Neetel Inside ニートノベル
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オピオイドの繭
世界の終わりにコメント返信

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「第一回、世界の終わりにコメント返信」
「本当に私たちがやるの?」
「その方が良いんじゃないかって作者が言ってた」
「サムくなりそうだけど」
「初っ端からテンション低いね。んじゃ早速記念すべき1コメから」

[1:序章「旅に出よう」] 塩の街とか旅に出よう終わりゆく世界の果てまでを思い出す。いいねぇ。バイクとラジオと原付と夏の空だけあれば僕らはアルティメットどこまでもいけるブルーサマータイム <2014/10/01 23:01:21> nxBg5w20P

「見てよ明穂。早速こんな熱いコメント貰っちゃってるよ」
「確かに、武藤みたいな奴と一緒じゃなきゃ最高の青春かもね」
「相変わらず手厳しい」
「塩の街、って何かの名前?」
「有名な小説だね。読んだことはないけど、僕たちと同じように世界の終わりに直面した人々の話なんだろうね、きっと」
「へえ」
「君はもう少し僕とキャッチボールする気になってよ」

[2] うむ。終わり行く世界の果てまでと雰囲気が似てるね <2014/10/02 01:12:53> grnK0pY0P

「終わり行く世界の果てまで、っていうのも小説?」
「確かそうだね。あまり有名じゃないかもしれないけど名作だ。これは僕も読んでるよ。今回の旅の参考にさせてもらった」
「それってつまり作者がパクったってことじゃないの」
「不躾だね明穂は。せめてオマージュとかインスパイアとか言葉を選ぼうよ」
「まあつまりは、その小説に影響されているわけね」
「うん、それは否定できないね」

[3] ゾンビ?ゾンビ出? <2014/10/03 13:00:43> n0h9sOT1P

「愛してるぜベイビー!」
「どうしたの武藤? ついに死ぬの?」
「……いや、何でもないよ。しかしゾンビとはまた非科学的だね」
「私からすれば繭化も十分非科学的だけど」
「そんなことはないよ。繭化はある意味必然と言っても良い現象だ」
「それは一体、どういうこと?」
「長くなるから、またおいおい話すよ」
「クノー」

[4] 「見聞を広めるため旅に出る」って言ってたのに、いつのまに「繭化に抗うために旅をしてる」ってことになったの? <2014/10/06 13:14:43> 6c3Ib3u.P

「ちょっと説明をさせてもらうと、見聞を広めるためっていうのはつまり各地の繭化の状況を調べて知識を増やして、それを踏まえて繭化に対して抗っていこうという意味合いなんだ。ややこしくなって申し訳ない」
「罰として一週間飯抜きね」
「僕が悪いのかよ! そんなムタイな!」

[5] さっきまで喋っていた人間がいきなり白い蛾になって死ぬってエボラより怖いな <2014/10/07 16:44:16> DRE1PY8/P

「エボラって何? 焼肉のタレ?」
「うんそうだよ」
 バキッ
「嘘ですごめんなさい。エボラって言うのはエボラ出血熱のことだね」
「病気?」
「そう、病気。かかるとかなりの確率で死ぬらしいよ。よく知らないけども」
「繭化とはどっちが恐ろしいと言えるの?」
「どうだろうね。痛みを伴わないという点では、繭化かも」
「裏を返せば、繭化は気づかないうちに罹っている可能性もあるのよね」
「うん。痛みを感じないからこそ、それに気付かないリスクはある」
「……私は、そっちの方が怖い」
「奇遇だね、僕もだよ」

「それじゃあ今回はここまでだね。続きはまた次回」
「その時まで生きていられればいいけどね」
「不吉な事言わない!」

     

「第二回世界の果てからコメント返信のコーナーです」
「だいぶ間が空いちゃったわね」
「筆者のさじ加減一つで書かれるコーナーだから仕方がない」
「本編もなかなか書かないくせに……」
「き、気を取り直して行ってみよう!」

[6] えっ、繭になってラクに死ぬのの何がいやなのって思っちゃった俺は疲れてる <2014/10/07 20:01:56> 2TIiNWO/P

「確実に疲れてるからゆっくり休むといいよ。おやすみ、ニューイングランドの王」
「まあ自殺志願者にとっては、この上ない救済かもしれないわね」
「僕は繭化で死ぬより先に、明穂の愛のムチで安らかに死にそうだけど」
「安心して武藤。死にそうというか、死ぬというか、速やかに殺すから」
「はい次! 次行こう!」

[7] 4だけど、そこまで恐縮しなくてもいいよ…汗 なんかごめん。 <2014/10/07 20:04:53> ARBA/tB/P

「これについては説明が遅くなったことを深くお詫び申し上げます」
「以前から説明や展開が遅いって言われてるのに、全く改善されないわね」
「多分、じわじわと説明していくのが好きなんだよ。明穂のように」
「? そこでどうして、私の名前が出て来るの?」
「今現在靴の踵で僕のこめかみをごりごり痛めつけているのが、仔鹿のように弱い僕の命をじわじわ削っているという事にはもしかして一切気付いていない?」
「さ、次行きましょ」
「あだだだだ! 痛い! 死ぬ!」

[8:一章「ナッシングス・ゴナ・チェンジ」] クノーって、なんか格好いい <2014/10/07 23:19:51> Ab2u06r.P

「僕としては、喜んでいいやら悲しんでいいやらだね」
「格好いいって言われてるからいいじゃない。これからはクノーって呼び続けるわ」
「構いはしないけど、もう少しバリエーションが多いと嬉しいな。クソ野郎で無能な武藤とかばっかりだから、それ以外もあると心の支えになる」
「たとえば、どんなのがいいの?」
「うーん……クノーだから、『首ったけノーチェンジ武藤』とか」
「クノー」
「また『クソ野郎で無能な武藤』?」
「『クソ武藤は脳味噌撒き散らして死ねばいいのに』」
「とうとう名前ですらなくなったか」

[9] 世界崩壊もののラッキースケベはドラム缶風呂で背中とうなじ見ちゃうとかそういうのいいよね <2014/10/09 11:21:43> SbxRJ1s/P

「あー、良いよね。薪燃やしながらさりげなくラッキースケベしたい」
「なんか、今更感はあるけど。普通に武藤が近くにいるときに着替えたりしてるし」
「そう、明穂には危機感や恥じらいが足りないんだよ。風邪引いた時も何だかんだ着替え手伝ったし。多少なりとも反抗心や羞恥心がなければ興奮しないんだ。『今着替えてるんだから絶対にのぞかないでよ!』の一言でもあれば、僕の脳内にはエンドルフィンがムンムンに分泌されるものだけど」
「手ぇ出そうものなら原形を留めないくらいメタメタにするけどね」
「はーい、存じ上げております」

[10] 野生化した農家の跡地を襲撃して作物を奪おう <2014/10/11 01:05:21> znstFCa0P

「実はそれも難しいんだよね。農家の野菜って言うのは農家に必要とされて生きているから、農家が死んだり消えたりすると野菜もすぐに繭化することが多い」
「だから私達が食べるのは、主にその辺に自生してる野菜ね」
「人が手をかけたものはダメなんだよね。自生してるものなら、野菜自体に生きる意志が存在するとか何とか。だから人の育てた野菜でも生命力の強いものは残っていたりする。逆に言うと、何もしないと枯れる野菜って言うのはすぐに繭化するんだ」
「確かに家畜の多くも繭化しちゃってたね」
「繭化っていうのは、やっぱり自然による淘汰なんだろうからなあ」
「にしても、武藤はなかなか繭化しないわね」
「明穂にとって僕は家畜だったの?」

[12] ま・・・だー・・・・ <2014/11/03 18:22:44> fltYQO30P
[11] 更新マダー? <2014/10/17 22:27:26> b4SNPGX1P

「更新を待ち望むコメントありがとうございます」
「私たちも旅を続ける理由が出来て、良かったわね」
「僕達の旅の行方は筆者の手腕一つにかかっているから、くれぐれも投げないで頂きたいね」
「コメント返信がおざなりになるくらいだから怪しいわ」
「すぐそうやって不穏な発言をする……とりあえず今回はこんなところかな」
「まだ一〇個以上コメントが残ってるわね」
「出来るだけ早めにお答えしたいところだ。それじゃあまた次回」

     

「第三回世界の果てまで行ってコメント返信のコーナー」
「それもう、読み上げるのもめんどくさくなってんでしょ」
「まさか! ウッキウキで仕方がないよ。いやあ楽しいなあコメント返信」
「寝っ転がって頬杖突きながら言われてもまるで説得力ないけど」
「コホン、とにかくいってみよう」

[13] 武藤の忍耐強さは菩薩の域だな <2014/11/12 23:50:49> xbfNHv81P

「ありがとうございます。いっちょ非暴力不服従運動でもしてみようかな」
「武藤が忍耐強いって言うより、私が手加減してるから耐えられてるだけだと思うわ」
「ハニー、あれで手加減というのなら本気を出されたら僕はどうなるの?」
「まあ多分、真っ白に燃え尽きるわね」
「僕は繭化を待たずして真っ白になって死んじゃうんだね」

[14] あきほに戦闘能力以外の魅力がほしい <2014/11/13 02:50:36> xmjKQS8/S

「オーケー明穂。拳を収めてくれ。僕はコメントを読み上げただけであって本心とかじゃない」
「全く、どいつもこいつも私の魅力を分かってないわね」
「そんなことない! 付き合いの長い僕だ、明穂の魅力はたくさんあるよ」
「へえ、例えば?」
「そりゃ勿論、ひかえめでつつましいむ……性格」
「今、胸って言おうとしたわよね?」
「おっと時間が差し迫っているようだ! 次行こう次痛いやめて明穂! 腕ひしぎ十字固めやめて!」

[15] 過去編来るかな <2014/11/13 18:54:19> 6MryGpg/S

「過去編かあ。僕らの過去を覗いてみたいなんて偏屈な人、居ると思うかい?」
「どうでしょうね。覗いたところで、ロクな事にならないとは思うけど」
「明穂、君は…………」
「……………………」
「……次、行こうか」
「そうね」

[16] 重たいかんじになりそうだぞ・・・・ <2014/11/20 21:58:52> Ft6pg/H1P

「これは豆知識なんだけど、実は明穂は僕より体重がグボッ! 親父にも殴られたことないのに!」
「………………肉塊にするわ、今すぐ」
「やばい、明穂の目が決意に満ち溢れてる! 死は免れない! こんなところで惨めに死に様を晒したくはない! くそっ、次のコメントに全てを賭ける!」

[17] さらなる続きが気になって待ち遠しい展開ですね <2014/11/25 21:16:10> aH8iRDB1P

「ありがとう。私の旅はまだ続くからよろしくね」
「次回からも『明穂の旅』をごゆるりとお楽しみください。僕は死にます」
「何寝ぼけてんのよ武藤。君も旅を続けるのよ」
「待ってくれ明穂。せめてこの死に体を治してから、頼むから引き摺らないで! あああ……」

     

「第四回武藤学による繭化対策コーナー、『繭とはこう戦え!』」
「巫山戯てないでさっさと始めなさい」
「とはいっても明穂。ネタの数というのにも限界があるんだよ」
「人の命にも限界はあるから問題ないわ」
「恒例の明穂氏によるトンデモ飛躍理論が飛び出したところで行ってみよう」
「君の内臓を飛び出させてあげてもいいけど」

[18] サイダーハウスルールか <2014/11/25 23:46:10> CRuWMfF/S

「サイダーハウス・ルール? 映画の名前?」
「ググってみたけど、孤児院で育った青年が旅をする話なのかな? アカデミー賞も受賞しているみたいだ」
「アカデミー賞かあ。そんなものもあったわね」
「今となってはこれっぽっちも価値はなくなってしまったけどね」
「この時代わざわざ映画を見ようなんて人はいないでしょ」
「どうだろ。トーキー映画なんかは今だからこそ見るべき価値が有るかもしれない」
「それで、このコメントは何に対するコメントなのかしら」
「さあね。身寄りのない僕らが旅をしているのになぞらえているのかな」

[19] 「生」への執着を諦めたら喰われるのか。…ウーム、深いなあ <2014/11/29 10:23:33> rAKfXcn0S

「そうだね。それとなく種明かしはしてきたけど、僕が言いたかったのはそういうことだ」
「悲惨な結末じゃないのがせめてもの救いね。死を受け入れたものから死ねるんだから」
「うん。繭化によって世界は大きく変わったとも言えるし、死に方が変わっただけでそれ以外は何も変わっていないとも取れる。ただ生きることに対して飽いてはいけないということだ」
「それを理解している人々が、この世界にはどれくらい居るのかしらね」
「珍しい。今日は明穂が知的な発言をしている」
「殺していい?」
「冗談のキャッチボールで死球を投げるのはやめて」

[20] 名前を奪われるという現象がどういうものか良く分からなかった・・・ <2014/12/04 15:25:31> UP3QgFc.P

 これに関しては描写が分かりにくいのもあったので、説明します。
 名前が奪われるということは、つまり名前の存在そのものが繭化してしまったということです。繭化したということはつまり「名前はあるにはあるが認識できなくなった」状態であるので、名前を呼ぼうとしても言葉にならないわけです。
 で、恐らく疑問に思われたのが、こういうこと。
『たとえば妹の名前が「あきほ」なら、明穂の事を呼んだつもりでもノイズになる?』
『名前と意識せずに「あきほ!」と叫べば問題ない?』
 回答します。妹の名前は「存在するものの認識できない」ので、実はナオキでさえも妹の名前が何だったのかは認識できていません。ですが妹の名前があるのは分かっているので、妹の名前を意識した言葉は全てノイズ化します。なので一つ目のケースの場合、明穂を呼んだ場合は普通に言葉になります。しかしその明穂という名前が妹の名前だということは分かりません。二つ目の場合も同様です。
 色々矛盾点あるかもしれませんが、フィクションということで、どうかひとつ。

[21] >>19徳の高い坊さんが真っ先に消えそう <2014/12/04 15:56:07> wp0z5sY0P

「わはは、面白い発想だね。即身仏しようものなら一瞬で蛾になりそうだ」
「武藤にもこれくらいウィットに富んだ発言をしてもらいたいものね」
「む、馬鹿にしたな明穂。僕だって臍で茶を沸かせるくらいのエピソードは持っているよ」
「それじゃあ是非、拝聴にあずかりたいものね」
「まかせておけ。抱腹絶倒につき、お茶の間大爆笑は免れないぞ」
「時間ないから巻きで」
「巻きかよォ! えっと、実はこの間、明穂に夜這いをしようとして」
「とても面白かったわ。だから殺す」
「突っ込みが追いつかないし、僕の鳩尾には明穂の後ろ回し蹴りが突っ込んだ」

[22] いいかんじの描写 <2014/12/04 21:26:35> yvi3AG80P

「ありがとうございます。これはウタの街に着いた時のことだね」
「音楽が絡むとこの作者は途端に気合を入れるからね」
「仕方ないよ。音楽小説を書こうとして気合入れた結果、音楽要素が出る前に投げちゃったから」
「だいたいいつも前提が長いのよ。本題に入ってもないのに文庫半分使うってどうなの」
「全くだよね。展開が遅いってのは再三言われてることなのに」
 今年は頑張ります。
「ん? 何か言ったかい明穂?」
「いいや? 気のせいじゃない?」

[23] ラジオ聞くのはロマン <2014/12/05 11:51:29> LPWkj5q.S

「ラジオは生命線だよ。テレビ放送が廃止されても、ラジオだけは変わらずに放送され続ける」
「アメリカで暴動が起こって、世界的に放送が禁止されたんだっけ?」
「そうだね。テレビ文化そのものに繭化が及んだ、って噂もあるけど」
「繭化によって、テレビの情報よりも目の前の状況を見ざるを得なくなった、というのもあるかもね」
「本当に今日は冴えてるね、明穂。こいつは雪が降るよ」
「ところで、武藤は一度死ぬべきだわ。一回くらいなら大丈夫かも」
「ギャンブルに手を出す感覚で僕を殺めるのは止さないかい?」
「心配ないわ。ほら、ビギナーズラックって言うでしょ」
「ゴメン明穂、何が『ほら』なのかさっぱり意味が分からないよ」
「問題ない。死んだら分かる」
「明穂?」
死を記憶せよメメント・モリ
「収集がつかなくなったところで終わります。また次回」

     

「第五回、旬の海産物お取り寄せコーナー」
「もはや原型を留めてないわね」
「やかましいよ明穂。君は一度東京湾に沈められた方がいい」
「あら、今日はやけに攻撃的なのね。何か嫌なことでもあったの?」
「強いて言えば、寒空の下ドラム缶風呂を沸かしている、今」

[24] コメ返おもしれー <2014/12/07 13:30:49> /kChriG1S

「ありがとうありがとう! 不評だったらどうしようかと思ったけど、楽しんでいただけてるようで何より」
「まあ当然といえば当然ね。この私自ら武藤の暇つぶしに付き合ってあげているんだから」
「だけどね明穂。こういう意見も来てるんだよ」

[29] 暴力ヒロインとのどつき漫才はずっとそればかりだと余り笑えない <2015/01/07 12:10:27> bMBKRp4.P

「見たまえ明穂! これが真理だ本音だ真実の口だ! 今まで繰り広げてきた明穂との一方的なボコスカ騒ぎ……確かに面白い時もあったかもしれないけど、もう読者には飽きられてきているんだ! つまり、明穂はもう僕に暴力を振るうべきではない! 違うかい?」
「その生意気な口を今すぐ蹴飛ばしてやりたいところだけど、そうね。飽きられているのなら仕方ないわ」
「おお明穂! 理解してくれたか! ついに……ついにこの日がやって来たんだ! 僕が優位に立てる日! 明穂を貶そうがこき下ろそうが暴力を被らない日! この記念すべき日を『武藤的特異点』と名付けようと思うんだけど、そこの所どう思うマイディアー?」
「ごめん武藤。本気で何を言っているのか分からない」

[25] >>21 くそわろた おもろいけどファンタジーだよなあ <2014/12/27 16:44:38> W/PqMq6/P

「これは徳の高いお坊さんが真っ先に死にそうって言うことに対するコメントだね」
「私達が言うのもあれだけどファンタジーな話よね。時々これは夢なんじゃないかって思うわ」
「あながち間違っていないかも。もしかしたら僕らは神様のお腹で同じ夢を見ているだけかもしれない」
「夢じゃないということは、証明できない」
「僕らではね。でもこれが夢だとして、それが僕たちが旅を辞める理由になるかというとそうではない」
「世界の在り方なんて、知ったことじゃないわね」
「うん。夢であろうがなかろうが、この世界に傷跡を残すのが僕らの旅だ」

[26:二章「キングス・オブ・ニューイングランド」] うわぁ、お洒落な世界観だなぁ!!!! <2014/12/27 22:19:07> XSwfRmP1P

「お洒落な世界、と言えるかしら?」
「滅び行く世界で貪欲に生きていくこと。見ようによっちゃ洒落ているのかもね」
「なるほどね。でもお洒落というよりは、美しくも儚い世界といったところかしら」
「そうだね。『白き蛾の群れが飛び去っていく光景は、悲しいかなこの世で一番美しいものだ』」
「どこかの画家が、そんなことを言っていたの?」
「うん。その彼も今は蛾となって飛び去ってしまったけど」
「武藤はその最期を、幸せな最期だと思える?」
「どうだろう。彼の最後の作品が美しかったのは確かだけど」

[27:6] 二章まで読んだけど、羽撃く音の辺りで全身の毛が逆だった。とても面白いです <2014/12/28 13:17:01> Qeov0V51S

「ありがとう。ナオキとその妹は残念ながら繭化が進んで蛾になってしまった」
「生きることさえ諦めなければ、まだ道はあったかもしれないのにね」
「……そういえば明穂、一つ訊いてもいいかな。あの時君は、ナオキの妹と何かを話していたようだけど、一体何のことについて話していたんだい?」
「それ、今答えなくちゃいけない?」
「いや、別にいいよ。生きてるうちならいつでもいい」
「それなら死ぬ間際に話してあげるわ」
「ありがとう。これで冥土の土産には困らない」

[28:世界の終わりにコメント返信] コメ返wwww <2015/01/07 09:58:45> 5knzloa/S

「…………武藤」
「何だい明穂。僕はあいにくこの後予定が入っているんだけど」
「君を殴るのは読者に不評だから、止めろって言ってたよね。で、私は今回何もしなかったよね」
「そうだね」
「でもこのコメントを読む限りは」
「好評だね」
「この世の最後に残す言葉は?」
「このオチは面白くないって言われてたでしょ! 抑えて明穂!」
「問答無用!」
「ひえええ今回はここで終わりますありが(文字はここで途切れている)」

     

「……えーと、第、六、回?(カンペ)」
「世界の終わりに、コメント返信のコーナー。こんにちは、ウタだよ」
「いや、誰だアンタ……っつーか色々と突っ込みたい所が」
「んー? 悩むのは良くないよナオキ君。もっと肩の力抜いていこう」
「いや、なんで俺の名前知ってんだよ? つーか、俺確か繭化で死んだはずじゃ……」
「知ってるも何も、二章を読んだから君のことは知ってるよ」
「なんだよ二章って。そもそもなんだよコメント返信って……」

[30] ウタの件で武藤は繭の仕組みを大体掴んだのかな。ウタと武藤は繭の秘密に気付いている、だけど明穂と読者はもう一つ分かって無い。…うーん、難しいけど気になるなぁ!この先の目的地でまた何か分かるのか誰に会うのか楽しみだね <2015/01/08 12:26:47> .4.xWAi0S

「そうだねー。武藤くんが何かを掴めていれば、嬉しいねー」
「ん? アンタ武藤サンの知り合いなのか。てか、このコメントっていうの読む限りアンタも繭化について知ってるみたいだけど、実際の所はどうなんだ?」
「そうだねー。これから二人がどんな人々に会うのか、ボクも楽しみだよ」
「あれ? 俺の発言は完全に無視? いないことになってる?」
「さて、それじゃあ次のコメントいってみようかー」
「おい!! 俺は本当にこの場に必要だったんだろうな!?」

[31:14] 繭の恐怖から逃げ惑うと喰われて、立ち向かって旅をすると無事で…じゃあウタは、もしかして街から出なければという条件付きで無事なのか?街から出た途端に喰われるとか?逃げる事も街を出る事も諦めて、全て受け入れて「今」の現状を暮らすのも、生き残る方法なのかな…? <2015/01/09 12:45:07> YjYrVtO.S

「ジョークだよ。最低二人はいないと場が持たないからね」
「なんか嫌な理由だな……」
「閑話休題。ボクがこうして生きられている、いや、正確に言えば生きてはいないんだけど、存在し続けていられる理由についての考察だね。自分のことを考えてもらえるのは嬉しいよ」
「え、アンタ死んでるのか? 幽霊? 超常現象的な何か?」
「うーん。答えるつもりはないからそういうことにしておこう。簡単な事だよ。ボクが歌うのをやめれば街は滅びるし、僕もこの世界からいなくなるんだ。それはこの街限定とか、そういう話じゃないよ」
「……何言ってるのかよく分からねえけど、不思議人間ってことだな」
「キミ、そんな麦わら帽被った海賊みたいなこと言うキャラだっけ?」

[32] あきほにめちゃくちゃいけないことしたい <2015/01/11 09:16:58> JF2oW50/P

「あきほ? 武藤サンと一緒にいた女のことか?」
「32くん。そんなことを軽々しく口にしちゃいけないよ。彼女はいつでも拳を研いでいるからね」
「確かにあの女、やたら強かったもんな……。俺を投げ飛ばした武藤サンがボロボロにやられてたし」
「ところで、ナオキくんはイケナイコトって何だと思ってる?」
「ん? そりゃもちろんアレだろ? 撲殺とか、銃殺とかそういう」
「どんどんアクの強いキャラになっていくねキミ。ちなみに今回ボクとナオキくんでお送りしてるのは、二人がどこかに閉じ込められちゃってるからだね。どこにいるんだろう」

[33:序章「旅に出よう」] キャノピーも原付。あれ便利。ピザ冷めない。でもこれは違うよねきっと <2015/01/19 10:21:52> P.AapBe0P

「いいよな武藤サンは移動手段があるから……キャンピングカーは寝床には使えるけど、運転するとなると上手くはいかねえもんだから、持て余してしまう」
「ということは、運転しようとした過去はあるのかい?」
「ああ。でも上手く運転できなかったから、あんな場所に車が突っ込んでしまったんだ」
「あー、そういえば二章で森の奥にあったね」
「だからその二章ってのは何なんだ」
「インターネットでオピオイドの繭を検索だよナオキ少年」
「オピオイド? もう何を言ってんのか訳分かんねえよ……」
「まあ、物語の考察には『オピオイド』の意味を知っていないと厳しいけどね」

[34:一章「ナッシングス・ゴナ・チェンジ」] 最後に「ー」をつければ全部ダメダメ武藤w今後のバリエーションやいかに <2015/01/19 10:54:55> P.AapBe0P

「ああ、クノーとか言ってたな。クソで無能な武藤の略だかなんだか」
「せっかくだからナオキくんの蔑称も考えてみよう」
「だからなんで俺の扱いがそんなに雑なんだよ。蔑称考えられて嬉しい奴がどこにいるんだよ」
「クソー」
「おい待て! 蔑称ですらねえ! ただのクソじゃねえか! ナオキ要素皆無じゃねえか!」
「『クソで無能なナオキー』」
「無理やり伸ばし棒つけてんじゃねえ!」

[35:二章「キングス・オブ・ニューイングランド」] 旅が終わるころ武藤は凸凹になっているに一票 <2015/01/19 11:24:13> P.AapBe0P

「確かに、ロクな目に遭ってねえもんな武藤サン……」
「お、オピオイドの繭チェックしたんだねー、ナオキくん」
「いや、チェックしたのはしたけどよ……ありゃ何なんだ!? 俺がいたぞ!? 俺のこと書いてあったぞ!?」
「だから、それがキミの舞台なんだよー。案外ニブいねえ」
「意味が分かんねえ……じゃあ、今ここにいる俺は何なんだよ!?」
「全ての答えは繭の中」
「綺麗に〆ようとしてるんじゃねえ! 質問に答えろ! 答えてくれ!」
「暇になってきたしコンビニでジャンプ立ち読みしてくるよ」
「おい! どうにかならねえのかこのパラレルワールド具合!」

     

「第六回、お米の美味しさを視聴者の皆さんにお伝えするコーナー」
「どこのローカルテレビにそんなニッチなコーナーが有るのよ」
「うるさいね。新潟とかにあるかも知れないだろ。BSNとかに」
「とりあえず新潟県民の人に謝りなさい」
「というわけで今日も始めていきます、コメント返信」

[36:14] 綺麗だな。繭化して世界が終わっていくのに何でこんなに美しいと思うのだろうね <2015/01/19 11:55:08> P.AapBe0P

「終わりは何でも美しいものだと思うよ。死は人生の完成というからね」
「小説も終わりがあってこそ美しいものね」
「なにげにグサッと突き刺さる一言だね明穂。そんな君は今日も美しいよ」
「だから何? 今更武藤にそんなこと言われても全く心は揺れないわよ」
「それはつまり、もう揺れすぎてよく分からないってことかな? あ、待って明穂。僕が少しでも生意気な言動に走ったら無言で手斧を取り出すのやめよう? というかどこから拾ってきたのそれ?」

[37:18] シリアス展開かな?wktk  あと、前半に誤字。「食に飢えている」→「植えている」になってる <2015/01/28 09:59:28> D0bApzY/S

「誤字訂正ありがとうございます。そして、シリアス展開かー。これはアラガキのところにいた時のコメントかな? まあ、命を狙われそうになったのは久しぶりだね」
「前に死にかけたのは野犬の群れに囲まれた時だっけ? 武藤一人で」
「そうそう。いやまあ、僕が死ぬということはないんだけど、痛みは当然あるからさ。狂犬病にはなりたくねえなりたくねえって言いながら逃げ惑っていたよ。あれは命懸けの闘いだった」
「へえ。私はスパムを食べながらそれを遠巻きに眺めて笑ってたわ」
「あの時の『犬が怖いから近づけなかった』っていう実に女の子らしくて可愛い回答は嘘だったのかい」
「野犬ごとき、膝でこうして、こうよ」
「実演するのはいいんだけど、今僕を蹴る意味はあった?」

[38] マッドサイエンティスト的なやつか! <2015/01/28 16:04:58> jWsVZ/E.S

「たしかに彼はマッドサイエンティストだったね。研究のためならいかなる犠牲もいとわない、生命の概念を忘れた愚かな研究者だ。遅かれ早かれ彼は死んでいたかもしれない」
「なんにせよ、見ていて気分が悪くなるおっさんだったわね。ちょっと臭かったし」
「そういうことを言うもんじゃないよ。でも、僕はそんなに気にならなかったけどなあ」
「武藤知ってる? 人間って、同じ匂いをかぎ続けるとそれが臭くても分からなくなるんだって」
「どういう意味だい明穂。どうして僕と距離を置くんだい」
「クノー」
「『臭くて無能な武藤』」
「大正解」
「違うって! 別に僕から加齢臭は発せられてないって! 誤解にも程が有るよ!」

[39:一章「ナッシングス・ゴナ・チェンジ」] 絵の雰囲気いいね!先生が描いたのかな? <2015/01/29 09:47:31> fZIAgy61P

「お褒めの言葉をありがとうございます。当作品の挿絵は董火ルーコ先生に描いてもらったものだね」
「素朴だけど、いいタッチよね。先生の作品を読んでみたけど、雰囲気がとても素敵だったわ」
「む、ずるいぞ明穂。僕はまだ読んでいないのに。というかネット環境がないのに、どうやって?」
「ネット環境がないからこそ、色々手順を踏まないと無理ね。武藤には無理だと思うわ」
「む、そんなことを言われると何が何でも読みたくなってくるな。どうやったの?」
「まず作者を脅して」
「生みの親になにしてるんだ君は」

[40:三章「スティル・ビー・シンギング・オン」] 第六感でとらえることができる類の人かな <2015/02/09 00:16:51> J46UMcM0P

「これはウタの話かな? 正直、どの辺りに突っ込んだコメントなのかわからないよ」
「少しだけ作者の本音混じってない?」
「気にしない気にしない。僕は基本的にシックス・センスが鈍いから、第六感が強い人ってのは羨ましいなあ」
「武藤だってシックス・センスに優れているじゃない。ごく一部のタイミングで」
「ん、そうだっけ? まあ確かに明穂よりは鋭い感覚を持っている自信はあるけど」
「そう、それは良かったね」
「オーケー明穂。良く分かった。僕の類まれなるシックス・センスで君の殺人衝動を感じ取った。だから許してくれとは言わない」
「じゃあ、この世の最期に言い残すことは?」
「僕をボコボコになるエンドはワンパターンって言われただろおおおお!!」

       

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Neetsha