「だがしかし」
まず、このダブルネーミングのセンスが素晴らしい。これは少年サンデーに連載されている漫画のタイトルである。最近、アニメにもなったらしい。あまり期待せずに表紙買いをしたのだが、読んでみてそのすごさに呆然としている状態である。

この漫画の魅力な、絵である。絵がすごいのである。味のあると絵とかヘタウマの絵ではない。ものすごい技術を持った人がものすごい漫画を描いている。

ストーリ上の見どころと言うのは、実はボケとエロを一人で引き受けている残念系美女であるヒロインに萌えるくらいしかないのだが、それでも、この絵はすごい。

もし、あなたが漫画家志望者か何かで、この漫画を1巻から読み始めて、そのややぎこちない絵をみて、なんだ大したことないやと勘違いしているなら、迷わず、2巻、3巻、4巻と読んで・・いや眺めてみたほうがいい。

絵のとんでもない上達ぶりにのけぞるであろう。

ベタ、構図、空間構成、コマワリ、それらの完全主義的な計算のされ方が素晴らしい。

大友克洋が登場した時、膨大なフォロアーが生まれたが、それに匹敵するような大型新人のような気がする。

宮崎駿の「風立ちぬ」を映画館で初めて見たとき、圧倒されて、席からしばらく立ち上がれなくなってしまったのだが、「だがしかし」には、そんな衝撃を受けている。

これは一般読者より、むしろ漫画家や漫画家志望者に読んでみてほしい漫画だ。