Neetel Inside ニートノベル
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「ここはどこ?、あたしは死んだの?」
    長い廊下の真ん中でアニスは倒れていた。地下なのであろうか?一定間隔で火のついた松明が置かれている。前か後ろか、どっちに進むか迷うが、若干だが前のほうが明るく感じたので前に進むことにした。
     やがて扉の前まで辿り着いた。重々しい鉄の扉だった。ノブをまわしてみる、鍵はかかっていない。アニスはドアを扉を開いた。部屋に入ってすぐ、人がいるのが見える。長い髪、美しい金色、どこかで見たような気がするが思い出せない。でも確かに会っている。
「あの……すみません、迷っちゃった見たいで。ここはどこですか」
女は答える
「ここは、紅蓮の聖域。人間風情がよくここまで辿り着いたな」
    人間風情?もしや彼女は
「あ、あのもしかしてあなたは……」
「ふむ、その様子だと、そなたも犠牲者か。もうなにも言わなくて良いぞ。お主の今の様子で大体の理由はわかった。残念であったな人間よ」
「ここは地獄ですか」
「地獄とは人聞きが悪い!が、そこの一歩手前というのかな。まずは自己紹介だ。我はここの主であり、復讐の魔女ヒルマ=アルビーチェ。ヒルマと呼んでくれ」
    魔女が目の前にいる。ということはあたしは……
「とりあえず宴を開こう。お主、劇は好きか?」
    ヒルマは自分に聞く
「はい」
「なら、今回も劇でもてなそう!愉快な復讐劇でな!」
    ヒルマは鏡に向かって何かを唱えると、鏡は自分達ではなく、一人の少女を写し出した。自分と変わらない年頃の少女だ。手には剣を持っていて、そこから赤いものが滴っていた。
「くそ、魔女め!殺してやる」大男が少女に斬りかかるが、彼女はそれを避け、男の右腕を切り落とす。
「おじさんがやったこと、そのままあたしがやってあげる」男は助けを乞うが、逆効果だったようだ。彼女は笑いながら
左腕、左足の順に切っていく。次は右足だが、それを足の指を1本ずつ、切りすべてなくなると、細かく右足を切っていく。異常な光景だった。
「どうだ、愉快であろう?あやつもお主と同じで魔女狩りの犠牲者だ」
    あの子もあたしと同じ。犠牲者……
    「次に、なざお主が魔女として殺されたのか見せてよろう。ありがたく思うが良いぞ」
    拒否する理由がなかった。

       

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