Neetel Inside ベータマガジン
表紙

見開き   最大化      


「白昼夢のリップハンター」   はまらん  作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18244

はまらん先生の新作です。
はまらん先生いきなり3話まで更新です。
はまらん先生作品更新後タイトル変えています。
はまらん先生4話更新(sage)確認しました。
はまらん先生…。
はまらん先生……。



■各話ごとの感想
一 メイジ・スレイヤーの巻
魔法学校として名門、朱鳴魔導学園の入学式。そこには魔法史学の教師を捻りつぶし、授業枠をのっとった女忍者・吹上ひるねの姿があった。
また魔法か! 魔法はもうお腹いっぱいという気持ちですが来るなら来い。
女忍者vs魔法という新鮮な素材をぶち込んでくる斬新か素晴らしいと感じました。ふたつの絡を見せて掘り下げるだけでも物語として圧勝なのではないでしょうか。ござる女子かわええ。
三笠先生の扱いの無体さがとことんポジティブで笑えます。

二 対魔忍ヒルネの巻
主人公・双柳伊織はひるねが生徒たちに放った公言へ心配をよせる。早速第一の挑戦者は息巻いて現われた。
ひるねちゃんへ挑戦と自己紹介と告白とを同時に三回こなす挑戦者・宮永至。何が誰得かって、この人ですよね。勝敗決してこんなに幸せなことないかと思いました。
それにしてもひるねちゃんかわいい。台詞でbot作れそう。
ネタっぽい台詞作りも本当にこの作家さん上手い。
登場人物の話口調を文字で表すときの仮名使いがとてもしっくりくしているように感じられます。肉声を想像しつつ読んでしまいます。

三 タカツキ電光戦姫の巻
次に勝負を挑んできたのは二年の令嬢・高槻雅。ちょっと、いやかなり会話が疲れそうなタイプ。ひるねは彼女のスペックを調べて挑戦に備えていた。
「ござる」に対する相手は「ですわ」です。両者の短い台詞、語尾の掛け合いに思わず笑う。
ひるねの奥の手的な技が飛び出すのですが、術って一度使うとのちに策を講じられそう。今後色々新しい技が出てきたり、同じ技でも見せ方を変えたりされるのを楽しみにしたい。

四 健やかなる眠りのためにの巻
両親のいなかった吹上ひるねは祖父の手によって育てられた。彼女にとっての忍びの極意はおかげで身近にあった。それは並みの強さをはらんだものではなく……。
地雷やった! やられた! 
そうだったそういえばはまらん先生の重要なポイントを忘れていました。この作家さんの嗜好を理解していれば、こういう落としもあったかと。おかげでまんまと……草不可避



■総括的感想
瞬発的に作品を書いて更新できる、しかもかなり高いクオリティをもってそれを成せる作家さんがはまらん先生の印象。ニノベで文章を拝見しているかぎり、はまらん先生の作品、読み心地の良さは文芸界隈では群を抜いているものと感じています。
滑り台を滑走する心地よさを彷彿とさせる文体がとても魅力的で、笑える要素も豊富に仕込まれています。本作もそういうカラーを感じました。この作家さんの作品を読んでいると、天然の感で書かれているような、理屈にならない感性の部分で筆を走らせている呼吸を感じられます。あくまで個人的にそう思うだけですが。
しかし、目で追う一文ごとが滑らかに視界を過ぎていく感覚、それは読んだ方にはご納得いただけるかと思います。
今回の感想日程の更新作品のなかで、「魔法と学園」をジャンルとする作品、すでに2作更新されています。二度あることは三度ある。ここへきて「じゃあ魔導学園」との更新に笑いました。さすが。
ジャンルこそ魔導とありますが、物語のヒロイン?はそれとはまったく毛色が違う専門分野、女忍者?です。キャラ作りと使い方が絶妙で作中随所で笑わせてくれました。作家さんの発想に驚かされます。感嘆。よくもまあ、こんな面白い試みを思いついたと考えさせられます。
誰かが思いつきそうで思いつかないヒロインの作り方に好感を覚えます。
どこまで連載なさるのでしょうか? 今後も続くと期待して良いのですよね。
魔導の世界に女忍者?がどう挑むのか、事の成り行きを楽しみたいところです。



以上この作品に関する22日更新分の感想はここまで。


       

表紙
Tweet

Neetsha