Neetel Inside 文芸新都
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Ideal and Reality
第十一章 刹那

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うっすら目を開けるとロックは倒れていた。
「ロック・・・・」
「・・・うぅ・・・・」
「ろ、ロック!」
生きていた。虫の息だが。
「わ・・・・悪いな・・・・俺としたことが・・・ヘマしちまったよ・・・・。」
「・・・・・何が・・・・あったんだ?」
「・・・あの男・・・レインはこの街の首謀者だ・・・・・」
「・・・・・・・?」
「・・・アイツをほっといたら危険だ・・・・・ヤツは・・・この街・・・・に迷い・・・・込んだ・・・人間を・・・・化け物にしち・・・・まう。」
「ロック、しっかりしろ!」
「お前に・・・最後・・・の・・望みを託す・・・」
そういうとロックは短剣を渡してきた。
「生・・・・き・・・・・ろ・・・お前・・・だけ・・・・でも・・。」
「ロック!ロック!?」

ロックは息絶えた・・・・。


もう戻れないところまできた。
街に溢れ返った気の狂った人々。
ロックの死。
黒幕の存在。

「(行こう・・・ロックの為にも・・・・。」
ガシャン!
「!!」
ロックされたドアが壊された。
やけの爪の長い怪物が入り込んできた

     

「くそっ!」
グロークは銃を撃ち込んだ。
しかし表情ひとつ変えずこちらにゆっくり近づいてきた。
「グゴゴゴ・・・・」
化け物が奇妙な雄たけびを上げながら爪を振りかざした。

もう駄目かと思った時、銃にある小さなレバーの様なものがあることに気がついた。
「もうどうにでもなれ!」
そのレバーを切り替え、トリガーを引いた。

ドガガガガガガガガッ!
グロークは驚いた
この拳銃、フルオート射撃ができた。
「グゴッ・・・!!」
化け物が仰け反った。
カチカチカチ・・・・・
このフルオート、欠点がある。
威力は凄まじいが5秒も持たず弾切れを起こす。
「おぉい!マジで!?」
グロークはダッシュに逃げ出した。

ビーッ ビーッ
警告音とともに出口のシャッターが閉まり始めた
「うおおおおおおおおおおおっ」
何とか間に合った。

「ハーッ ハーッ た、助かった・・・・。」

でもまだこれで終わりではない。
この街の首謀者、レインを探さなくては。

     

もうこの物語も終わりに近い。
黒幕、レインを倒せば全て終わる。
この街から出るためにも、アイツの仇のためにも。

街の中心に建つ巨大なビル。
いかにもって感じだ。
しかし随分と高いビルだ。
だが行くしかない。恐らく奴もあそこに。

「・・・・よし・・・。」
グロークは決意した。
だがあそこにたどり着くまではどうしよう。
今この街は敵で溢れている。
弾も無駄に使えない。
「と、なると・・・。」
ロックから譲り受けた一本の短剣。
「(・・・・無理だな)」
この夥しい数の敵をこの短剣で倒すのは至難の技。
某ゲームでナイフクリアしろって言ってるようなものだ。

「・・・この街にも武器屋ってあるんかな?」
武器屋があり、なおかつそこに何か残っていれば心強いのだが。
「探してみるか。」
敵はお世辞にも頭がいいとは言えないだろう。
隠れながら行けば問題ない。

家の物陰に隠れながら慎重に武器屋を探していった。
息を殺して敵に見つからないように。
「・・・ここは・・・。」
看板に銃が描かれている。
とりあえず入ってみることにした。

店の中はこっ酷く荒れていた。
とりあえず手当たりしだい探してみる。
銃弾か何かがあればいいのだが。

「!!これは・・・。」
ショットガン、つまり散弾銃を見つけた。
しかし使い勝手が分からない。
「とりあえず持っていくか。」
また探索を始める。
ガラスケースの中に銃弾を発見。
また、ショットガンの弾も。持って行けるだけ持って行くことに。

これで準備はいいだろう。あとはあのビルを上るだけだ。


       

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