました。
 ワカメを食卓に並べている暇はありません。獲物が動けない内にふん縛って、幼い二人から先に新鮮な肉を食べさせようと、上着のポケットからハンドベルを鳴らして二人をこちらに呼びます。
 がらん、がらん。
 館中に響く、鐘の音。普段小声なトゥーシャが使う、連絡手段です。
「これで、すぐ来る」
 
 ゆらり。

 三女は気付きませんでした。
 可愛い妹二人がお腹を空かせて倒れていないかと少々不安だったのです。
 彼女の背後に、黒い影が立っている事を。
 三女は知りませんでした。
 アナルを何度もガン掘りし前立腺を直接穿った男が立ち上がった例を見たことがなかったのです。
 この世には、それでも満足できない性豪がいるという事を。


「つーっかまーえた」

「!?」

 不気味な声と共に右手首を背後から掴まれ、三女はハンドベルを取り落とします。
 一際大きいベルの音が部屋に反響しました。
「……嘘。ありえない……」
 驚愕、そして恐怖。
 振り返る三女の顔は、生気が抜けたように真っ青に染まっていました。
「それがありえるかもってな」
 ワカメは尻から白い液体を垂れ流しながらも、剛直を滾らせて不適に笑っていました。
 身を捩らせて抵抗しますが、力の差は歴然。(人間として)腐っても成人男性のワカメには敵うはずもありません。 
 あっという間に三女は、調理台へとうつ伏せに乗せられてしまいます。
「くっ……何をする気……? おとなしく、食べられて……」
「その前にだ……三女ちゃんよ、日本にはこんなことわざがあるんだ……

 ――『人のアナルを掘っていい奴は、人にアナルを掘られる覚悟をしている奴だけだ』」

「まさか……!」
「そのまさかよ!」
 ワカメは先ほど剥ぎ取った次女のリボンで三女の手首を縛り、彼女の慎ましやかな肛門を指の腹で舐ります。
「んっ……! そこは、駄目……」
「次女に入れる邪魔までしてくれた報いよ……貴様のアナル処女は、俺が貰い受ける!!」
 三女が使っていたペニスバンドのカートリッジを一つ外し、小ぶりな臀部の上からとろりと乳液を流します。
 それは尻の割れ目に添って、トゥーシャの窄まりへと染み込み。
「っ……」
 入り込まれないように力を入れていたそこに、指を捻りこまれる潤滑剤となりました。
 生暖かい腸壁を指先で堪能するたびに、三女は荒く息を吐き出します。
 そしてその反応を見て、ワカメはあることを確信し口元を歪ませます。
「おやおやおや三女三女三女……ずいぶん簡単に入っちゃうもんだなぁ?」
「!」
「それに随分と気持ちよさそうだ。やっぱり人のケツに入れて楽しむ一方で、自分でもいじっちゃったりしてるんだな」
「……うるさい。ちがう、死んで」
 三女は顔を真っ赤にして否定しますが、その菊穴は腸内を愛撫するワカメの指を強く締め付け、逃がさないようにきゅっと抱き留めています。
「ふっ……あっ……はぁっ、んっ……!」
 そして彼女の口から漏れるのは、苦痛の呻き声と言うよりは、嬌声に近いものでした。
 その証拠に、彼女の秘部からは粘液がとろとろと滴り、腿を伝っている最中です。
 尻穴調教なら慣れたもののワカメ。日頃から自分で弄っている淫猥な小娘など、一分で発情させることができます。
 ワカメが急に勢いよく指を引っこ抜けば。
「ああっ!」
 小さな猫耳少女の小さな不浄の穴は、もっと肉を食べさせてとねだるように歪動します。
 そう……もっと太いのを貪りたい、と。
「プライドが高い奴はアナルが弱い。女騎士の法則だな」
 そんな法則はありませんが、ワカメが反り立つ逸物をそこに当てるとトゥーシャの猫耳がぴくぴくと揺れました。
「ん? どうしたのかにゃ? まーさかまさか、下等生物のちんぽをケツ穴に入れて欲しいのかにゃ~っ?」
「っ……誰が……」
 そう言っても、穴を亀頭でつつくたびに、三女の体は正直に反応します。
「んっ……あっ、にぁっ……」
 小ぶりな尻を、僅かに左右に揺らしながら。
 内心では早く入れて欲しいと思っているのが、端から見てもよくわかります。
「……たいなら……いい」
 ぼそ、とトゥーシャが顔を伏せて言いました。
「んー? なんだ三女聞こえんぞ?」
 本当に聞こえませんでしたが、だいたい内容などわかります。
 ペニスを先の先だけ押しつけるようにしながら尋ねると、三女が目だけワカメの方を向きました。

「……入れたいなら、入れればいい……」

 言われなくても入れるつもりでしたが、その言葉にワカメは大層満足しました。
「ははは、仕方がないからお望み通り入れてやろう。俺のピストンはメスガキの腰振りとは一味違うぜ。本物のケツ穴陵辱ってやつを教えてやる」
 ワカメの野太い肉が、トゥーシャの肛門を押し開き。
「あ……」
 一気に奥まで、ほじくり抜きます。
「~~~~~ッ!!」
 ぴゅるっ、と、三女の秘裂から液体が吹き出しました。
 子宮を裏から叩かれて、全部出したと思っていた尿の残りが勢いよく飛び出たのです。
 一突きで足はがくがくと震え、総身に泡が立ち、口端からは涎が滴ります。
(すごい……これ、が……本物の、おちんぽ……!)
 と、そこへ。


「トゥーシャ姉……? ごはんできたの……?」
「のー?」


「!!」

 あまりに姉達が遅いので空腹を紛らわすために眠っていた四女と五女が。
 ベルの音を聞いてのそのそとやってきました。

     

「……い、今……人間の、せーえきを……ふっ、うぁっ、搾り取って、調理してるところ……ひぅっ……」
 トゥーシャは背徳的な快楽を下腹部で味わいながら、妹二人にそう告げました。
 一突きごとに、脳を直接舐められるような痺れが体に回り、未熟な女の部分を湿らせます。
「えー、まだ食べられないのー? お腹空いて死んじゃいそうだよー……」
「よー……」
 幼い四女と五女には、三女が強がりで言っているのがわかりません。
 今料理されているのは、トゥーシャの方だと言うことも。
 全身から汗を噴出し、腸壁を絡ませてご馳走を貪りながらもそれを悟られまいとする三女の言葉にワカメは大層ご満悦です。
 そしてまたしても、卑しい悪巧みを思いつきました。
「腹ペコかガキ共。だったらトゥーシャ姉ちゃんがごはんになってくれるってよ」
「っ……? なに、を……」
 禄に抵抗もできない三女を、ペニスを突き刺したまま抱え上げて半回転させます。
 そして、調理台の上に仰向けにして寝かせ、注送を再開。
 蕩けた顔を妹に見られたくないトゥーシャは、慌てて顔を手で覆います。
「ほい、とろとろっと」
 視界を自ら閉じた三女は、ワカメの声と共に生暖かい液体が胸元に滴ってくるのを肌に感じました。
「!?」
 指の隙間から見れば、先ほど潤滑剤として使用したカートリッジの残り……次女の母乳でできた、姉妹にとってのご馳走を。
 自分の身に垂れ流してくるワカメの姿がありました。
「料理してる間、おねーちゃんをぺろぺろして我慢してくれって」
「トゥーシャ姉、そうなの……?」
「なのー?」
 無垢な妹達は、寝起きに加えて空腹のせいもありワカメの言うことに大した疑問を持ちません。
 無口だけど自分たちには優しいお姉ちゃん。彼女が否定さえしなければ、目の前にいるのは美味しそうなご馳走です。
「っ……そんな、こと……」
――ごりゅ。
「ひぐぅっ……!」
 そして、彼女にそれを否定する余裕などありません。
 ただでさえ未経験の悦楽に気が気でないのに、その上で妹達に全身を舐められる……考えただけで、小さな乳首はぷっくりと膨らみ、幼子が食べやすいようになります。
「リューシャ姉の、おっぱいの匂い……」
「いー……」
 次女のミルクがかかった三女は、いつも長女が覆い被さって料理している人間と同じように艶めかしい声を挙げています。
 空腹が限界の二人はふらふらと調理台に上り、肉料理を挟んで座り込み、両手を合わせました。
「お姉ちゃん、いただきます……」
「すー……」
「まっ……!」
 最後の制止のチャンスは。
 つん、と秘裂から少しだけはみ出ていた陰核をつねられることによって逃してしまいます。
 それと、同時に。
「はむ……」
「もむー……」
 妹二人が乳液まみれの敏感な乳首に齧り付いてきました。
「あっ……あああっ!!!!」
 四点を同時に責められたトゥーシャは、身体を跳ねながら絶頂を味わいました。
 それを見ても尚、妹達は舌を、歯を、唇を止めようとはしません。
 何故なら、前に長女が言っていたのです。

『あんたたち、気持ちよくてビクビク震えている時の獲物に容赦しちゃ駄目だからね。何でかって? そりゃ……

 ……そっちの方がいっぱいお汁が出てきて、美味しいご飯になるからよ』

 姉の言った通りでした。
 全身からぶわりと噴き出た脂汗のほのかな塩味は、甘いミルクと絡まって二人の舌を楽しませます。
 舐める度に、囓る度に、啜る度に。大好きなお姉ちゃんは、お腹の減った妹のために全身を震わせ、どんどん美味しくなってくれるのです。
 末っ子のターシャは乳首にうまうまとしゃぶりつき、四女のアイシャはミルクが溜まった可愛らしいおへそを舌で中までほじって堪能します。
 舌の上で料理が踊るのではなく、料理が踊る上で、舌は這い回ります。
 食事に夢中な二人は、行動を起こす度に揺れる小さなお尻をワカメに触られてもぴくりと反応するだけで抵抗を見せません。
 未成熟の尻肉を揉まれても、姉と違って排泄にしか使わない肛門を撫でられても。必死に姉を貪り続けています。
 流石に入らないであろう肉穴の感触を手で楽しみつつ、ワカメは先ほどまで自分を見下していた子猫の顔を眺めます。
「にゃっ、にぃ、ふぅ、あんっ……!」
 もはや力の入らない三女は、手で顔を覆うことすらままなりません。涙でぐしゃぐしゃになった顔を晒したままとなっています。
 腋を舐められ、首筋にキスをされ、乳房を甘噛みされ、尚も尻穴は劣情を受け止め続けている真っ最中だから当然です。
「ほらほら、まだあるぞガキ共。たんと飲め」
 そう言ってワカメは残った最後の乳液を、三女の濡れそぼった股ぐらへとこぼしてやりました。
「! ……そっ、そこっ、は……」
 仮に制止の言葉が出たとしても、ご馳走をもっと食べたい二人は止まらなかったことでしょう。
 先にむしゃぶりついたのは、なめらかなお腹をはむはむと啄んでいた四女でした。
「あ、あああああっ!!!!」
「あー!」
 三女の嬌声と、一際美味しそうな肉を取られた五女の叫びが重なりました。
 ぽかぽかと四女の背中を叩きますが、四女は姉の肉襞から口を離そうとはしません。
「こらこらけんかは駄目だぞ。そうだ末っ子、お前ザーメンが好物だって言ってたな」
「ざー……?」
「ほら、ここから出る汁だ」
 三女の直腸と癒着したように繋がっていたペニスをずぼりと引っこ抜き、まだまだ元気なそれをターシャの眼前に突きつけます。
 すると、ターシャの目が輝きました。
「せーきー!」
「そうだせーきだ。飲み放題だぞ」
 喜んであーんと口を開く幼女に、ワカメは遠慮無く肉棒を咥えさせました。五女はちゅぱちゅぱと、飴でも舐めるかのように歯を立てずにしゃぶってくれます。
 三女の尻穴に二発注ぎ、三発目がちょうど出そうな所だったので、体温の高い口内に一発濃いのをぶちまけました。
「んー……」
 喉奥に吐き出された精を躊躇無く飲み込む幼子に、ワカメの欲望は際限なく高まります。
 隣では、四女が三女に濃厚なペッティングを行っておりました。
 くちゅる、ぺちゃり、ずずず、ちゅぱっ、じゅぽじゅぽっ……。
 ミルクが尽きても、舐めれば舐めるだけ奥から美味しい汁が流れてくるのです。
 アイシャはトゥーシャの腰に腕を回し、シックスナインの体勢で姉の愛液を啜り、飢えを満たそうとしています。
 陰裂を広げられ、中身を舌でねぶられている姉の顔に、妹の股がのしかかりました。
 スカートの中に頭が入る形になり、下着越しにアイシャの秘部が届く位置です。
 すっかり発情したトゥーシャは、下着からはみ出る腿に舌を這わせ始めます。
「ひゃっ……お姉ちゃん、くすぐったいよ……」
 少しびっくりしましたが、アイシャはそれを止めることなくそれを受け入れました。
 お姉ちゃんだってお腹が空いている。そう思った四女は、自ら下着を脱いで自分の美味しいところを晒しました。
 お腹が空いているお姉ちゃんは、舌を伸ばして妹の肉を貪ります。自分よりも小さな、未通の穴を先っぽでこじ開けて。
「あっ、お姉ちゃ、そこ、なんか……あっ、も、もっと……」
 

 三匹の子猫が、肉を舐めしゃぶる音が部屋に響きます。
 ぺろ、ぬちゃ、ずちゅ、れろっ、ちゅるっ、びちゃっ、ちゅぱっ、じゅじゅっ。
 舌を動かせば動かすだけ、甘美な汁が空腹に染み渡るのです。
 小さな猫娘達は、久方ぶりの食事に舌鼓を打ちながら倒錯感に浸るのでした。 

     

「ん、んん……あ、れ……?」
 重なり合って部屋に響く淫らな水音で、次女のリューシャがようやく目を覚ましました。
「私は、確か……トゥーシャに、いきなり襲われて……」
 下腹部にだるさが残る身体を持ち上げると、一番下の妹はワカメの肉棒を咥えさせている最中。
 そして突然襲いかかってきた三女はと言うと、一心不乱に四女と秘部を舐め合っています。
「ど、どういう状況……?」
 次女を除く誰一人としてこの淫猥な雰囲気を疑問に思っていない表情をしています。
 このままでは皆体力を使い果たし、まんまと獲物に逃げられてしまうかもしれません。
 長女は尚も気絶中。空腹を性欲で誤魔化している正気を失った妹達を止められるのは、もはや次女しかいませんでした。
 音を立てないように転がった三女のハンドベルを拾って、振りかぶります。
「えっと、とりあえず……」

 がよん。
「oops」

 幼女に性的いたずらを行っていた容疑者ワカメは後頭部を鈍器でぶん殴られ、テーブルにばたりと突っ伏してしまいました。
「せーきー……」
「ターシャ、せーきは後でいっぱい飲めるから! トゥーシャ、アイシャ! ほら、ぺろぺろはおしまい!」
「あれ……姉さん……?」
「んむー、ぺろぺろしてたいのにー……」
 未だ目が据わっている妹達。次女はワカメが起きない内に彼女らに指示を飛ばします。
「トゥーシャ、一緒に足持って! アイシャとターシャはお姉ちゃんを起こして! 早く!」
 長女の口調を真似しながらも、足下がふらついている三女と共にワカメの手足をしっかりと縛って拘束し、逃げられないようにしました。
「これでいいかな……あとトゥーシャ、とどめ用のナイフ持ってきて。まだ使わないけど、すぐ使えるように」
「わかった……あの、姉さん……」
「どうしたの?」
 頭がはっきりしてきた三女は、申し訳なさそうに俯きます。
「さっきは、いきなりごめんなさい……」
「さっきの……ああ、気にしてないから、大丈夫だよ。準備が先」
「……うん」  
「ほら二人とも、お姉ちゃん起きたら人間さんのお肉食べれるから、叩き起こしちゃって!」
 とは言ってみるものの、四女にはゆっさゆっさと揺らされ、末妹には秘部から垂れる精液を啜られても長女は中々目覚めません。
「ターシャ、上のお豆ちょっと囓っちゃっていいよ」
「おまめ……これー?」
 かり。
「いったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!??? ちょ、ターシャどこ噛んでるのよ!? ……あれ、ん……?」
 一番敏感な部分を刺激された長女は跳ね起きて辺りを見渡します。
 妹達は幼い柔肌を晒していて、辺りには雄と雌の匂いが漂っており、奥には美味しそうな肉が縛られていました。
「……どうなったんだっけ? どうなってるの?」




「ん、うっ……」
 全身に生暖かい感触を感じ、ワカメが目をゆっくりと開きます。
「! こ、これは!?」
 覚醒した彼が見たもの。
 それは、猫耳五姉妹が自分の身体を舌で愛撫している淫猥な光景でした。
 身体はしっかりと荒縄で固定されていて、手先と足先、そして顔ぐらいしか動かすことができません。
「あら、起きましたかにゃ」
 余裕を取り戻した笑顔を向けたのは、自分に跨っている長女。
 腰をくいと動かせば、ワカメの下腹部に甘い刺激が訪れます。
「うおっ……!」
「おちんぽご馳走になってますにゃ。抵抗できない人間おちんぽ、とっても美味しいですにゃ」
 長女の腰使いに痺れていると、右の胸に快楽を伴った鋭い痛みが走りました。
 そちらを見れば、三女が八重歯を胸肉に突き立てて睨んでいます。
「指、止まってる」
 よくよく眺めれば、三女はワカメの右腕、次女はワカメの左腕に抱きつくようにして乳首付近を口に含んでいます。
 そしてワカメが手を動かせば、彼女らの大事な所に指先が入る位置にありました。
 中指の第一関節を、くいと内側に折れば。
 湿った肉の感覚と共に、胸肉を味わう二匹の甘い声が重なります。
「あぅ……」
「ふぅ、んっ」
 既に何度か発射され、長女の肉壺に飲み込まれた精液は結合部から溢れ。
 その匂いを嗅ぎ付けた末妹が、食事中の長女からおこぼれを求めて口付けを交わします。
「せーき、せーきー」
「んっ、ターシャ、お豆は敏感なんだってば……」
 そしてワカメから見て頭の上に座り、首筋を舐めていた四女はワカメの唇にむしゃぶりついてきます。
「んむっ、ちゅるっ……にんげんさん、お口おいしい……」
 しばらく口内を堪能した後、口を離してしばらく惚け、おずおずと顔面を跨いで言いました。
「ぺろぺろ……して……?」
 噛み千切ろうと思えば容易くできそうなほど柔らかい、未成熟の肉が顔の上に優しく載せられました。
 ワカメの鼻には少女の匂いが。ワカメの舌には少女の味が広がります。
 花弁をかき分けるように唇を動かしてやると、四女は小鳥のような声で鳴きました。
「ひゃうんっ」
 姉妹達の女性器の感覚。それぞれ異なる締まりと滑りをもたらすそれをワカメは口で、指で、そしてペニスで味わいます。
 優しく動かしていたのを急に強く弄くると、彼女達は『にゃあ、にゃ』と可愛らしい声を漏らすのです。
「あんっ、ぺろぺろすごいのっ、おしっこ、でちゃうよぉ……」
 愛撫の気持ちよさに尻肉を押しつけていた四女が、度重なる股間への刺激で尿意を催したようです。
 ワカメは喋ることができませんでしたが、彼女の泌尿器を執拗に舐ってやり、放尿を促しました。
「あっ……」
 ぶる、と肉が震えると同時に、ワカメの口内に生温かく塩気の多い液体が流れてきました。
 同時に、興奮の極地に至ったワカメの両手が少女達の中身をぐりゅんと抉り、ペニスが一段階硬くなって長女の弱点に突き刺さります。
 悲鳴のような声が三つ重なり、雌猫達は激しく昂ぶりました。
 そして、それが止んだ頃。
 ワカメは腹にぴりっとした、痛みと快楽の混じった感覚が走りました。

「も、もう我慢ができません……人間さん、死ぬまでおちんぽ硬くして下さいね……?」

 見れば長女の口元は口紅よりも赤い色に染まり。
 いつでも殺せる獲物で性欲と支配欲を満たしている、捕食種の目つきをした獣が一匹。
 そして血の臭いを嗅いだ妹達が、次々と涎を流してワカメの身体を拘束するように抱きつきました。

「痛かったらごめんなさい……いただきます」
「少しは楽しめた。大人しく、ごはんになって」
「いただきまーす!」
「まーすー!」

「あんたたち、内臓は食べたらすぐ死んじゃうから後回しだよ。
 ……お客様、申し訳ございません。踊り食いコースですが、キャンセルは効きませんので……
 
 どうか、美味しく食べられて下さい、にゃ」

     

 五匹の雌猫は、ワカメの体中に刺激的な接吻を続けていきます。
 二の腕。腿。首元。脇腹。
 決して深手にならないように、一口分だけ。皮を歯で破るような、擦り傷程度のそれが幾重にも重なり、断続的な痺れをもたらします。
(あっ、これちょっとやばいかも……)
 一方で長女も、尚も肉棒を咥え込んだままの中に汁が小刻みに放たれて、彼が性感を味わっているのが伺えました。
「ちゅっ、んちゅっ……お楽しみ頂いているようで何よりですにゃあ。次はもう少し、刺激が強くなりますにゃ」
 三女の口に付着した血を舐め取り、そして舐めとらせ、長女は妖しい光を目に灯しながらロープを手にします。
 体中から僅かに血を滴らせるワカメの左腕にそれを巻き付け、気合を入れて強く縛りました。
「はい、準備OKですにゃ。それではお客様、左腕とさようなら、しましょうにゃ?」
 その直後、ワカメはその部位に氷のような……冷気が駆け抜けていったような感覚を味わいました。
「!?」
 驚いてそこを見ると、ワカメの左腕は既に存在しませんでした。次女がそこに勢い良く鉈を落とし、一撃の元に腕と体を分断していたからです。
 それを目にした瞬間、ワカメは溢れそうな程の激痛を感じ、叫ぶ……ようなことはありませんでした。
「っっっ!!!!?」
 びゅく、びゅるん、びゅびゅっ。
「は、にゃっ……!!」
 溢れそうな程の激痛はそれを認識すると同時に肉体の悦びへと変換され、その熱はそのままペニスから飛び出しました。
 長女は痛いほどの熱を体の奥に吐き出されて、前のめりに倒れてワカメの胸元へと飛び込む形になります。
 妹たちはと言えば、泣き別れとなったワカメの左腕……彼女たちにとっては肉料理にしか見えないそれを、四人で貪ってる最中でした。
「おきゃくさまっ、おい、しいっ……」
「下等生物にしては、中々」
「おにくー! うまー!」
「まー!」
 久方ぶりのまともな食料にありついた山猫たちは、我先にと人肉に噛り付き、噛み千切り、咀嚼し、飲み込んで行きます。
「ふふっ、どうですか、お客様……あなたの腕が、年端も行かない少女達のごはんにされてますにゃ……。あなたのおかげで、あの子達が健やかに育つのです、にゃ……」
 鎖骨付近から出る血を啜りながら、長女はワカメに囁きかけます。
「お客様がたっぷり出して頂いている精液も、妹たちの栄養として吸収され、たっぷりお腹を膨らませますよ、にゃ……」
 妹たちから、お姉ちゃんの分、と所々骨の露出した肉塊を手渡されました。
 ありがと、と優しく微笑み、彼女は腰を上げてワカメの腹にたっぷり搾り取った精液を吐き出します。
 妹たちがそれに群がってくるのを確認すると、長女は精液の残りを手に持った肉塊に垂らし、再びワカメに跨りました。
 そしてワカメに目を向けながら、白い粘液がかかったそれを舌で舐り始めます。
「お客様の肉っ……熱いソースが絡んでっ、とても固くて、最っ高においしいですにゃぁ……!
 人間のオスを犯しながら捕食するの、とても野性的で、嗜虐的で、涎が止まりませんにゃっ……!!
 大好きですにゃっ、愛してますにゃっ、ずっとこうして、あなたの肉を味わい続けていたいですにゃっ……!!!」
 性欲と食欲を混ぜ合わせた悦びを得た彼女の肢体は大きく揺れ、ワカメのペニスに愛の抱擁をすると同時に果てました。
 体中から汗を噴き出し、息を切らせながらも長女は笑います。
「次は……右足、いきましょうかにゃ。頑張って生きて下さいにゃ。ずっとおちんぽカチカチにしてて下さいね、にゃ」
 再びロープを手にし、足の付け根を縛ろうと巻き付けようとした、その時。












 天井をぶち抜いて、稲妻が落ちてきました。
「!?」
 正確には、稲妻が落ちてきたような轟音と共に人が降ってきたのですが。
 何が起こったのかわかるのは、落ちてきた当人を除けば一人しかいませんでした。
 給仕服とは少し違う、女中のような服を纏った女性が、屋根をぶち抜いて着地したのです。
「な、な……?」
 姉妹たちが愕然とする中で、その女中は主人の姿を認めます。
 四肢を縛られて凌辱され、そして五体の一を失ったその姿を。
「……!!!!!!!!!」
 女中は自分の不徳を激しく悔いると同時に、視界に入る主人以外の全てを鏖殺対象と見なしました。
「五匹……か。全員まとめて死を懇願させるのは手間だな――

 ――繋ぎ合わせて一匹にしてやる」

 その姿は、眼光は、明らかに山猫を捕食対象に見る猛獣のそれでした。
 五匹は泣き出しました。
 あんまり心を痛めたために、尿がだらだらと漏れ、お互いにその顔を見合わせ、ぶるぶるふるえ、声もなく泣きました。
 メイドが腕をびきぃと鳴らし、目にもとまらぬ速度で彼女らの息の根を止めようと疾駆し――



「おすわり」

 ワカメの一言で、跪きました。

「……ッ!」
「出てきてそうそうサイコパスみたいな台詞吐くのやめろ。これはそういうプレイだから……まぁその、なんだ。気にすんな」
「……その、左腕、は……!」
『しかし』、と口答えしそうになるのを必死で堪え、メイドはワカメの体の心配をします。
「あー、まぁお前相手だとこういう(俺が)欠損する系のプレイはしてくれないからな。最高のタイミングで来てくれたわ。さすが満月。あとこいつら全員連れ帰るから」
「……ご主人様がそう仰られるなら」

 何が何だかわからない内に五姉妹は彼らに連れられて屋敷を後にします。
 そとで待ち構えていたのはUH-60ブラックホークでした。
 何がどうなっているのかわからない内に五姉妹はヘリに乗せられ、ワカメが熟睡しメイドに睨まれている横で乾パンを配られ、ただそれを握って無言で俯いていました。
 ヘリは離陸し、屋根が破壊された注文の多い料理店は破棄されます。
 もう二度と、獲物が訪れることはないでしょう。






 その後。
「ひゃっ、ど、どうしたんですかご主人様、その左手!?」
「うわぁだんながターミネーターみたいになっとる」
 財力で最新式のメカメカしい義手を着用したワカメは左手を失った事を忘れたかのようにウキウキでしたが、メイド達は若干引き気味でした。
「ふはは怖かろう(ガションガション」
 と強がってはみたものの、彼女達相手に遊ぶ時は生身に近い外見に変える必要がありそうです。
「ハル兄何それ!? ウィンターソルジャー? すげー! かっこいい!」
「残月……」
 彼以外の唯一の男性である弟(ベッドの上で妹にしてやったりはしますが)は一人興奮しながらぺたぺた触ってくれたので、それが救いでした。
「きもい」
「幻月…………」
 彼が手を付けてない唯一の女性である妹は未だ懐いていないため、端的な感想だけ言って部屋に戻ってしまいましたが。
 幸い、左腕以外の怪我は軽傷だったため、お抱えの医師に大金を渡してほとんど元通りにしてもらえました。
 一方で、猫娘達はと言えば……



「あああああーっ! トゥーシャァァァ!! あんた、私の黒毛和牛を……!」
「隙を見せる方が悪い……野生の鉄則」
「た、ターシャ! 飲み物ならそっちにあるでしょ! おっぱいは後にしなさい!」
「んむー」
「ターシャそのまま! リュシャ姉のイベリコ豚いっただき! ついでにラシャ姉のも!」
 食卓にて醜い争いを始めておりました。
 食べる物がなく飢えていた頃は五匹で仲睦まじく分け合っていました、が……。
 いざ山のように出されるとなると、特に年少の娘は年齢相応の欲が丸出しになり。
「野蛮で意地汚い野良猫が五匹……ですね」
 主人に『まぁお前的には納得いかないのもわかるが、それなりの待遇をしてやってくれ』と言われたメイドはやや憮然とした顔で彼女らを見ていました。

「い、いい度胸してるじゃないあんたら……! 四匹まとめてデザートにしてくれるわ……!!!」
「いくら最年長だからって四匹相手に勝てるとは、マンモス愚かな思考……大姉さんこそ、女体盛りの器にしてあげる……」
「ラシャ姉ぺろぺろ祭りだー!」
「だー!」
「えっ私こっち側なの!? 被害者なのに!?」

 そしてにゃーにゃーと煩い……もとい姦しいキャットファイト大乱交が始まってしまいました。
 どたんばたんぱりんにゃんにゃかにゃんにゃかと食卓は色々な意味で乱れに乱れます。

「………………」

 五姉妹は乱痴気騒ぎに夢中で気づきませんでした。
 直立不動で立っていたメイドが、すぐ後ろまで迫ってきていることに。



 に゛ゃー、と言う五重奏が残月とキャプテンアメリカごっこをしていたワカメの耳に聞こえました。
(それなりの待遇って言ったし……まぁ命は大丈夫だろ、たぶん……)


 ところで、先日一ぺんだだ漏れになった五匹の外尿道括約筋だけは、屋敷に行っても、お風呂にはいっても、もうもとのとおりになおりませんでした。

(おしまい)

     

「そういうわけで、『ドキッ! 女の子だらけのぬるぬるオイルまみれガチレズキャットファイト三本勝負~負けたら一生相手のおまんこぺろぺろ奴隷~』の始まり始まりと言うわけです」
「何がそういうわけなのか全くわからないんだけど」
 
 ここは屋敷の大浴場。その中央にある巨大なエアーマットには、既にオイルがたっぷりとかけられてテカテカと光っている。
 相対するは、全裸の女……少女を含んだ、六名だった。
「全くわからないんだけど、どうやらどっちが上かをはっきりさせるいい機会のようね。リューシャ! トゥーシャ! ぐっちゃぐちゃにぶち犯してやるわよ!」
 猫娘五姉妹の長女にして猫耳チームのリーダー、ラーシャ。
「そ、その……お手柔らかに……」
 同じく次女、リューシャ。
「前からあの人達、美味しそうだと思ってた……おまんこぺろぺろ奴隷、いい響き……」
 そして三女、トゥーシャ。
「ご主人様の許しは出ました。性的にしか報復できないのが残念ですが、従順に調教して差し上げましょう」
 反対側に立つは、メイドチームのリーダー満月。
「なんですかぬるぬるオイルまみれガチレズキャットファイトって……もういつもの事ですけど……」
 中堅のマルカ。
「……なんであたしここにいんの……?」
 先鋒のソフィア。

 今ここに、猫耳チームとメイドチームのプライドと身体をかけた戦いが始まろうとしていた――!!


「……っていうか、どうしてこんな面倒なことになって、あたしまで参加することになってるの?」
 至極真っ当な質問をするソフィア。
 それに対して満月は答える。
「話すと長くなりますが……そこのガバマン泥棒猫長女が、私の見ていないところでマルカやソフィアをナンパ、果ては残月にまで手を出そうとしたからです」



「……一行で終わったよ? あー、まぁ確かに強引に迫られはしたけど。振り払ったら追いかけてこなかったし、むしろ逃がしてくれないあねごの方が悪質……」
「私は別に、ちょっとびっくりはしましたけど……そこまで気にしてはいないですよ? 満月さん……」
 大した事でもなさそうに言う二人に対し、満月はノンノンと指を振った。
「そこの小汚い猫共は本来なら家畜以下、ペット未満、性処理に使うだけ使って飽きたらポイのインスタント肉便器にも等しい人権も猫権もゼロの肉畜共です。
 ご主人様に牙を剥いたにも関わらず、寛大なるお心にてこの館に居座ることを許された分際でご主人様と私の愛しい愛しいマルカやソフィア、残月に手を出そうとするなど、言語道断の笑止億千万。
 どちらが使う側でどちらが使われる側か、思い知らせてあげましょうと言うわけです」
 そうして満月は主人の許可を取り、三対三の真剣勝負を組んだ。
「残月は興味津々でしたが男性のために参加は諦めて視聴に専念、幻月はご主人様も私もまだ彼女には早いと判断し今はぐっすりおねむです」
「アイシャとターシャはまだキャットファイトができるような年齢じゃないから三対三と言うわけね。……あ、撮影してるんだっけこれ。言うわけですにゃ」
 説明口調の満月にカメラが(二十箇所で)回っていると言うことを思い出し、ラーシャが口調を切り替える。
「あの、あたしが出なくちゃいけない理由って……」
「ソフィアがいないと三人になりませんからね。何事も経験です、ソフィア」
「ソフィアちゃん……もうこうなったら諦めるしかないよ、きっと。レクリエーションだと思って、ね?」
 離脱なんて許しませんよと言った口調の満月と、経験から諦観の笑みを零しているマルカにソフィアはげんなりと肩を落とした。
「ううう……なんでこの館はレズがこんなにも多いんだよぉ……」
 正確にはバイなのだが、誰もそこは否定もせずにいた。
「にゃーにゃっにゃっにゃっ! どうやらそちらのチームワークはガタガタですにゃ~? どうやら明日の朝には三人仲良く私達のお股をぺろぺろしてそうですにゃあ……アイシャとターシャにもレンタルさせてあげましょうか、にゃふふ」
 サービス精神の表れか、ラーシャが煽る煽る。
「お、お姉ちゃん……言動がどう見ても悪役のそれだよ……!?」
 リューシャが恥ずかしそうに言うも、トゥーシャがさらにそれに乗っかる。
「……勝ったら、まずはおしっこでしっかりマーキングしてあげる……お顔にぶっかけた後は、お口、おまんこ、お尻、全てにあったかいおしっこを注ぎ込んで、えっちなお便器にして楽しむ……」
 びしっと相手チームを指差して言う三女に、次女が顔を真っ赤に染めた。
「あうう……何か、もう負ける気しかしない……」
「ほら、リューシャもなんか言ってやんなさい」
「姉さんも、カメラ回ってるんだから……」
「えっ、ちょっと……」
 ぐいぐいと前に押し出された次女は、あー、とか、うー、みたいな声を二度三度ずつ出してからようやく叫んだ。
「わっ……」
 しばしの沈黙。そして再び、口を大きく開く。
「私達が勝ったら! たっぷり可愛がって、いっぱい色んなところにキスしてあげて、毎晩子猫の鳴き声みたいな甘い声を出させてあげますから! ……そ、その……負けませんっ!」
『普段エッチな事を考えている自分を恥ずかしいと思っている子が勇気を振り絞り本心を吐き出した』みたいな台詞に、長女と次女の顔も僅かに紅潮した。 
「……あんたが一番恥ずかしい」
「……この状況でその台詞は、姉さん流石にド変態……」
「えぇっ!?」
「向こうは随分盛り上がっているようですね、マルカ、ソフィア。気とおまんこを引き締めていきますよ」
 対岸のやりとりを見て満月が気合を入れようとする。
 も。
「あ、はい。そうですね」
 マルカのやる気は惰性レベルに近く。
「せめてせんぱいと当たりたかった……なんでこっち側なのせんぱい……」
 ぎゅーとマルカの横腹を抱きしめて撫でられるソフィアのやる気は絶望的に低かった。
「む、士気が低いですね。ではマルカ、ソフィア、勝ったら何かご褒美をあげましょう」
「ご褒美、ですか……」
「あねごがあたしを半永久的にレイプしなくなるなら意地でも勝ってくるけど?」
 特に欲しいものなど無く考え込むマルカに対し、ソフィアは即答した。
「却下です。嫌なら自分の行いを改めなさいソフィア」
「あねごだけ相手の奴隷になればいいのに……」
「あまり余計な事を言うと勝負内容がどちらのチームがより多くソフィアを絶頂おまんこパラダイスさせたかの回数を競うバトルになりますよ」
「なんでもございません……」
 もはや絶頂おまんこパラダイスに関してツッコむ余裕も失っていた。
「……む。ではこうしましょう。勝ったら一日、ご主人様と二人っきりで外出デートが可能になります」
 防水コードレスイヤホンから聞こえてきた指示を伝えると、マルカとソフィアがぴくりと反応した。
「え、デート……ですか?」
「それ本当?」
「もちろん。多忙なご主人様ですが、勝ったらご褒美に一日エスコートして下さるでしょう」
 全く多忙ではないが、そんなことは二人にとってはどうでも良かった。
「……じゃあ、頑張ります」
「誰にも邪魔されずにだんなと二人っきりか……うん、いいかも」
 二人の瞳に、闘志が灯る。
 かくして両チームとも、それぞれの思いを胸に戦場へと進むこととなった。
 甘い香りのする大量の油と、汗と涙と尿と愛液がこれから入り混じり乱れに乱れる事となる、リングへと。

「ルールは打撃禁止、投げ技禁止、極め技禁止、絞め技禁止、目突き噛みつき髪引っ張り等は当然禁止。その他ジャッジの指示により禁止が出たら即離れること」
「ジャッジはどこにいるんにゃ」
「他の部屋で見てます。雰囲気を壊さないために基本的に進行はこちらで、指示があるときはそこのマイクから出ます。
 続けます。要するにセックスで勝負をつけるため、相手の体に傷が残るような攻撃は原則禁止となります。
 勝敗は相手を絶頂させ気絶させる。又は押さえていない状態で立ち上がれなくした方の勝ち。
 10カウント数えて起き上がれなければ負けとなります。見ての通りマットは滑るので、立ち上がらずとも膝立ちでいいものとします。
 また、この勝負はデスマッチのため降参は受け付けません。楽になりたかったらとっとと意識を手放しましょう。
 勝負形式は1on1の総当たり戦で二本取ったチームの勝利となります。
 道具は一回の勝負につき各チーム二つずつ使用が許可されます。使用時は最初から持つか、お互いのコーナーから選手に投げ入れて下さい。
 なお、負けた選手は全体の決着がつくまで、相手選手の慰みものとなります。
 以上です。何か質問は?」
「聞いただけで怖気が走る勝負だ……」
「私は、特にないです」
「にゃあですにゃあ。さっさとはじめましょうにゃあ」
「な、慰みもの……ですか……」
「……話が長い。そろそろ私も、おまんこ限界になってきた……」
「いいでしょう。それでは各チーム先鋒、リングへ」



 メイドコーナー
「あー、マジでこりゃ勝たないと何されるかわかったもんじゃないな……仕方ない、いっちょ気合いれてこうか!」
 孤高のストリートチルドレン ソフィア

 VS

 にゃんこコーナー
「生意気そうな子……お尻もいい形をしてる。良い声で鳴いてくれそう……」
 クーリッシュアナルイーター トゥーシャ



「ソフィアちゃん、頑張ってねー!」
「長所を生かしていきなさい、ソフィア」

「トゥーシャ、趣味に走るのは勝ってからにしよう、ね!」
「別に最初っからヤっちゃっても構わないでしょ。どうせこっちの全勝ですからにゃー」

 応援の声を聞くのもそこそこに、睨み合う二人。
 年齢に開きはなく、痩せ気味の体格も似通っていた。背はソフィアの方がやや高いが、体重にほとんど差はないだろう。

「Get set!」
「……Ready……」

「Go!!」


 長い戦いの序幕が、今始まった。




 開始前に、トゥーシャは既に道具を持っていた。否、装備していた。
 猫耳チーム伝家の宝刀、ミルク射出式双頭ペニスバンドをしっかりとその幼き膣穴に装着しながら、猫娘は四つ足になってゆっくりと近付く。
「……女の子、あまり好きじゃないみたいだから……男の子になってあげる。ちゃんとこっちも気持ちいいしミルクも出る私の立派なおちんぽ、じっくり味わって……」
 いつもの気だるげな表情。だがその瞳は細く、既に狩りの体勢となっていた。
 ショートカットであまり発育もよくない彼女にペニスがあると、確かに中性的な美少年に見えなくも無い。
「お気遣いどーも。あたしも男相手の方が得意だから、好意に甘えさせてもらうよ」
 おやつ(満月特製焼きたてクレープ)を横取りされた経験もあり、猫娘のすばしっこさを知っているソフィアは追いかけっこでは分が悪いと考える。
 その場にぺたんと尻をつき、秘部をガードしながらトゥーシャを待ち構えた。
 間合いに入ると、トゥーシャは警戒するソフィアの顔に軽く手を添え、唇に軽くキスをした。
「んむっ……」
 男の子だと言われてあまり嫌がる素振りを見せないソフィア。だが内心は……
(……思いっきり女のキスだなぁ)
 と若干テンションが落ちていた。
「……ま、慣れっこだし。それ、気持ちよくなるんでしょ? しゃぶってあげる」
 気持ちを切り替えるかのように彼女の下腹部に潜り込むソフィア。
 トゥーシャも、逆らう様子は見せなかった。

 ――ぺろ、ちゅっ。
 じゅるっ、じゅぽっ。
「あ、んっ……」
 ソフィアの舌技が張り型から膣内に伝わり、トゥーシャは甘い吐息を漏らした。
 まだ小さい咥内に、決して小さくは無いトゥーシャのペニスがすっぽりと収まっている。
 かつて身体一つで生きてきたソフィアの舌は、高級娼婦のそれに匹敵する程甘美にうねり、しなり、啜る。
 かなり精密に男性器を模しているそれの、カリ首を咥え、裏筋をなぞり、鈴口に舌先を差し込む。
 その一挙一動がトゥーシャの膣内……全てが性感帯であるそこを、容赦なく抉っていく。
「ふぁまもふいてひゃもうひょいさーふぃすしてはったむはへほ」
「……くわえたまま、喋らないで……あっ……なかっ、えぐれるっ……」
 玉もついてりゃもうちょいサービスしてやったんだけど、の言葉通り、ソフィアの手は口淫している下へと伸びる。
 そのまま伸ばすと柔らかい肉に当たったので、そこを揉んでやることにした。
 男として見ればあまりに柔らかすぎる尻だったが、揉み心地は悪くなく、五指でたっぷりとこねてやる。
「ああっ……そこ、おしりっ……」
 涎を垂らして快感を受け止めるトゥーシャ。このままではまずいと考え、射精スイッチに手をやった。
「んむっ!」
 ソフィアの口に、甘いミルクが噴き出る。
 突然の出来事に驚いたソフィアは口を離すことこそなかったが、虚を突かれて押し倒されてしまった。
「……気持ちよかったけど、こっちがされるままだと明らかに不利。おまんこを味わわせてもらう……んちゅっ……あまい」
「んむっ……飲みやすいザーメンごちそうさま。あとあまりキスしないで欲しいんだけど……あっ」
 オイル塗れになったトゥーシャの細指がソフィアの敏感な所に侵入する。
 既に濡れていたそこの液体と絡まり、くちゅくちゅといやらしい水音を奏でた。
 指を引き抜いて、ぺろりと一舐めする。
「……母乳と女の子の唾液もいいけど、薄い蜂蜜味のオイルと女の子の愛液のふれーばーもなかなか、いける」
 そして、腰を押し進める。
 ずぬり、と言う音と共にトゥーシャが息を吐いた。

「……犯されるのと、愛されるの、どっちが好み?」

 そして、ソフィアをあいし始めた。

「ひゃっ、ああっ……い、いっちゃうっ……」
 ソフィアは曖昧な絶頂感に、鳥肌を立たせて気持ち悪がる。
 男に犯されるのは、よほど乱暴じゃなければ好き。
 女に犯されるのは、(マルカを除けば)嫌い。
 そんなソフィアだが、男性的な女性にはめっぽう弱い。
 三日月の正体を知らずに性行為に及んだ時は普段の満月相手には考えられないほど素直に喘ぎ、積極的に快楽を味わっていたほどだ。
 今回は相手の事は知っておりながらも、確かに男性として見ればかなり好みの部類。
 ペニスで膣内を突かれて、首筋をねっとりと舐められれば、心では否定的に見ようとしても身体は正直に反応し、だらしない顔を晒して相手のなすがままとなる。
「あぁ、っあっ……だめ、だからぁ……やめてよぉ……」
 涙を零すソフィア。その雫を舐め取り、トゥーシャが軽く達した。
「……嫌がる女の子をれいぷして気持ちよくさせるのは、文化。もっと味わって……」
 ぱんぱんぱん、とリズムよく腰を打ち付けて、トゥーシャは嗜虐の喜びを享受する。
 顔を舐め、顎の下から首筋を舐め、鎖骨に沿うように舐め、そして先程から手でこねくり回し、みるみるうちに固くさせた小さな乳首。
 人間よりややざらついた、そして猫よりややなめらかな、猫娘の舌が、それを辱めた。
「ひゃっ……!?」
 苦痛にさめざめと泣いていた少女が悦楽に目覚めたかのような、驚きの表情。それを肴に、トゥーシャは先程より深く達した。
「……かわいい。ソフィアちゃん、だっけ……ちょっと、かなり、すごい、好み……」
 唐突な告白。そして今度は腰を止め、長い口付けを交わす。
 ソフィアの目は、もうすっかり蕩けていた。
「柔らかいお肉を食べたいし、結婚もしたいし……でも一番は、めちゃくちゃに、犯してあげたい……」
 特に猫娘は女同士で結婚する風習があるとかそういうことはないが、トゥーシャの思考はそんな些事を超越するほどに飛躍していた。
 そんな中、先程から一方的な事を言いながら気持ちよくさせられていたソフィアはゆっくりと、しかし確実に反撃の力を蓄えていた。
「……さっきから、好き勝手言いやがって……ッ! この、変態クソレズエロちんぽ猫がっ……!」
 がし、とトゥーシャの細い身体に腕を巻き付ける。
 ぐっ、とトゥーシャの華奢な腰に足を絡ませる。


「ほう……あれを使いますか、ソフィア」
 静かに見守っていた満月が口を開き、眼鏡を光らせた。
「知ってるんですか、満月さん?」
 マルカの問いに、肯首で返す。

「……『だいしゅきホールド』。
 膣内に精液を味わうのが好きなソフィアが、館に来る前から覚えていた技です」


「これは……? うご、けない……」
 まだこんな力を隠していた事に驚愕するトゥーシャ。
「こちとらセックスの悪魔にさんざん犯されてきたんだ……! この程度で、終わるもんかよ……!」
「!」
 似たような台詞を前にも聞いた事があるトゥーシャは、知っている。
 ここからの、逆転を。

「腹上死して、男に生まれ変わってこいッ……!!!」
 完全に拘束を決めたソフィアが、トゥーシャをおかし始めた。


「~~~~~~~~~~~~~~ッ!!!」 
「……ッ!!」

 パァン、パァン、パァン。
 破裂音が連続して響き渡る。
 オイルでたっぷりと濡れていることにより、その音は先程より遙かに暴力的だった。
 そしてその行為も。
 体重をかけ、尻で押し潰す勢いでソフィアは腰を叩き付ける。
 濡れた金髪が、ぶらんぶらんと大きく跳ねる下で、トゥーシャがあまりに強く激しい性感に痺れていた。
「いけっ、いけっ、いけっ! 空になるまで、搾り取ってやるっ……!!」
 ペニスを持っているのは自分なのに、まるで目の前の少女に肉棒でレイプされているような感覚。
 それも好みの少女が涙をほろほろと零しながらとなると、トゥーシャは一突き毎に数回絶頂するのを止められるはずもなかった。
「……ぅ……ぁ……」
 ぴっちりと膣内に詰まったディルドが子宮を小突き、僅かに口が広がっているのを感じた。
 出るはずもない、目の前の少女の精液。それを欲しがっているのを、下腹部で感じていた。
「はぁ……はぁ……」
 ソフィアの疲労も大きかった。
 一発一発に力を込める上、感じるのはこちらも同じ事。
 渾身の十五発のピストンを打ち込み、息を切らして倒れ込んだ。
 すると、下でトゥーシャが何やら呟いているのが聞こえる。
「……ちょう……だい……せーえき……あなた……の……」
 涙ながらに懇願する少女を見て、ソフィアはのそのそと起き上がり、彼女のペニスバンドを緩めにかかった。
 トゥーシャの秘部に深々と食い込んである方のディルドを力任せに引き抜くと、トゥーシャがびくんと痙攣する。
 彼女の愛液でぐちゃぐちゃになったそれを眺めて若干の躊躇を見せるも、外気に触れていたそれを再び女陰へとねじ込む。
「なんっ、だ、この、アホみたいな道具……できた」 
 今度は、ソフィアにペニスが生えた形になった。
 しっかり装着できているのを確認する。握るだけで、かなりの甘い刺激が下腹部を襲った。問題なし。
「一応、私の事考えた……のかは知らないけど、男っぽくしようとはしてくれたからね。日本人じゃないけど、武士の情け」
 そして自分のペニスを女になったトゥーシャの女の部分に差し込み、最後に勢いよく突くと同時にスイッチを押した。

「初射精、かな――」

「ああああああああああああああああああああッ!!!!!!」

 少女の奥深く、小袋の中まで白濁液が届き。
 強姦が、完了した。


 そして力尽きたトゥーシャの上に折り重なって、ぽてんとソフィアが倒れ込む。

「あーーーーーーーーーー…………
 あーーーーーーーーーーーーーーーー………………」

 満身創痍と言うか、ほとんどWノックアウトに近かった。
 疲弊した身体に柔らかい肉のベッドは心地よく、このまま眠れそうだとも考えたが少女の上で寝るのには抵抗がある。
「……死んだかな?」
 ぺちぺちと頬を叩くも、反応はない。
 息はあるようだが、流石にもう戦えはしないだろう。
 のそのそとソフィアは起き上がり、だらしない声を上げて自らの膣内にあったディルドを引き抜いた。
 ペニスバンドを適当な方向に放り投げ、意識が朦朧としたままのトゥーシャに顔を近づけた。
「あんたの事ちょっと好きだよ。すごい嫌いだけど」
 と言ってその唇を奪い、踵を返した。
「ま、これでだんなとデートできるってわけか。まずはホテルに行って、それから……」






 それは最悪の一手だった。
「ソフィア、後ろです!!」
「んえ~? 後ろがどうかした~?」
 完全に決まった。勝負はもうついた。
 そう思い込んでおり100%の無防備を晒していたソフィアの――




「ほぐっ!!!!???」



 尻穴に。


 トゥーシャのペニスが、深々と突き刺さった。


(なんっ……で……!?)


 思考が遅れる。
 口はパクパクと開閉を繰り返すだけで、声は出なかった。

「……キスで、目が覚めた……。
 起きたら、ソフィアちゃんがかわいいお尻をふりふりしてた……。
 コーナーから、二本目のおちんぽが投げ入れられた……。
 

 ……あとはもう、愛の力…………」


 ペニスを通して繋がっていたソフィアとトゥーシャが、ゆっくりと前のめりに倒れた。
 それでもペニスは抜けることもなく、むしろ奥の奥まで貫いていった。
 余談だが、六人全員浣腸は済ませてある。

「……ぁぎっ……」
「ふぁぁぁぁぁっ……」
 肛辱の気持ち悪い気持ちよさが、ソフィアを襲い。
 至高の嗜虐的快楽と秘部の刺激が、トゥーシャを昂ぶらせる。

「にゃ、おーーーーーーーん…………」

 トゥーシャは初めて出た姉の母乳を吸った二年前以来の、大きな鳴き声を上げた。
 精神的にも身体的にも満たされた時の、彼女の癖だった。
 
 腰をぐるぐると回して相手の腸内を抉ると同時に、自らも昏い快楽を愉しむ。
 先程受けたレイプとは真逆の、流動的でねちっこく、そして絶え間なく続く攻め。
 一回ゆるやかにピストンして、腸内を広げるようにペニスを動かす。子宮を裏からごりごりと擦り、そして前の穴からも細指を這わせて摩る。
 愛しい少女の背筋を舐め、首筋からうなじを舐め上げ、耳を食む。
「……ソフィアちゃん、かわいい……私の、お嫁さん……おまんこぺろぺろ奴隷……毎日たっぷり愛して、犯して、辱めて、虐げて、ずっと、ずっと、一緒にいてあげる……」
「ぁ……ぁぁ……」
 もはや抵抗することのできないソフィアは、空いた手で無理矢理横を向かせられて、この日一番濃厚なキスをその身に受ける。
 怖気が走るほどの快楽の中で最後に見たのは、狂恋的な彼女の昏い瞳だった。


「…………あ、気絶してる……」
 その後数回エクスタシーを迎えてから、トゥーシャはソフィアが完全に伸びている事に気付いた。
 解放してその場に寝かせると、10秒後にマイクからゴングが鳴った。

「でかしたにゃ、トゥーシャ!」
「頑張ったね、すごいよ!」

「あああ……ソフィアちゃんが満月さんに犯された時みたいに……」
「ふむ、お尻は開発度をリセットしてましたからね……いや、むしろ敗因は中性的な顔の方……?」

 沸き立つ青チームと、割と冷静な赤チーム。
 それぞれの視線を身に受けつつ、トゥーシャは勝利のパフォーマンスを試みる。

「……これでソフィアちゃんは私のもの……早速マーキングする……」
 そう言ってトゥーシャは息も絶え絶えなソフィアに向けて、秘部を開いた。
「……私のにおい、たっぷり染みつかせてあげる……んっ……」
 そして尿道をぱくぱくと開閉し、彼女へと放尿した。
 黄金色の液体が、放物線を描いてソフィアに降り注ぐ。
「……この征服感、たまらない……しあわせ……」
 僅かに顔を緩ませて、目を閉じて尿辱を愉しむトゥーシャ。顔に尿をかけられたソフィアが、わずかに反応する。
「ん……くさっ……」
 その寝言を聞いたトゥーシャはむっとしたような表情(姉にしかわからない)で彼女の顔へと股を近づける。
「……あなたのご主人様の匂いと、味……。しっかり覚えて、ぺろぺろして……」
 言いつつ、ソフィアの顔に優しく腰掛けて咥内へと尿を流し込んだ。
 吐き出そうとする彼女の鼻をつまみ、無理矢理飲み切らせる。
「ごほっ、げふっ、は、ふぅ、ふぅ……」
「……飲んだ後はぺろぺろ、でしょ……?」
 意識が朦朧としている彼女の口から舌を引っ張りだし、紙の代わりにして愉しむ。
「んっ……ソフィアちゃん、ぺろぺろ上手……」

 ソフィアが相手の慰みものとなっているのを、満月とマルカに止める術は無かった。
 マルカは満月に止めさせましょうと言ったが、満月はジャッジからストップの合図がない事を理由に却下した。

「……さて、約束通りソフィアちゃんは試合が全部終わるまで私が貰っていく……
 こっちのチームが勝ったら、今日だけでなくずっとソフィアちゃんは私のお嫁さん……」

 そう二人に宣言し、ずーるずーると滑るマットの上で仰向けになったソフィアを引きずって持ち替えるトゥーシャ。
 赤コーナーにとっては、これで後がなくなった形になる。
「次鋒、マルカ……ソフィアちゃんの仇を取ります!」
「ええ。ソフィアも空から見守ってくれています、張り切っていきなさい」
「……死んではいない……」
 真っ当なツッコミを入れた途端、びしぃとマルカに指を差されるトゥーシャ。
「ソフィアちゃんのお姉ちゃんとして、あなたみたいなかわいいけど強引で変態な女の子のお嫁さんになるのは許しません! 私が勝って、満月さんに繋ぎます!」
「……強引で変態なのは、あの絶倫ちんぽバカ……じゃなかった、ご主人様も同じ……。
 ……あなたが姉さんの奴隷になれば、たまには奴隷同士でセックスもさせてあげるから、心配いらない……」
 キッと睨むマルカを、トゥーシャは鼻で笑った。
 傍らの無様な姿となった少女を抱き寄せ頬を舐めて、これは私のものだと主張している。
「ソフィアちゃん……!」
 まだアンモニア臭がマットの上に残っているが、今更気にするマルカではない。
 マルカが戦いの土俵に上がると同時に、わっととと気が抜ける声を出しながら青コーナーからも戦士が入場した。

 
 メイドコーナー
「あなた個人には恨みもないし、どちらかと言うと仲良くしたいけど……負けるわけにはいきません!」
 おっぱいハンターを継ぐ者 マルカ

 VS

 にゃんこコーナー
「わ、私もマルカちゃんと仲良くしたいけど……ここは、勝たなくちゃ、だよね……」
 オイミャコンの暴れ乳 リューシャ



「頼もしい背中になりましたね、マルカ……」
「リューシャ、ここで決めるにゃ! 勝てばなかよし(隠語)も中出しもし放題にゃ!」

 静かに見守る姉に対する、檄を飛ばす姉。
 その傍らには、敗北した妹を好き放題弄ぶ妹の姿があった。
「……ずぞぞっぞぞぞっっぞ……」
「ひぃ、ぁぁ、ぃゃっ……」
「……ふぅ。……ぷりぷりのお尻からミルク直飲みは、最高。……でも」
 ストローを取り出してソフィアの尻に差し込むトゥーシャ。
 そして、吸い込む。
「……ちゅー……」
「ぁぁっ、あぅ、ん……」
「……かわいい女の子を水筒扱い、ちょっぴり大人になった気分……ちゅるるるる……あ、終わっちゃった。補充しないと……次はおまんこ……」



「げっとせっと!」
「れ、れでぃ……」

「ごー!!」


 次女と次女、穏便派同士の熱戦が幕を開けた。


 
 年齢と体格は無視できないレベルでリューシャが上。だが気迫は、マルカが大いに上回っている。
 リューシャの装備は、三女と同じくペニスバンド。
 しっかりと乳液が装填されたそれをふりふりと振りつつ、控えめに近付く。
 一方のマルカは徒手。道具の使用には自信がなかったし、使って有利になるとは思わなかった。
 強気になっているせいか、歩幅も大きく、ずんずんと進んでいく。
「親睦を深めるのは今度です、今日はま」
 すてん。
 べちゃ。
「……」
「…………」

 姉二人が真顔になった。
 トゥーシャは勝負などそっちのけでソフィアを辱めるのに必死だった。

 しばしの沈黙。
「だ……大丈夫……?」
 姉がいなければ、迷い込んできた人間を騙して食べるなんて残酷な真似はとてもとてもできなかったであろう優しいリューシャはマルカに手を差し伸べた。
「ど、同情はいりません、私達は今や敵ど」
 手を(そっと)振り払い、立ち上がり、再びすてんと転ぶマルカ。
 今度はリューシャを巻き込んでの転倒だった。
「きゃっ!」
 リューシャにマルカが覆い被さる形になり、結果的にその巨乳に顔を埋める形にもなった。
「……うわ、やわらかー……す、すみません」
「い、いいのいいの、怪我してない?」
「は、はい……」
 
「こらリューシャー! なーにラブコメじみたやりとりしてんのよー、にゃー!! さっさと一発、おまんこグリっとやっちゃいなさいにゃグリッとー!」
 妙な雰囲気になっていた二人に、長女がヤジを飛ばした。
 血気盛んだったマルカも、勢いを削がれてリューシャと抱き合ったまま。
 そしてどちらともなく、お互いの唇を求め合った。
「んっ、ちゅっ、くちゅっ……」
「んむぅ、ちゅっ、んっ……」

 淫猥な水音が響くリング内。
「……って言うか、にゃーんかさっきから、やたらみんな盛ってないかにゃ? まぁ私達女の子も普通に好きだけど、トゥーシャは暴走するしそっちの子だってノンケなのにキスしたりするし……」
 と、そこでラーシャが訝しみ始める。
「お気づきになりましたか」
 ほとんど呟きに近い台詞に、満月が遠い距離から反応した。
「どんな聴覚してるにゃ……!? お気づきって、まさか……」
「そのまさかです。このリングを濡らしている甘い匂いと味のするオイルには、即効性の媚薬効果があるのです」
「そんなエロ漫画じゃないんだから……」
「私も知らない謎の薬をご主人様に盛った貴豚あなたが言える事ではありません」
 素のツッコミを入れるラーシャに、さらりとディスを入れる満月。
 ラーシャの額に、ぴくりと青筋が浮かんだ。
「……あなた、の部分に悪意を感じたのは気のせいでしょうかにゃ?」
「黙って試合に集中しなさい。私に犯されるまでの時間が延びることを祈りながら」
「チッ……まぁいいにゃ。せいぜい舌を綺麗に磨いておいてくださいにゃ。私のおまんこが口汚い雌犬の舌で汚れたら掃除は今戦ってる子にしてもらうようですからにゃ」
 静かに火花を散らす長女二人。
 一方次女二人は、蛞蝓のように激しく絡み合っていた。

「ここ、気持ちいいですか……?」
「う、ん……マルカちゃんのお口、とってもすごくて気持ちいいよ……私のざーめん、飲む……?」
「ん……じゃあ、いただきます……んむっ……」
「ぴゅっぴゅしてあげるね……えいっ……」
「んじゅっ……んっ、んっ……はぁ、甘くておいしい……」

 前議のように穏やかなセックスをした後でゆったりとしたフェラチオをお互いに味わう。
 初々しいカップルのように甘酸っぱい性交を愉しむ二人。
 マルカとリューシャは、古株のメイド組と未だ館に来て日が浅い猫耳組であまり仲がいいとは言えない(特に長女同士)中で、末っ子組に続く交流をしていた。
 とは言っても種族から違うので、お互い広い館内で出会うとガチガチに固くなり二言三言の言葉を交わしてはそそくさと立ち去り、後で後悔するような手探りなものであったが。
 マルカは主人の腕の件で、気にするなと言われつつも警戒心を持ち。
 リューシャはこれまで消極的ながらも人間を食べてきたので、仲良くする事に負い目を持ち。
 そんな二人の距離が近付く機会は、思わぬ形でやってきた。

「あっ……おっぱい、出てきちゃった」
「わ、本当に出るんですね……」
「よ、よかったら、飲む?」
「の、飲むっ、飲みます。ちゅぱっ……」
 ほとんど毎日満月の乳房に吸い付いて眠るマルカだが、母乳を飲んだのは記憶に初めてだ。
 生まれてこの方飲んだことがあるかも怪しい。
「んむー…………」
 その暖かい汁を口に含んだ瞬間、マルカの思考が停止した。
 ソフィアの事や勝負の事、仲良くしたいと思っていた事の全てが一旦記憶からすっ飛んだ。
 先程ペニスバンドから飲んだものと同質のものではあるが、人肌に温まり、柔らかい乳房から出る甘いそれはマルカを赤子に逆戻りさせた。
「ままー……」
「ん、マルカちゃん、ままだよー……ゆっくり味わってね……」
 このままでもいいとは思ったが、手持ち無沙汰だったリューシャは右手をゆっくりと愛娘の股へと滑らせ、羽で触れるように優しく大陰唇の中へ、そして小陰唇、膣口へと潜ませた。
「あー、んー……」
 心地よさそうにするマルカの頭を撫でながら、リューシャはちょっとだけ罪悪感を感じながら微笑んだ。
「授乳おてまん、きもちいい……?」
 ちゅく、ちゅく。
 親猫が子猫の尻を舌で舐めて排尿を促すかのように、優しい刺激を加える。
「きもちいー……んん、おしっこ……」
「だいじょうぶだよー……。そのまま出しちゃっていいから、ね……」
 そう優しく言われると、マルカは足を僅かにもぞもぞとさせて排尿を行った。
「あ、暖かい……」
 愛撫を行っているリューシャの手にそれがかかったが、汚いとは微塵も思わなかった。
 むしろ、愛くるしい少女が自分の乳を吸いながら出したと思うとその尿すらも愛らしく……と言うか、禁断の果実であるかのように美味しそうに思えてきた。
「ま、マルカちゃんのおしっこ……ごくり」
 ゆっくりと彼女の口を乳から離し、自分より少し年下の少女の陰部を貪るべくいそいそと体勢を変えた。
 少女の匂いが漂うそこから未だちょろちょろと出る液体。それを肉ごと、はむんと唇で銜え込んだ。
「んん~……甘酸っぱい……」
「へっ……あ、あれっ? 私寝ちゃってた……?」
 尿道への刺激で覚醒するマルカ。そして下を向けば、リューシャが湧き出る泉を咥内で受け止めていた。
「あっ、おしっこ飲んじゃだめ……いや、だめじゃないですけど……汚くない、ですか……?」
「んっ、んっ……マルカちゃんのおしっこ、全然汚くないよ……」
 あ、とマルカはデジャヴを感じた。
 これは、『あの時』と同じだ。
「じゃ、じゃあリューシャさん。あの、よければなんですけど……」
「どうしたの?」
 尿を飲まれていた時よりもじもじとした態度に、リューシャはなんだかとっても良い予感を感じた。
 とても卑猥で、とても淫靡で、とても禁忌的な匂いを。
「お、おしっこ、と言うかお潮の飲み合いっこ、しませんか……?
 お互いに、おまんこに指を入れ合って、お潮を吹かせ合って、相手のあったかいの、飲んで、そうしたら、おしっこの穴がまたむずむずしてくるんです……」
 リューシャは笑顔のまま、恥ずかしさと嬉しさに涙ぐんだ。
「っ……!
 そ、そんないやらしいことしたら……明日からどんな顔して会えばいいのか、わからなくなっちゃうよ……!?」
「あ、すみません! 変な事言っちゃって……」
「い、いやいやいや! やらなくない! やらなくないよ!? でもちょっと、心の準備が……」
 すー、はー、すー、はー、と過呼吸気味の深呼吸をするリューシャ。
 それを見ていると、マルカの方も胸の高鳴りが大きくなっていった。
「わ、私の潮、おいしくないかもしれないけど……」
「だ、大丈夫です! おっぱいだってこんなに美味しかったんですから! リューシャさんのお潮も、きっとあったかくて美味しいはずです!」
「じゃ、じゃあ……しよう、か……」
「はい……!」


「……頭とろっとろだなーリューシャたち……こりゃ相当ぱっぱらぱーになる薬だ……後遺症とかないでしょうね……?」
「うちの子にも効いている薬です。危ないものなど使うはずがありません」
(だからなんで聞こえてるんだよって……)
 ラーシャは自分の手が秘部に伸びているのに気付き、(本人的に)自然な動作で腰へと回した。

「おちんぽ、外すね……んっ」
「あ、あの……ちょっとだけ、おまんこに入ってたほう舐めてみていいですか……?」
「えっ、は、恥ずかしい……でも、うん、いいよ。じゃあ、私マルカちゃんのおまんこに入ってた方ちょっと舐める……」
「れろっ……やっぱり、リューシャさんのおまんこ、あったかくて、優しい味です……」
「ぺろっ……マルカちゃんのおまんこも、あったかくておいしいよ……」
「直接舐めた方が、きっともっとおいしいです」
「うん。マルカちゃんのおまんことお汁、たっぷり味わわせて」
 素面なら顔から火が出るようなやりとりも、この状況下ならぞくぞくするだけでスムーズに進めることができた。
「あの、シックスナインって慣れてないんだけど……上と下って、どっちの方がいいとかあるの?」
「上の方が体重がかからないから楽と言えば楽ですけど、私は下の方が好きです。おまんこから雫が落ちてくるのが好き、なので」
「じゃ、じゃあ私が上で大丈夫かな……?」
「はい、おまんこ私の顔の上に乗せちゃってください……私は慣れてるので、特に何かしなくちゃ出ない、とかはないです」
 マルカの顔に、リューシャのとろけた女陰が。リューシャの目の前に、マルカの芳しい香りの秘部が。
 目前にあるそれをお互いに開くと、美しい肉の花が咲いた。
「すごい綺麗……美味しそう……」
「本当に食べちゃだめ、ですよ……?」
「う、うん……じゃ、いいかな……?」
「はい……じゃあ、おまんこぺろぺろしましょう……」

「いただきます……」

 ふたりの言葉が重なり、続いて肉汁を啜る音が重なる。
 同時に相手をクンニした少女は、お互いの体液を飲み、そして飲まれて激しく興奮していた。
 先に尿意に近いそれを感じたのは、リューシャの方だった。
「マルカちゃんのぺろぺろ、すご、気持ちよすぎっ……! お、おしっこ出そう……!」
「んちゅっ……はい、たっぷり飲ませてくださいね。リューシャさんのお潮、私の口の中に……」
 マルカの舌が、蠢く尿道を突くとすぐにそれは出てきた。
 ぷしゃあ、と勢いよく出てきたそれを、マルカは舌で受け止めて喉の奥へと流していく。
「んぐっ……ごくっ、ごくっ……」
「ああっ……私のおしっこ穴から出た潮、マルカちゃんに全部飲まれてる……気持ちいいよぉ……変になりそう……」
 端から見れば既に十分変だが、切なそうな顔でそう言うリューシャにそれを告げるのは無粋であった。
 放尿に近いその快感の中に、性の快感による痺れをを感じ、静かに絶頂するリューシャ。
 出し切ったと思ったら舌で尿道を小突かれ、ぴゅぴゅっと残り汁まで吐き出させられる。
「ああっ……」
 最後の二射は、多分男性の射精に近いとリューシャは思った。
 何の根拠もないが、そう感じざるを得ないほどの悦楽であった。
「ふぅ、やっぱりおいしいですリューシャさんのお潮。しょっぱいけど甘くてちょっととろっとしてて、何度でも飲みたいです」
「よかった……わ、私もマルカちゃんの飲みたいな……」
「いいですよー……加減してゆっくり出しますから、慌てなくて大丈夫です」
「あっ、気にしないで出しちゃっていいよ。私も、ちょっと強いくらいで大丈夫だから」
「そうですか? じゃ、出します。えっと、これちょっと恥ずかしいんですけど……マルカのおまんこから出るお潮、たっぷり召し上がれ……」
 マルカも同様に尿道をひくつかせると、リューシャが蛇口を口に含むようにそれを咥えた。
 そして勢いよく出るそれを、口の中で循環させるように転がして喉へと流し込む。
 一方のマルカは、相手の口に潮を吐き出す事で快感を味わいながらも眼前の肉を、それも具の中をしゃぶり尽くす。
「んっ……!!」
「くちゅっ……リューシャさん、潮は二人で交互に出し合っても気持ちいいんですけど……
 一番気持ちいいのは、同時に出して飲み合うのが、最高なんですよ……?」
 満月譲りの、マルカの舌技と指技。
 かつては喉が疲れてダウンするほどに姉と汁を噴き出し合ったマルカにかかれば、二回連続で潮を吐かせることなど造作もない。
 すぐにマルカの舌にも、暖かい汁が降ってくることとなる。
「んぐっ、マルカちゃんのお潮、くらくらするほど美味しい……」
「ごくっ、リューシャさんのお潮も、とってもいやらしい味で、おまんこひくひくしてきます……」
 こうなれば後はもう泥仕合だった。
 お互いに相手の腰を強く抱きしめ、舌だけで愛情表現を行い、尿道からそれを返す。
 飲んで、出す。出して、飲む。
 もはや二人は循環する一つの器官のようだった。

 やがて疲れた二人は開き切っていた尿道を僅かに締め、無言のままに体勢を変え、顔を寄せ合うように並んだ。
「キス、しよ」
「はい」
 幸福感に包まれた中で、少女達が唇を求め合った。
「私の味がする」
「私の味も、ですね」
 二人して微笑むと、リューシャが言った。
「また、マルカちゃんのお潮飲みたいな」
「いつでも……ではないですけど、いいですよ。そういう気分になったら、二人で行ける秘密の部屋を作りましょう」
「私も、おっぱいもお潮も好きな時に飲ませてあげるからね。遠慮しないで言って」
「はい。……もう一度、キスしませんか?」
「うん」
 長い口付け。
 舌を絡ませて、マルカが先程のクンニリングスの再現をするとリューシャもそれに倣った。
 口を離すと、リューシャが恥ずかしそうに言った。
「マルカちゃんのえっち」
「リューシャさんこそ、えっちですよ」
「こうしてやるー」
「私だってー」
 しばし二人で身体を弄りあった後、二人は抱き合ったまま眠りについた。









「バカップルかあんたらは!!!!!」
「すっかり熟睡してますね……起きる気配はありません。判定はWKO……でしょうか」
 ゴングも鳴り、特に満月の判定に異論を唱えない所から見るにジャッジもそう判断したのだろう。
 試合の事など途中で頭から消え去った二人は、お互いの姉に引き取られて行った。
 マルカはお姫様だっこで。リューシャは敗者のようにずるずると引きずられて。
 第二回戦は引き分けの形で終了となった。
「しかしそうなると……」
 少し考えてからラーシャは満月に向き直り、小馬鹿にしたように笑う。
「こちらの一勝一引き分け。最終戦がどうなろうと、もう負けはありませんにゃあ~?」
「いえ、そんなことはありません」
「なしてよ」
 きっぱりと否定されて素に戻るラーシャ。
 だが彼女の言う通りだ。ここでラーシャが満月に負けようと、結果は一勝一敗一引き分け。敗北はありえない、はずだった。
「白黒つけるまで、と言ったはずです。最終戦、大将同士の勝負で勝った方が2ポイント取得、勝者となります」
「おっとおっとおっとおっと、そんな理屈は通らないにゃ。最初に説明せずに後出しでルール変更だなんてフェアじゃないにもほどがあるにゃ。
 雌犬は飼いならされてプライドも失っちゃったのかにゃ~?」
 煽りこそすれど、ラーシャの言ってることは紛れもない正論。
 勿論満月も、それは承知であった。
「話は最後まで聞くものですよ。
 納得いかないのも当然。ですがお互い引き分けなんてぬるい結果を求めていないのもまた事実。
 つきましては、最終戦はハンディキャップマッチ……と言うのはいかがでしょうか」
「……ハンデ、にゃ?」
 訝しむラーシャ。
「はい。最終戦、私と貴豚あなたの勝負は、最初の90分間、私は一切攻撃はしません。
 回避もしなければ、防御もしない。あなたのなすがままとなります。
 更に、90分の内30分が経過したらそちらのチームからは一人リングに上がれるものとします。
 60分が経過したら、更にもう一人」
「は……?」
 あまりにも一方的すぎる制限に、ラーシャが驚愕の色を見せた。
「何考えてるの? ……にゃ。 私一人で30分、二人がかり、三人がかりで30分ずつ、一方的に責められるって言ってるのかにゃ?」
「いかにも。道具も一人あたり二つ使用可能です」
 罠だ。
 ラーシャはそう思った。
 来て日が浅いが、あのメイドのテクニックが並でないことくらいはラーシャも知っている。
 だが、流石に三人がかりではあのメイドもまな板の上の鯉。勝てる見込みはゼロだろう。
 考えるラーシャに、満月は言葉を続けた。
「『この程度のハンデ』じゃ勝てっこないにゃーと言うなら、仕方ありません。最終戦はハンデなしの1ポイント勝負としましょうか。勝敗は決まったようなものですが、そちらは肉奴隷にならずに済みます」
 その言葉に、ラーシャの耳がひくりと蠢いた。
「一対一なら負けても調子が悪かった、で妹達に言い訳がつきますからね」
 ひく、ひく。
 ラーシャは侮辱に対する怒りで額に青筋を浮かべながらも、冷静に考えようとする。
 確かに、一対一で勝ち目があるかどうかは正直怪しい所だ。
 だが、あんなあからさまな挑発に乗っていいものかどうか――。
「……大姉さん」
 そこでトゥーシャがソフィアをようやく解放し、姉を呼んだ。
「……大姉さんの実力を疑うわけじゃないけど……あれは一人でかなうような相手じゃない」
「……言うわね、トゥーシャ」
「……ここは確実に取りに行くところ。ソフィアちゃん欲しい……」
「本音が漏れてるにゃ。まぁ、でも確かに……そうにゃ」
 リングを見れば、既に満月は中央で仰向けに寝転がり、こちらに股を開いていた。
 既に濡れそぼっている穴を指で広げ、淫らに息を吐く。

「私を凌辱する最後のチャンスですよ……どうします?」
「どうもこうも……お望み通り、三人で輪姦し尽くしてバター犬にしてやるにゃ!!!!」




 メイドコーナー
「かかってきなさい、阿婆擦れ猫……格の違いを、教えてあげましょう」
 満月の女皇フルムーン・エンプレス 満月

 VS

 にゃんこコーナー
「上等、上等、上等にゃ……! ケモノの本気を、思い知らせてやるにゃッ!!」
 暴淫暴食のクレイジーキャット ラーシャ


「――Get set」
「Ready……」

「Go!!」「にゃ!」

 開始と共に、ラーシャは満月に飛びかかった。
 そして彼女が誘うその中心を……


 ……無視して抱きかかえ、仰向けに寝かせた。
「……っ?」
「ねーぇ一つ確認なんだけどにゃ?」
「……何でしょう」
 背後を取られ、冷たい目で見つめてくる満月に対しラーシャはにやにやと笑いながら尋ねた。
「私は獲物を美味しく料理するために愛情の籠ったスパンキングをしているけど、これはもちろんセックスのテクニックですよね、にゃ……?」
 満月は意図を察知して、吐き捨てるように答える。
「……勝手にしなさい」
「それではお言葉に甘えて」

 浴場に、風船でも割ったような破裂音が鳴り響いた。
「……!」
 満月の尻が、渾身のビンタで弾ける。
「あはっ! いいケツにゃ! 張りがあってツヤがあって下品すぎない大きさ! 料理しがいがありますにゃ!」
 何度も、何度も、執拗なまでに腰の入った張り手をぶち込むラーシャ。
 彼女の膂力自体は成人女性の域を出ないが、そのフォームは素人のそれではなかった。
「そしてこの乳! リューシャ以上にゃ、ナメたおっぱいしやがってにゃ、調子にのんにゃにゃ!!」
 満月の尻が赤くなるや否や、後ろから抱き込み双房を鷲掴みにする。
 大きく、やわらかく、形のいいそれを半ば握り潰すように揉み、先を磨り潰すようにこねる。
 そうすると、むくむくとそれは尖り、固くなり、ラーシャが摘まみやすいようになる。
「感度も上々、とんだエロ乳ですにゃ! ほれ、母乳は出ないのかにゃ!?」
「……生憎ですが、まだ妊娠はしておりませんので」
 痛みを堪えながらも満月はラーシャを鋭く睨む。
 その眼光を受けて、ラーシャの両唇から涎が垂れた。
「綺麗な瞳……。綺麗な睫毛、綺麗な髪、綺麗な唇、綺麗な首筋……」
 歓喜に震えながら口にした部位を見つめ、触り、嗅ぎ、舐め、そして噛みつく。
「そしてその素敵な反抗的な態度……! おちんぽ生えてたら勃起通り越して射精もんですにゃ……!」
 ラーシャのペニスバンドが、満月の膣口をくいくいと突く。
 体を密着させると、満月の肩甲骨のしたあたりにびんびんに立った固い乳首が当たった。
「こんな美人をレイプして、輪姦して、おまんこ奴隷にして……もう何でも言う事聞いてくれるなら、最後は食べちゃっていいですにゃ……?」
「……私に勝てたら、どうぞご自由に」

 その言葉を聞いた瞬間、ラーシャは満月のヴァギナにペニスバンドを力の限り突き立て、射精スイッチを押し、同時に達した。
「…………~~~~~ッッ!!」
 焦らされていた満月も、その一突きで昇らされた。
 浴場に再び、尋常ではない破裂音が鳴り響く。
 興奮しきったラーシャの、ピストンの音だった。
「おっっおおおおおおおおおっ!!!!」
 ラーシャはキツく、それでいて柔らかさは損なわずに締め付けてくる絶品の肉をペニスで喰らい、達しながらも前後運動を激しくしていく。
 激しい衝撃に晒されて、満月もそれを遥かに上回るエクスタシーをその身に味わった。
「……んっ……はっ……!」
 満月の目尻が、潤む。
「ほんっと……性格はクソ以下の理不尽性悪雌犬の癖に、身体の方は見たこともない最高級のお肉だよ、あんたっ……!!
 ほらっ、汗ばんだ体、どこ舐めてもっ!」
 そう言って背後から、その肢体を顔の届く範囲で舌を絡める。
 背中、腕、脇、指、下乳。
 無理やり掴んで引き寄せ、豊満な乳房を味わう。
「はぁっ……!」
 感じている満月の顔を掴み、キスの雨を降らせていく。
 唾液まみれになって尚美しさを全く損なわない、むしろ艶めかしさを増したその顔を見て、ラーシャは食欲を抑えて口端を吊り上げた。
「ずっとおまんこ奴隷にしたいなぁ……! でも強姦しながら肉を味わいたいなぁ……!!
 ねぇ、猫のチンポって知ってる……? 抜けないようにトゲが生えてて、入れられるとすっごく痛いの……!
 私、とっておきの拷問用猫チンポバンド持ってるんだよ……? 釣り針みたいなえっぐい返しがいくつもあって、おまんこぐちゃぐちゃにしちゃえるやつ……!
 それでね、おまんこから美味しそうな血をだらだら流して、ごめんなさい、ごめんなさいって泣き叫ぶあんたを、犯しながら食べるの……!!
 この美味しそうなおっぱいには塩胡椒をたっぷり揉み込んで、すべすべの背中にはハニーマスタードを塗って、きゅっと締まったお腹にはビネガーを染み込ませて齧り付いてあげる……!!
 ぷるぷるのケツ肉はスライスして、片方は生で、もう片方は火で炙って、あんたの耳元で歯応えを囁きながら咀嚼して、私の体の一部にしちゃうんだよ……!
 綺麗なお顔はちゃんと残して剥製にして、きちんとお手入れしてあげる……!! 身体はお肉で作って、月一のご馳走にしちゃうの……!
 あはっ……食べちゃった後でもずーっと、私専用の食用おまんこ奴隷だよっ……!!!!」
 倒錯的な台詞を吐きながらも、怒涛の突き上げは止むことはない。
「んっ、うっ……! はぁ、っ……」
 完全にスイッチの入ったラーシャの責めに晒されて、満月は失禁してしまった。
 温かい汁の感触と、嗅ぎなれた匂いでラーシャがそれを悟る。
「あらら、怖くてお漏らししちゃったんだ……にゃ」
 ずる。
 ぬ、ぽんっ。
 と、音を立ててペニスバンドを満月から引き抜き、仰向けに転がす。
 黄色と白の混じった液体がそこから出ているのを確認し、ラーシャが舌なめずりをして近づく。
「震えて可愛い鼠ちゃん、気持ちよくしてあげるにゃ……」
 腰を抱きかかえ、下半身を浮かす。ラーシャの目の前には、『良い匂い』のする穴が淫らに歪動していた。
「あぁっ……だ、めっ……」
「おまんこぺろぺろ大サービスにゃ。食べられる前に、天国巡りを味わうといいにゃ」
 ラーシャの口が大きく開かれる。そして、満月の静止を無視して秘部へと齧り付いた。

 じゅぽっ、じゅるっ、ぞるっ、ぢゅっ。
 ちゅるっ、ちゅぱっ、ちゅっ、じゅっ、
 ちゅぷっ、じゅじゅじゅっ、じゅるれるっ。
 う゛ぇろっ、ぷじゅり、じょじゅっ。
 ぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞぞっ。

「あはっ、子鼠ちゃんの芳醇ミックスジュース、美味しくていくらでも飲めちゃうにゃ……」

 舌でその混合液を味わい、更に奥へとほじるように穴を抉り、肉の柔らかい所を刺激するとまた溢れてくる。
 甘味が強かったそれはしゃぶり尽くすうちに酸味が効いてくるようになり、ラーシャの味覚を飽きさせない。
 赤子の小指ほどまで勃起して穴の上でびんびんに聳えるクリトリスを口に含み、舌で舐ってからちょろっと噛んでやると、満月は尿の残りか潮をぴゅぴゅっと力強く噴き出してラーシャの舌を愉しませた。
「さっき二人がやってた潮吹かせ、面白そうだったにゃぁ……こうかにゃ?」
 と言って膣内に二本指を突っ込み、関節をくいくいと曲げる。
 前に自分が『よかった』ところを強く押し揉んでやると、満月はびくんびくんと震えて今度は愛液を溢れさせる。
 反対側の手は指を尻の穴に深々と突き刺し、子宮の裏側を潰すように強く叩くと、再び尿道が蠢いて暖色系の液体を噴き出させた。
 ラーシャはそれらを逃がさないようにしっかりと口の中に押し込め、漏らさず飲み尽くした。
 女の子を煮込んでスープにしたかのように濃厚な、性の味。
 ラーシャは十数秒ほど、その味と喉越しと香りの余韻に浸った。
 そして、それでもまだ足りないと言った風に液体の飛散した満月の内腿、尻、臍下、そして性器を舐め尽くす。
 最後にデザートと言わんばかりに彼女の膣にペニスをぶち込み、奥の奥でミルクをぶちまけ、それを一息に吸い込んだ。

「あー……こっちも天国だったにゃ……んっ」

 そして液体を大量に摂取し催したラーシャは、痙攣する満月の体全体に小便をふりかけてまた達した。


『――30分経過――』

 機械音声のアナウンスがマイクから響いた。
 凌辱は、まだ半分も終了していないのだ。

     

 トゥーシャはソフィアの体を弄びながら、長女がメイド長……満月を犯し抜くのを見て、情欲を昂らせていた。
 前に彼女が屋敷の廊下を歩いていた時、前方から満月が歩いてきたことがあった。
 顔はとんでもなく綺麗。肉体はこれ以上なく豊満。女としての魅力を兼ね備えたそのメイドはも上から下までもれなく全員バイセクシャルの猫娘達にとっては舌なめずりするような獲物のはずであったが。
(……目、合わせないでおこう……)
 彼女には、何度か……いや、何度もひどい目に遭わされた事もあり、その存在は恐怖の対象に他ならなかった。
 幸いにも、何も事を起こさなければ冷たい目で見てくるだけで、特に危害は加えてこない。
 足早に通り過ぎようとして、すれ違ったその時。獣の聴覚が、僅かに振動音を捉えた。
 ヴヴヴヴヴヴヴヴ……。
(……?)
 振り向けば、メイドが立ち止まって内股になっていた。
「んっ……」
 艶めかしい吐息と共に、彼女の足元に何かが滴る。
 やや突き出す形になった尻のラインが見え、触り心地は至上であろうそれを思わず凝視してしまった。
 子猫の視線に気付いた満月は、頬を上気させながらも彼女に冷ややかな目線を向ける。
「私のお尻、触りたいのですか?」
 尋ねられてびくんと体を震わせるも、呼吸に合わせて僅かに揺れる尻から目を離すことができない。
 おずおずと頷くのを見て、満月はスカートの裾を掴み、ゆっくりと持ち上げる。
「……!!」
 その真っ白な尻に布など不要とばかりに何も履いてなかった彼女は下半身を惜しげもなく露出した。
 むっちりとした、尻肉。中心にある、窄まり。無毛にして無垢にすら見える、縦筋。奥でローターに虐められている、肉豆。
 性欲と食欲の有り余った少女にとって、その誘いは例え罠だと言われても堪えられるものではない。
 何か考えるより早く顔から飛びつこうとしたトゥーシャは、しかしそれを味わう事はできずに床を舐めることになった。
「むぎゅっ」
「ふぅ……薄汚く、浅ましい雌猫です」
 少女の体当たりを後方宙返りで躱したメイドは、彼女の背中を踏みつけて冷笑する。
『それなり』の待遇を命じられているために直接的な暴力を振るえないので、その力はさして強くもなかった。
 満月の言い分では、三女が勝手に飛び込んで転んだところに軽く足を乗せただけ、である。
「……触って、いいって……」
「触りたいのかは尋ねましたが、触っていいとは一言も言ってませんよ。残念ながら、獣姦趣味はありませんので」
 見下ろしながら満月は告げるが、これは偽りである。
 彼女は主人に命じられれば、喜んで犬でも馬でも咥え込む。
「せいぜい姉の貧相な尻でもさすりながら自分を慰めることです」
 そう言って、すたすたと歩いて行ってしまった。
「……ぐぬぬぬ……」
 怒りと屈辱と劣情で無表情を歪ませたトゥーシャは、即刻次女の元へ向かい、彼女の尻肉で顔を挟みながら致すのであった。
「すーはーすーはー……覚えているといい、あの肉メイド肉……いつか必ず、おしりであへあへ言わせる……くんかくんか……すーはーすーはー……もにゅもにゅ」
「と、トゥーシャぁ……他の人の事を考えながらお姉ちゃんのお尻使うのやめて……! って言うか嗅ぎすぎだよぉ……!」
「姉さんもっと太ってもいい……ふんすふんす……」




「復讐するは、我にあり……」
 30分経過のアナウンスが鳴り響いた瞬間、トゥーシャはあの時の再現とばかりに頭から満月の尻に突っ込んでいった。
 ぶぼるんっ。
「へぶっ……」
「何やってんのトゥーシャ……?」
 いくら柔らかくとも、勢いよく突っ込めば跳ね飛ばされるのは当然。
 トゥーシャは鼻を押さえて涙を流しながらも、満月の尻にダイブすることができた事実に打ち震える。
「大姉さん……」
「……どしたの?」
 怪訝な目で見る長女に対し、三女は涙ぐみながらもはっきりと言う。
「この女の尻は、私が食べる」
 何を言うのかと思ったが、やる気を露わにする三女ににっと笑みを向けた。
「……いいよ。みんなで犯して、みんなで食べよ」
 息も絶え絶えの満月の口に奉仕させていたラーシャは移動し、トゥーシャの後ろに回る。
 うつ伏せになる満月の尻に三女が顔を寄せ、その三女の尻元に長女が座る形となる。
「……ありがと、大姉さん……」
 礼を言われるほどのことではない。長女は笑った。
 妹が獲物を貪っている時に気持ちよくしてあげるのは、姉の責任にして義務。そして権利でもあるのだから。
 今この場は、トゥーシャを愉しませるためだけにあった。
「ずっと……レイプしてあげようと思ってた……このお尻……」
 思いっきり摘まんだら引きちぎれてしまいそうなほどの柔らかさに、息を飲み込む。
 どんな霜降り肉よりも食べ応えのあるであろう二つの肉玉は、彼女を誘うようにぷるぷると揺れていた。
「いざ……」
 その間に、顔を挟み込む。
 自分の頬よりも柔らかいような気さえするその肉質と、ボリュームのある肉厚。
 肛門からは先程長女が凌辱した末の女の香りが強く漂い、鼻を挿入するかのように強く押し付けさせられる。
 そして口にはあれほど弄られて尚ぴっちりと締まった陰裂。愛液と、汗と、乳と、わずかな尿が交じり合った雌汁がどろりと舌の上を転がる。
 その全ての感覚を味わい、あまりのいやらしさに背筋を震わせて軽く絶頂した。
 達成感。そして征服感。
 かつて自分を恐怖させ、上から見下し、偉ぶっていた生意気肉を、これから好き勝手に虐める事ができるのだ。
 トゥーシャはその柔肉に、大きな口を開けて齧り付く。
「~~~~~~ッ!!!」
 ビクンビクンと痙攣する満月の表情はカメラにしか映らなかった。
 その歪みは痛みに震えたものではなく。快楽に振り回されて蕩けた顔だった。
 トゥーシャは自らがつけた歯型を優しくぺろりと舐めてやり、眼前の尻穴に指を突っ込んで曲げ、ぐりんとねじり込んだ。
 跳ねる尻を抑えつけ、激しくかき回すとぐじゅぐじゅと腸液が指に絡んでくる。
「すごい……柔らかくて、中はとろとろなのに、中全体が指を絞めつけてくる……」
 入れている指が肉に絡めとられ、抱きしめられるような感覚が心地いい。
 男性器なんて突っ込もうものなら即座に射精してしまうだろう。そう直感した。
「……」
 既に自らの下半身は長女に優しく愛撫を受けて淫汁が滴っている。
 トゥーシャは息を呑みこみ、自慢のペニスバンドをいそいそと着用し始めた。
「お、大姉さん……私の、お尻、指で弄っててもらって、いい……?」
 息を荒げて振り返る三女に、長女は笑みを返して応える。
 可愛い妹の小振りなお尻をくりくりと優しく第一関節であやし、自らも尻穴で遊び始めた。
「はぁ、はぁ、はぁ……っ」
 装着したペニスバンドの先端を満月のアナルへあてがう。
 亀頭の先が触れただけでちゅぱちゅぱとキスするように歪動し開閉を繰り返すその穴が、淫らで仕方ない。
 腰をゆっくり突き入れると、ぬぷ、ぬじゅり、とその穴は貪欲に広がり、彼女のペニスを咥えようとする。
 そしてある点を超えた所で、まるで吸い込まれるように一気にずるんとそれは挿入された。
「にゃっ……ぁ……」
 貫いた猫の声か。貫かれた人の声か。その両方か。
 発情し切った鳴き声が、一室に響いた。
「あっ、あっぁ、あぅ……っ」
 太いそれをずっぽりと尻穴で咥え込んだメイドが、自分の前で力なく呻いている。
 トゥーシャの目には、彼女はもう恐怖の対象ではなく、豊満で美麗な捕食の対象にしか見えなかった。
「……惨め。めすぶた。よわよわこねずみちゃん。小さい子におしりを掘られてあへあへよろこぶ、ぶざまへんたいばかおんな」
 彼女に覆いかぶさるように密着し、すべすべの肌を堪能しながら耳元で囁くトゥーシャ。
 ねちっこい腰遣いで彼女の中を攪拌し、音を立てながら耳をじゅるじゅじゅじゅっ、と舌でいたぶる。
「……あなたのおけつは、私のもの……。食べる時は、中にクリームをたっぷり注いでから、ミートボールを何十個も入れてあげる……。
 かじってもかじっても、柔らかいお尻からいくらでもミートボールが出てくるおいしいぶたおんな……それがあなたの、人生の終わり……
 ソフィアちゃんは私がおちんぽでしっかりとしつけてあげるから、安心してご飯になってね……」
 そう言い終わると耳を勢いよくぞずずずずと啜り、同時に腸奥に母乳クリームを発射する。
 タイミングを計っていた長女も妹の弱点をくりくりとほじくり回し、彼女らの絶頂を手助けした。
  






『――60分経過――』



 再び機械音声のアナウンスが流れる。
 未だ余韻に浸り、満月の肢体を堪能している三女から離れて長女はすやすやと寝息を立てている次女を起こしに向かう。
「リューシャ!」
 肩を揺するも、次女は幸せそうな顔でうふふマルカちゃんの肝臓もぐもぐみたいな寝言を吐くだけであった。
 しぱーんしぱーん。
 躊躇なく往復ビンタをかまし、目を無理やり開かせるラーシャ。
「起きなさいにゃこのねぼすけ!!!」
 そう耳元で叫ぶも、次女は嬉しそうな顔でうふふマルカちゃん逃がさないよみたいな寝言を吐くだけであった。
「……ビキッ」
 長女は額に青筋を浮かべ、妹の足を開き彼女の陰核へと顔を寄せた。
 かり。
「いったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!??? お、お姉ちゃんどこ噛んでるの!? ……あれ、んん……?」
 覚醒するも、いまいち状況を呑みこめていない次女を長女は手短に説明しながら引き摺っていった。
「キャットファイト中。特別ルールで3対1。この女を、私とあんたとトゥーシャの三人でレイプ、にゃ。質問は?」
 長女が「質問は?」と言う時は、まず間違いなく『機嫌が悪いか時間がないから一切質問せずに黙って従え』と言う状況である。
 それで以前質問を繰り返し、三つ目の質問と同時に調理台に固定されて乳首に電動歯ブラシを当てられ続けた経験がある次女は、素直に頷いた。
「……わかりました」
「よろしい、にゃ」
 肛淫に耽るトゥーシャはもはや満月ごとひっくり返そうともその背中から離れようとしない。ふんすふんすと何度も腰を振るばかりだ。
 横向きに寝転がりながら犯される綺麗な女性。
 顔が汗と涙に塗れても損なうことの無い美しさに、密かに彼女の美貌に憧れていたリューシャは胸の鼓動が高鳴るのを感じた。
 密かに、と言っても彼女の体を狙っていたのは姉妹全員同じではあるのだが。
 
 リューシャは問題児だらけの猫娘姉妹の中で一番大人しく、彼女単体ではトラブルを全くと言って良い程に起こさなかった。
 そのため、年少組をやや強引に誘ったり、おやつを横取りしたり、壁や床にらくがきしたりする姉や妹らは満月にひどく睨まれたが、次女個人に関して言えば満月も特に敵意をむき出しにする事はなかった。
 出会いさえあんな最悪なものでなければ、リューシャはマルカと並んで彼女に可愛がられたことだろう。
 気心が知れ、身体を重ね、時にいじめられることもあれど、とっても頼りになる大好きな姉とはまた別の、大人の女性の魅力。
 マルカと幻月、そして普段は満月を邪険にしているソフィアまでもが、彼女に寄り添って眠る時だけはこれ以上なく幸せそうにしていた。
(あの子たちの、おかあさんみたい)
 顔は、自らの母親とはあまり似ていなかったが。
 幼子を抱いて優しく微笑むその顔は、記憶にあったそれと近しいように感じられた。
(私も、あの人に――)
 抱きしめて欲しい。包み込んで欲しい。
 ママ、と言って、その温もりに甘えたい。
 そんな小さな願いを、ずっと胸の奥に秘めていた。

 今。
 無防備にして無抵抗な彼女が横たわっている。
 瞳の光は消えておらず、荒く呼吸をしながら自分の方をじっと見ていた。
 その瞳に敵意はないが、かといって好意があるわけでもない。
「好きにしていいにゃ」
 姉のその台詞に、リューシャはこれまで彼女にしたかったことを一つ一つ思い出していく。
 落ち着いた表情で、次女は満月の顔に近づいて言った。
「キス、します」
 満月は無言だった。
 無言で、口だけをわずかに開いた。

 ちゅっ。
「ん……っ」
「んん、むっ……」
 ちゅぷっ、ちゅっ。ちゅ、じゅるっ。
 指と指を絡ませた。
 求愛行動のように、お互いの口の中でゆるやかに舌が踊っていく。
 一旦口を離したリューシャは、目を潤ませて呟いた。
「……ママ……っ」
 再び満月の唇を貪るリューシャ。
 今度は、愛情を激しく求めるかのような情熱的なキスだった。
「ちゅっ……ママっ、ん、はぁっ、ママ、ママ、ママ、ママっ……!!」
 呟くようだった声は、どんどん大きくなっていき、わずかな狂気を滲ませ始める。
 長女が異変を感じて次女の顔を覗き込むと、そこには今までに見たこともないような昏い笑みを浮かべるリューシャの姿があった。
「あはっ……ママ、おっぱい美味しそう……っ」
 姉妹の中でも一際大きい自分のそれよりも尚一回り二回り巨大な双乳。
 びんびんに立った、桃色の乳首。
 普段は一方的に貪られるだけだった彼女が、自身も誰かに母性を求めていたリューシャが、その果実にむしゃぶりついた。
「んんっ……!!」
 姉にも妹にもたっぷりと舐めしゃぶり啜り尽くされた経験を分け与えるかのように、乳房を口内でいたぶる次女。
 反対の胸も指先で弄びながら舌で味わい尽くそうとするその動きは、口淫と言って過言ではなかった。
「ママ、きれい、おいしいっ……ママのおっぱい、とっても大きくて柔らかくて、口の中でとろけそう……」
 連続して乳首に甘噛みするリューシャは、乳責めで満月が達したのを感じ取ってにっこりと笑う。
(リューシャも、もっと甘えさせてあげるべきだったかな……)
 姉妹の中でも小心者ながらしっかりしており、乳を分け与えていることもあって、下手をしたら自分よりも妹達にとっての親代わりになっていると思っていた次女。
 彼女の奥底に秘めた願望を見て、長女が僅かに渋い顔を見せた。
「……まずはここを勝ってから、か」
 気持ちを切り替え、ラーシャは次女にペニスバンドを差し出した。
「あー、リューシャ。おまんこぺろぺろ奴隷にしたら、そいつ、貸してあげるからさ……」
「うん……ありがと、お姉ちゃん……でも、大丈夫。この人がママじゃないし、ママにもならない事はわかってるから」
 振り向いた次女の表情は、上気しておりながらもいつもと変わらぬものだった。
「勝ったら、どうするの? 決めるのはお姉ちゃんだよ」
「……あんたのお母さんはもうどこにもいないけど、代わりにお姉ちゃんがもっといっぱい抱きしめてあげる。
 あんたよりも小さいけど、おっぱいもたっぷりぺろぺろさせてあげる」
 次女が、聞きながら満月の膣口にペニスを挿入していく。
 長女もそれに続き、満月の口にペニスを差し出して咥えさせた。
「この女をぶち犯して! おまんこぺろぺろ奴隷にして!! その後で雌豚の肉料理パーティーにゃ!!!」
「うん……! 私、この人のおまんこ肉貰うね! 中にいっぱいソーセージ詰め込んで、ハニーマスタードを絡めて食べるっ!」
「私がお尻にはミートボール入れるから……お腹、妊娠したみたいにパンパンになるね……」
「あはっ、それは豪勢だにゃぁ! おっぱいは取り合いになるだろうから、スライスして切り分けるにゃ!!」
 満月の穴と言う穴を辱める三姉妹。
 それに加えて次女は敏感になった乳首と陰核を、三女は首筋と内腿を、舌と手で丹念に虐め抜く。
 淫らに腰を振り立て責めていく彼女らの動きに、満月は幾度となく絶頂まで昇らせられる。
「ぶちまけてやるにゃ! せーのっ……!!」
 長女の合図で、三者はそれぞれの穴に乳液を放った。
 誰に言われるでもなく、全員が残ったカートリッジ全てをその場で使い切る。
 長女。次女。そして三女。
「~~~~~~~~~~~っ!!!!!」
 深い快楽によって、陸に打ち上げられた魚のように跳ねさせられる満月。
 順番にペニスを抜き放っていくと、そこにあったのは凌辱の果てに目から光を失った、哀れな被食者の姿であった。

『――90分経過――ペナルティタイム、終了――』

「審判、カウントを要請するにゃ」
 機械音声で、無慈悲な秒読みが始まる。

 1。
 2。
 3。

「……」
 もはや彼女に立ち上がる気力も、体力も残っていない。
 猫娘たちは息も絶え絶え、意識も虚ろな満月に群がり、それぞれが犯していた穴から乳液を啜り始めた。
「もう聞こえているかもわからないですけどにゃ。残りの二人はちゃんと飼ってあげるから、まぁ心配しないでにゃ」
 憎かった相手との濃密な口付け。
 相手が無抵抗のそれは凌辱であり、勝者から敗者への辱めであった。

 4。
 5。
 6。 

「…………」
 ちゅぷっ。
「しかし、本当にこの肉、最高品質ですにゃ……クローンとか作れないもんですかにゃ……











































 あ……??」

 異変に気付いたのは、長女だけだった。
 
 ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・
 異変に気付くことができたのは、長女だけだった。
 

 次女と三女は、気付く間もなく気を既に失っている。
 その理由は。




「――どうやら物覚えも悪いみたいですね。私は言いましたよ」





 舌先で感じさせられた、
 彼女らが今の今まで味わったこともないほどの、
 とんでもなく強烈な、
 快楽。



(……はッ……?
 あ、あっ………?
 な、んで………???)

 長女の体が、硬直した。
 震えさせることすら、呼吸させることすら。
 その瞳は許さなかった。




「『格の違いを、教えてあげましょう』

 ……と」




 捕食者と被食者の構図は、今や完全に逆転していた。
 否――最初から、ずっと捕食者は変わってなどいなかった。
 動くこともできないラーシャに、満月はゆったりとしたペースで語りかける。

「私の指を見なさい」

 視線を動かすこともできないラーシャ。
 その眼前に右手の平を、指が下を向くようにして突きつける。
 そして、中指だけ僅かに根本から曲げた。
「この指が、あなたのおまんこに入っています」
(…………!? え……!? う、そ……)
 触られてなどいない。
 いないはずなのに、確かにラーシャは自らの秘部にその指の感覚を覚えていた。
「……ぬぷり。
 ぬぷぬぷ、ぬぷ……っ」
 そう声に出しながら、時計の秒針よりも遅く指を内側に折っていく。
(あっ……いやっ……なんでっ……!!!)
 自らが呼吸を止めていることすら忘れていた。
 内側に侵入してくる、あるはずのない指。
 あるはずがないのに、彼女の膣には確かに満月のそれと同サイズの空洞が開けられていた。

「はい、おし…………まい」

 突如、満月の指が素早く掌をタッチする。
 ぺん、と言うささやかな音と共に。
 ラーシャは、白目を剥いて崩れ落ちていた。
 その股からは、勢いよく潮が噴き出し続けている。



 ジャッジを確認するまでもなく、満月はカメラに向かって微笑んだ。

「本日はこれにて閉演となります。
 また、皆様に素敵な淫宴トゥーレイトショウをお届けできる日を、心より楽しみにしております。
 それでは、ご視聴ありがとうございました」

 一礼。










































 その後。
 ソフィア、マルカ、そして満月の自室からは、時折何かを啜るような水音と、荒い吐息が漏れるようになった。

「ソフィア、ちゃん……好き、大好き……」
「んっ……」

『……そういうわけだから、今日から私は、ソフィアちゃん専属おまんこぺろぺろ奴隷……。
 ソフィアちゃんの忠実なげぼくだから、いつでもどこでも、誰の前でも、命令して、いいよ……?』
 恥じらいながらもそう言って訪ねてきたトゥーシャを、渋々ながら部屋に迎え入れるソフィア。
 まぁ座りなよ、とだけ言って彼女をどうしたものかと考えてこんでいると、ゲームのパッケージが目に入った。
『そっか、これなら』
『……?』
 顔を覗き込んでくる猫娘に、ソフィアはにやにやと悪戯っぽく微笑んだ。

 今ソフィアに跪き、口奉仕をしている三女は男性の恰好をしていた。
 日本の私立学校の制服、紺色のブレザーを着せられている彼女は、猫耳を生やした女顔の可愛い少年にしか見えない。
 少なくとも、ソフィアの目には。
「あああああっ……これ、最高っ……」
 線の細い中性的な美男子が自分の性奴隷になり、命令し放題と考えるとソフィアの秘部は尚更熱を帯びていく。
 トゥーシャのズボンのファスナーからは勃起したペニスのような淫具が生えており、それが偽物であったとしてもソフィアにとっては興奮し得るものであった。
「トゥーシャくん、ありがと」
 頭を撫でられて、トゥーシャもこそばゆそうに眼を細める。
「ソフィアちゃんのおまんこなら、何時間だって舐められる……お尻も、一日中舐めていられる……」
 ソフィアは従順な奴隷を労うべく、ベッドに横になった。
「それもいいけど、その太いおちんぽで……あたしのこと、愛してよ」
 秘肉を指で開くソフィアに、トゥーシャはすぐさま覆いかぶさった。
 それ以来、トゥーシャは男装姿でいることが多くなり、妹たちにかっこいいかっこいいとことある毎に纏わりつかれるようになる。


「はにゃぁぁぁ……っ」
 マルカはリューシャの顔に跨り、股の筋肉を緩めた。
 こぽこぽこぽ、と彼女の口に尿を流し込み、排尿感に加えて性感も同時に味わう。
 リューシャは喜んでそれを飲み込んでいく。
 ごく、ごくっ……
 彼女にとっては既に慣れたもので、零して部屋を汚すこともなくなった。
「んっ、はぁ……ごちそうさまでした、マルカちゃん」
 笑顔でマルカの尿道を掃除し、残り汁を舐めとる。
 そしてそのまま、彼女の膣口へと舌を這わせていった。
「あぁっ、そこ、好きっ……リューシャさんっ、もっと舐めて……っ」
 リューシャは立派な、マルカの小便器にして性奴隷となっていた。
 僅かにサドの気があるマルカは寝転がった彼女の顔を膣や尻で圧迫する事が日課になり、遊び疲れたら彼女の母性に甘える。
 そしてマゾの気があるリューシャは美少女に優しく虐められて甘やかすのがすっかり癖になってしまった。
 猫娘達が性に奔放だと言うこともあり、妹達をあやす次女の元に現れては、彼女たちの前で隷属関係を見せつけるマルカ。
「ほら、あなた達のラーシャお姉ちゃん、私のおトイレになっちゃったんだよ……んっ」
「うわー、ラシャ姉マルカちゃんのおしっこ飲んでるー!」
「るー!」
 口に溜まったそれを嚥下し、次女は頬を染めて恥ずかしそうに言った。
「お、おいしいよ……。でも、二人は飲んだり飲ませたりしちゃだめ……。
 私は、マルカちゃんのおトイレだから、特別なの……」
 
 余談だが、あの件以降、猫娘達に対する満月の態度はほんの僅かだが軟化した……ように、次女には感じられた。
 少なくとも……マルカと共に近寄れば、ため息交じりで共に抱きしめて貰える程度には。




「あれ、ラシャ姉ご飯食べないのー?」
「のー?」
 夕飯時にてててと走って食堂へ向かう、猫耳姉妹たち。
 その中で一人、趣味である刺繍の手を止めずに座りっぱなしの者がいた。
「うん、私今日からご飯食べるの遅くなるから。気にしないで食べといで」
 ラシャ姉も行こうよー、と引っ張る手をこらこら、と優しく引き離す次女。
 何も知らない幼い二名を連れていく次女と三女は、彼女がこれからどうなるか察していた。


「…………」
 妹達が寝静まった頃、食卓には二人の女性がいた。
 椅子に座り食事を取っている満月と、地べたに全裸で座らされているラーシャ。
 二人の女性、と言うよりは女性一人とペットの雌猫が一匹、と述べた方が正確かもしれない。
「何も言わないのならば、食事は抜きですよ」
 自分のキエフチキンを切り分けながら、満月は淡々と告げる。
 バターソースの香りが漂う中で、ラーシャはおずおずと口を開いた。
「……ま、満月、様……」
 彼女の満月に対する感情に、屈辱感はもはやほとんど……いや、全くと言っていいほど残っていなかった。
 妹達の前では相変わらず挑発的な態度を見せるが、それも姉としての威厳を保つだけの言動でしかない。
 ラーシャの体は、満月にすっかり調教されてしまった。
 何せ彼女は、満月の右手中指を視界に入れただけで絶頂してしまうように仕込まれている。
 普段はラーシャに見えないように巧妙に中指を隠しているが、妹達の注目が別のものに集中した隙に長女は何度もアクメを繰り返させられていた。
 二人っきりになった雌猫は、媚びへつらうように愛する主人の足の甲にキスをする。
 服従の誓いとして。
「……この惨めで貧相な雌猫、満月様のおまんこぺろぺろ奴隷に、どうか、ねこまんまをお恵み下さい、にゃ……」
 そう上目遣いで懇願すると、満月はやれやれと足を開いて言った。
「仕方のないケダモノですね……ほら、ありがたくエサを食べなさい」
 相変わらず下着を履いていないメイド長の秘部には、長女の分のキエフチキンが詰め込まれている。
 今日からは一生、ラーシャは満月の膣以外で食事を取ることは許されなくなったのだ。
 赤ん坊のように這ってテーブルの下に潜り込むラーシャ。
 その顔は、これ以上なく幸せそうなものだった。





「あはぁ……お慈悲をありがとうございます、満月さまぁ……いただきます……っ」





 夜が更けていく。




(おしまい)

       

表紙

えろま 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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Neetsha