魔法少女、それは魔法というなんか分かんない物で好き放題できる職業。これになれれば面倒な事は無し。そんな職業に憧れた少女が一人。
「ふふふ、私も魔法少女になって男も金も意のままに~」
名前は夢野美杉。現在17歳、高校生である。この時点で魔法少女には無理がある。
「黒猫いねぇーかなぁ」
口調も女性らしくない。そしてなにより不細工である。
「あらぁ? 夢野さん?」
そこへ通りかかった女性は同じクラスの伊耶 美喜さん。嫌味を言うのが趣味な嫌な奴。
「まぁた魔法少女だとか言っているのかしらぁ? あなたのような方がニートやらになるのねぇ アヒャヒャ アヒャヒャ」
「てめぇなんざ私の魔法で豚にでも変えてやるわボケぇ」
そう言ってダンボールで出来たステッキを出して呪文を唱える。
「アンピラアンピラユレレレレ 目の前の女を豚に変えてくれー」
しかしもちろん変化はなく、伊耶さんも空しい気分になってしまい同情の目をしてから立ち去ってしまった。
「なぜ、なぜ魔法が使えないの? ホーリーシット!!!!」
そう言い残してお家へ帰る夢野美杉。
果たして彼女は魔法少女になれるのか、多分無理だ。