「人間以下」   山田一人 作
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山田一人先生といえば、「ダメ人間の屋上」、「ナイト・ワーカー」の二作品を記憶しています。内容のほうは読んだのが随分前で……、あんまりおぼえてない…。そう、それは私がニノベでまだヨチヨチで連載していた頃だったように思います。そう考えると、こちらの作家さんもなかなか息の長い方だなぁと思いました。今作は感想企画からの連載開始というで期待にドキがむねむねするところ。久しぶりの作品連載、しかも新作!作者コメントでもおっしゃっていますが、ぜひとも完結目指して頑張ってほしいです! 他にも2012年までの作品で連載作品もいくつかお持ちです。



第一話「24歳、無職、童貞」

第一話から重濃いタイトルだ。色々さらけ出してきている気がします。
自らお一人様を好む傾向にある私としては、主人公の居心地悪さがあまり分かってあげられなかった。辛い。
しかし、二十歳くらいの人を見ると幼く見るのにはとても共感できた。わははは。
何というか、これ本当に個人的な価値観なんですが、女性にモテることを前提に男を見るというのは窮屈な感じはすごくしますね。暗黙のセクハラでしょうねぇあれは。口には出さないけどイケメン以外排除みたいなの。だとしたら男はどうするのか。力をつけるしかなくなるわけですよ。力と言っても色んな力ですけど、そういうものを身に付けたら、特に権力とか金の力とかそこに惹かれて結果的には最低限でも女が寄ってくる。そんな感じですかね。権力や金、これらをえるにもその前提となる色んな意味での力がいるわけです。道のり長いけど手段を選ばないならまずそこから色んな力をつけて行かないと勝ち残れないぜってことになるわけです。と言いってみましたがこういう価値観、逆の場合もまたしかりなんですよね。近頃は女子力なんてのもあってこれまた厄介。じゃあお前ブス嫌だろ?ブス排除だろ?みたいに攻められるとグウの音も出ない。全く逆のことが女性にも当てはまる世の中になっている。辛いですね(ため息)
それでも色々やりましょう。人生まだこれからの人は。
主人公・高崎、24歳なんてまだ若いですよ。彼女いないぐらい大丈夫、大丈夫!
思いっきり無責任丸投げ。あっはっはー(乾いた笑)
ってちょうどいいところに昔の先輩が面白い話を持ってきたじゃないですか。24歳無職童貞高崎、どうなるのでしょう。
めでたしめでたしの始まりになるのでしょうか。期待。


■得体のしれないところで働くことになる24歳、無職、童貞の主人公・高崎の物語。
だっらしない男のどうにでもなれみたいな内容の物語でした。文は普通に読みやすく明確な表現。特に何かを意識したり、駆け引きすることなく自然と物語に手中できました。だから話の内容につっこみを入れたくなる所が多々あって面白かった。関西弁で言う「あかん人」の話っぽいですね。「うわ、あかん~この人」という、他力本願の流されパターンでぶらぶらして、とりえも特技も特になし。そんな男を主人公にしている。負の連鎖を呼び込んできそうな男、雨男、そういう類の男なんでしょうか。しかしこのダサい男・高崎はどことなく自分と似た考えをしたり似た行動をとったりする。だからそんなに憎めない。友達みたいに親近感が湧きます。こういう駄目な奴、学生の頃の友達にいたな~という気分になる。
誰だって怠けているところを突かれると、自分でわかっているだけに痛いし辛い。だけど今すぐどうしようと動き出すわけでもない。いいや、自分はまだこれでと思うこともしばしば。それで安易に自分で自分を許した気になってまた堕落する。会ったような気がします自分もそんなこと。
また、駄目なところが多い人間を見るのは優越感に浸れて心地よい。安心感がある。でも、そんな優越感に浸る自分すら実は真っ裸で泥の玉座に座り安酒の盃を回しているのに気付かない。そしてそんな姿は必ずもっと高い別のところから誰かに見られていて、鼻で笑われているんだという事実。その自覚はあるのかお前には?と自分に問う。この作品を読んでいるとそんな気持ちにもさせられました。
ここから高崎はどうなるのでしょう。彼の思考や行動、どうなっていくのか楽しみです。悪人ではなさそうですが小物感は否めない。しかしそこに何か面白いことをしでかしてくれそうな期待もあります。
第一話目、意味深い謎を残して終わりますが、この続きとても気になります。


■作中特に印象深かった個所

・居酒屋に入って酒を頼まない訳にはいかない。
あ、酒を頼まず夕食だけ食べて帰った記憶がある……。大将、すんませんでした。当時私は若かった(しみじみ)
・切られた。
いちじるしく笑った。 
・もう、後戻りはできない。
ゾンビ映画の始まりのような下りです。怖いことがはじまるのでしょうか。



以上この作品に関する13日更新分までの感想はここまで。