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★文芸・ニノベ作品感想2★
2015年上半期文芸・ニノベアワード

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★2015年上半期文芸・ニノベアワード

文芸とニノベ、一括りで作品の選ぶのに難しさを感じました。
よって今回、上半期は文芸部門とニノベ部門の2つで選考しました。
選考対象としては現在も作品登録されている作品(ランキングも含む)であることが条件。
コメント数上位30以内も一つの目安としています。
あとは作品内容、更新の勢い、個人的な好みなどで見ています。
私の選ぶアワードなので、そりゃーある程度かたよりはあるでしょうな。
わっはっはー。
それでは以下、作品・作家に敬意を表して。




■2015年上半期アワード大賞 
文芸部門「ふたりは小説について考える」
ニノベ部門「ドラゴンズペニス」

文芸 ノミネート(2作品)
・ふたりは小説について考える  ・Sakiです、歌わせていただきました。
ノミネート ニノベ(3作品)
・公開停止中(顎シリーズ) ・ドラゴンズベニス  ・オピオイドの繭 

完結しているすぐれた作品であること。
コメント数は指標にはなるけど、あくまで総合的に見ました。
自分が娯楽として心揺らされ、純粋に楽しめたものを選んでいます。
ノミネート作品には自分の好みとする作品も入れている。
完結作品数の少ない文芸では難しい二択でした。
ニノベでは最もニノベらしい力強い作品であると思いました。
「蟲籠Ⅱ」もノミネートしたけど、作品的には通過点なので今回「オピオイドの繭」に。



■2015年上半期新作賞
文芸部門「太陽の眷属」
ニノベ部門「蒼海のライジングサン」

文芸 ノミネート(3作品)
・青春小説 ・太陽の眷属  ・ねむりひめがさめるまで
ニノベ ノミネート(4作品)
・稲妻の嘘 ・蒼海のライジングサン  ・夜の確率  ・探偵ロックンロール 


上半期の新作で出来が良いと思ったもの。作品の出来、連載での勢い、コメント数でみました。
文芸では三作品が競りました。中でも安定してコメントのつきがよく、更新に勢いがあった「太陽の眷属」と「ねむりひめがさめるまで」は作品の出来には甲乙つけがたく、コメント数で勝る方を選びました。
ニノベでは「稲妻の嘘」と「蒼海のライジングサン」が競りました。6月末日までのコメント数は「稲妻の嘘」に及ばないが、短期間での読者吸引力は後者が勝った。
七瀬先生の作品、「ボックス・イン・ボックス」のほうがコメントやや多いみたい。けど、自分の好みで「探偵ロックンロール」を推しました。
「夜の確率」こちらも短期間での読者吸引力、作品の出来をみました。

 


■2015年上半期短編・掌編作品賞
文芸部門「きっとあなたも独りです」
ニノベ部門「わが地獄」

文芸 ノミネート(1作品)
・きっとあなたも独りです   
ニノベ ノミネート(3作品)
・トゥー・レイト・ショウ ・わが地獄 ・愛と笑いの夜


文芸では短編・掌編は多いです。しかし更新が滅多にされないものが多いのでこの一択。
作品の出来、最も多く作品を読んだこと、心への沁みぐあい、更新の勢い、コメント数でも見ました。
ニノベには短編・掌編作品が少ない。毛色が異なる3作品。
「愛と笑いの夜」は作品数で不利だった感じです。
短編・掌編では一作品ごとにタイトル+更新日の記載あるとこんなとき嬉しいと思いました。



■文芸・ニノベ企画アンソロ部門賞
「匿名で官能小説企画」


文句なしの一択。私も企てましたが、投稿作品は少なかったのでだめw
もっと参加しやすい企画、また何か考えます。実行は未定。
文芸界隈では昨今アンソロや企画がないので、何かやりたいところ。
誰でもいい、何かやって欲しい。
読者にとっては知らない作家さんを知るお得な機会なので。



■2015年上半期審査員特別賞
文芸部門 
「Sakiです、歌わせていただきました。」
「Wild Wise Words」
ニノベ部門
「稲妻の嘘」


文芸 ノミネート(7作品)
・Sakiです、歌わせていただきました。 ・Wild Wise Words  ・ニッポニア ・席にいなければ、うんこです ・踊るには朱過ぎる月の夜に  ・太陽の眷属
・マッドトルネコ 

ニノベ ノミネート(6作品)
・稲妻の嘘 ・壁の中の賭博者 ・欠けた天使の与能力(ゴッドブレス)  
・週末のロストマン ・蒼海のライジングサン ・翼竜憑きの蔑称


私が! 好きな作品であること。 私が!! 読んで満足ができる作品であること。



■2015年上半期文芸・ニノベ創作活動賞
黒兎玖乃先生

ノミネート(4作家)
・顎男先生  ・黒兎玖乃先生  ・七瀬楓先生  ・硬質アルマイト先生


文芸・ニノベ作家の本分である創作活動に従事したと思しき作家。あくまで新都社内での活動を対象とします。指標は単純。何作品連載しているか、何作品完結させたか。企画に参加したか、合作作品連載など、文章という創作活動で読み手を楽しませてくれた作家に。

上半期の連載作(過去からの連載作品含)は3作と読切りと、作品数は決して少なくはないアルマイト先生。10年感想企画の参加および、FAでの作家応援(おまけ評価)など創作家としての活動に感心させられるところがありました。この勢いでまだまだ楽しませてほしいです。 

大変勝手ではあるが、完結作品を出してもらいたい七瀬先生への期待は今後大きいです。量産する創作意欲と発想の豊かさは他に代えがたい武器だと思いました。また、10周年感想企画の参加や合作作品で読み手を楽しませてくれたと思います。

顎男先生は小説の完結作品数および10周年感想企画参加と、黒兎先生共々活動が目覚ましかった。多くの作品を執筆し完結させる力量ははかり知れず、完結作品数だけでいえば不動の1位。実力作家として読者を楽しませてくれたと思います。

作品連載の数もさることながら、更新にも勢いのある黒兎先生。10周年感想企画への参加、完結作品数、合作作品の完結と申し分のない作家活動をなさったと思います。読み手を楽しませてくれたとこと、創作に対する真摯な姿勢を高く評価しました。


まあ、なんでこんな賞もうけたかっていうと、私は新都社文芸・ニノベの読者でもあるからってだけ。いいかえれば、文芸・ニノベ作家は文芸・ニノベ界隈で立派でいてもらい、この場所に作品を残してくださいねって意味も含めている。感謝と応援もある。むろん、その上で作家の新都社外の創作活動も推奨・応援するってのもふまえている。



■2015年上半期新人作家賞 
文芸作家部門  ヤマダ=チャン先生
ニノベ作家部門  ホドラー先生


文芸作家部門では、青春作品「青春小説」を連載中のヤマダ=チャン先生です。
作品登録は3月12日。ほか読切り含め連載2作品。高い文章力が早くも文芸界隈で根付いているもよう。文芸内での企画では積極的な作品投稿、オフ会への参加など、件のTシャツから自らを変態と言わしめる孤高の姿勢は、作家の存在自体を娯楽に変える色香を含んでいます。今後の創作活動にも期待しています。

ニノベ作家部門では、雰囲気ド底辺SF作品「夜の確率」を連載中のホドラー先生です。
作品登録は4月16日。短期間でのコメントの伸びは上々。新人でありながらコアなジャンルに挑む姿勢と作品の出来を高く評価しました。また、オフ会への積極的な参加とウィットに富んだオフレポで楽しませてくれました。今後の創作活動にも注目しています。





文芸・ニノベ作品、今回受賞作品やノミネートした作品は個人的におススメできる作品ばかりです。もちろんノミネートされていない作品でお勧めしたい作品もあります。少し挙げておきます。

麗しき、殺意
ピーラー 
文学賞のための練習帳
力を持ってる彼の場合は
蟲籠Ⅱ
ソナタ
平和と混沌の学園
SPC-173




2015年上半期のコメント数でみると、上位30以内の文芸作品では読んでいない作品は4作品。それ以外は感想企画にぶつからなくても一度は目を通している感じでした。もっと読んでいないと思ってましたが、意外と読んでいた。
ニノベではコメント数上位30以内にはいる作品は全て何かしらで一度は目を通していたもよう。同時に感想企画に更新がこなかった作品が少ないというのが驚くところでした。
ニノベの勢いやっぱり凄いです。消えてゆく作品もその分多かったです。 
アワードを選んでみて思ったのが、ここであがった作品はみんな期待作ばかり。やはりそれらを長い目で見守りたいという気になります。
何がって受賞のなかった作品がどう完結して行くのか見るのが楽しみです。
そこには並みじゃない期待を込めているつもりですが、「期待」という二文字で表すとどうも薄っぺらい。
投げられるor消されるのではないか。そう思うのです。
文芸・ニノベ界隈に限ったことではないですが、こういった作品を自由登録できるサイトに感じる儚さや愁いはそこなのです。
読み手は更新の来なくなってしまう作品に嘆くのです。
だからもう半年後、機会があればまたこのアワードをやってみたいですね。
その時には現在連載中の作品はどうなっているんだろうと思う。
創作活動(執筆活動)はとてもエネルギーのいることだと知っている。
作家の皆さんにはそれでも、好きである執筆にめいっぱい打ち込んで今後も楽しませてほしい。
同時にこのアワード自体、あくまで個人的評価なので、縛られずにいてもらいたい。
応援しています。


       

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