「ドラゴンズペニス」   和田 駄々 作

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ニノベ作品更新トップバッターはこの作品でした。2015年3月13日11時59分59秒に更新きて下さりました。その姿勢はまさに文芸作家のあるべき姿。ニノベ神の申し子といえるでしょう。さすがです! 感服の極み。そして強烈な破壊音の轟くような作品タイトルからは、あの殿堂入り作品HVDOをしのぐかの勢いで読者の期待はすでに膨らんでいる模様。コメント数早くもえらい延びようです。
駄々先生は速筆なので未読の方はぜひ一読して置いていかれないようにしておくと良いかもしれません。


■各話ごとの感想


うわっ。いきなり痛い描写、なんだこれ。でも心掴まれる感じ。
本作主人公グラーグは戦で活躍をみせた傭兵団の女兵士に拷問を受けています。痛い痛いです。
もう、耳の次は目。あかん。その次はどこを取られる!!? あ、泣く。
しかし幸か不幸かとりあえず地現状回避には良かったのか、グラーグに運が巡ってきたようですね。結果どうあれ彼はちょっといい思いして脱獄に成功したんですから。
いや、羨ましい。


ひょんなことからグラーグと一体化した(爺さん喋りの)竜。
マブズラウフア……やっぱりなんかあくび出そうな名前。
グラーグは竜の野望に加担する方向みたいですね。おいおい、歳考えたら心配になりますが昔の人はタフだったから大丈夫という事にして読み進める。
体質が変わったからって、その後の展開でもグラーグへの嫉妬は変わりません。
13歳のお姫さんだと、犯罪だぞ現代じゃ。くそう、羨ましいぜ全く。


一国の王女が手籠めにされた。しかもその相手にホレてしまった。
王様の苦悩、察するに余りありますね。そこへ出てきた魔女カルベネ。魔女?……というよりなんだよこの名乗りは、あはははははー長い。
馬に乗れないグラーグにまた笑う。
そして手当たり次第やっちまいたい竜。伝説の生き物のカリスマ性とかゼロ。
「やめろ。この方だけは別だ」
うん、無理。いつかやるねこいつ。
グラーグの同僚リアンいい感性してる。彼の乾杯に正しい方向性を感じた。


プラプラプータラするのかな? 戦う事しか能のないグラーグ。無事帰還は果たしましたがこれからどうするつもりでしょう。そんな彼へ竜から一案出されます。
完全虜になってる王女フラウリーチェ。
若すぎるが故でしょうか彼女の固い意思と熱意に王様折れます。無事グラーグ見つけられるといいですね。


魔女カルベネこの人いいとかもしれない。しかし女性キャラがでてきたらいつかこの女もと期待してしまうのは仕方ないのでしょう。
グラーグを追う道中、魔女の古道で一行はワーム(巨大うねうねモンスター)に遭遇。
このシーン凄かった。何がってカルベネのハッタリに感服。
大人の女性の魅力感じた。
彼女の学者めいた好奇心に満ちる淡い描写の下りにもキャラクター性がよく表れていて良かった。


やっぱそうくると思ったよ!!!  傭兵団。
この竜とグラーグの漫才さながらのしゃべりがいちいち笑いを誘う。
ハイスック胎児とかもうなんか凄そう。


■聖剣のありかを知るグラーグが(爺喋りの)竜と契約し色々やると思しき本格派ファンタジーノベル。
冒頭掴みの一文でぐっと一気に物語の中へ引き込まれました。特徴的な書き方や、技巧を凝らしているという文章ではないのに、流れるようにしなやかな文体で表現されていく物語の世界はみごととしか言いようがありません。がっはがっはと笑いながら読んでいるものの同時にその文章力に寒気すら感じてました。地の分に余計な無駄はなくセリフもキャラクターごとに個性があってとても魅力的。私のような小者が到底及ぶことない作家さんです。主人公グラーグと竜の掛け合いが漫才じみてたまらない。しかしまだこの作品連載始まったばかりですので駄々先生の真骨頂が見えてくるのはこれから先といった感じですね。これからどんな物語で我々読者を魅了してくれるのか実に楽しみな一作です。
本格派ファンタジーということで、ファンタジーを目指す作家さんは一読の価値あり。
18R指定でしょうか? 全く軽く思えるのですがね。


■作中特に印象深かった箇所

・「さて、もう一度選べ。『片方』か『両方』か、だ」
どちらを選んでもそれは苦渋の選択にしかならず。この苦しみは女子には分かるまい。ああ、辛い!!
・「わしの児を作れ。100匹でいい」
期限が決められていないところにせめてもの慈悲感じました。もしもこれが一年以内だとしたら年齢的にも相当キツイ仕事となるでしょうね。いや、昔の人はタフだったから平気かな。
・「そうじゃ」「じゃろう?」
爺喋り笑うわ。
・「こんなに堂々とオナニーを自慢してくる奴ははじめて見たわ」
爆笑。一人暮らしをはじめたばかりの男子は色々やりますがこの竜も似たような口だったのでしょうかね。
・黒の画面を白が一閃する。
視覚に訴える強い一文。眼前を駆け抜けていくモノのビュルルッ!て音までも聞こえてきそうでした。
・「未来は自分の手で切り開くものですわ」
カルベネさんの言葉です。登場したころ胡散臭い美人と思ってましたが、この変まで読んで彼女、実はいい人? と思い始めた下りでした。
・「女だけの傭兵団」
実際には花の園というわけにはいかにと思いますよ。女の人顔に出さず怖いことしますから。ただ夢を見たい。せっかくのファンタジーですから。駄々先生お願いしますよ!


以上、この作品について13日更新分の感想はここまで。