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「零の海鷲」   ヤーゲンヴォルフ 作
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=18316

最近の連載で始まっていたヤーゲン先生の作品です。
「蒼海のライジングサン」削除される情報を拾っています。
お気に入りの読者の皆様、保存は完了しましたか?
私はちゃっかり保存済みです。
最終回まで読めていないのですが、後日舐めるように読みたいところ。
今までに作家さん自身が削除した作品沢山ありました。
ですがどれも今思うと良いものだったなと惜しむばかりです。



■各話ごとの感想
1/空の理
あるがままの情景描写。けれど書かれている内容の儚さを淡白に書かれることで、女の強い意志のようなものが映えてきているように見えた。かっこいい。

2/着任
一風変わった奇妙な空母船の上で勃発する偵察士・水取松丸と操縦士の喧嘩。
なんとも味わい深い豆知識の下りがありました。空母の名称について。「~丸」言われて気が付いた。そういえば漁船はなんとか丸が多いなあ。面白い。
水取が搭乗するという新型水上機の着水シーン。映像で見たいと思いました。
何の根拠があるのか分からないが堂々たる鳳凰院の自信に笑います。水取をふりまわすのでしょうか。彼女のこれからの活躍に期待です。

3/零観
爆撃が上手くいかないと語ったがために、早速練習飛行の準備が始まった。水取は鳳凰院言われるままに飛行練習の準備に入る。
順調に練習しているように見える。映像が見たい。いや、頭の中にあるのだけど、その頭の中にある作品の絵に台詞部分を重ねると上空の風や空気中のわずかな湿っ気が圧となってぶつかる気配までしてきそうです。
海であがる飛沫までもが心地よい。



■今回更新分までの総括的感想
ヤーゲン先生の作品、戦争・軍事というジャンルを扱われる故、そっち方面の用語がふんだんに作中用いられます。このジャンルにあまり傾倒のない方は引いてしまうのかな?
私個人的には専門用語や細かな設定が作り込まれているのは、世界観が魅力的に映るので書き方にもよるけど好印象。好きなほう。
例えば、銃器や戦艦の登場シーンで、「○○だからこの銃はこうやってこのタイミングでこんなふうに使わないといけない」と書かれていると兵のしぐさや、慌ただしい戦場での動作が浮かびます。軍艦でも「○○という動作を取るのは○○しないといけないからだ」という戦艦の特徴やスペックが書かれていれば、専門的ではあるけど、軍事ものを「読んでいる!」っていうパンチを感じられます。図鑑を開いたようにワクワクします。
細かなことですが、こういう道具?のディテールも地の文で上手く見せながら書いてくれるのは嬉しいです。
専門用語をあれこれ書き込める、かつ読み手にそれを情景と絡めて想像させるってのは、やはりそれなりに文章力も必要かと思う。それができるヤーゲン先生は文芸ニノベ界隈で貴重ではないでしょうか。これからも専門用語ぐりぐりつかって欲しい。
以前にも書きましたが、故に右に出る者なし。強みだと思います。
本作でも軍人の階級も触れられていて、やはり前述したような魅力を感じられます。風景の情景描写もさることながら、実にひきつけられました。
作品自体はこちらの作品まだ序盤のよう。導入部分の象徴的な書き出しも良い。
登場人物の名前の書き違いがあったようですが既にご本人が直された模様。普通に読んでしまっていました。「あ、企鵝がここにいる」ってセリフとは結んで考えなかったけど、そこに立っているように思い浮かべていましたw 配属されていたのか?ってくらいです。
登場人物には全く触れていないというよく分からない総括になりましたが本作品へはこんなところです。
これからも連載楽しみにしています。



以上この作品に関する14日更新分の感想はここまで。



       

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