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★文芸・ニノベ作品感想★
10月7日ニノベ作品感想

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★10月7日更新ニノベ感想

今回も多かった。
前回を上回る15作品…。
その内、4作品が新作です。
ニノベバブルが本格化したような感じですなぁ…。
文芸も負けずに頑張って欲しいところです。

ところで。
Kluckさんが頑張ってくれて、ニーテルでルビが使えるようになりました!!
ニノベは特にルビで表現ががらっと変わりそう。
使い方は編集部の「言いたいこと書いて逃げたり雑談したりするスレ」の486番のレスを参照のこと!
是非使ってみましょう!

感想本文に入る前に、お断りしておくことがあります。
前回の感想で、「異世界転生モノ」「異能力バトルモノ」は、ラノベで良くあるテーマですが、私は苦手という話をしてしまいました。
でも、漫画を例に出してしまいますが…。
異世界転生モノでも「白の魔術師」は大好きです。
異能力バトルモノでは「アティカルディーゼ・ハート」とか「出会って5秒でバトル」とかも好き。
要は、ラノベではそういうテーマが多くて玉石混交すぎるという印象で、「またかよ」とそこまで進んで読みたいと思わないだけで…。
今回の企画では、どんなテーマ・長さでも最後まで全部読みますので、余り気にしないで投稿して頂けたらと思います!
敢えて狙って書くという勇者様もお待ちしております。


今回は以下の作品感想を書きます。



「7つの美徳サバイバル」
「呪い」
「ライヴ・アンド・コード」
「からっぽのアクアリウム」
「かんけんっ!」
「オピオイドの繭」
「スパイ、夜を越える」
「滅神時代に生まれました」
「ソナタ」
「彼女のクオリア」
「タイムリーパー俺」
「正直言って、村の守護神とやらがうざい件。」
「Soul Sisters」
「『欠』能力者バトル」
「わたしをわたしをころして」

     

「7つの美徳サバイバル」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16928




滝杉こげお先生の新作。
いきなり第一・二話まで公開されています。
作者コメントによれば以前よそで書いていたもののフルリメイクらしいですね。
敢えてなのか、異能力バトルモノ。
人類の滅亡を避ける為、様々な美徳を能力にかえ、能力者達を殺し合わせる事で、どれが最も規範とすべき美徳かを占わせるという話。
最初に出てきた「純愛」が主人公かな?と思ってたらプロローグ的なエピソードだった模様で、いきなり第一話で死亡。
第二話で出てきた「忠義」が主人公だった。
これは「最初に出てきたキャラが主人公」と思わせるラノベのセオリーからは外れていて、良い意味で予想を裏切られたので面白いと思いました。
で、第二話で出てきた主人公の「忠義」がとんでもないクズやろうw
こんなやつに人類の存亡の行方を占わせて大丈夫か!?
「正義」の能力を持った女の子もDQNっぽいですしね。
美徳とはかけ離れた連中に能力を与えて戦わせているのは、何か理由があるのかもしれません。
文章は平易な表現であっさり書いてるのが幸いして、割とさくさく読めました。
主人公が余りに怠惰で自己中心的などクズのまま、成長も見られないようだと辛いですが…。
クズでも愛すべき「カイジ」みたいなキャラクターになっていけば、面白くなりそうです。

     

「呪い」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16903




実のところ、最初の感想を書いた時点では、そこまで興味をそそられる内容ではありませんでした。
でも、今では非常に先が気になる作品となっています。
主人公・akira・kiriaの3人が「肉の館」へと足を運ぶまでの回想が語られています。
kiriaは怠惰で臆病で就職活動に苦労してる無能なデブ。
akiraは部落や在日特権を許せないと熱く語るような典型的なネトウヨ。
主人公は異世界ハーレム物とか嫌いで独自性のある小説を書こうとしてるワナビ。
面白い奴らですw
kiriaは冒頭で自殺する事が語られていましたが、うん、私でもこの3人だったら最初にkiriaを犠牲者とするだろうな~と思いましたw
さて、展開予想的なものですが…。
主人公が「異世界ハーレム物が嫌い」「死後の世界の有無について思索」「墓に刻まれた漢字のような良く分からない文字」
ここらが伏線のような気がします。
死後の世界、ある意味それは異世界ですよね。
グーグルマップでは表示されておらず、緑と霧と広大な謎の墓地に囲まれ、長年忘れ去られていた肉の館。
豚や牛だけでなく、人間まで屠殺していた噂がある。
もうこの辺までを深夜の1~2時ぐらいに読んでいたあたりで、背中がぞくぞくする恐怖を感じます。
「異世界へ行って来た人の体験談まとめ」を読み漁っていた時のような興奮!
それも真に迫っている内容の方の。
決して粗製乱造ではないリアリティ!
まぁ、小説なんですけど、説得力のある怖さがあります。
作者が「名無し」ってところさえ、この物語を怖く見せる要素の一つとなっています。
うーん、文章力も高いですし、実に興味深い!
一体誰が書いているんだ・・・!?
続きが早く読みたい。
全然ニノベっぽくはないというか文芸向きだと思います。
それにシンプルすぎるタイトルで、中身を読んでみようと思う人は少なそう。
でも読んで損はありません。
ホラーや体験談風な小説が好きな方にはおすすめな作品です。

     

「ライヴ・アンド・コード」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16906



主人公・一輝がバイトするゲーム会社でのやりとりまで。
新しいゲーム制作にあたって、どんなゲームを開発するかのプレゼン。
そこでARSというシステムが出てくる。
一人用RPGでもゲームの進行速度やもろもろの進め方によりストーリーが大きく変わってくるというシステム。
ロマンシング・サガを凄くしたようなものかな?
将棋やチェスでやたら強いAIが開発されるようなものらしいので、かなり高度なもののようだ。
この世界は微妙に近未来になっているようで、映画やゲームの3DCGが「不気味の谷を越えた」レベルになっている模様。
アダルトビデオでもニッチなものならCGで済ませられるという。
そんなレベルのCGとARSが組み合わされば…確かに面白いゲームができそうである。
お姫様が浚われてすぐ追いかけて救出しないと!みたいな展開なのに、悠長に体力回復の為に宿屋に何度も泊まってたりしていたけど、そんな事してたらお姫様は殺されてしまいます!とかになる訳だ。
さて。次あたりの話でもう少し進展するかな?
単に面白いゲームが作られるよという話じゃないでしょう。
一輝のRTAが凄いって設定も活きて来る展開になってきそう。
楽しみです。

     

「からっぽのアクアリウム」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16930



作者は蝉丸先生。
初見、バルスのファルシのルシがパージでコクーンという印象。
作中にある通り「僕の存在と状況を正確に伝達するには難解さを伴う」ですね。
二回読み直しました。
一人称で語られる「僕・ベニアレ」は六次元空間の存在。
要は、涼宮ハルヒにおける「長門有紀」のようなものか?
こういう存在を主人公とするのはかなり難しいと思う。
読者は一般的に三次元の有機生命体なので。
作中にある通り「インスピレーションの影すら与えることはできない」ですね。
だから違和感を覚える。
六次元存在の「ベニアレ」が、割と三次元存在の我々の価値観で事象を「美しい」「穏やか」と表現しているからだ。
六次元存在とはもっと高度で非人間的なものではないか、人間のように思索に耽ったりはしないのではないか?…と、思う。
そう思っていると、どうもこの「ベニアレ」は、三次元の事象を時間や空間を超越して知覚する事もできるし、神のような存在でもあるという。
手塚治の「火の鳥」未来編の主人公のような試行をやっている。
ちょっと人間臭い神様である。
モルタリアというキャラクターも出てきたが、彼との会話内容などがまさに火の鳥っぽく感じました。
まだ始まったばかりなので面白いとも面白くないとも判断できない状態。
初見殺しがきついですが、様子見したいところです。

     

「かんけんっ!」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16918



作者は山田真也先生。
検索したら色々な作品が出てきたので多作な作者さんのようです。
ニノベ界では有名な方なのかな?
ただ、申し訳ない事に、私はどの作品もまったく読んでいなかった。
なので「作者名ブランドによらず、先入観のない感想」ができそうです。
…うーん…。
申し訳ないが、読み続けるのが苦痛だった。
途中、「はっきり申し上げよう」と出てくるが、それから何十行も費やして冗長に語る。
作者が狙ってやってるのか、素でシリアス書いてるつもりなのか分からない。
「超スーパーエリート高校の入学試験がマークシート式だったので、記念受験したら奇跡的に受かってしまった主人公。でも入学後はそうもいかず、成績が悪くて退学の危機! そんな時、かんけん(カンニング研究会)からのお誘いがあったので入部した」
という粗筋を引き伸ばして語りすぎ。
主人公の一人称で語られているが、そりゃこの思考じゃ超スーパーエリート高に入学できたのはまぐれだろうなぁと感じます。
突っ込みどころは多々ありますが、何でそんなエリート高の入学試験がマークシート式だけなんだよ! 面接もしないのかよ!!
まぁ、「せっかく将来が約束された超スーパーエリート高に入学したのに、勉強ではなくカンニングに労力を費やすアホ集団」についての話です。
トランセンド的なツッコミが追いつかねぇぜ!wwwって笑いを期待したいと思います。
あ、ところでコガッツオ先生の「坂大単位戦記!!」は、同じようにカンニングをテーマにした小説で面白いのでおすすめですよ。

     

「オピオイドの繭」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16904



無能な武藤だからムノーと渾名されていた少年・武藤学。
そして白い繭に包まれる謎の感染症(?)に耳の部分を既に冒されている少女・明穂。
二人は原付に乗って「見聞を広める為に旅に出る」と、序章で語られていました。
でも途中で「繭化に抗うという名目で旅をする」と出てきます。
どういう事なのかと思っていたら、その理由が少し語られます。
武藤は「おくりびと」だったんですね。
「旅のお手伝い」という求人広告を見て就職したら葬儀屋だった!のような感じで…。
旅小説かと思ったら葬儀小説でした。
繭化が始まってたった三年で世界の七割が既に繭化してしまっている…という事は、もう葬儀がどうのというレベルではない状態でしょう。
パンデミック状態で、既に国連、政府、国境なき医師団なんかは壊滅して、世紀末状態になってそう。
葬儀師という存在は、そんな中で繭化を調査せざるを得ない存在という訳か。
主人公が医者ではなく葬儀師という時点で、別に「抗う」というより、「旅のお手伝い」ですよね。
うーん、ますます絶望的で終わり行く世界って感じです。
渇きに耐える武藤の側で、遠慮なくペットボトルの水をがぶがぶ飲み、悪態をついて人をムノー呼ばわりする秋穂とかいうクソ女が印象最悪でしたが…。
いずれ白い蛾になって死ぬ運命なのだと思うと可哀想だし許せちゃいますね。
それにしても死に方がエボラより怖いだろこれ。

     

「スパイ、夜を越える」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16908




・エリートが国を動かす方法を生部学園
・矯正退去
ってところ、誤字でしょうか?
あとコメント5は私ですw 
度々突っ込んですみませんw
えー、最初はシティハンターのリョウみたいな主人公かな?と思っていた愛作ですが、どうも男塾的なバンカラだったようです。
青城第七学園の制度について詳しく語られていきますが、何と言う格差社会!
少年漫画の王道を行くような感じですね。
底辺のセブンスの主人公がどう上の階級の連中相手に立ち回るのかも注目したいところです。
でもサラリーマン金太郎的な立身出世ストーリーではないんでしょうね。
セブンスで入学した生徒はずっとセブンスなのかな?
途中、トラック運転手の大人が、「まるでここは子供の国ネバーランド」と語っていたのが印象的。
やはり子供の学生だけで運営する都市というものに違和感が。
ままごとっぽさが物凄い。
ヴヴヴっていうロボットアニメみたいな感じ?
あれも子供の学生が「どくりつこっか!」「だいとうりょう!」なんてやってましたしね。
さて、今回の更新分ではルビが使われておりました。
生徒手帳スマホ」とかw
この違和感が逆に面白くなってくるものと期待したいところです。

     


「滅神時代に生まれました」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16899




毎度、更新されたらすぐ読んでます。
いやー面白いですね。
恋咲はもうずっと釘宮ボイスで再生されます。
絶対神であるはずの上沢さんの駄目駄目っぷりも面白いです。
ごうつくばりな巫女の森崎さん。
絶対神ラブな天使候補生の天条君。
なんだろうこの個性的で愉快なやつら。
「沢村~」の時のようないつもの顎クオリティですね。
徹頭徹尾、ドタバタゆるゆるコメディです。
んん~あざとい!w
主人公は単なる巻き込まれ型ですし、他のキャラが濃すぎるので、優しいというだけではない個性も欲しいかな?
古いですけど、「うる星やつら」のようなノリを感じる。
すっごく軽妙に読めますので、未読の方は是非どうぞ。
スナック感覚でかる~く読めます。
やめられない止まらないかっぱあごせんです。

     

「ソナタ」
http://neetsha.jp/inside/comment.php?id=15997



作者は三浦先生。
初見でしたが、52話もありました。
仕事しながら朝10時から20時までかけて半分近くは読みました。
1話1話はそう長くはないので、まぁ何とか…。
以下、あらすじと感想。

1話 主人公・新橋透(双子兄)と光(双子妹)の紹介。気弱な透と活発な光。透になりすまして光が喧嘩しまくっている。学校で透は札付きの不良に見られてしまい、光は優等生を演じている。喧嘩っぱやい光のとばっちりを受け、日々苦しむ透。
2話 殺し屋の父を持つ少女・千歳が登場。透に宣戦布告してくる。
3話 千歳の過去について。一人前の殺し屋になるべく、自分が苦戦しそうな相手を探していた。
4話 千歳と父との会話、正々堂々殺してこいと言われる。透と光の会話、光は何だかんだ言いつつも千歳と対決するつもり。
5話 透と光は入れ替わって千歳と対峙、光が千歳を倒す。復讐に再度現れる千歳だが、透に髪を切られて泣く。
6話 透の知人で美容師の忍(髪の毛に対する執着が尋常ではない)に、千歳の髪を整えてもらう。

主人公紹介と千歳の章まで。
割とさくさく読めました。
ダブル主人公だと思うのですが、主に透視点で物語が語られています。
透からすれば、光は「ストレス発散」の為に喧嘩を繰り返し、その風評被害は透になすりつけている。
更に、透が家庭的にお弁当を作ってくれば、それは光が作ったことになり、学校での優等生ぶりを装う一助となっている。
光は「透のせいでストレスを受けている」と主張し、まったく可愛げの欠片もないクソ妹です。
家では横暴で、学校では猫被り。
かといって光が負けたり屈辱を味わう展開にはならない。
それを透視点で語られるので、透と一緒に読者のストレスもたまっていく。
展開自体は、ゴルゴ少女な千歳が出てからコミカルで、割と面白いだけに惜しいなーと。
まぁ、顎男先生の「沢村~」でも、女性陣がやたら強くて横暴でしたから、それと似たようなものかな?
しかし「沢村~」では男性陣もそれなりによろしくやってたので面白く読めました。
でもこちらは、透を含めた男性陣がちっとも良いところがないので、やはりストレスが溜まる。
女性陣の引き立て役にしかなってないですからね。
この小説、そういう意味では少女漫画的です。

7話 透は悪夢を見る。学校の七不思議・呪いのヴァイオリンの噂話。霊感少女・新竹小雪の登場。
8話 光の様子がいつも以上におかしく、プリンや飴を貪っている。体調不良で学校も休む。一人で登校する透。
9話 光は悪霊に取りつかれ、お菓子を貪りまくってデブになる。悪霊と対峙する小雪。
10話 光は貧乳コンプレックスがあり、デブになって巨乳になってから痩せれば巨乳スレンダーが手に入ると浅はかに考え、悪霊に取り付かれたらしい。悪霊退散する小雪。その後、ダイエットに励む光。呪いのヴァイオリンの正体は小雪。

新竹小雪の章。
地の文でところどころ文法的に「?」と思う箇所が。
誤字もありますしね。
いわゆる「目が滑る」というやつで、文章を読んでいても内容が頭に入ってこない。
つまり読み進めるのがしんどい。
それでもコミカルな展開と台詞回しは軽妙なので、面白く読めます。
何より、十話にしてようやく光に鉄槌が下ったのが良かった。
デブになってダイエットに励まなくてはならなくなり、読者的には溜飲が下がります。
「なんぼのもんじゃーい!」とダンベルを持ち上げるデブ光は豚というよりゴリラだなw
しかし透はなんにもしてないなー。
巻き込まれ型主人公で、没個性的、空気です。
小雪は天然で大変可愛い。おっぱいも大きいし。
新橋かーちゃんも天然で可愛い。

11話 光のダイエット奮闘記。三つ編眼鏡少女が登場。透は針入高校の不良達に拉致される。
12話 針入高校の番長・鉛邦弘と番長右腕・四季菫が登場。三つ編眼鏡少女の正体は菫だった。鉛にタイマンを申し込まれる透だが、光が針入高校に来るまで、下痢だと言って時間稼ぎする。
13話 光と透は服を交換し入れ替わる。鉛と対峙する光。鉛はヤクザの組長の孫だがヤクザになるつもりはなくてインストラクターを目指して体を鍛えてるナイスガイ。菫はそんな鉛を自分の為に組長に仕立てあげようとしている。
14話 千歳が光と鉛の決闘を覗いている。鉛の筋肉は男なら誰でも憧れ平伏する。そんな鉛の筋肉ストリップショー。しかし女だから動じない光は、あっさり鉛を倒してしまう。菫と鉛の小者っぷりに雑草はえるw
15話 針入高校を後にする透と光。途中で千歳と会うが、透が強いのは、光が入れ替わりの時に被る帽子のおかげだ!と、的外れな事を指摘して高笑い。アホの子である。また、光は謎の強そうな老人とも出会う。

やはり地の文でちょっと損してるところ多数あり。
でもまぁ、展開もコミカルだし台詞回しもいいので、この文体に読み慣れてきた。
この章は「今日から俺は!」みたいな展開で非常に面白かった。
鉛の筋肉ストリップショーのくだりは爆笑しました。
番長の鉛はヤクザの孫とは思えないほどナイスガイ。
それより菫が酷い。最初は三つ編眼鏡の大人しそうな少女を装っておいて、実はナイスバディで強欲な女狐。峰不二子タイプ。
なんなんだこの小説における女性陣の酷さは…!
男性陣は巻き込まれ被害に遭ってばかりで実に不憫です。

16話 バスケ部エースの海老杉が登場。男版の光みたいな性格悪いイケメン。誤解から透が絡まれてバスケ勝負を挑まれる。
17話 光・千歳・透の舎弟の煉瓦・千歳の取りまき達(マジヤベー)というチームと、海老杉達バスケ部チーム(県大会優勝レベル)のバスケ対決が始まる。圧倒的にバスケ部が優勢。
18話 バスケ対決はマジヤベーが無双してマジヤベー展開に。海老杉は光の反則技でダメージをちくちく受けた上に、最後はぶっとばされて担架で運ばれていく。
19話 光に成りすましていた透が、場をとりなすために海老杉を「好きです」と言ってしまったばかりに、海老杉が光に惚れてしまう。ちゃんちゃん。

海老杉の章。
バスケ部エースで成績優秀、人生順風満帆なイケメン・海老杉。
人生舐め切っていて、障害が欲しいとほざくような増長ぶり。
裏表の激しい性格のようです。まさに男版の光。
同属嫌悪な光は、また透に成りすまし、千歳も誘ってバスケ対決に臨む。
光って自分が海老杉よりもクソな人間性って自覚してるのか~。
自覚のあるクソと自覚のないクソはどっちがマシなクソかという話でした。
バスケ対決はモブキャラと思っていた千歳の取りまき(マジヤベー)が実はバスケの名選手という意外性があったり、いつものようにコミカルに描写されます。
光は陰湿に審判に見つからないようなラフプレーで海老杉を攻撃。
海老杉と言い合いになって最後はグーパンしてしまう。
ほんとクソだなこの女…。
場を取り繕う為、光に成りすました透が海老杉に告白して、海老杉が勘違いしたまま光に告白。
この展開は読めていたけど、やっぱり光に被害が及ぶと溜飲が下がりますね。

20話 透をストーキングする菫。透はシスコン&ロリコンじゃないかと疑惑を持ち、女子小学生のさくらを騙し、透にけしかける。
21話 飴ジャンキーなさくらは透が飴を盗んだと思い込み、飴を弾丸のように飛ばして透を殺そうとする。
22話 新橋家を破壊しつつ、透・さくら・光・菫が揃ってドタバタ。
23話 破壊された新橋家の修復に針入高の不良が駆り出される。その最中、菫が枕営業してるというあらぬ疑いがかけられる。

松平さくらの章。
う~ん…他の章に比べたら若干いまいちかな。
メインで出てくる小学生女子のさくらというキャラクター。
飴ジャンキーかつ、飴を弾丸というか戦車砲のようにボシュボシュ飛ばして物を破壊しまくるのはちょっと面白かった。
ただ、幾ら小学生でもちょっとありえない知能の低さなのが疑問符。
流石にここまで野生の猿のようじゃないだろ…。
後は菫と透がセックスしてるように誤解しちゃう針入高校の不良達(なんで不良やってんだというぐらい気のいいやつら)も面白かった。
でもそれぐらいかな?
これまでの章に比べるとそれ程、痛快だと思うような内容ではなかった。

24話 これまで度々出ていた「力を求む者求む」というチラシ、そして謎の強そうな老人について。強面だが愉快なおじいちゃん。古代紫に弟子入りする透。
25話 可愛いおじいちゃん古代紫との修行。はしゃいじゃって! イノシシ倒して牡丹鍋食べたりと平和。一方、光は憐灰高校の番長と喧嘩して敗北を重ねていた。

古代紫の章。
古代紫は、喉が潰れて声は出せない代わり筆談をするが、それが女子高生が書いたような丸文字。
丸文字って80~90年代の女子高生は書いてたよね、懐かしい。
丸文字を書きつつ、乙女チックなノリで筆談するって、何か女子高生文化と接点あったのだろうか、この可愛いおじいちゃん。
超人のようなパワーを持ちつつ、匠のような大工仕事もする。
はしゃぎすぎて家を吹き飛ばしちゃう。
また濃いキャラクターだなぁ…でも和んだので良し。
番長の鉛に次いで好感が持てました。
ここ、2話だけだし閑話休題的な話ですね。
誤字が多かったので気をつけてもらいたいところ。

さて。
25話まで読みましたが、余りにつまらなければ途中で挫折しています。
だからここまで読めたということは、面白いということです。
内容も「沢村~」とか好きな人は好きそう。
正直言って、これだけ面白ければもっとコメントついてもいいし、評価されていいでしょう。
ニノベの中でも中堅以上の面白さはあります。
でも流石に疲れたので、26話以降はもしまた企画の更新日にこちらの小説が更新された場合、読みたいと思います。

     


「彼女のクオリア」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16933



東京ニトロ先生、ラノベデビュー!
新都社漫画作家で足立区をこよなく愛する事で有名な方ですね。
この企画を知ってラノベを書いてみたくなったとのことで、大変光栄な話です。
また、私が苦手だと知って、敢えて異世界転生モノ書こうとしたようで…w
あらすじは、「DQNが冷凍ケースに入ってそのままもうひとつの足立区に飛ばされる」話です。
少し前、バイト先のアイスケースに土足のまま寝っころがった写真をtwitterに投稿して炎上って騒ぎが頻発しましたよね。
吉野屋でテラ豚丼とか、ゴキブリ揚げたりとか、そういう悪ふざけなバイトテロが横行していた。
そんな事をするなんてどこの土人国家だよと言いたくなりますが、足立区ってそういうところのようです。
ドンキとかコンビニの前にDQNカーを横付けしてたむろっているような連中。
「闇金ウシジマくん」に出てくるヤンキー達がいっぱいいそうなところ。
それが第三世界・足立区。
関西だったら尼崎とか似たようなところですね。
さて、そこで主人公の少年は、常識人の少女と出会って惹かれていく。
少女はどクズの父親がいる為、正義感が強く、将来は検事になりたいと夢を語っていた。
ところが中学生になる前に駅で自殺してしまう。
これは作中で語られていませんが、父親にレイプでもされたのかもしれませんね。
主人公は将来に絶望して、典型的足立区民としてその後の人生をやりすごす事を選ぶ。
ところが、悪ふざけで冷凍庫に入った時、別の世界線に移動しちゃった模様で。
別の世界の足立区では、あの自殺した少女が生きて、中学生となって登場する!
あーこれは…最近始まったアニメ「失われた未来を求めて」の第一話に近いものが。
いや、「シュタインズゲート」かな?
エロゲで良くある設定なのかもしれません。
漫画を描いている作者は、小説を書いても面白いって良く言われます。
文章だけの小説を読んでいても情景が想像できるというか。
足立区先生のこれもそんな感じです。
世紀末世界・足立区のバイオハザードがありありと目に浮かぶよう。
まぁ、先入観なしに読んだとしても、正直面白いです。
漫画を含めた足立区先生作品で、トップレベルで足立区描写が怖いんですよ!
NASAからのボイジャー1号に関するニュースもSF要素を示唆しています。
何度も世界を滅ぼしてきた足立区先生ですから、いつそうなっても驚きません。
むしろ期待しています。

     

「タイムリーパー俺」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16914



作者はれいか先生。
漫画の方で同じ名前の作者さんがいますが別人のようです。
タイムリープ物は好きだから期待して読み始めました。
…と、まだタイムリープしていなかったw
8話まで更新されていますが、5分ぐらいでさくっと読めました。
「ソナタ」の1話分ぐらいでしょうか。
・莫大な遺産を受け継ぎ、1年半ほど引きこもりの主人公。
・1日3食宅配弁当生活。
・主人公は自炊はしないけど、掃除と整理整頓は好き。
・頻繁に示唆される日時(タイムリープの伏線かな?)
・女子大生でおっぱい大きい田村直子さんが、アパートの隣の部屋に引っ越してきて、肉じゃがとかりんとうを差し入れしてきてくれた。でもなんか怖い。
ぐらいの情報が出てきております。
まだ「起承転結」で言えば「承」に差し掛かったあたり?
田村直子さんがちょっと普通じゃない感じで主人公に干渉してきて、物語が動いてきそうです。
それにしても羨ましい環境だな主人公。
細々であれば一生ニートでも困らない遺産を受け継いでるとかチートすぎる。
何かトラウマ抱えてニートになったっぽいけど、まだ20代前半っぽいし、全然やり直せるだろ。
新都社はニートが主人公の作品が多いけど、好感持てるやつと好感持てないやつがいる。
この主人公の良いところは掃除が好きってところぐらいかな?
まだ判断しようがないので、面白くなるかどうかは続き次第ですね。

     

「正直言って、村の守護神とやらがうざい件。」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16934



作者はひじまくら先生。
検索しても出て来ませんから新人・新作という事になります。
まぁ、簡単に新人を装えるのが文芸・ニノベなので、やはりどなたかの別名義なんでしょうが…。
良くある中世ファンタジー世界で主人公は村長のようですね。
と、思ったら…やけに近代化・組織化された村のようで。

>魔物対策委員会(事務局:魔物対策・地域振興課、ちな略称は魔物地域(←まものちいきと読みます。))が開催され、ターニア嬢も来るので、忌憚のない意見を交わそうと思う。村の幹部から事前レクを受けたけど、いまいち要領を得なかった。中央官庁と比較するのは酷だけど、このあたりなってないと思う。

なんなのこの中世らしからぬ単語の羅列w
全然朴訥じゃない。
東京の国家公務員が退職し、地元に戻ってきて中小零細企業に入社して、その中小零細のやり方にケチをつけている感じ?
言葉を言い換えて現代モノにしても違和感ない感じだ。
200人規模の村で、50匹の魔物が襲ってきて20匹を一人で受け持って5匹は殺してくれるターニア嬢が批判されている。
マリナーズが勝てないのはイチローのせいとか批判するようなものだと思う。
なんでや! ターニヤ嬢チームで一番頑張っとるやないか!?
村長の「俺だけは正しい判断ができている」という小者感も滲み出ている。
でも、話の方は面白そうなので続きは読みたいです。

     

「Soul Sisters」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=12847



作者は暇゙人先生。
漫画の方で似た名前の方がいますが別人のようです。
結構IDが古いから昔から連載されていた小説のようですね。
申し訳ないけど初見なので、最初から読みました。

「Midnight Haunting」
異能力モノ?
女子高生・白木単が主人公。
単は1つの体に2つの人格を持っており、それぞれに牡丹と桜と名づけている。
牡丹の時に桜を幽体離脱させたり、その逆もできる?模様。
ただ記憶を引き継げないので、日記を書いて互いに起きた事を教えあっている。
ある日、同じマンションに住む男が似たような能力を持っていて、幽体離脱していた桜の存在を気づかれてしまう。
男は仲間と共謀して、単を特定して捕らえようとする。

とまぁ、ここまで読みました。
・最初の章で、桜と牡丹という2つの人格の明確な違いが語られていない。
・幽体離脱?の仕組み、同じマンションに住む男の能力など、肝心のキーワード的な能力が地の文での描写だけで想像がしづらい。目が滑る。
・せっかくの女子高生なのに、単(桜・牡丹)が大して魅力的ではない。他の登場人物についても。
まだ序章の部分なので詰め込むのは難しいかもしれませんが、結構な字数を割いているので、できれば読者が飽きない内に面白くして欲しい。
と言うわけで、「便乗」で更新して下さったようなのですが、最後まで読めませんでした。
これから面白くなってくるかもしれませんが、余り興味も期待も持てない。
自分には合わないというだけなので、他の人が読めば違う感想もあるでしょうが…。
申し訳ありません。

     

「『欠』能力者バトル」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16727




作者は滝杉こげお先生。
また君かw
感想を書くのは2作目となりますね。
わっかりやすいゲーム型ファンタジーに突如放り込まれた主人公サトシ。
ゲームの特徴は3つ。
1、ゲームだが現実のように体感できる。
2、プレイヤーは複数いて、ランダムで役職が振り分けられる。
3、プレイヤーにはひとつ「欠能力(ディスアビリティ)」が課せられる。欠能力とは、「何かができなくなる」というもの。「体力回復できない」とか、「武器を装備できない」とか。
なるほど分かりやすい。
この辺の説明、展開、実にスピーディー。
文章はとってもライト。
児童誌にあるような分かりやすい漫画を読んでいる感覚というか。
一本道のゲームブックを読んでいる感じですね。
下手に小難しい文章表現をこねくり回さないで正解でしょう。
作者がノリにノって楽しんで書いている様子が感じられて好感が持てます。
物語は徹頭徹尾、RPGゲームのように進められています。
で、まずストーリー進行役の「ノーサイド」が実にウザイw
スキップボタン連打したくなりました。
さて、パーティーメンバーに「タイヨウ」が加わって滞りなくゲームは進行していく。
最初のダンジョンに進み、強そうな牛モンスターと戦う。
「ウシトラ」という獣使いのプレイヤーとも協力して撃退に成功。
第四話の最後、運営側(ノーサイド?)の様子が少し描写される。
というところまで、割とさくっと読めました。
そこまで読んだ感想としては…。
昔懐かしい「無料で遊べるFantasyVip」を思い出しました。
または、長門は俺先生の「ムリゲー」や、ひょうたん先生の「塔から脱出するゲーム」とか?
ノーサイドは全然頼りになりませんが、そこまで理不尽なゲームではなさそうですね。
ただ、タイトルになっている「欠能力」が余り重要そうに書かれていないのがマイナスかな。
タイトルにするぐらいなんだし、この先意味を持たせてくるとは思いますが。
今のままだと、粗製乱造でありふれた異世界転生モノで終わっちゃいます。

     

「わたしをわたしをころして」
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=16935




作者はでんぱこ先生。
おお、絵本形式ですね。
ここまでずっと文章を読んできたので、久々に絵を見ました。
ちょっと目が疲れていたし、可愛い絵柄なのでそれだけでもう癒されますw
…と、思ったらいきなり重い設定。
不思議な能力を持っている人が少しだけいるが、危険とされて、見つかったら殺されてしまうという世界。
主人公の少女は、「絶対に死なない能力」だから、何度もひき肉にされるような目にあっている。
ここが真っ赤な画面に白い字で出てきた時、ちょっとしたホラーでした。
うん、和む絵なんですけど、ストーリーは結構怖い。
色の使い方・文字の挟み方、絵本としても斬新な表現で秀逸だと感じました。
グリム童話とか案外残酷ですけど、直接表現は避けていますから、子供にも見せられます。
こちらは「ひき肉に~」とか、「殺さなければ」とか、割と直接的表現があるので、大人向けって感じですね。
タイトル通りの結末だとしたら…とても残酷な話になりそうだが、予想を裏切ってくれるのか。
続きが楽しみです。

       

表紙

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