Neetel Inside 文芸新都
表紙

スパイダーマンコ
四章 新訳聖書爆誕編

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まるでぼっとん便所に流れるウンコの様に、崩壊していくビル。一階の吉野家は崩れた天井で既に壊滅しており、牛肉丼ならぬ人肉丼が完成していた。
廃奥の主人のオナニー用の一室からは、ために溜めたスカトロオナニーの為の10kgの糞尿が熱により沸騰し、凄まじい異臭は天を焦がし、地を覆い、海を割り、人々の心にはこの世の終わりをも想起させた。
だが、飛び交う糞蝿はここが天国であると確信している。その蝿がテリーの指先に止まる。ミミズの様に横たわるテリーだが、いつ、如何なる時でも希望を忘れては、ならない。
最後に勝つのは、必ず、どんな卑怯で、姑息で、人非道的で、地獄に堕ちる様な詐欺を働いても、人を欺いた人間なのだ。
「必ずこの危難から抜ける、必ずだ!」
そう誓ったテリーは、眩いばかりの閃光に包まれながら、天井に押し潰されて死んだ。

それから一年が経った。
線香の香る黒い葬式会場では、長く続いたお通夜も、終わりが見えてきた。食事禁止、自慰禁止、呼吸禁止の厳しい通夜であった...思えば、長い戦いだった。
フンドシは呼吸を整えながら、ミイラになったテリーの死体を愛撫する。
「やっと終わったよ...テリー、さあ、森にお帰り」
テリーの死体は馴れない人里に周りをキョロキョロしながらも、執拗に乳首を吸うフンドシに対して、ある疑問をぶつけた。
「ここは、日本?それとも...もしかして、海外かい?」
そう呟きながら、テリーはフンドシに強烈な腹パンをお見舞いし、フンドシはぼっとん便所に流れるウンコの様に崩れ落ちた。涙を零しながらフンドシは、青ざめた顔で、
「そうとも。ここは、海外。チンチン・ウンコ・ノビールノビール・キンタマキンタマ・マスターキンタマ王国の1000ズーリーの森さ」
「こ、ここがあの有名な1000ズーリーの森か」
テリーは辺りを眺める。皆んなもご存じの様に童話「ニートのプーさん」に出てくる、プーさんがオナニーをする為に縄張りとしたのが1000ズーリーの森である。
確かに童話の記述通りに、プーさんの使用したTENGAやアナルプラグが至るところに散乱し、中にはTENGA同士で交尾して子供まで作っている。
この森は既に大人の玩具で一種の生態系を作っていた。テリーは自らはこの森に足を踏み入れることを奇跡に思い、また、生涯で一度しか味わえない光栄、まさに神に選ばれた、俺は神の子だ、と自分のウンコを食べながら思った。

「早速だがテリー。僕がこの森に君を連れてきた理由が、わかるかい?」
フンドシは周囲を警戒しながら、厳かに言う。
「ああ、薄々だが...察している」
「録音されたら面倒だ、口頭は慎もう、用意してくれ」
テリーは既にフンドシの用向きを理解していた。ちんこの先からスコップを取り出すと、付近に穴を掘り始めた。ざくざく、ざくざく、ざくざく...終わりの見えない、果てしない作業が続いたが、テリーは確信を持った眼差しで、幾度も幾度も、土を掘り返していた。
「さあ、あと4時間だ」
「ああ、続けよう」
テリーはひたすらに穴を掘り続ける。疲労が見えてきたので、昂揚する為に、自分の股間を揉みしだき、打ち鳴らしながら続ける。そうして、4時間が経った。
「さあ、檻に戻れ」
フンドシに促されてテリーは独房に戻った。無事、今日の土彫りの刑罰作業は終わったのである。テリーはちんこの先から煙草を取り出し、口に咥え、尿道に火をつけ、耳の穴から煙を出す。

朝、昼、夜、眩しい朝日、厳粛なる月夜、そして四次元尿道。それらを駆使しながら、テリーは獄中生活を2500年続けた。そうして、気がついた時には、すっかり老人になっていたのである。
「ああ...俺もこんなに老け込んでしまったか。そろそろ、孫が欲しい年齢だな...」
テリーはそう思い付近の看守を手当たり次第レイプした。まず、テリーが警察官を妊娠させ、生まれた子供をテリーが強姦し、また生まれた子供をレイプする。そうする事によって、孫は生まれるのである。まさに鼠算であり、畜生にも劣るテリーの蛮行だったが、テリーは気持ちいいから特に気にしない。
「おおっ、ギモチエエエエ!孕め!孕めーッ!」

テリーはレイプ生活を50年続けたが、看守達は一向に子供を孕む様子がない。何故なら、
看守は全員男だったからだ。男は妊娠できない。この抗う術のない、万物の創造神足る神の定めた残酷なる自然の掟が、如何に、テリーの精神を苦しめ、テリーの肉体を蝕んだかは、他の人間には想像できないだろう。
事実、テリーも悩んでいなかった。テリーは脳みそが大豆より小さいので、思考をすることが不可能なのである。
テリーはミミズにおしっこをかけながら、尿道の先から爪楊枝と国旗を取り出し、鼻の穴に国旗を詰め、歯の隙間に放尿し、爪楊枝をキンタマの出来物に突き刺し、痛みに悶え悦んだ。そして
「おお、神よ!何故私がこの様な、熾烈な責め苦、そして悦びを味合う必要があるのか!制限時間以内に、手元のフリップでお答えください!」
神は答えない。テリーはあまりに残酷な自然の摂理に、「オンドゥ!」と叫んで倒れた。
その様子を、じろり、と眺めている、何かがいる。テリーは今まで気づかなかったが、自分の独居房に自分の身長を100倍は超える、肩幅が両壁に着くほど大きい、そして大きな鼻糞がチャームポイントの巨漢が、全裸で亀頭を扱きながらスリラーダンスを踊っていることに気づいたのである。
テリーはその一瞬で全てを察した。恐らくこの巨漢は、亀頭の神である。テリーはぼっとん便所に流れるウンコの様に膝まづき、この男に祈りと、質問と告げた。
「神よ!我らが主よ!我をお救いください!」
巨漢の男は鋭い目から、じろり、とテリーを眺める。そして、口元を笑わせ、口から紫の煙を出す。その煙のあまりの臭さは、周りを飛ぶ蝿が地に落ちるほどである。
「テリー、探していたぞ。お前は神の子、人の子、ウンコの子。大海と青空とチンカスを愛し、万物の真理と仏の慈愛と尿道オナニーを極めた、まさに比類なき汚物。私は、神により、お前を導きに来たのだ」
「やはり神も私の懸命なる努力を認めてくださっていたのですね...」
テリーは肩を震わせながら感涙し、尿道の先は便所紙を取り出し、涙を拭いた後、その紙に「マングリ返し百烈拳」と100行に渡って綴り出す。

「さあ、神の元へ案内しよう。神も、お前の勇姿を、一目見たいと思って、私をこのイカ臭い独房に派遣したのだ」
「はい」
謙虚なる神の僕であるテリーは、巨漢の男に従った。首には「変態です」と書かれたプラカードを飾り、腹には「至るところまでを愛撫してください」と油性ペンで描き、ケツにはプラグを入れ、自分のウンコを口に含み、目クソと鼻クソを混ぜて作った巨大団子を耳飾りに、両手両足を縛られて、貞操器具を付けられ、麻袋に入れられた。

「さあ行こう。神もお前に会いたがっている」
「はい!」
元気よくテリーが答えると、眩い光に包まれながら、二人はぼっとん便所を流れるウンコの様に、空中に引き込まれていった。無論、神に会うためである。

     

テリーと神は虹色に発光しながら、地球の土壌を離れた。自分を閉じ込めていた刑務所、一人アナルオナニーに励む老人、ジャニー喜多川の墓に射精し膝から崩れ落ちる池田大作、巨大チンコが生えた細木和子の亡霊、今までテリーを囲み込んでいた全ての娑婆の物体が、無数の輝く点に、なっていく。テリーの目からは、自然と涙がこぼれ落ちていた。顔は高揚し、言うも言われぬ高揚感が体を包んだ。

いや、人智を超えた存在に、五感を襲われたと言っても過言ではないだろう・・・事実、テリーは頭が四つに増え、手足は八本になり、アナルは二十五個に増え、耳穴からは全ての人間の排泄量を超える500兆トンウンコが、飛沫となり、地球全体を覆い包んでいた。遂に、テリーは糞尿の神への階段を、今、踏みしめたのだ。
亀頭の神はそれを、愛憎を超えた慈しみの心で眺めると、テリーの二十五個のアナル全てに、モハメド・アブドゥルが全裸で乳首オナニーをしながら、テクノブレイクして死んでいるフィギュアを詰め込んだ。

暗闇からの脱却。光輝く黄金の魂、不屈の心。そして人類の叡智、思想家や哲学者が今がかつてなし得ていない、超越した真実の真理。・・・そこに、泳ぐ様に、潜るように、かつてテリーだったアナルの妖怪は吸い込まれていく。遂に、テリーは宇宙空間の外へと飛び出した。そこ、完全なる純白であった。
「亀頭の神よ、ここは一体なんですか?もしかして個室ビデオ店ですか?」
「今にわかる」
亀頭の神はそう呟くと、感嘆する様に俯いた。そして、小さく、そして速く息を吸い込んでいく。その秒間はみるみる速くなり、亀頭の神はタコ入道の様な肥大した唇へと、変貌していく。そして、テリーのチンポにバキュームフェラチオを始めた。

それは秒速百兆kmにも膨れ上がり、テリーのチンポはみるみるうちに勃起し、ニキビだらけの金玉からは、あろう事か、この世に生きる全ての生物の形をした精子、無限とも思えるほどに、永遠に、永遠に噴出され始めた。鳥、鷹、鳶、獅子、虎、龍、草木、ポインセチア、ラベンダー、百合の花、フンコロガシ、牛、バナナ、赤城みりあちゃん、細木数子、大槻班長、ウンコ魔王、森羅万象・・・無限の命達。
色鮮やかに彩色されているその生物達は、皆が生きる充足感に溢れた、心の底から生の喜びを感じている、喜悦に満ちた表情で、葉っぱ隊の「ヤッタ!」をウンコを漏らしながら、踊っている。テリーは思わず自分のちんこからアメリカ合衆国を取り出すと、自由の女神をアナルに挿入し、「イクゥ!」と咆哮しながら、鼻から鼻汁を吹き飛ばし、吹き出したオナラによって2億メートルの距離を飛行した。

その時、テリーは背後から、未知の畏怖を感じた。これは、敬意、愛情、幼少期を彩る、多幸感。テリーは充足感に震えながら、自然に、その背後を振り向いた。・・・そう、まるで宇宙の誕生時から、それが、決まっていたかの様に。
振り向いた先には、今まで飛び出してきた無限の命達を遥かに上回る数の目玉が、その純白の世界の全てを、包み込んでいた。そして、その瞳からは、知性・・・教養・・・慈愛・・・、いや、その様な言葉すら陳腐に思えるほどの、命の精神の奥から抱擁する様な、恍惚とした優しさが、含まれていたのだ。
テリーは思わず、「ウンドュルデュンデュン!デュルンデュルンルン!アヘェ!」と叫びながら、数兆程の巨大化をし、8000兆個に増えたチンポから、無限大・・・宇宙に存在する、全ての生物が体験した性行為による快楽が、体を包み込み、脳に抉り尖り、刺さった。テリーは思わず、「アヘェ!ヘエヘエ、オマンコ!オマンコ!」と咆哮する。
そして、遂に神は言葉を発した。その言葉は、チンカスだらけのテリーの尿道と、耳クソだらけのテリーの耳を、疑ってしまう程の一言だった。神はテリーを生んだのではない。テリーに逢う為に、神は生まれたのである、と。
テリーは恐ろしいほどの身震いと、脱肛した肛門から捻り出されるハリガネムシの様なウンコが、黄金の輝きを放っていた。そしてテリーはその瞬間、無数の命と、自らの魂が惹かれあい、そして、精神がつながり合い、全て・・・哺乳類、猛禽類、両生類、昆虫、動物、ヒト、宇宙人、宇宙妖怪、宇宙の外側の宇宙チンポコ星人、そして宇宙の外側を作り上げた宇宙創成オーバーパワー生物、ザ・マスター・チンポコ・ザ・クリトリス・クリトリス・クンニリング聖域宇宙大皇帝即ち超越者達が味わった、無数の全ての、全ての射精、乳首舐め、アナルオーガズム、中出し、前立腺を10時間、100時間、1000時間、数万年、数億万年、一兆年、無限大・・・♾。
その快楽が、テリーを原子のちりと成さんばかりの、全てを揺るがすほどの快楽が、テリーを襲ったのである。テリーは、生物ではなくなった。宇宙を創成した、神でもない。その神を作った、上級の超越神でもない。テリーは、万象となったのだ。全てになったのだ。テリーは、無限大になったのだ。
テリーはもはや、自我を喪失していた・・・いや、自我を喪失するというよりも、自我を脱ぎ捨て、自我から解き放たれた、と言っていいだろう。テリーは発光になった。テリーは白になった。透明になった。うんこになった。チンカス食い放題のチンカス焼肉店「宮牛チンコ城」になった。・・・そして、無限の時間を生きる存在になった。
そして、その純白の空間・・・無限大の空間に、空からウンコの流れ星が降る、言葉に尽くし難いほどの黄金の輝きが・・・例えるならば、この宇宙とこの宇宙の外側の宇宙、さらにその宇宙を包み込む大宇宙、全ての星々が同時に新星爆発を起こしたかの様な・・・永久に無限にも続く様な超光の咆哮が、テリーを形取る全ての感覚と同時に、無限を、煌めいたのである。
「赤が見える、青が見える、緑が見える、黒が見える、白が見える、桃色が見える、オレンジが、地響きを立てて、見える。宇宙が見える。宇宙の外側が、見える、宇宙の始まりは、ビッグバンなどではない・・・時間の概念がない、オナラがブッ!イクゥゥゥゥ!ドピュルドピュドピュドピュ!ドピュッ!」

宇宙は消滅した。元々、宇宙にも、宇宙の外側の、無限の空間にも、消滅も誕生もなかった。全ては、収束したのである。
無限の命は自分の肛門についたウンコをティッシュで拭き取り、それを食べ、尿道の先からTENGAを取り出し、鼻の穴に捩じ込み、耳の穴から、無限の創造神を無数に生み出し、「ヴェアリグエルゥア、スマタウンチン」と叫び続けた。これは言語ではない。あえて、現代語訳すると、肛門を開発したい、と言う意味である。
それは、永遠である。
これが、人類が生まれた理由であった。
これが、無数の生命と星の行き着く果て、叡智と真理であった。

こうして、全ては、収束したのだった。

こうして、全ての事象に、始まりと終わりは無くなった。全てはテリーだった純白を無限に交差し、円環することになったのである。テリーだった純白は、未来永劫を、再生も死もなく、誕生も消滅もなく、始まりも終わりもなく、永遠に、9850兆・・・その数ををゆうに越える、数え切れないチンポから、無数の精子射精し続けるのである。その純白に、もはや自我はなかった。あるのは、永遠に続く、全てのウンコを漏らしながら「ヤッタ!」を踊り続ける9000兆を超える無数の命達への。深い愛と、情熱と、精子であった。

       

表紙

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Neetsha