Neetel Inside ニートノベル
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酒場を出ると、カインさんが待っていた。
そういえば酒場に入ったけどお酒とか頼まなくてよかったんだろうか・・・、まあお酒は飲めないけど。

「そんじゃ行こうか」
「はい!お願いします!」

まずはお互いの実力がどれくらいか、町の外に出てモンスターと戦ってみる。

「おお、すごい!」
「ま、これくらいだったら相手の攻撃なんて食らわずに倒せるな」

スライム3匹とおおがらす1匹を蹴散らした後、手に持った剣を余裕を持ってカインさんが戻ってくる。見た目から剣士だと思ってたけど剣の扱いがすごくうまい。僕じゃ複数どころかおおがらす1匹でも倒せるかどうか・・・

「カインさんって剣士なんですか?」
「ん?ああ、一応区別上は戦士って扱いになるが、剣を使うことが多いな。剣の扱いには結構自信あるんだぜ。んじゃあロルト、次はお前だ。ちょうどスライム共が来たから、あいつらと戦ってみろ。危なくなったら助けてやるから」

次に現れたのはスライム2匹。1匹なら倒したことはある。そのときの感覚で言うと2匹くらいなら大丈夫だろう。

「じゃあ行きます!」
「おう、いってこい」

剣を振り回してスライムAに襲い掛かる。
べし!
よし、当たった。でもスライムAは倒れない。1匹目と戦ってるときに2匹目のスライムBが攻撃を仕掛けてくる。
どす!「ぐっ!」
スライムの体当たりをまともに食らってしまった、痛い・・・。そして、僕がひるんでいる隙にスライムAがさらに追撃を仕掛けてくる。
どす!今回はうまく腕でガードできた。だがこのままではよくない。一旦距離をとろうと思って後ろに飛んだ。と同時に最初に体当たりを仕掛けてきたスライムBがさっきまで僕のいた所めがけて飛んでくる。奇しくも相手の攻撃をうまくかわした形になった。
ガン!と無防備になったスライムBに思いっきり剣を叩きつける。・・・どうにか1匹倒せた。
だが、ここまでくると相手は手負いのスライム1匹、恐るるに足らず。
その後難なくスライムを倒した。

「へー、やるじゃん」

カインさんが褒めてくれた。でもカインさんに比べたらぜんぜんダメだなぁ。

「ありがとうございます。でもカインさんすごいですね。2匹と戦ってわかりましたけど、複数と戦ったら急に戦いにくくなりますね。それを4匹も相手にして全く余裕だなんて」
「まあな、さすがに俺のほうが先輩なんだからそう簡単に追いついてもらっちゃ困るしな。でも、ロルトも筋がいいぜ、剣での戦い方教えてやろうか?」
「いいんですか?」
「ああ、いいぜ」

と言いニヤっと笑う。

「じゃあこの剣貸してやるよ、握ってみな。この剣どう思う?」
「すごく・・・、大きい剣ですね。僕には扱えないかも・・・」

その様子をニヤニヤしながらカインさんが見ていた。どうしたんだろう?

「そうか?ふふふ」
「ええ、よく振り回せますね」
「こんなもんは慣れだよ慣れ。ロルトもすぐにやみつき・・・、っと。ま、剣を振るのにもっとなれることだな」
「はい!わかりました」

などと言いながら剣の振り方などを教えてもらった。

「もっと腰を入れるようにして振れ、こうだ!」

などと実際に腰の辺りやお尻など押さえられながら正しい形を教わっていく。こんな新人に手取り足取り教えてくれるなんて優しい人だなぁ。

そうして1日が終わりアリアハンの宿に移動した。

ロルト(勇者)LV2
右手:銅の剣
体:旅人の服

呪文:メラ、ホイミ

       

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